ニューウェーブと言われたかった週刊誌の不倫に関する報道に寄せて。

2016年4月1日
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センテンススプリングこと週刊文春の活躍に遅れをとった週刊新潮は、かつて自分たちもニューウェーブと呼ばれたいなんて自嘲しておりましたが、この夏の参議院議員通常選挙に、与党公認候補として立候補を予定する男性の不倫問題をスクープし、このところときの人となった件の男性に関する後追い記事が、あちらこちらに出ているようです。


もともと私は、人の生死や男女の問題を、大衆受けするようなかたちで記事にし、これでもか!と報道することには、相当な違和感を持っています。私は、不倫不貞をした人たちを、擁護するものではありませんが、もともと不快なことが、さらに不快になる極みであります。


公的地位にある人の場合は、そのよく言われるところの公人としての資質が問われるとして、まあ、国民?に向けて、その責任の取り方なりを報道することまで、くだらないとは申しません。例えば、男性の育休を推進するを旗印にして、自民党総裁のお褒めめでたい方が、衆議院議員である妻が出産入院中に、女性を家に連れ込んで不貞をしたとして議員を辞職した例は、これでしょうか。

でも、議員の資質、国民に対する責任を言うなら、隠れて不貞をすることよりも、自分たちを支援するのが当然と思い上がっている衆議院議員が、妙齢の女子から「嫌い!」と言われて、「⚪️⚪️のくせに」と自党の議員を前に発言して同僚を笑わせたことや、同じく訪ねてきた支援団体の男性の意見要望が気に食わなかったのか、その人の腹を殴った議員の方がよほどタチが悪いのであって、このような資質の議員の存在とその責任の取り方に関して、広く大衆に報道すべきだと考えます。

特に『ニューウェーブ』が記事にした今夏の選挙に自民党から公認を受けて立候補する予定の男性の不貞問題は、この人が、自分の妻も一緒にお詫びの弁を述べたこともあり、未だ連日あちらこちらに記事が出ているようです。

確かに自民党から出るんですから、まず落選は考えられませんから、議員となることは間違いなく、この人言わば公人予備軍とも言えるかもしれません。でも、マスコミは、その点を論じている様子はありません。不貞相手の数、やり方、そして妻の発言、さらにはこの人の不貞に関する主としてお笑いタレントらのコメントを付して、延々と報じているのです。

不貞不倫はよろしくないと、世間を啓蒙し、アピールしているのでしょうか?でも、そんなの当たり前、時間と紙面をかけて世間に教えてあげる必要があるんですかね。それよりももっと報道して欲しい重要なことがたくさんあります。消費税率アップをしないことを『争点』にして、衆議院が解散されていわゆる衆参同時選挙になるのではないか、いわゆる安保法が施行されることで、日本の平和防衛はどう変わるのか、辞任した前経済再生相の喚問や待機児童問題が起きながら、一般会計総額が、過去最大となった新年度予算を成立されたこと等、国民にとっては、大切な課題情報は少なくありません。


『民進党』なんて、ほとんどのマスコミは、この不倫より、話題性がない取り扱いです。

でも、チョット気になるのは、なんで週刊新潮、こんな不倫取り上げたのでしょうか。

この人、その知名度好感度等からして、東京選挙区から出ても、午後8時に当選確実が出るでしょうし、比例区なら、参議院の場合は、その人の名前でも政党名でも得票となりますから、自民党にとっては、得難い人材だったでしょうに。あるいは選挙期間中に発覚、あるいは野党等に情報が漏れるのを恐れて、何処かからの『内部?告発』だったのではとも思われなくありません。巨大与党となって、大臣になれない、『出世』できない議員も増えて、こんなとき、好感度ある新人が入党したらたまらないとでも焦りがあったのでしょうかね。


私は、件の不倫男性、すぐに事実を認めて謝ったこと、しかも奥さんまで責任の一端があるなんてマスコミに発表したのは、別の思惑があったと思うのです。実際、このところのマスコミ報道により、むしろ庶民の関心は、『不倫された奥さんが謝る必要があるか?』に転じていますから。よくできた奥さんが、この夏の選挙戦、懸命に応援したら、皆さんどうしましょうか?この不倫男性や自民党、そんなことは計算していますね。

この時期週刊新潮がリークしたとされるこの不倫問題、いつまでも寝らないところを見ると、誰かが計算し、あるいは打ち合わせて世間に出たのではとも思ってしまいます。それにしても民進党、チョットは、こちらに関心持ってよと言いたくないですか。