離婚・男女問題一覧

家を出た,別居した夫又は妻が、残された妻又は夫に対し、なかなか離婚を求めない,しかし、戻ってくることはないケースについて、何回かお話ししました。なぜそんな事態になっているかと言えば、出て行った夫又は妻は、とりあえず、『困っていない』からなのです。

 

家に残されたほうは、納得できない以上に、不安でしょう。そんな事態を動かす方法は、これまで申し上げてまいりました。夫婦関係(円満)調整申立てや、婚姻費用分担調停の申立てなどです。そして、たいてい、離婚に進みます。

 

 今回は、家を出て行った,しかし、困っていない人に対する戒めを申します。結論を先に言えば、いずれあなたは離婚になります。

 

別居して安心していられるのは、生活費は送られてくる,何よりも、嫌な人と同じ空間に留まることがない,精神衛生上とてもよろしい状況なのでしょう。

 

 

確かに、別居せざるを得ない状況に至ったことについては、酌むべき事情があり、やむをえなかったのだと思います。しかし、夫婦は、同居して、互いに助け合う義務があります。これができないならば、夫婦ではありません。つまり、婚姻関係は、解消されなければなりません。これが、社会の公序であり、ルールです。

 

同居義務を尽くせない,別居したあなたにとっては、やむを得なかった,自分の責任ではないと言うことと、別居を続けてよいこととは、違うのだということです。

 

 別居は、離婚の前提です。

 

もちろん、残された側から、夫婦関係(円満)調整の調停が申し立てられるなどして、専門機関を介して、真摯に話し合い、調整をし、ルールを作って、同居が復活することはあるでしょう。しかし、それが叶わないときは、離婚すべき,しなければならないのです。

 

別居して、その先に進まないあなた、少し落ち着いたでしょう。しかし、その反面、残され,また、間に挟まれ困惑している人がいることを忘れてはなりません。

 

たとえば、夫婦の間のお子様はどうでしょう。あなたからすると、あんな夫(又は妻)のもとで子どもは育てられないといわれるのでしょう。しかし、それは、夫(又は妻)に対するあなたの目であり、子どもにとっては、お父さん(お母さん)なのです。

 

離婚問題に携わらせていただく過程で、家を出た人には事情があり、やむを得ないとはいつも感じます(だから、『勝手に出て行った』との抗弁は、私は、自分の依頼者にも認めません)。

 

しかし、出て行った側,別居した人,その後『何もしない人』は、ずいぶんわがままだなと感じます。少し安心し自分勝手,全て自分の目線で、聞く耳持たない人もいます。

 

いっぽうで、夫(又は妻)が別居して、残された妻(又は夫)に対しても、同じことを感じることがあります。帰ってくるはずがない妻(又は夫)を頑なに待つ,幸せなのでしょうか。自分の本心を、偽っておられないでしょうか。

 

そんなケースは、ほぼ例外なく、『その人』に代理人弁護士が就いていないのです。バランスを失ったまま、自己満足,あるいは、片意地を張っている状態が続いているのです。少しも幸せではありません。

 

そんな方を説諭し、支えていくのが弁護士です。私は、相手方の代理人となった弁護士にも、大いに期待しているのです。最近感じることを申しました。

 離婚すると言ったのに離婚しない…

 

 こんな例は、よく聞かれます。

 

妻子ある男性が、「妻とは離婚する」,「妻とはうまくいっていない」などと言って、女性に近づき、交際に発展する例を言いたいのではありません。

上の例、そんなの男の常套文句だからです。もし、これを読まれたあなたが、件の男性に交際を求められて、迷っているのでしたら、

 

 「止めなさい」,あるいは、「きさらぎ法律事務所にお越しください」

 

と申し上げます。

 

また、「離婚する」と言って家を出たのに、全然先に進まない,あれだけ「離婚する」と騒いでいたのに、こちらから離婚を切り出したら離婚しない

こんな例は、あまたです。以前こんな例を、この「離婚・男女問題」のコーナーで、お話ししました。

 

今回挙げる例は、たとえば、何十年別居している,あるいは、夫も妻も、別途パートナーが存在する,とうてい愛し愛される仲とは思えない,ましてはたからみれば、双方とも離婚するのにさしたる障害がないと思える夫婦が、なぜ離婚しないか,であります。

 

こんな疑問を持たれるあなたは、上の例で、形だけの夫婦であるいっぽうと交際中、また、婚姻をお考えなのでしょう。

 

そんなあなたに申し上げます。あなたが気になる件の異性は、『離婚しないメリットがある』のです。

メリットとは、たとえば、子どもが独立し、結婚してからとか、会社を退職してから(退職金が出る,あるいは、ローンを完済する)とかのもっともらしい理由もあるでしょう。

 しかし、単に世間体,社会的立場を気にしてのことかもしれません。

「まさか!」と思われるかもしれませんが、『離婚するのが面倒』のケースも結構あるのです。

つまり、書類を取り付け書く,そのため相手と連絡するのが嫌だ程度のことだってあります。

 

特に申し上げたいのは、「別に離婚しなくたって困らない」,これが常態化しているケースです。

 

それは、先に挙げたパートナーなんていないケースでもありえます。あなたの配偶者は、今となってあえて離婚届を書いて出す必要を感じないのでしょう。

 

嫌いな相手と連絡を取ることはない,お金にだって困らない(お金の請求をされない),別に、『次の人』と婚姻する必要もない,そんな人たちは、あえて離婚手続を執る必要もないでしょう。

 きさらぎ法律事務所にお越しになる方,その相手となる人には、最近この例が増えていると感じます。そんな人を相手にしても離婚したいあなた,また、パートナーにはどうしても離婚してほしいあなた,それは、あなたが動くしかありません。

 

相手は、離婚しなくても、そんな手続を執らなくても困らないのです。困っていない人は動きません。

きさらぎ法律事務所弁護士福本悟に依頼して、あなたのため、事態を動かすしかないのです。

 離婚事件を担当させていただいて、ほぼ例外なく感じることがあります。

 

 きさらぎ法律事務所弁護士福本悟の依頼者をX,その相手方となる配偶者をYとしましょう。Xは、福本に対し、離婚事件を委任しました。

 

 Xの離婚の申し出に対し、Yは、これを拒絶することです。さらに、Yは、Xを攻撃するのです。

 

 離婚を希望するXは、Xなりに、Yとの婚姻関係を継続することは困難だと判断しています。と言うよりも、Xから詳しく事実関係を伺い、こちらからいくつかお尋ねもし、Xの到達点,獲得したいところを熟考したうえで、弁護士福本悟が、Xのためには、離婚が相当であると判断して、これをお受けしたのですから、Xは離婚すべきであり、それができなければおかしいのです。

 

 ちなみに、離婚を希望すると言ってご相談に来られても、詳しくお話を伺う過程で、現時点では、それは相当ではないとご助言することはございます。

 

 さて、このところ多い例は、パートナー,配偶者のYから、既に離婚を求められ、あるいは、それをほのめかされていたケースです。

 

 「離婚届出用紙にサインしてほしい」旨申し出られているような例です。また、パートナーYは、もう自ら別居してしまったケースもあります。

 

 別居の敢行や離婚届出用紙へのサインをする気もないのに、冗談でやったのでしょうか。仮にそうであったとしても、そんな状況自体、まともな婚姻生活とは言い難いですね。

 

 むしろ、まさかXが、自ら離婚すると言い出し、まして弁護士に相談するなんて、Yは、全く予想していなかったと認められます。このようなケースでは、Yは、Xをバカにしていたか、事態を甘くみていたことを意味します。Yに取っては不意打ち、Yは、Xが、自分に反旗をひるがえしたことそのものが許せないのです。

 

 さて、Xはどうしましょう。これは断然、離婚しやすくなったと考えられます。

 

 離婚をほのめかしていたYが、Xより離婚の意思を告知された,正確には、Xは、Yの求めに応じようとしている、しかし、Yは、Xからの離婚の申し出を拒絶した。これはおかしいですね。

 

 こうなってYは、Xとの夫婦関係円満を求め、これを言い立て妙案を出すのでしょうか。それは違いますね。

 

反対に、「これでもか」といった具合に、Yは、Xを批判します。その結果どうなるか、誰が見てもXYは、もう元の愛し愛される関係に戻れません。

 

 そんな例に遭った場合、どうするか。私は、Xの立場の方には、「必ずリアクションが起こる」旨申し上げます。Yは、「ワー」となるのです。積極的にXを非難します。離婚しないと言い張ります。しかし、これは一刻のことであります。

 

 その葛藤をどのように鎮めるのかも、Xの代理人として、適切な対応が求められます。いずれにしても、当事者間では解決できません。しあわせになれません。

 

 このあたり、実際にご相談を受け、あなただけの事実関係のもと、どのように対処するか、ご依頼を受けて進めていく過程で、実感されることになるはずです。

 

 どうぞ、きさらぎ法律事務所弁護士福本悟に、お話をお聞かせください。

夫(又は妻)の不倫相手に対し、慰謝料請求をしたい!

 

よく聞くケースです。なぜ請求したいのでしょうか。

 

「法律や判例で認められている」は、答えになりません。

 

『権利』があっても、常にそれを行使するわけではないでしょう。

 

まして、弁護士に依頼し、あるいは裁判を起こしてまで。

 

夫または妻(以下まとめて『パートナー』と言います)の不倫相手を苦しめたい,報復したいだけが理由で行う人はいないでしょう。

 

「そんなことをして何になるのでしょうか」ということです。

 

きさらぎ法律事務所にお越しになる方は、既婚者と不倫(法律上は、『不貞』と言います)したところ、その人の配偶者から請求を受けたケースが多いです。

 

もっとも、先の例で、パートナーに浮気された方からのご相談もございます。

 

請求したい理由をお尋ねすると、

 

「浮気した夫(又は妻)に目覚めて欲しい,浮気相手と切れて欲しい」

 

とお答えになる方がほとんどです。

 

 ところで、夫婦円満を確保するやり方として、これがベストでしょうか。

 

 不倫をしたパートナーは、夫婦間の基本中の基本である貞操義務に違反したのです。

 

素直にこれを許すことができますか?

