日本人は、うに消費量世界一です。

2015年9月27日
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日本は、周囲を海に囲まれ、昔から魚介を食べる民族とされています。かつての蒙古襲来のとき、モンゴル民族が、馬や鳥を食べるのを見て、武士たちが仰天した記録が残されています。また、黒船来航により開国した日本は、明治になって、すき焼き、ステーキ等の肉を食べさせるレストランが、開業することになります。

日本人のいか、かに、まぐろの消費量は、世界最高レベルです。うなぎやクジラを好むことも知られています。それでも、『コレもか?』と思える海の生き物の消費量世界一があります。それは、『うに』です。

うには、世界で900種くらいあり、そのうち食べられる種類は140種くらいで、日本では、ムラサキウニ、バフンウニ等が知られております。

ただし、その9割は輸入物で、街中のスーパーで、国産のうににお目にかかることは、まず都内ではないと考えられます。こどものころ、100円寿司店のウニを食べて、苦い、溶けて不味い等、ウニ嫌いになったまま、大人になった方も少なくないでしょう。それだけウニは高価品、また、獲るのは難しいからです。

国産のうにと言えば、北海道だろうと思われます。うには、世界中に生息しています。だから輸入物が多いとも言えますが、国産のうには、秋から冬に産卵し、冬から春までに成長します。だいたい2年くらいで『大人』すなわち、食用になるのですが、北海道では6月から8月くらいまで、九州では4月から9月ころまで、ありつけるはずです。

うには砂場にいるものもありますが、ほとんどが岩場に隠れるようにいて、熟練の海女さんでも、捕獲は難を極めます。こうして私たちのもとに現れるときには、高級品となっているのです。

さて、うにはうにでも、東京では食べられない、当然北海道でも食べられないうにがあります。それは、『赤ウニ』です。赤ウニは、東京より西南の地域にいて、特に産地は九州です。中でも西九州が赤ウニの生産地のほとんどを占めていると思います。赤ウニは、比較的深い海底にいて、少し扁平な形の直径5cmから8cmくらいの殻が少し赤みかかった濃厚で甘さ抜群のうにです。

これは、長崎県平戸や佐賀県唐津の物が最高級とされ、九州外に出回ることはないです。赤ウニの産卵時期は、他のウニと少しずれていて10月中ころなので、9月末のこの時期が、最高に美味しいときなのです。夏の終わりに福岡に行くときは、必ず『唐津の赤ウニ』を目指します。

写真 3 H27.09.25 写真 4 H27.09.25
さて、今回は、行きつけの『天神あらんどろん』で、唐津の赤ウニの箱売りに合いました。あまりにも贅沢なので、1箱の半分にしてもらいました。1.000円でした。この美味しいさと言ったら…。以前北海道の人に、博多の台所『柳橋連合市場』から、唐津の赤ウニを送ったら、絶賛されました。「こんなうに、北海道にはない」と。そのとおりですが。

この年に1度の束の間贅沢、『唐津の赤うに』、九州福岡は、いかだけじゃないを知っておきたいです。こうして今年も、うにさんとはお別れの季節がやってきました。唐津の赤うに、絶品です。