8月5日、スカイマークの債権者集会が行われます。

2015年8月5日
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倒産して民事再生手続が開始されたスカイマーク株式会社を巡っては、来る8月5日に東京地方裁判所で、債権者集会が開かれます。民事再生手続は、決議に付された再生計画案が、議決権の過半数および債権者の過半数の賛成が得られれば再生計画案が可決され、その後認可確定し、もともとの契約から変更された弁済が認められる制度です。

会社更生法のように、担保権者を縛ることもなく、比較的簡易かつ短期に、再生が可能となると言われます。特に再生債権者の『消極的賛成』、すなわち、何も意見がなければ再生債務者が提出した再生計画案は可決扱いになるので、債務者集会が開かれても、『シャンシャンシャン』で終わる例と言われているのです。

ところが、今回スカイマークの債権者集会は、再生債権者側から出された案も、決議に付されることになりました。

一口に債権者と言っても、4社が議決権の97%を占めると言われておりますので、もし、この中で、過半数がスカイマーク案に反対!と議決権を行使したなら、再生計画案は廃止となり、スカイマークは破産、すなわち解体積算となるはずなのです。

にも関わらず、債権者側から再生計画案が出されたと言うことは、スカイマークが破産したら困る、もっと言えば、債権者側でスポンサーを用意するなどして、再生手続中のスカイマークを我が傘下に入れようとする意図があると見るべきであります。


要するに、倒産した会社を安く?買い叩くとも言えなくはありません。ある意味、スカイマークが廃業しては困る社会的要請を味方にしたやり方とも言えましょうか。

報道されるところでは、ANAホールディングスに属する全日本空輸株式会社の立ち振る舞いが、異例の2案決議に至ったと言うのです。すなわち、倒産直後、投資関連会社インテグラルが、約90億円とも言われる支援をし、羽田空港の発着枠が欲しいANAが筆頭株主になることで、両者提携することによりスカイマーク再生は可能と思われたところ、スカイマークに対する最大の債権者である米国リース会社のイントレビットアビエーションが、ANAとのリースを巡ってやりとりしたことからインテグラルが不信を持ち、結果、インテグラルが筆頭株主となる方法でいったんは妥結したこと、しかし今度はイントレッド社が、ANAに不信を持ち、議決権を背景に、米国デルタ航空を引っ張ってきて、再生計画案を出してきたからであります。


すなわち、要は、スカイマーク再生に名を借りた日米航空会社の覇権争い、特に羽田空港の支配と、これによる投資家の儲けのための再生手続化したと言えましょう。

両案がともに否決されたら……。すなわち、航空業界の社会性を建前に、派遣を争って意地を張り合ったら……。


翌日スカイマークはどうなるのでしょう。ここには、スカイマーク利用者の視点は欠けていますね。スカイマーク利用者として、私もつまらない意地があります。その翌日8月6日に予定していた福岡出張は、取り止めにしました。会社は株主のものかもしれません。でも、利用者なくして企業の成長はないでしょう。スカイマークの再生を期待する者として、目が話せない夏となりそうです。

 

良い子の皆さん、エスカレーターでの駆け上がりは止めましょう。

2015年8月4日
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札幌市営地下鉄の駅構内エスカレーターで、転倒事故が相次いでいると報道されています。


昨年度は43件報告されていて、過去5年間で最高、今年は、いちどの事故で、複数の人が負傷する事態が多く発生しているとのことです。ちなみに、JR北海道でも、エスカレーター事故は、増える傾向だと付加されておりました。

都内で生活する私は、駅構内でのエスカレーターには関心がなかったので、事故の統計等あるのか知りません。東京に居て気になるのは、地下鉄や地下駅まで、エスカレーターは長いなと言うことと、関西方面に行くときは、注意しなければならないことくらいでした。

すなわち、関西方面、特に大阪では、エスカレーターは右側に立つことであります。

どちらに並ぶのが正しいなんて関係ありません。大阪伊丹空港到着から、常に気をつけていることです。でも、なんでエスカレーターでは、『片側歩行』、片方空けるのでしょうか?エスカレーターは、歩いたり、まして走る場所ではありませんね。

そうです。エスカレーターは、手摺に掴まって機械に運んでもらうものです。

ただ、東京都心の地下鉄駅は、かなり深いところにホームがある駅が多いです。大江戸線は特にそうで、六本木駅なんて地上に上がるまでかなり時間がかかります。東京駅でも総武快速線横須賀線ホームから、中央快速線の1.2番ホームまで、エスカレーターを駆け上がる人は、そういらっしゃらないと思うのです。

すなわち、東京では、意外と?エスカレーターの『片側歩行』は、崩れる感があるのです。もっとも、関西の方が、東京では、普通に右側に立っておられることも、影響なきにしもあらずだと思いますが。

さて、札幌市民の皆様には、たいへん失礼ではありますが、市内には、公共交通機関でそんなにエスカレーターを利用する機会がないのでは?と思われます。私もよく札幌市営地下鉄に乗車いたしますが、エスカレーターの距離は短いです。