 

 あるいは、不倫をしたあなたのパートナーは、いきなりあなたがそのような請求をしたら、不倫相手を庇うかもしれません。

 

 また、あなたのパートナーは、自分の『非』を棚に上げて、「(不倫相手に)慰謝料請求なんて、どうして黙ってやったんだ」と、あなたを非難するかもしれません。

 

 不倫相手と切れるどころか、大切なパートナーを不倫相手の方に追いやってしまう可能性があります。

 

 不倫相手が、妻から請求された慰謝料全額を、夫が、不倫相手のために支払ったというケースがありました。

 

 ある意味、当然といえば当然です。

 

 あなたのパートナーと不倫相手は、請求者に対して共同不法行為をしたのですから、『加害者』のいずれかが、生じた損害を賠償すれば、他方の賠償責任は、消滅します。

 

 内部的には、不貞(不倫)をしたあなたのパートナーの方が、その不倫相手になった人よりも、責任は重いのです。

 

 一方で、不倫相手が、慰謝料請求をしたあなたに対して金員を支払ったら、それで『解決』でしょうか。

 

 それは違いますね。

 

 不倫相手は、共同不法行為であるあなたのパートナーに、求償権を行使するでしょう。

 

 なぜなら、繰り返し申し上げるとおり、両名間では、あなたのパートナーの責任が重いのです。

 

 むしろ、不倫相手がすんなり(ではないかもしれませんが)賠償金を支払うのは、後日、あなたのパートナーに請求(回収)する意図があるからと考えるべきです。

 

 結局あなたは、パートナーの不倫相手からお金を取っても、取られた不倫相手は、あなたのパートナーから相当額を取り戻します。

 

 要するに、お金の還流です。

 

 夫婦円満であれば、財布は共通のはず。悔しくはありませんか。

 

 このようなことで夫婦間で言い争いをしては、何のためにパートナーの不倫相手に慰謝料請求をしたのか、意味がわかりません。

 

 実際、このような案件を担当する弁護士の立場から、「なぜ不倫相手に慰謝料請求をしたいのか」と問いますと、

 

「『夫(又は妻)の不倫相手に、慰謝料を請求できる』と、インターネットや書籍に書いてあったから請求したい」

 

と言われるケースが、非常に多いと感じます。

 

 いつも申しますとおり、男女問題には、教科書も判例もありません。

 

 あなたが何をしたいのか,何を望んでいるのか,これを見極めることなく進めてしまうことは、あってはならないと思います。

 

 パートナーの浮気,不倫でお悩みの方、あなたにとって、何が幸せなのか、一緒に考えていきたいと思います。

きさらぎ法律事務所のホームページ内『離婚・男女問題』は、これを多く担当する弁護士の実感を述べたものです。

 

 決してアカデミックではありません。これまで折に触れて申しますとおり、離婚・男女問題には、教科書,判例はないと思っております。

 

 ひとりひとりの生の事実があります。

 

 さて、今回は、『面接交渉』について感じるところを記します。

 

 面接交渉(交流)とは、離婚や別居により、未成年者を監護していない親(多くは父)が、子を監護する親(多くは母)に対し、自分の子と「会うこと」を主とした接触,交流を持つことを意味します。

 

 面接交渉の重要性は、最近至るところで論じられるようになり、家庭裁判所の離婚調停申立書にも、親権者の指定,養育費の取り決め(希望)とともに、離婚を求める方に、子の面接に関する考え方を記入していただく書式が用意されております。

 

 面接交流の必要性,根拠等は省略します。

 

 実際、離婚そのものよりも、これを担当する弁護士として難儀するのが、面接交渉です。

 

 そして、調停等で、一定の取り決めがなされても、これが現に履行されていないことが実に多いのです。

 

 なぜなのか。

 

 簡単に言ってしまえば、もともと信頼関係がない者同士が、子を鎹にして、うまくやりとりすることは難しいからでしょう。

 

 絶対に会わせたくない!と言い切る元妻(母)の声をよく耳にします。

 

 そんなとき、裁判所の実務がどうだとか、子の福祉のため必要だとか、説得(説教?)しても、心を開いていただくことは困難です。

 

 特に、元夫(父)の暴力により、離婚に至ったケース等では、ひどいトラウマに至っているのは当然でしょう。

 

 離婚した途端に、子どもに会わせろ,会わせる必要があると言われても、とうてい素直にはなれないと思います。

 

 未成年の子を持つ母(妻)が、離婚後親権者として監護したい場合(ほとんどそうでしょう)、離婚成立前にも、相手方となる父(夫)に対し、子の様子を知らせるよう示唆します。写真を撮影して送るとか、幼稚園の行事や、昔でいう小学校の通信表等、成長をしるした資料を送ります。

 

 これを、間接面接ということがあります。

 

 そうすると、直ちに会わせろとは言いにくいものです。

 

 少しずつ母(妻)側も、心の準備ができていきます。

 

 それと、大切なことは、離婚によってリスタートする、相手(父)も変れるのだ,きっと遠くから、養育費を支払うかたちで、子どもに対して、愛情と責任をもってくれているのだと思うことです。

 

 もっとはっきり言えば、母(元妻)は、心の中では、父(元夫)に対するわだかまりは消えない,彼は変わっていないと思えても、彼も変れるのだと思うよう、決めることが必要だと思っています。

 

 数年前、頑なに面接交渉を拒む母(妻)に対し、担当した年配の女性裁判官が、とてもよいことを言われました。

 

 父親との接点を持たないまま子どもが成長したとき、もし、母親であるあなたが、病床に伏すなど、充分監護できない状態になったとき,あるいは、子ども自身が、母親にはどうしても相談できない事情を抱えたとき、子どもが、父を頼りにできないことを、きっとあなたは、ご自分を責めるでしょう。

 

 そんなつらい思いをさせたくないと、語りかけられたのです。

 

 人間は変れる,離婚時の気持ちから、少し脱皮する努力が必要です。

 

 それが、愛する子どもに対する責任なのかもしれません。

 

 何をどうするか、一緒に考えていきましょう

配偶者Aがおりながら、Cと不倫したBの責任ついて考えてみます。

 

 これまで述べたように、A,B,Cの中で、最も悪いのは、Bです。

 

 Bより、Cの責任が大きい場合とは、不倫,すなわち、Bが、Aとの関係で不貞を働くことに至ったのは、Cによる暴力や、いやがらせなどの違法行為があった場合,あるいは、これに類する積極性,主導性があった場合です。

 

 配偶者がいるBと、積極的に肉体関係を持とうとした事実を認定して、CとBの間では、よりCの責任が大きいと判断された例はあります(東京地判平17.11.21)。

 

 しかし、不倫不貞の相手となったCよりも、配偶者Aがありながら、Cと肉体関係を持ったBの責任が重いと考えるべきです。

 

 裁判実務でも、「不貞行為による平穏な家庭生活の侵害は、不貞に及んだ配偶者が、第一次的に責任を負うべきであり、(配偶者の)損害への寄与は、原則として、不倫の相手方を上回るというべき」とされております(東京地判平16.9.3)。

 

 しかし、妻Aから、不倫のパートナーCのみが、慰謝料を請求されたケースで、第一次的責任の主体であるBは、その自覚がない現実があります。

 

 もちろん、Cとの不倫を継続したがために、「なんとかする」などと言うのは論外です。

 

 他方、Cを巻き込んだ自責の念(?)から、Bが、「全部自分が支払う」という対応もダメです。それでは、Aの心が癒されません。(→『不倫倫相手が、夫(又は妻)から訴えられた方へ』)

 

 

 要は、CもBも、Aに対する責任はあるが、CとBとの間では、Bが、より大きな責任を負う結論を導かなければなりません。

 

 Aから、Cに対して、慰謝料請求訴訟がなされた場合、よく、Bの立場の者から、Cの支払額が減るよう――証人になるとか――『協力する』という声が聞かれます。

 

 しかし、減額への協力ではありません。主たる責任があるBが、自らの責任を自覚して、自身の問題ととらえ、自分のために、その責任を果たす必要があるのです。

 

 具体的に言えば、その事案において、相当とされる慰謝料の額の少なくとも50%以上の金額を現に用意して、当該訴訟に参加すべきなのです。

 

 これを、補助参加といいます(民事訴訟法第42条)。

 

 この手続を経ることにより、同時に、不倫のパートナーCとの間の求償(負担割合)の問題も解決します。

 

 Bの立場にあるあなた、Cに対する減額の協力ではありません。自らの責任を取って、Cとの問題も、落ち着かせる場が与えられたと考えるべきなのです。

 

面接交渉が難しいのは、基本的に、父(元夫)と母(元妻)との間に、信頼関係が損なわれているからです。

 

 前回、未成年者を監護する,すなわち、面接を履行する義務がある母親にお願い事をしました。(『面接交渉に躊躇される方へ――お願いを込めて』)

 

 

 本日は、父親に対する希望を申します。

 

 離婚に至った経過については、言いたいこと,納得できないことはあるでしょう。離婚したからといって、その憤懣,鬱憤は、容易に消えるものではないとはわかります。

 

 しかし、子どもに対する愛情と、成長を見守りたい気持ちがあることも真実です。

 

 父(元夫)と母(元妻)は、互いに信頼することは難しい。これは、そのとおりです。

 

 どうすれば、子どもとの面接が実現できるでしょうか。

 

 母(元妻)に対し、さらなるダメージを与える所為をしてはなりません。

 

 元夫であるあなたが、離婚に至る過程で、ダメージを受けたことは事実でしょう。

 

 離婚の交渉,調停等で、いろいろ主張することは結構です。しかし、追い詰め過ぎてはなりません。既に、リングから降りている者に対し、パンチをくらわせて何になるのでしょうか。

 

 離婚話の過程で、出ていなかった事項を持ち出す(とってつけたようないやがらせに聞こえる),法律的にも、現実的にも成り立ちえない主張をする(紛争を解決しようとするのではなく、非生産的なやりとりを続ける)人がおります。

 

