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「浮気の証拠はありますか?」

(2011/08/09)

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浮気,すなわち、婚姻中の夫婦の一方が、配偶者以外の異性と、肉体関係を持つこと,これを、『不貞行為』と言います。

 不貞行為に至った場合、『貞操保持義務』に違反したものとして、損害賠償義務を負い、また、離婚原因とされています。

「夫(又は妻)が浮気した。どのような証拠を押さえれば良いですか?」

 このような質問を、よく受けます。

 相談にお越しになる方で、既に調査会社に依頼して、尾行等を続けた結果、夫(又は妻)が、異性とホテルに入る瞬間の写真を用意されたケースもありました。

 そんなケースでも、浮気をした本人は、しらばっくれたとも言われます。

 ここで大切なことは、『証拠』ではなく、『事実』です。

 肉体関係そのものの直接証拠など、存在しないことが通常でしょう。

 よく裁判で、『弁解は信用できないという判断がなされた』と聞くことがあると思います。

 要するに、その主張,弁明に、合理性が認められない場合は、直接証拠がなくても、事実認定されるということです。

 これを、浮気の例で言えば、

  ● 携帯電話の料金が急に高くなった 
● 携帯電話にセキュリティーをかけるようになった 
● 家族と一緒に居る時間や、行動を共にする時間が減った 
● 行動範囲と関係のなかった場所,店舗等の領収証が出てきた

 さらに、

  ● 夫婦関係を回避するようになった 
● 帰宅したら、すぐに入浴し、就寝する 
● 衣服に不審な汚れがついていた 
● 不審な電話(無言等)が入る 
● 心当たりのない異性と夫(又は妻)が、歩いている姿が目撃された

 これらの例で、合理的な説明ができるかどうかということです。

 きさらぎ法律事務所に相談に来られた時点で、調査会社からの報告書や証拠写真等をお持ちになっている方は、多くおられます。

 相談に訪れた方から、時間を掛けてお話を伺い、配偶者の行動と、予想される弁明を検討し、これが不合理であることを印象づけるにはどうすべきか,何を準備・段取りするかを一緒に考えていくことになります。

 つまり、私の方から、「証拠を集めてください」,まして、「調査会社に頼んだ方が良いです」等と申し上げることはありません。

 夫、又は妻の浮気でお悩みの方,ご自身で動く前に、まずは、きさらぎ法律事務所にご相談されてみませんか。

 そして、大切なことは、浮気を認めさせた(認められた)かどうかではなく、なぜご相談者は、配偶者の浮気を質すのか,そして、今後どうしたいのかを一緒に考えていくことにあるのです。