日本国憲法の3つの原理を否定する国会議員が存在するのです。

2015年8月11日
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ある政党の衆議院議員が、安全保障関連法案に反対する学生グループ『SEALDs』が行なっている国会前のデモ活動等を指して、「だって戦争行きたくないじゃんと言う極端な利己的考え」「利己的個人主義が、ここまで蔓延したのは戦後教育のせいだろう」とツイートしたことに関しては、この議員の所属政党から、ツイート後1週間経過した段階で、公式なコメントはなされておりません。

 

安全保障関連法案の審議に影響するとの考えからなのか、「法的安定性、あんなもの…」と述べた参議院議員は、与党最高責任者から注意を受けた上、特別委員会で謝罪しましたが、この若手議員には、特にお咎めはないようです。

それは、この議員の所属する政党の姿勢に反しないと言うことなのでしょうか?「戦争行きたくないじゃん」は当たり前、人のいのち、人権を尊重することが、天賦人権思想の根幹であり、人間の尊厳を踏みにじる最たるものである戦争は、絶対に起こしてはならない、絶対に巻き込まれてはならない、そんな当たり前のことを規定した憲法9条を守ろうとする若者の行動が利己的とは……。

この議員、かつてこんなこともブログで述べていたことが明らかにされました。「滅私奉公のような徳の高い『日本精神』を破壊し、社会を荒廃させたのは日本国憲法である。中でも『主犯』は基本的人権の尊重だ。生存権すら制限された戦前と異なり、戦後日本には身勝手な『個人主義』が存在している」 この人、『生存権』を誤解している点だけは、単に憲法の勉強をしていないだけで、まだ可愛い?ところありますと論評してあげたいです。その余は、おぎママではありませんが、憲法3原則を否定した国会議員が存在するなんて、『腰を抜かした!』方がおられるのでは?と気になります。

 

教育評論家が仰るまでもなく、日本国憲法のもと、子どもたちは、人間の尊厳を根本規範として大人たちから教えられ、いのちの大切さを学び、自分のそして他人の生命や自由を尊重し、平和を愛するよう育ってきたのではありませんか。この議員は、子どものころは、このように教えられ、学んだはずです。

 

なぜなら、日本国民だからです。しかしながら、今、憲法の3原則を否定する考えに至ったとしたならば、その後彼が属した団体において、そのような『教育』がなされていたことになりましょうか。なるほどこの議員さん、この政党が講師として招いた例のギャグ先生の勉強会に、参加していました。

私は、ふたつのことを言いたいです。

 

まず、この衆議院議員、国会議員を辞めるべきです。憲法を改正するべきだ!と主張するのは構いません。なぜなら、日本国憲法は、それを認めているからです。しかし、国会議員は、憲法尊重義務があります。

現憲法に則って国会議員になったこの議員先生、この憲法を否定するのですから。そして、なんで私たちからこんな批判を受けるのかがお解りにならないのでしたら、『そんな私に誰がした』か、その後所属された団体政党から離れて、子ども用の憲法の絵本でも読み直してください。

 

この国会議員は、ツイートの内容が報道された後も、撤回も謝罪もしないのです(この点、朝日新聞社に所属する記者が、自己のツイートの不適切を詫び、削除したことが記憶に新しいです)が、この議員先生が、「若い人は先導されて騙されている。

 

法案が通っても戦場に行かされることはない」と述べたと報道した大手新聞社は、その後も、「世界にいる日本人は各国の軍隊や警察に守られいる。

 

日本人の安全に関して『我関せず』と言う態度をとり続けることは、日本人のいのちや財産を守るリスクを他国に負担されることになる」と述べたと掲載していることです。ちなみに、若者たちを騙したのは誰かは明確にされてはいないようです。かつて若者を騙して戦場に送り込んだのは誰かもですが。

さて、表現の自由、報道の自由は、憲法で保障されておりますから、議員先生の弁を報じた記事を削除せよなんて申しません。

でも、私は、この報道によるところの議員先生の憲法3原則否定や『戦争に行きたくないじゃん』は利己的個人主義とのお考えご説明と、どんな関係があるのか、特に憲法を否定する理由になるのかサッパリわかりません。

私は、普通の日本人として文章の理解力はああると思っておりましたが、コレって答えになっているのか疑問です。新聞社は、読者が理解しやすいよう記事を選び、説明するべきだと思うのですが。なんでこんな記事を掲載しなければならないのでしょう。朝日新聞社を批判するときのトーンと全然違いますね。

 

そしてそして、この議員先生が、所属政党から辞職勧告や除籍処分を受けないのはなぜだ?この疑問にどなたか答えて欲しいです。