 たとえば、調停等で、何の根拠もないのに、突如として、「妻が離婚を求めるのは、別に男がいるからだ」といったり、夫の暴力が原因で、障害を負った妻に対し、「そんな身体では、子どもは育てられない」というなど、実に悲しい現実を目にしてきました。

 

 このような経過によって、調停や裁判で離婚ができたとしても、母(元妻)は、父(元夫)との調停等の態度・対応がトラウマになって、子どものために、父(元夫)と面会させる気持ちになることは、ほとんど困難です。

 

 主張すべきところは主張する,しかし、それ自体不合理で、ためにする言い方である場合、まして、それが、人道にもとるようでは、離婚した途端に、リスタートはできるものではありません。

 

 子どもと会いたい,この先も、面接交流を続けたいと願うお父様、どうぞ、離婚調停等で、母(元妻)を追いつめないでください。頑なになった心は、なかなか開かれません。

 

 結局、母(元妻)が、精神的に立ち直れなければ、愛する子どもに影響がないわけがありません。

 

 弁護士は、離婚調停が係属中に、依頼者の相手方となる代理人弁護士と諮って、面接の準備を行ないます。離婚が成立した後、当事者間で、細部にわたってやりとりする必要がないよう努力します。

 

 どのような場所で、だれが出てきて、どれくらいの時間で、どれくらいの頻度で行なうか、また、面接の前に、何を準備しておくか、これらは、離婚後の父母(元夫・妻)の間で、話し合って合意するのは難しいです。

 

 離婚等の男女の問題,そして、調停は、必ず弁護士に依頼する必要があるということです。

 

「妻は勝手に出て行ったのだから、生活費は支払わない。」

 

 よく聞く言葉です。私からお尋ねします。

 

 「あなたとは一緒に暮らせない。別居させていただきます。」

 

 あなたは、「はい、わかりました。」と同意しますか?

 

 同意できない,認められない,イコール「勝手に…」ではありませんか。

 

 夫婦は同居する義務があり、互いに生活を保持するよう求められます。

 

 生活費の支払い,これを実務上、『婚姻費用の分担』といいますが、婚姻関係が継続する限り、基礎収入が多い配偶者が、少ない配偶者に対して不足した生活費,すなわち、婚姻費用の支払いをするのです。

 

 さて、勝手に妻に別居された夫は、何を希望しているのでしょうか。

 

 別居は、婚姻関係が正常を欠く大きな要因です。ほとんどの場合、別居を敢行した妻は、夫に対する離婚を希望しているでしょう。

 

 ここで夫が、妻が求める離婚に応じれば、婚姻関係は解消され、従って、もはや生活費を支払う必要はありません。

 

 つまり、「勝手に出て行った…」と不満をいう夫であるあなたは、離婚には応じていないのです。

 

 離婚したくない,それを言うあなたは、妻を愛しているのでしょうか。本当に愛しているなら、奥さん,子どもさんの生活は心配ではないのでしょうか。

 

 なんらかの理由,事情があって、ちょっとした行き違いで、妻がとっさに出て行ったと思うのならば、生活費を送り、あなたが家族を心配している姿を見せましょう。信頼を取り戻すことです。

 

 もっとも、「勝手に出て行った…」と非難するほとんどのケースは、ただ妻が、夫である自分の意思を無視した,反旗を翻したこと自体が気にくわない心境から発せられる実態にあります。

 

 このような夫の真意を理解せず、単に「勝手に出て行った」から、妻への非難を繰り返す夫の主張を鵜呑みにして、間違った対応,すなわち、決して夫のためにならない対応をする弁護士が見受けられることは、誠に残念です。

 

 別居に至った理由が、専ら又は主に婚姻費用の未払いを請求する側にある場合には、分担額は、現に監護している未成年の子の養育費部分は別として、請求する側(妻)の分については、支払いをしなくてよいという判例(東京高決昭和40年7月16日等)があります。勝手に出て行った妻が悪いと言い張る夫の側から、しばしばこの趣旨の判例が、引用されるのです。

 

 しかし、裁判所(調停委員会および家事審判官)が取り上げることはまずありません。別居もしくは婚姻関係破綻の原因は、婚姻費用の調停・審判では、考慮しないのが実務であり、実際、審判書の中に記載されてもおります。

 

 婚姻費用は、調停申立て等により、請求を受けたときから、支払いを命じられます。意味なく長く争っていては、支払額が加算されるだけです。

 

 妻の態度,主張がどうしても納得できない方,どうかその不満を、生活費の支払いはしない――これがこうじて、離婚後の養育費を値切る――ような対応はしないでください。その不満は何なのか、どうすればよいのか、それをあなたと一緒に考え、解決していくのが弁護士であります。

 

 妻が別居を敢行した,そのことが気にくわない,あるいは、どうしてよいかわからない夫であるあなた、ぜひ、きさらぎ法律事務所にお越しください。

 

 万一にも、「生活ができなくなって帰ってくるだろう,しばらく放っておこう」などとお考えであれば、失うものが大きくなるだけです。

 

 何もしないのに、現状が変わることはありません。配偶者が別居を敢行したらすぐ、弁護士に相談すべきです。

養育費とは、未成熟子を監護していない,つまり、一緒に暮らしていない親が、その子の成育にかかる費用を支払うことを意味します。

 

調停等実務では、監護親(未成熟子を実際に手元で育てている親)が、非監護親に対し、『子の監護費用の分担』として求めることになります。

 

少し堅苦しい説明になりました。

 

親子の縁は切れない,離れていても、自分の子どもは気にかかる,我が子に対する愛情と責任の証として、非監護親(一般には、監護する母親より、経済力があるとみられる父親)が、監護費用の分担として支払うのが養育費です。

 

こうして、非監護親も、共に子どもを育てる役割分担をしているのです。

 

ところが、離婚・男女問題を担当する際、養育費をめぐって、悲しく感じることが起きます。

 

それは、養育費を支払う側(父親)が、なんだかんだと言って、養育費の額を値切ることが1つ。

 

それと、養育費を受取る側(母親)が、子どもの様子,成長の過程を知らせようとしないことが1つ。

 

現在、家庭裁判所の実務は、平成15年4月に、東京・大阪養育費研究会が発表した『簡易迅速な養育費等の算定を目指して――養育費・婚姻費用の算定方式と算定表の提案』(以下、今後これを『提案』と略称します)に従って算出されます。ちまたに出廻っている『算定表』といわれるものがそれです。

 

提案の是非は、ここでは論じません。

 

実際、司法手続の場では、資料の提供を受けて、客観的な数字が出されます。振り幅は少ないのです。

 

にも関わらず、あれこれ言っては減額を求めるのはなぜでしょう。

 

その多くは、離婚を予定する配偶者(主に妻)に対する不満,あるいは、意地やプライドから、離婚そのものを容易に受け容れ難い憤懣のはけ口が、養育費に向けられているのです。

 

愛する自分の子どもの成長に要するお金を値切って、何になるのでしょう。離婚に至る葛藤の収め方は、別の方法・やり方で、受任弁護士と一緒に考えてまいりましょう。

 

いっぽうで、監護者側は、養育費を支払っている非監護者(父)が、子に対する責任と愛情を示す唯一の方法は、養育費の支払いであることを理解されるべきです。

 

往々にして、「調停で決まったから」「義務だから」等に留まり、父もまた、離れて子どもを育てていることをわかってあげない監護者(母)を目にします。

 

子どもの成長をはげみに養育費を送金している非監護者(父)からすると、「金だけ取られている」と感じるかもしれません。

 

自分も、一生懸命子を育てている,でも、子どもを気にかけて、養育費を送ってくれて有難うの気持ちを持っていただければ、当の子どもが、父,そして母に対する感謝の気持ちを持ち続けるでしょう。ぜひ、子どもの成長の過程を知らせてあげてください。

 

弁護士は、依頼者である監護親,非監護親と一緒に、子どもに対する愛情と責任の示し方を考えていくのです。

妻Aがいる男性Bと不倫,法的に言えば、不貞行為をした女性Cが、ある日Aから、慰謝料等の請求を受けた場合、あなたがCの立場なら何をしますか。

 

最初に、絶対にやってはいけないことを申します。

 

それは、『その事実』を、Bに言ってはならないということです。

 

正確に言えば、問題を解決に導く弁護士等法律専門家や、ご家族等信頼のできる方(要するに、最後まで、Cの立場のあなたを支え、守ってくれる人)より先に、件の不倫相手,本件Bに、事実を打ち明けてはならないということです。

 

なぜCは、Aから請求を受け、そして訴えられたのでしょうか。

 

それは、Bが悪いからです。

 

Bが、責任を取っていないからです。

 

しばしばBの立場の人間は、Aとはうまくいっていないとか、いずれ離婚するとか言ってCに近づき、交際,つまり、不倫が続きます。

 

Bが言うことが真実なら、離婚していなければおかしい。

 

これができていない,無責任状態で、Cに甘言を弄したのです。

 

そんなBが、事が発覚して、Cを本当に最後まで守ると思えますか?

