去る4月8日は、きさらぎ法律事務所を開設した後、私にとってひとつのきっかけとなった思い出深い『記念日』であります。
2016年平成28年4月8日、私は新千歳空港に到着しました。平成8年4月8日、私は弁護士業務を遂行するために、新千歳空港に到着しました。それからちょうど20年経過しました。
20年前のあの日、まさかこれほど毎年、札幌の裁判所を中心として、弁護士業務を遂行するためにこの空港に行き来することになるとは想像できないことでした。 20年前の4月8日は、まだJAL日本航空に吸収される前のJASこと日本エアシステムのA300型機で、私は午前9時ころに、新千歳空港に降り立ちました。このときは、きさらぎ法律事務所の開設記念?として前年に事業主、中小企業経営者のみなさんと勉強会をさせていただいた折、これに参加された道内の中小企業診断士で、行政書士をされている方から、債務の問題等で、法的に対応しなければならない方々が多くおられるので、まとめて相談を受けていただけないかとの依頼があったのでした。
昨日もあるテレビ番組で、北海道の大きさが放映されていました。実際私は函館市、釧路市、網走市から札幌に移動するのに、航空機を利用しました。ここでも新千歳空港に到着するのです。今はもう慣れましたが、地理に明るいを自称する私でも、航空機での移動には、チョット驚いたものです。新千歳空港は、北海道の入り口でもあり、北海道の皆様にとっては、札幌への入り口でもあるのです。 北海道と言うと、東京あたりの人たちは、なんでも札幌のイメージがあるわけですが、近郊の苫小牧市や岩見沢市には、当時弁護士による法律相談を常時受けて依頼するのは困難な事情があったのです。
そのころ私はまだ30代で真面目?なときでした。折から、日本弁護士連合会の司法改革や法律相談事業に関する委員会の事務局幹事をしていたこともあり、とにかく求める方々がいるなら行ってみよう!と決断して1日出張したのです。
この方々とのご縁は、これで終わりましたが、この経験は、きさらぎ法律事務所の特徴にもあるとおり、私の弁護士としての姿勢に、大きなかたちを残したのです。
北海道、札幌だけではありません。私は出張相談、訪問相談を行っております。
必ず面談し、時間をかけてしっかりお話を聞く、そして相談だけでは解決しない、解決まで依頼者のためにご一緒することを徹底しています。札幌について言えば、それ以前から懇意にしていただいた南昇税理士事務所の諸先生やスタッフ等からのご紹介で、幾つもの案件を担当させていただいてもおります。また、なぜか首都圏にお住まいの依頼者より、札幌等を管轄する案件を受任することがあるのです。
それは、家裁事件が多い私にとって、家事調停の管轄は、相手方の住所地とされる事情が大きいと思えす。 私はいつも思うのです。依頼者と弁護士の関係は、距離的の長短ではなく、信頼関係の濃淡だと。
そんな思いで業務に携わっておりますと、北海道から、また九州から、きさらぎ法律事務所をお訪ねになる方々もおられるようになり、本当に有難く思っております。 この『ひとりごと』では、新千歳空港は、私がいちばん好きな空港だとお話しています。本当は、仕事の後の『サッポロクラシック』が楽しみではあるのです。
でも、私の気持ちの中に、20年前に大きなきっかけを与えてもらったこの空港が、何か付かず離れず、いつも私を待っていて、チャンとやつてるか!と見守ってくれているのではとも思えるのです。
そんなことを思いながら、午前10時の札幌の裁判所に向かうため乗車した『快速エアポート』は、札幌駅に到着しました。あれからちょうど20年、感慨深い思いで、新千歳空港を後にして、仕事に向かいました。