これなら右側を走り抜けたいなんて考える方が出やすいのではと思います。実際報道によれば、札幌市営地下鉄駅構内のエスカレーター事故は、『歩かず手摺に掴まる』ではなく、右側を駆け抜ける人がぶつかったとか、それをよけようとして転んだなんてケースが報告されているようです。

程よい距離のエスカレーターが、事故を招くなんておかしいですね。

以前日本一短いエスカレーターなんて言われた川崎駅アゼリアからさいか屋に向かうエスカレーターとか、新宿伊勢丹の僅か10段くらいのエスカレーターなんて、返って右側を駆け上がるまでもなく、そんな人は利用しないでしょうから、転倒事故は起こりにくいのかもしれません。

札幌市交通局は、数年前より、片側並びと歩行禁止をポスター等呼び掛けているとのことです。


JR北海道も、最近これに合わせたとされます。でも、右側に並んでいる利用者に、後方から「どけ!」と怒鳴る声が後を絶たないようで、悩ましい問題のようです。

東京のように、どんどん地下深く掘ってしまえばこんなことにはならないとするなら、便利が仇になったように見えるものの、私は、負傷された方にはすまないと思いつつ、札幌市の悩みこそ正論だと思うのです。

東京は、高く、また、深くどんどん開発がなされ、人の暮らしってなんだろうと常に考えさせられるからであります。

 

住宅地近くの飛行場に思う。

2015年8月3日
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航空会社の時刻表や、空港での掲示板に、北海道の空の玄関口新千歳空港を、『札幌』と表示されることについて、以前この『ひとりごと』で取り上げたことがありました。千歳市と苫小牧市に跨るのが、『札幌新千歳空港』ですが、札幌市内には、『丘珠空港』があるのです。

丘珠空港とは、正式名称は、『陸上自衛隊丘珠駐屯地飛行場』で、自衛隊と共用する民間施設があることから、通称丘珠空港と呼ばれているのです。札幌市の中心から6kmくらいのところにある滑走路は1.500mなので、大型機の離発着はできず、これまでプロペラ機のみの就航だったと思われます。

丘珠空港は、主として北海道内を結ぶネットワーク空港としての位置づけがされていたと思っています。全日空の子会社エアーニッポンネットワークのプロペラ機か主力で、日本航空のサーボと言う30数人乗りのプロペラ機も、運航されていました。

数年前私も、急遽新千歳空港に着陸できず、函館空港に連れて行かれたとき、地理や交通に明るい利点を活かして、函館空港から丘珠空港まで、エアーニッポンのプロペラ機で、『貸切状態?』で、運んでもらった経験かあります。

昨年秋と今年の冬、函館空港、女満別空港から、それぞれ札幌市内に行く用があって、懐かしいまた、たいへん助かった丘珠空港に行けると思ったのですが、エアーニッポンネットワークは、丘珠空港から撤退していたことを知りました。

なんでも親会社全日空の意向だとかで、結局私は、函館空港からも、女満別空港からも、新千歳空港に行くことになったのでした。現在丘珠空港は、北海道エアシステムと言う第三セクターが運営する道内便と三沢空港便のみの運航なのだそうです。第三セクターですから、運営会社の意向のみでは撤退にはならないでしょう。

さて、今年そんなことで懐かしい丘珠空港の話題に接したところ、なんとも複雑な思いがするニュースが飛び込んできました。東京都内が真夏日を記録した7月26日の日曜日、都内にある調布飛行場を離陸した軽飛行機が、わずか数分後に、飛行場近くの住宅地に墜落した事故であります。戦前からある調布飛行場は、今では周囲は住宅地で、1km以内に味の素スタジアム、野川公園、中央道調布インターチェンジ等があって、私も日頃よく利用する地域であります。

調布飛行場も、小型機のみの使用で、定期航空路線は、新中央航空の伊豆七島便のみのはずです。

この日墜落事故を起こした小型プロペラ機は、2004年10月27日、雪の丘珠空港に着陸した後、再度離陸しようとして、機首部分を地面にぶつけた事故を起こしていたと言うものです。このとき、搭乗者は大事に至らなかったものの、機体は、当然損傷したはずです。もちろん、その後の飛行に当たっては、十分整備はされていたと信じますが、重大事故を起こした飛行機が、今度は取り返しがつかない事故に至ったとは、辛いものがあります。


しかも、丘珠空港と同様、かたや道内のかたや東京島嶼部を結ぶ起点となる飛行場で、同様周囲は住宅地と言う環境のもと、発生した事故でした。

調布飛行場からは、新中央航空の路線を利用したことがありますし、味の素スタジアム他あの辺りは、日常当たり前のように行き来する場所です。丘珠空港の比ではありません。


でも、丘珠空港も調布飛行場も、そして大阪伊丹空港も、さらに福岡空港も、常に危険と隣り合わせなのです。『世界一便利な空港』福岡空港の有り難さを痛感する者として、いろいろ考えさせられるショックな出来事でありました。今回の事故により亡くなった方のご冥福をお祈りし、負傷された方の回復を願うとともに、この小型機の悲しい最期に、悲しみを覚えるものであります。

 

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