 

事が発覚したと知らされたBは、当然自己保身をはかります。

 

「心配ない」「迷惑かけない」「自分が解決する」云々を言うでしょう。

 

なかには、B自らが、Aから請求された金額を支払うというかもしれません。

 

しかし、それは、Bは、Bのためにやっているのであって、決して、心底Cのためにやっているのではないのです。

 

その結果、どうなるか。

ひとつは、またBC間の男女関係,不倫が継続する可能性があります。

 

ひとつは、Cが、真実を見抜く機会を逸することを意味します。

 

それと、Bが、Cに代わって慰謝料を負担するなどした結果、たとえCが、当面Aからの請求にさらされなかったとしても、Aが、『真実』を知ったらどうなるでしょうか。

 

以前申しましたが、Bが、Cをかばうことが、最もAの癇に障ることなのです。

 

すなわち、本当の問題は、解決していないのです。

 

Bは、Cを紛争に巻き込んだ張本人です。

 

妻との婚姻関係をうまく収めることができずして、どうしてCを助けることなどできましょうか。

 

より直截に言えば、Bが最も嫌うことは、Cが、自らの意思で、自分の問題ととらえ、弁護士等に打ち明け、相談することなのです。

 

Cから相談を受けた法律専門家は、BとCは、利害が対立する関係にあること,一番悪いのはBであり、本当の敵を見誤まらないよう助言・指導します。

 

Bは、不倫が続けられなくなるうえに、Bから求償を受ける立場に身を置きます。

 

もともとBは、妻Aを裏切っていたのです。

 

そんなBが、Cを裏切ること,つまり、最後まで責任を取れないことは自明です。

 

責任を取れない人間の言葉は、信じてはなりません。

 

かつて取扱ったケースでは、Bが、CとAの間を動きまわり、最終的にAについたというものがありました。

 

すなわち、Bは、「Cに誘われた,Cとは別れたかった,Aとやり直したい」云々を平気で述べたのです。

 

ただし、Cが弁護士に相談し、事件処理を依頼した弁護士から、Bにアプローチすることはあります。

 

それは、Cの利益を守るための行動だからです。

 

たとえば、AとBの婚姻関係は、長期間の別居等で明らかに破綻していて、離婚協議中であるようなケースでは、Bは、もはやAに対する愛情も未練もないかもしれません。

 

さらに、Bに対する単なる嫌がらせのために、Aが、Cを訴えたとして、心底Bは、Aを憎んでいるかもしれません。

 

その場合、Bの敵はAでしょう。

 

巷間、『敵の敵は味方』という言葉があります。

 

思いもよらず、Aから請求を受けたCは、形式的には、Aは敵になります。その敵に対して、敵対関係にあるのがBだとしたら、あるいはCにとって、Bは、味方になる可能性があります。

 

しばしば婚姻関係破綻後に、配偶者以外と肉体関係をもっても、配偶者に対する不法行為にはならないといわれます。

 

しかしながら、こんなことをAと法律上無関係のCから言われれば、Aは、単純に、「Cに言われたくない」と思うでしょう。

 

そんなとき、Bが、訴訟告知(夫(又は妻)がある人と不倫した責任について) を受けるなどして、Cのため主張すれば、Cは助かります。

 

ただし、これは、Cが弁護士に相談し、弁護士の判断で対応する場合に限っていえることです。

 

決してCが、直接Bとやりとりしてはなりません。

 

要するに、男女問題の解決には、必ず弁護士が必要ということです。

 

 

今回は、妻Aがいながら、C女と肉体関係をもった夫Bについて考えます。

 

Bが、Aに対する貞操義務に違反したこと,Cとともに、Aに対し、共同(連帯)して、損害賠償義務を負担することは、ご説明したとおりです。

 

Bとすれば、Aに対し、愛情を失い,あるいは、Aの所為により、婚姻関係が破綻し、もはや修復は困難な状態にあって、C女と関係を持ったのかもしれません。

 

しばしば引用されるのは、夫婦の婚姻関係が、既に破綻した後の不倫,不貞の場合には、不法行為は成立しないという最高裁判所平成8年3月26日の判例(判例タイムズ908号284頁他)です。

 

もちろん、そのような事実が、裁判所で認定されたなら、そのような結論になるでしょう。

 

もっとも、実務では、本事例のB,Cの立場で、ところかまわず、このような主張がなされている感がぬぐえません。

 

あるいは、Bの立場では、本当に、Aとの婚姻関係の修復は、無理なのかもしれません。

 

また、Bは、Cを巻き込んでしまったとの負い目,後悔があるのかもしれません。

 

しかし、BまたはCから、上記主張を出されたAの気持ちはどうでしょう。

 

人間は、本当のことをズバリ指摘されたら救われず、とても悔しいものです。

 

他人の夫婦関係に、Cが口出しして、Aの気持ちが鎮まるとは思えません。かえって、Aは、Cに対する反感を強めると思われます。

 

まして、Bが、Cを庇うように映ることは、Aには絶対に容認できないはずです。

 

このような場合、Bとしては、黒子に徹するべきです。

 

つまり、Cを庇い立てしているように見られずに、Aの気持ちを収拾することです。

 

端的に言えば、Cの立場で、事実の認否・反論を用意しつつ、相当とされる損害賠償金を、Bが用立てることでしょう。

 

Bが、主犯格であると考えれば、当然ではないでしょうか。

 

もっとも、Bとしては、Aとの関係は、完全に破綻している――しかも、その責任の大半は、Aにある――と考えられるのに、なんで自分が金を支払うのだとの思いがあるかもしれません。

 

しかし、破綻したと言いながら、なぜ離婚しない,できていないのでしょうか。

 

あるいは、Bにとっても、離婚に逡巡する理由,つまり、離婚しない一応のメリットがあるのであれば、それとの引換えとでも割り切るべきです。

 

むしろ、破綻したと言いながら離婚できないのは、Aの意思が強い,要は、Aが、離婚を拒絶しているというケースが多いと思われます。

 

Bは、離婚手続を執らず、Cと関係を持つこと自体が間違いであり、無責任といわざるをえません。

 

ここで、Bが隠れて(Cの名で)、Aに対し、相応の賠償金を支払うことは、離婚を希望するBに、プラスとなります。

 

なぜなら、共同不法行為となるBの不貞行為については、Cが、賠償金を支払ったので、Bの責任も、その限度で消滅するからです。

 

従って、後の離婚手続において、Aより、Bが、Cと不貞行為に至ったと指摘されても、それは、解決ずみと言えるのです。

 

Bの立場で、いちばんやってはならないことは、逃げること,無関係を装うことであり、次によろしくないのは、Cを庇うような対応をすることです。

 

もし、Bの立場のあなたが、配偶者であるAとの関係を、はっきりさせたいとお考えならば、AのCに対する本件請求は、問題の本当を解決する絶好の機会となります。

 

執るべき途を誤まらないよう、どうぞ、きさらぎ法律事務所弁護士福本悟にご相談ください。

 

配偶者のいる人と性的関係を結ぶことを、不倫といわれます。

 

もっとも、不倫は、ひとりでは成立しません。

 

不倫に応じた配偶者のある人は、配偶者に対し、貞操義務に違反したことになります。

 

そして、不倫した人は、配偶者の貞操義務違反に加担した共同不法行為として、損害賠償義務を課せられるのです。

 

前回の例にならって、妻Aのいる夫Bが、C女と肉体関係を持った場合を考えます。

 

BとCは、Aに対し、共同して、Aが被った全損害を賠償しなければなりません。法的には、(不真正)連帯債務といいます。

 

ところで、Aが、Cのみに対して請求し、又訴えた場合はどうでしょう。

 

Cは、Bの違反行為に加担した,つまり、共犯的立場であり、しかも、一般的にいえば、『主犯』はB,Cは、Bに従ったのだといえるでしょう。

 

Cが、ABの婚姻関係が平穏・平和であることを認識しながら、積極的にBを誘い,あるいは、暴行・脅迫等、それ自体違法性ある方法により、Bと関係を持った場合は、社会的にみても、BよりCが、強く非難されるべきです。

 

しかし、BC間では、一般的に、貞操義務を担うBの責任が大といえるでしょう。

 

そこで、万一Aが、Cのみを訴え、Cが、Aに対し、損害賠償を果したとしたら、相応の責任をBに取らせるのは当然です。

 

これを、BC間内部での求償関係といいます。

 

BCの共同不法行為の結果、Aに金1,000,000円の損害が発生し、これをCのみが、Aに対して支払ったとしたら、一般的には、最低その半分相当は、Bに対して求償できると考えられるのです。

 

上記例で、ABが婚姻中であり、財布は共通だった場合、Aは、Cから、金1,000,000円を取っても、結局その半分以上の金額を、Bが、Cに対して、支払いをしなければならず、要は、家庭内でお金が還流するだけです。

 

Cは、最終的には、自らがAに対して支払った金額のうち相当額を、Bに対して請求し、回収できる理屈です。

 

もっとも、その前に、Aから損害賠償(慰謝料)請求訴訟を提起された場合、Bに対し、訴訟告知することにより、自己の権利(求償権)を確保することができます。

 

これは、民事訴訟法53条に規定するところで、訴訟の結果に利害関係を有する第三者に対し、このような訴訟が係属していることを、裁判所を介して通知することにより、その者に対し、この裁判の効力をおよぼす制度です。

 

たとえば、Aからの損害賠償請求に対し、Cは、Bが、配偶者の存在を隠して関係を求めてきたとか、配偶者とは離婚することになったので、Cと結婚したいと言ってきた等の事情があったと抗弁し、これが事実と認定されて、損害賠償額が決定された場合には、仮に将来、Bが、これと異なる主張をしてきたとしても、CA間の裁判の結果と異なる判断を受けることはないのです。その場合、Bは、Cに対し、少なくない金額を求償できるでしょう。

 

不貞行為の張本人,主犯は、上記例ではBです。

 

Aが、Bとの婚姻関係をどうするか触れることなく、Cに対し、請求することの是非は、別に述べます。

 

要は、一番悪いのはBであり、Bを逃さないよう法律はできているということです。

 

このような例に遭遇された方、どうぞ、きさらぎ法律事務所にご相談ください。

 

 不倫とは、法的に言えば、配偶者以外の異性と性的関係を持つこと,配偶者がある人と、そのような関係に至ることを意味します。

 

 夫(又は妻)がある人と不倫して、その人の配偶者から、損害賠償請求を受けた,訴訟を起こされたと聞くことがあります。

 

 夫婦は、婚姻中、互いに貞操を守る義務があります。

 

 不倫とは、この貞操義務に違反すること,つまり、不貞行為といわれます。

 

 貞操保持義務は、不倫のパートナーとなった人ではなく、婚姻中の夫(又は妻)が負うものです。

 

 つまり、不倫相手は、この貞操義務違反に加担したとして、不倫した夫(又は妻)と共同して、夫(又は妻)に、裏切られた(?)一方の配偶者に対して、損害賠償責任があるということです。

 

 一口に不倫と言っても、両名が肉体関係に至った事情,態様等で、負うべき責任の度合,賠償すべき損害額は異なります。

 

 ただし、1つだけはっきりしていることがあります。

 

 それは、不倫・不貞は、ひとりではできないということです。

 

 すなわち、貞操義務に違反した夫(又は妻)と、これと肉体関係を持つことによって加担したパートナーとは、『損害を受けたと主張する妻(又は夫)に対し、共同不法行為責任を負う地位にある』のです。

 

 共同不法行為を原因として、損害を受けた被害者は、共同不法行為者それぞれに対し、損害額全額を請求することができます。

 

 そして、損害賠償債務は、いわゆる不真正連帯債務といって、共同不法行為者のひとりが、損害を賠償した場合には、その限度で、他の共同不法行為者の賠償義務を、消滅させる効果があるのです。

 

 たとえば、妻Aのいる夫Bが、C女と不貞をし、Aが、BCに対し、金3,000,000円の請求をしたところ、Bが全額支払ったとしたら、Cは、Aに対する損害賠償責任を免れるということです。

 

 そして、共同不法行為者間の内部関係が、問題となります。

 

これについては、機会を改めてご説明します。

 

不倫・不貞は、ひとりではできない,つまり、夫(又は妻)は、自分を裏切った,貞操義務に違反した妻(又は夫)に対しては、損害賠償請求をせず、不倫のパートナーに対してのみ、その請求をすることは、何を意味するのか,それをして、どのような効果があるのか、また、現にひとり請求を受け、訴えられた場合、どうすればよいのか、冷静,真摯に考えなければなりません。

 

しばらく、このテーマにお付き合いください。

以前、『男女問題を担当する弁護士から見た相談者の心理について』お話しました。

 

 ご相談者は、ご自分が期待し、信じる結果が欲しいものです。

 

 期待する回答が得られるまで、何ヶ所か法律事務所を廻る方も多いでしょう。

 

 きさらぎ法律事務所は、無理なものは無理,できないことはできないと、はっきり申し上げます。

 

 しかし、『ダメ』『できない』は、往々にして、法的に不可能というよりも、そもそもご相談者にとって、そのような『期待』を実現することが、本当に問題を解決したことにはならないと考えられるがゆえに、『無理』『できない』とお答えすることも多いのです。

 

 たとえば、長年妻(又は夫)とは不仲で、夫婦の実態がない,もちろん愛情もないケースで、妻(又は夫)以外の異性と性的関係を持った場合、しばしば主張されるのが、婚姻関係が破綻した後に配偶者以外の異性と肉体関係を持つことは、違法ではない(損害賠償義務はないし、有責配偶者とされない)というご相談であります。

 

 教科書的には、そのとおりです。これを認めた多くの裁判例があります。

 

 しかし、そのような主張をし、対応を続けることで、ご相談者に何かメリットがあるのでしょうか。また、ご相談者は、何をしたいのでしょうか。

 

 婚姻関係が破綻したという自覚があり、その認識でいて、異性との交際を継続しながら、配偶者と離婚できないのは、なぜでしょうか。

 

 ご相談者が、離婚を希望しているのであれば、配偶者が、離婚致し方なしの心境に至らせる努力をすべきです。

 

 往々にして、人間は、「本当のこと」をズバリ指摘されると腹が立ち、意固地となり、殻にこもってしまいがちです。

 

 婚姻関係が、もはや正常な状態に復帰する見込みがないそんなとき、パートナーだけさっさと新しい幸せをゲットしようものなら、癪に障るのは当然ではないでしょうか。

 

 火に油を注ぐともいえましょう。

 

 ではどうするか。

 

 きさらぎ法律事務所では、お越しになった方に対し、『ダメ』『無理』とお答えして、それで終わりではありません。この先のことを、一緒に考えてまいります。

 

 先の例では、どうすれば離婚できるか,現在交際中の異性との将来を含め、どうすれば幸せをつかめるのか、相手方の心情にも鑑みて、ご相談者の目指すべきところを押さえ、そこにたどりつくよう、お手伝いさせていただきたいと思っております。

 

 このあたり、抽象的でわかりづらいかもしれません。実際に、きさらぎ法律事務所の初回無料相談を経て、ご依頼者になった方が、『相談者の声』に投稿されています。

 

 言えることは、離婚等の男女問題に関しては、教科書や判例はないと考えて、臨まなければならないということです。

 

 法律相談を受けて、弁護士から期待するとおりの答えをもらった,しかし、問題は解決していないと感じられる方、どうぞ、きさらぎ法律事務所でご相談ください。

 

男女問題に限らず、紛争,トラブルとなっている相手方が、「裁判にする」とか、「弁護士を雇う」などと言い放つことがあります。

 

 これが本当ならば、やがて紛争は落ち着きます。

  なぜなら、離婚等の男女の問題は、法律問題であり、法律専門家のサポートなくして、解決することは困難だからです。このことは、これまで随所で述べてまいりました。

  ただし、上記のように、裁判,弁護士云々と声高に言う人が、自ら積極的に、そのような手続・段取りを執ることは、ほとんどありません。

  それは、相手方に対し、さまざまな要求・主張をされるあなたを牽制するため、いわば、こけおどしに、『裁判』『弁護士』を使っているにすぎないからです。

  男女問題で、本当に、相手方に弁護士(民事の場合、『代理人』といいます)が就いた場合、どのように理解し、どうすればよいのでしょうか。

 

 まず、相手方は、この問題を解決したいと考えていると受取ることができます。

 

 相手方としても、自分ひとりでは、解決できないと判断し、勇気を持って、お金をかけてまで、弁護士に相談し、依頼したのです。

 

 次に、相手方は、逃げない,逃げられないという効果が認められます。

 

 これまで、この問題に関し、あなたを避けていた,逃げていた相手方が、弁護士のところに行ったということは、単に弁護士を盾にしただけではなく、弁護士を介して、あなたと向い合うことを意味します。

  そして、最大のプラスは、これで直接相手方と話をし、また、顔を合わさなくて済むということでしょう。

 男女問題は、当事者間の感情的対立が激しく、これを収めて着地するには、相当な精神力を要することが多いと思います。

 特に、相手方の声を聞き、顔を合わすだけでストレスになる,それどころか、相手方を思い出すだけで、どうにかなってしまう方も、少なくないのではないでしょうか。

 相手方に代理人が就いたらどうするか。

  あなたも、直ちに弁護士に依頼してください。もっとも、相手方に代理人が就く,就かないに関わりなく、男女問題に見舞われたら、弁護士に依頼されるべきですが。

  たとえば、相手方から、慰謝料請求の民事訴訟を提起されたようなケースでは、当然相手方には代理人が就いており、裁判手続ゆえに、自らも弁護士を立てるしかないと考え、相談に来られる方も、少なからずおられます。

  しかし、裁判等に至る前の段階、いわば話し合い,交渉の過程で、相手方に代理人が就くケースは、結構増えていると感じます。

 

 このような段階こそ、あなたも弁護士に処理を依頼してください。

 

 それこそ、裁判等に至らず、代理人間で終結することもあるのです。

  そして、私が担当する男女問題では、最近は、ほとんど相手方にも、代理人が就いております。

  これは、当事者間のトラブルを収めるためには、相手方にも代理人が就く必要があり、私たちは、相手方もまた、弁護士に事件処理を依頼するよう、働きかけるからでもあります。

 私の感覚では、相手方に代理人が就いて紛糾した,反って解決が遅れたというケースは、あまりございません。結局、相手方が、弁護士に依頼したということは、今困っている,苦しんでいるあなたが、これを脱する第一歩となることを意味します。

 男女問題は法律問題、当事者いずれもが、弁護士のサポートを受ける必要性が高いといえるのです。

法律問題であれ何であれ、悩み,トラブルを他人に相談することは、とても勇気のいることです。

 特に、抱えた悩みが男女問題,まして、性的関係が伴なう相談をされるには、いくつもの階段を上って、法律事務所,弁護士にたどりつかれるのだと思います。

 私は、事務所を訪問される相談者に対し、あなたのその勇気があれば、そして、今日受けた相談内容を理解することができるならば、解決できない問題はないと申し上げます。

 ところで、相談内容を理解するとは、どういうことなのでしょうか。

 きさらぎ法律事務所は、事務所内での初回相談は無料であって、相談時間の制限を設けていないことから導かれます。

 すなわち、きさらぎ法律事務所では、ご相談者がお尋ねになる質問に対し、「イエス」「ノー」のみをお答えするのではなく、ご相談者の本当の悩み,解決すべき事柄は何なのか、そして、相談者を含む関係者に、問題の積み残しをしない収め処を押さえた着地をするにはどうすべきかを一緒に考え、ご相談者が目指すべき終着点を、お示しすることを心がけているからです。

  このような立場から申しますと、多くのご相談者は、当初、ご自分の期待する答えを得たくて、いろいろな相談機関に行かれるのだと感じます。

 

 これは、人間の習性上、当然といえば当然です。

  しかし、ご自身が期待する答えを得られたからといって、本当に問題は解決したことになるのでしょうか。

  最近は、ネット社会といわれ、パソコンで検索用語を入れると、その説明をした法律事務所や概説書に行き当ることができます。

  たとえば、『婚姻関係破綻後の不倫・不貞は許されるのか』と入れた場合、最高裁の基本となる判例を引用して、「許される」「違法ではない」「損害賠償義務はない」等々を説明するサイトが、いくつも出てくるでしょう。

  これを読んだ方が、別に問題はないと軽信したらどうなるか。

  ご相談者にとって、ご自分が希望する結論,すなわち、終結が得られないことがあります。

  特に、数ある同種事例の中で、1つか2つ、ご自分の現在の状況と合っていると思われて、その説明をそのまま相手となる方にぶつけたら、あるいは、ご自身で、調停等の手続を執っていた場合どうなるか、『解決』とならないことが多いのです。

  次回以降、具体例をお示しします。

 

 

前回、『離婚後の紛争調整』調停について、言及しました。

 離婚が成立したにも関わらず、積み残しがある場合に、利用する手続です。

 たとえば、荷物を引取りたい(引取ってもらいたい),子どもにかこつけて、様子を探られる,連絡してくる,住居や光熱費等の契約名義を変更したいなど、ありえると思います。

 離婚したから、もう関係ないとして、協議ができない,したくない現実があるのでしょう。

 このようなケースは、家庭裁判所に対し、離婚後の紛争調整の調停を申立てすることにより、事務的にも,心理的にも、終結に向かうと思います。

 ところで、婚姻外男女関係の解消の場合はどうでしょう。

 婚約したわけでも、内縁関係だったわけでもないのであれば、「別れる」「別れよう」で終わりのはずです。

 しかし、別れたはずの元パートナーから、連絡・接触が続くことがありませんか。

 そして、『復縁』を迫られることはないでしょうか。本当に、『関係は終わった』といえますか。

 いっぽうで、交際中に撮影した他人に知られたくない写真等、元パートナーの管理占有下に残した状態で、気になりませんか。

 さらに、別れた後、新たな事実が判明することも、なくはないでしょう。元パートナーに配偶者がいた,彼の子を身ごもっていた,貸したお金を返してもらっていない等々、よく聞く話です。

 そんなとき、『男女関係解消後の紛争調整』の調停を申立てしましょう。もちろん、弁護士に依頼して。

 常々申し上げるように、男女問題は、法律問題であり、法律専門家のサポートが必要です。

「別れたが不安」をお持ちの方、どうぞ、きさらぎ法律事務所弁護士福本悟に、ご相談ください。

離婚が成立してひと安心,新たなスタートが切れると思いきや、悩ましい事態に見舞われるケースがあると思います。

 協議離婚,調停離婚,裁判離婚、いずれの形態でも、ありうると思います。

 協議離婚は、当事者が離婚を合意して、役所に届出することで、効力が生じます。

 この場合、よく話し合って、離婚が合意されたのであり、その前提として、当事者間の葛藤の程度が、苛烈ではなかったと考えられます。

 従って、協議離婚が成立後に問題が生じる,あるいは、積み残しに気づくことは、比較的少ないと思われます。

 たとえば、健康保険証の切替,住居の退去に伴なう私物の搬出等の事実上の作業のみならず、子の養育費や面接交流等、法的権利義務に関しても、予め話し合いがなされることが期待されるからです。

 『協議離婚』であるにも関わらず、問題が生じるのはどのような場合でしょうか。

 それは、上記設問の反対が回答でしょう。すなわち、当事者間で、よく話し合いがなされず、離婚届だけが届出されたケースが典型です。

 予めパートナーに離婚届を書いてもらって、自分が保管していた,いつでも出してよいといわれた

 と、お聞きするケースがあります。

 離婚届を預った側は、パートナーが、今度違反(?)をしたら、離婚されても仕方ないと認めて、サインしたものだといわれます。

 しかし、「今度違反したら云々」の条件付合意は、離婚の合意そのものではありません。

 このようなケースで、しばしば起こるのは、現に予めサインした離婚届がいつ提出されたか、パートナーは知らなかった,自分は、離婚を認めていないという主張です。

 このパートナーの主張は、そのとおりなのでしょう。

 すなわち、かつて離婚届にサインしたことは事実だが、現実にこれが提出されたことは知らず、従って、そのときは、離婚に合意したおぼえはないということです。

 この場合、離婚無効が争われることになります。

離婚とは、これを届出するときに、その意思が、相互に明確であることが必要です。

 上の例は極論としても、たとえば、夫のDVから早く逃れたい,養育費はいらないから、早く籍を抜けたい,あるいは、他に好きな異性が出現したから、後は野となれ山となれ…の思いで、離婚届にサインだけして(してもらって)提出することはあるでしょう。

 このような場合であっても、先に例とした健康保険や、いわゆる年金分割,子の学校,児童手当の変更手続等役所関係の手続で、元配偶者の協力を得る必要が生じうるのです。

 酷い場合は、元パートナーが、ストーカーに変身することさえあるのではないでしょうか。

 これらは、離婚を急ぎすぎた,とにかく離婚さえすれば…という、厳しい言い方をすれば、後先を考えず、当時の心境としては、もう自分のキャパを超える現実に直面し、考えて行動するゆとりはなかったということから生じるものです。

 そんなときどうするか、パニックなったら、ご自身で対応できない状態に見舞われたら、…

 離婚等の男女の問題は法律問題、法律専門家のサポートにより、着地しうるものです。そのときこそ、弁護士に依頼するのです。

 このことは、これまで本ホームページで随所に申しましたので、ここでは取り上げません。

 しかし、こうして離婚後に、現にトラブルに見舞われた,また、問題の積み残しに気づいた場合、どうすればよいのか、それは、

 家庭裁判所に対し、『離婚後の紛争調整』の調停を申立てすることです。もちろん、弁護士に依頼して。

 この手続,内容等は、次回以降にご説明します。

夫又は妻から、「離婚する」と言われた場合、どうしますか。

 まず、パートナーから離婚を求められる,つまり、離婚される理由はないと憤慨される方は、少なくないと思われます。

 しかし、怒っていても、決してハッピーではありません。

 あなたに離婚される理由があるかどうか,悪いところがあったのかどうかということと、パートナーが離婚したいと思う気持ちは、別の問題です。

 あるいは、あなたを愛する以上に愛したいと思う異性が、出現したのかもしれません。

 あなたにとって、この理不尽をどう対処するか,パートナーに何を求め、あなたは、この先の人生をどのように過ごすかは、機会を改めてお話しいたします。

 「離婚する」と言って、パートナーが家を出てしまった,あるいは、「離婚したい」と言われて、一緒に暮らせないと思って家を出たけれども、離婚になっていない,離婚の話が進んでいないケースは、少なからず存在すると思います。

 この状況は、離婚を突きつけられた側からすると、さらに不安な状況と思われます。

 このような事態に至った原因は、概ね2つ考えられます。

 1つは、今の状況で、離婚を希望するパートナーは、困らないということが挙げられます。

 たとえば、「離婚する」と言われたことで、ショックを受けたパートナーが別居した場合、離婚を求めた側は、顔を会わさない生活が続いて、好き勝手なことができれば、あえて離婚手続を執らなくても、「平穏」は継続されるでしょう。

 他の1つは、本来法律上離婚が容易に認められない,たとえば、有責配偶者の場合、離婚を告知し、夫婦の実態が形骸化していくこと,つまり、何もしなくても、時間の経過により、心身とも離れていくことで、離婚が認められやすくなることがあると思われます。

 離婚を突きつけられた側は、先が見えない不安がつのるばかりです。

 そんなときは、家庭裁判所に、『夫婦関係円満調整』の調停を申立てしましょう。

 夫婦間の家庭裁判所の調停は、『離婚』だけではありません。離婚もまた、『夫婦関係調整』の調停の一類型にすぎません。

 たとえば、パートナーが別居したが、夫婦円満を求めたい場合には、『夫婦関係(円満)調整』の調停を申立てすることができます。

 さて、先のケースで、離婚を突きつけたパートナーから、『円満』を求める調停が申立てされたなら、本当に離婚したいのであれば、積極的に離婚を求める申述をすることになるでしょう。

 つまり、このような調停を申立てされた相手方は、自分が離婚を求める理由を申述し、かつ、『離婚の条件』についても、提案せざるをえません。

 ここに、事態は動きます。

 この夫婦関係調整の調停の手続の中で、そもそもこのご夫婦は、離婚すべきかどうか、慎重に調整されることもあるでしょうし、愛せず,愛されずの状態であっても、離婚を強いられる方が、過酷な状態に至らぬよう、諸々の配慮がなされて、離婚に至ることもあるでしょう。

 こうして、離婚するといわれたけれども、何も変わっていない状態は打開されます。すなわち、事態は、あなたにとって、よりよい方向に動くことができます。

 調停は、必ず弁護士に依頼して行なうべきことは、これまで随所でご説明しました。

 すると言われた状態で、何も変わっていない方、どうぞ、きさらぎ法律事務所弁護士福本悟にご相談ください。

夫婦,男女の問題で、弁護士に相談される方は、現状に不安・不満,あるいは、危険を感じ、「このような日常から脱したい」のだと思われます。

 たとえば、相手のことを嫌いになった,生理的に受け付けなくなった,同じ空間に留まることが耐えられなくなった等、理由は多々あると思われますが、このような思いを抱え、悩まれている方は、結論として、別れるべきです。

 離婚も、婚姻外男女の関係解消も、法律問題であることは、これまでご説明したところで、ご理解いただけるかと思います。

 法律問題だからこそ、専門家である弁護士がおり、家庭裁判所等の司法機関が存在するのです。

 ところで、きさらぎ法律事務所にお越しになり、弁護士福本より、離婚等の法的手段(あるいは反対に、裁判所を介して、『夫婦関係円満調整』等)を執るのが相当とご助言し、「次の手順に進むべきである」とご案内した後、『そのまま』になってしまうケースがございます。

 ご相談者は、当事者間で話し合うことは無理,もはや専門機関に委託しなければ解決できない,自分一人で対応するのは厳しい等の理由で、法律相談に訪れ、弁護士による法的手続を進言されました。

 それにも関わらず、「もう少し当事者間で話し合ってみる」,「周りから、弁護士に依頼するほどの問題ではない,間に入ってあげると言われた」等の理由で、次の手順に進まない方もいらっしゃいます。

 何度も申し上げますが、離婚も婚姻外男女も、法律専門家ではない人を入れても、解決することはありません。

 良くも悪くも、日本独自の文化として、「争い事を好まない」,「他人に恥を知られたくない」,「お上のお世話になりたくない」という気風があることは、否定できません。

 しかし、ご相談者の『悩み』『苦しみ』は、『争い事』ではありません。誰でも、辛く、苦しい環境に陥り、そこから脱しようとすることが、なぜ『恥』なのでしょうか。幸せになりたいと思うのは、誰でも当り前ですし、そのような考えは、ごく自然なことです。裁判所や弁護士は、『神』ではありません。市民・国民に、適切なサービスを提供し、生活の安寧を支える機関にすぎません。

 きさらぎ法律事務所にお越しになった後、――他の弁護士に依頼するからではなく、――事件依頼そのものをお断りされる方のケースとして、下記のような理由があるようです。

   ● 親族・知人等に、「弁護士に相談した」と伝え、今後の進め方について話をしたこところ、他のアドバイスをされた
 ● 親族から、「身内の恥をさらすようなことをして…」と言われ、弁護士に依頼することを止められた
 ●「たかが男女の問題に、弁護士が口を挟むべきではない」と、友人・知人に言われた

 等々、様々な理由があります。

 その方々が言うには、「もっとよく話し合うべきだ」,「(調停等は)時間がかかる」,「(弁護士等が出てくるのは)大げさだ」という理由があるようです。

 しかし、「話し合いなどできない」,「自分では解決できない」と思われたからこそ、勇気を持って、法律相談にお越しになったのです。

 親族等の支えは必要です。

 しかし、声を大にして申し上げたいのは、専門的アドバイスは、弁護士や調停委員会,裁判所等が為すべきで、『法律問題』に、親族や知人等が介入するのは、相当ではないということです。

 むしろ、これから先は、「専門家にお願いして良かった」という後押しこそ、望まれるというべきでしょう。

 これも、何かの機会に申しましたが、手続に時間が掛かる云々は、口巷、よく耳にするところです。

  しかし、何もしなければ、何も解決いたしません。
これまでの苦しかった時間をお考えください。
これから先は、一人で悩むことはありません。
専門家のサポートがあります。

 そして、ご相談者のことを案じ、これから先も支えになってくださる親族や知人・友人の方には、「これから先は大丈夫,もし、気にかかることがあったら、いつでも私の弁護士に尋ねてください」と伝えてみてください。

きさらぎ法律事務所は、事務所内での初回の相談は無料です。
相談時間の制限も、いたしておりません。

 じっくりとお話を伺い、ともに検討し、相談者の目指すところ,事案の納まりを考え、そこにたどり着く手順をご案内いたします。

 きさらぎ法律事務所は、ご相談者が、ご依頼者になられることを想定し、解決に至るまで、対応させていただく所存です。

 どうぞ、お気軽にお越しください。

前回は、『離婚編』のお話しをしました。

 今回は、婚姻外男女の場合について、お話ししたいと思います。

 婚姻外男女場合,つまり、婚姻していない男女の問題ですが、離婚のように、『契約関係』にはありません。

「では、簡単に別れることができるのか?」

 そんなことはありません。

 ストーカーのようなケースではなくても、うまく別れられない,いろいろ心配なことがある,この先、大丈夫だろうか等々、不安を抱えて相談に訪れる方は、数多くおられます。

 そもそも、

「離婚ではない,ただの男と女の問題である
『こんなこと』を相談して良いのだろうか…」

 と、思っておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 婚姻関係にない,つまり、約束事を法に反映した関係にない男女関係は、むしろ、『ああ言えば、こう言う』で、なかなか先に進まないのが実態でしょう。

 このケースこそ、当てはめるべき法規そのものが見当たらない,いわゆる常識・良識を持って、対処するしかないと思われるのです。

 そんなとき、最も大切なことは、ブレないことです。

 つまり、「何が何でも、嫌な相手とは絶対に別れるのだ」という確固たる意思が必要です。

 これが簡単なようで、実に難しい。

 別れを切り出すと、あるいは別れることを約束していても、嫌がらせや報復をされるのではないか,また、付きまとわれるのではないか等々の不安に悩まされるのです。

 しかし、ブレてはいけません。

 ブレないために、そして、相談者・依頼者をサポートするために、弁護士が居るのです。

 確かに、きっぱり、きっちり『別れる』ためには、時間を要することはあります。

 これは、巷問、『調停や裁判は時間が掛かる』と、言われるところに通じると思います。

 しかし、何もせずに、諦めてしまったら、何一つ解決いたしません。

 『嫌なものは嫌』,この嫌な状況から脱するなら、心を決めて、行動に出ることです。

 その第一歩が、きさらぎ法律事務所にご一報され、ご相談いただくことだと思っております。

 きさらぎ法律事務所弁護士福本悟は、26年間にわたり、多くの男女問題に関する事件のご依頼を受け、ご依頼者と共に、真摯に対応させていただいたと思っております。

 むしろ、ご依頼者から、また、事件の相手方から、学ばせていただくことも多数ございます。

 『別れたい,絶対に別れるのだ』という強い信念と、ブレない姿勢を、確固として持ち続けられれば、必ず別れることができます。

 いま、このページをご覧になっている方,具体的なお話を、ぜひお聞かせください。

 お話しされるだけでも、少しは楽になるかもしれません。

浮気,すなわち、婚姻中の夫婦の一方が、配偶者以外の異性と、肉体関係を持つこと,これを、『不貞行為』と言います。

 不貞行為に至った場合、『貞操保持義務』に違反したものとして、損害賠償義務を負い、また、離婚原因とされています。

「夫(又は妻)が浮気した。どのような証拠を押さえれば良いですか?」

 このような質問を、よく受けます。

 相談にお越しになる方で、既に調査会社に依頼して、尾行等を続けた結果、夫(又は妻)が、異性とホテルに入る瞬間の写真を用意されたケースもありました。

 そんなケースでも、浮気をした本人は、しらばっくれたとも言われます。

 ここで大切なことは、『証拠』ではなく、『事実』です。

 肉体関係そのものの直接証拠など、存在しないことが通常でしょう。

 よく裁判で、『弁解は信用できないという判断がなされた』と聞くことがあると思います。

 要するに、その主張,弁明に、合理性が認められない場合は、直接証拠がなくても、事実認定されるということです。

 これを、浮気の例で言えば、

  ● 携帯電話の料金が急に高くなった 
● 携帯電話にセキュリティーをかけるようになった 
● 家族と一緒に居る時間や、行動を共にする時間が減った 
● 行動範囲と関係のなかった場所,店舗等の領収証が出てきた

 さらに、

  ● 夫婦関係を回避するようになった 
● 帰宅したら、すぐに入浴し、就寝する 
● 衣服に不審な汚れがついていた 
● 不審な電話(無言等)が入る 
● 心当たりのない異性と夫(又は妻)が、歩いている姿が目撃された

 これらの例で、合理的な説明ができるかどうかということです。

 きさらぎ法律事務所に相談に来られた時点で、調査会社からの報告書や証拠写真等をお持ちになっている方は、多くおられます。

 相談に訪れた方から、時間を掛けてお話を伺い、配偶者の行動と、予想される弁明を検討し、これが不合理であることを印象づけるにはどうすべきか,何を準備・段取りするかを一緒に考えていくことになります。

 つまり、私の方から、「証拠を集めてください」,まして、「調査会社に頼んだ方が良いです」等と申し上げることはありません。

 夫、又は妻の浮気でお悩みの方,ご自身で動く前に、まずは、きさらぎ法律事務所にご相談されてみませんか。

 そして、大切なことは、浮気を認めさせた(認められた)かどうかではなく、なぜご相談者は、配偶者の浮気を質すのか,そして、今後どうしたいのかを一緒に考えていくことにあるのです。

男女の問題で、上記のような典型例は、離婚の場面です。

 これは、男女が婚姻することは、1つの契約関係となること,しかも、家族・家庭制度の維持に関わることは、公の秩序ともなっているからです。

 約束したこと,つまり、『ひとたび形成した秩序は、簡単に変えることはできない』ということを意味します。

 離婚したい,しかし、相手は拒絶している,1つの契約,秩序を解消するには、一定の要件が必要となります。

 これが、『離婚原因』で、民法770条1項①~⑤に規定されているところです。

 とは言え、契約,秩序をそのままにしておくことで、個人の幸せ,社会の安寧が守られない場合、『契約は守るべき』とは言えません。

 誤解を恐れずに申せば、無理に一緒にいることで、誰も幸せになれないとき,むしろ、人間の尊厳を損なう場合には、個人も社会も、勇気を持って、契約,秩序を解消することが必要です。

「離婚したいけど、相手が応じない。それでも離婚できますか?」

 このようなご相談の方に対しては、

「離婚できます」

とお答えします。なぜなら、

 

  ● 嫌いになった 
● 愛せなくなった 
● 生理的に受け付けなくなった

 このような思いを抱いている人と同じ空間にいる,共に生活することができるのでしょうか、ということです。

 また、なぜ相手は、「別れたくない」と言っているのでしょうか。

 あなたのことを、本当に愛しているからなのでしょうか。

 もちろん、離婚を希望する側の理由,たとえば、「嫌になった」,「別れたくなった」というものは、離婚を求められた相手からすれば、理不尽だと思われるかもしれません。

 あるいは、社会・世間から見たら、「別れたい」と、離婚を希望する方が、非難されるような動機・理由に基づく場合もあるでしょう。

 しかし、『嫌なものは嫌』,これは、どうしようもありません。

  ● どうしたら離婚できるのか? 
● 本当に別れられるのか?

 これは、依頼者の方と心を通わせ、信頼関係を築き、最後までブレずにやり遂げることが大切であるとしか、言いようがありません。

 ただ、経験上、申し上げられることが、一つだけあります。

 それは、離婚事件等の男女問題は、杓子定規に法律の条文を当てはめるだけでは、解決しないということです。

 きさらぎ法律事務所にご相談に見えられ、その後、ご依頼者となった方々は、先にも申しましたように、弁護士と信頼関係を築き、正直に全てをお話しくださり、最後まで気持ちをしっかりと持って、決してブレることなく、離婚という大きな問題に立ち向かっていきます。

 一方で、相手の方に対する尊厳を忘れることはありません。

 その結果、ご依頼者が納得される結果を得て、皆様、新しい途へと進んで行かれるのだと思っております。

 具体的なお話しは、また別の機会にさせていただくことがあろうかと思います。

 では、『契約関係』と言い、『公の秩序』と言った婚姻関係の解消と異なり、婚姻外男女の場合は、簡単に別れることができるのでしょうか。

 長くなりますので、こちらについては、次回以降に、お話ししたいと思います。

未成年、すなわち、20歳未満の子は、親の親権に服します。

 親権は、婚姻中は、父母が共同して行い、養子の場合は、養親が、親権を持ちます。

 親権を行う者,つまり、親権者は、未成年の子の監護及び教育を行なう権利義務を有します。

 これの具体化が、居所指定権,つまり、どこで暮らすかということ,懲戒権,つまり、子どもを叱り、しつけをすることとされています。

 さて、父母が離婚する場合、未成年の子の親権者を決めなければなりません。

 つまり、離婚自体には、合意があっても、親権者を父母のどちらにするかが合意されていない場合には、協議離婚届を提出することができない,すなわち、離婚できないことになります。

 離婚を合意した父母が、未成年の子の親権者を決定できない,話し合いが進まないとして、家庭裁判所に対して、親権者を指定するよう求めることはできます。

 この場合、家庭裁判所は、父母どちらかを親権者に指定する決定をします。

 これが、『協議に代わる審判』という手続です。

 もっとも、離婚を希望する父母のいずれもが、自らを親権者とすべきと主張している場合,あるいは、「親権をくれるなら離婚しても良い」と主張された場合には、離婚そのものの手続に進むことがなく、話し合いや調停は不成立,結局、離婚の裁判に至ることが多いのが実例です。

 このようなケースで、しばしば、「親権とれますか?」と、質問を受けます。

 裁判所が、離婚判決をする場合、未成年の子がいるときには、常に、判決と同時に、父母のいずれかを、親権者と決定します。

 ですから、離婚は認められても、相手方が親権者と指定されてしまうリスクを感じて、離婚そのものに踏み切れない,そんな境涯の方から、上記のような質問を受けることがあるのです。

 ご質問に対しては、

親権は取るもの、つまり、『権利』ではなく、
子どものために『授かるもの』、『責務』である。

 と、申します。

 その後に、

  ● なぜ相手方は親権を主張するのか。 
● 親権を主張するのは、愛情や責任からなのか。
● 見栄や嫌がらせで親権を主張するのか。

 という点を考えていただきます。

 そして、親権者と指定されるかどうかのポイント,そのために、何を主張し、また、心構え,準備しなければならないかを、一緒に考えていきます。

 具体例を参考に、次回以降にお話しいたします。

離婚に関する相談で、よく聞かれます。

 このような質問をされる方は、

  ① 離婚したいが、自分は有責だから、簡単には離婚できない。何年待てば(我慢すれば)良いのか? 
② 別居になって数年経つが、夫(又は妻)と、行き来がない。出て行った夫(又は妻)は有責だから、
  自分はこのまま離婚に応じないつもりだが、別居期間が長くなると、離婚が認められてしまうのか?

 というご相談内容の方が多いです。結論としては、

一定期間(たとえば5年とか10年)経てば、
離婚になるという決まりも、法律もない

 ということです。

 同居は、婚姻関係の本質的要素です。

 その意味で、別居が継続すればするほど、『婚姻関係が形骸化した』とは言えるでしょう。

 しかし、婚姻関係が破綻して、その復旧が著しく困難な状態に至ったと認められるならば、別居期間の長短は、関係ないと言えるのです。

 たとえば、別居期間が1年未満でも、婚姻関係が破綻して、修復は不可能となったと認定されたケースはありました。つまり、

離婚が認められるかどうかに関して、別居期間に拘って、
その次に進むことに躊躇してはならない

 ということなのです。

 それでは、婚姻関係を破綻させたことについて責任がある者(有責配偶者)から、「破綻した」と主張され、事実『破綻した』と認定された場合には、常に婚姻関係は解消すべきだ,つまり、離婚は、認められることになるのでしょうか。

 このことについては、次回以降、ご説明いたします。

タイトルのようなお話は、よく聞くケースです。

 婚姻した夫婦には、互いに『貞操を保持する義務』があります。

 また、配偶者としての平穏な生活をおびやかされない権利,これを『妻(または夫)としての権利』と言われますが、そのような人格的権利が認められるべきことも、また然りです。

 浮気相手に対する慰謝料請求として、「妻の浮気相手に請求したい」という相談を受けることもありますが、経験上、冒頭に挙げた『夫の浮気相手に対する慰謝料請求』のケースが、圧倒的に多いです。

 さて、冒頭のご質問に対して、こちらからお尋ねする事柄があります。それは、

  「ご主人を愛していらっしゃいますか」
何のために、行動を起こすのでしょうか。

 家庭を守りたいため,夫を目覚めさせるため,理由は色々あるでしょう。

 浮気をした夫は、『貞操保持義務』に違反したのです。

 つまり、浮気相手となった女性とともに、妻に対する共同不法行為(民法719条)を侵したことになります。

  ● 夫は許すことができる,しかし、愛する夫を惑わせた女を許せない。 
● 夫が一時期迷ったことに、精神的苦痛を伴った。 
● けじめをつけて、再び夫婦平穏な生活を取り戻したい。
 夫もそれを望んでいるはず…

 相談者には、こんな話をし、じっくり時間を掛けて対応するよう心掛けています。

 ご主人の心が離れてしまったら、夫婦平穏は瓦解してしまうでしょう。

 決して意地や見せしめで、行動してはなりません。

 そんなお話をし、理解された方から、弁護士は、事件の委任を受けるのです。

 そして、その結果、夫婦手を携えて、「ありがとうございました」と仰っていただくとき、「良かった」と思えるのです。

 夫、または、妻の浮気相手に対する慰謝料請求をしたいとお悩みの方、きさらぎ法律事務所で、お話しされてみませんか。

婚姻関係にない男女に関する事案において、よく聞かれる質問です。

 『慰謝料』とは、精神的苦痛に対する損害賠償を意味します。

 ご相談者には、ご本人にしかわからない精神的苦痛,衝撃等があったのだと思います。

 ただし、その苦しみや痛みが、慰謝料請求として成り立つには、法的に保護される権利に対する侵害があり、損害が発生したことが要件です。

 つまり、法律で当然に守られている権利を害する出来事,それにより、何らかの被害を受けたという『事実』が、慰謝料請求ができる権利となります。

 そして、侵害者(損害を与えた人)の故意・過失が必要となることも当然です。

 たとえば、「妻とは別れるから付き合って欲しい」と言われて、交際を開始したが、やはり「離婚はしない(できない)から、別れて欲しい」というケースの場合、原則として、慰謝料請求はできません。

 妻ある男性と男女関係に至ることは、公序に反するからです。

 「離婚するから…」も、そのような約束自体、法的効力は認められません。

 しかし、経緯から見れば、男女の関係であっても、侵害された権利の内容によっては、実は、男女問題ではないケースもあります。

  ● 交際している相手から、暴力を受けて怪我をした 
● 妊娠中絶を余儀なくされた 
● 「結婚しよう」と言われ、専業主婦になるために失職した 
● 結婚するつもりで新居を用意して転居したが、一方的に別れを告げられた

 これらのケースは、検討の余地があります。

  暴力は、それ自体が、違法性がある(許されない)ことであり、入院・手術等、さらなるダメージを与えられたこと,精神的な出捐や、有していた権利(利益)を失ったこと等は、その原因が、男女間トラブルであったからといって、慰謝料(損害賠償)請求ができないものではありません。

 成人男女が交際し、そして別れることは自由です。他方を束縛することはできません。

 しかし、行為の態様が問われることがあります。

 数年同棲し、社会から見れば、「二人は婚姻するのだろう」と思われるようなケースで、突然に関係を解消されたら、それ自体、ダメージを伴うでしょう。

 信頼関係に背いたことで、慰謝料が発生する余地があります。

 要するに、ケースバイケースだということです。

 きさらぎ法律事務所ホームページで繰り返しお話しするとおり、電話やメール等で、簡単に「イエス」、「ノー」で回答できる問題は存在しないということです。

 相談者が関わった事実関係を、時間を掛けてお伺いし、相談者が何を求めるのか,どうすれば相談者が落ち着きを取り戻せるのか等、じっくりと話を聞きながら、一緒に考えていきたいと願っています。

きさらぎ法律事務所は、個人事務所です。

 きさらぎ法律事務所内での初回の法律相談料は、相談内容に関わりなく、無料 です。(『無料相談の理由』)

 相談時間の制限は、設けておりません。(『初めての方へ』)

 事務所にご相談にいらっしゃる方は、個人の方が多く、相談内容も、日常生活上、どこにでもある、誰もが経験する可能性のある事案がほとんどです。

 いつでも、どこでも、だれでも、ちょっとしたことでも、きさらぎ法律事務所にご相談していただきたいと希望する私どもの考え方が、少しずつご理解いただけるようになり、心強く思うものです。

 さて、そんな姿勢で、日々業務に携わっておりますが、ここ数年、離婚,内縁,婚姻外男女,親子,親権,監護といった家庭,親族,幅広い意味で、『男女』に関するご相談・ご依頼が、とても多くなったと感じます。

 これは、当法律事務所のコンセプト,50代となって、人生の半分以上を、弁護士として過ごした福本悟が、この間、多くの方々と巡り会い、学び、感じ、また、話し合いを重ねたところ、皆様から、少なからず信頼と安心を得られたからではないかと、秘かに自負するところであります。

 きさらぎ法律事務所のホームページのそれぞれのところで、『事件の筋』『落ち着き』や、『依頼者にとっての本当の利益』をお話しし、また、かつて調停委員を歴任した経験から、『調停委員』の立場、あり方などを率直にご説明したことも、この種事案のご相談,ご依頼が多くなった要因ではないかと思っております。

 は、きさらぎ法律事務所弁護士福本悟が、日常業務の中で関わる男女の問題の事例、対応、解決への道筋や考え方、さらには、事件の相手方,裁判所,調停委員会との関係,感じたこと等もお話しし、皆様のご相談への一助となり、また、安心してご依頼に進むことができるよう願い、このとおり、ホームページの中で、別項を設けました。

 男女問題が、法律問題であり、弁護士が関与する必要性が高いこと、本当の解決に至るには、弁護士のサポートが不可欠であることを原点として、この先、お話しを進めさせていただきます。