熊本地震の後、初めての公式戦を行ったサッカーJリーグのサガン鳥栖とアビスパ福岡ですが、いずれも負けてしまいました。
ともに『九州に力を!』と決意して試合に臨みましたが、あと一歩力をおよばず、結果は出なかったものの、十分気持ちを見せてもらい、震災で苦しい厳しい生活を余儀なくされている方々に、いくらか勇気を授けることにはなり得たのではないでしょうか。
きさらぎ法律事務所は、今年もアビスパ福岡の法人後援会に登録され、福本悟は、アビスパ福岡のサポーターでもあります。
この日の試合も負けて、未だ今シーズン勝ちが無いアビスパですが、今日も試合前、選手たちが熊本地震の支援を呼びかけ、義援金を集めるなどの活動をしました。集まった支援物資等は、昨年同じカテゴリーで闘ったロアッソ熊本のサポーターにお渡しすると言うことでした。
隣県どおしでJ2を闘ったロアッソ熊本とアビスパ福岡、数々の思い出があります。特にアビスパ福岡の選手が怪我等で足りなくなって、ミスターアビスパ、キングと讃えられる今年もキャプテンを務める城後寿選手が、急遽ゴールキーパーを任され、後半アディショナルタイムに、ロアッソ熊本に得点された試合は、私もスカパーで見ていて、心に残る試合でありました。
その地元ロアッソ熊本、ホームスタジアムうまかなよかなスタジアムは、支援物資の集配基地にもなっていて、また、住居が倒壊するなどして被災した選手もいて、とうてい試合や練習ができる状態ではないそうです。ロアッソ熊本は、最初の地震が発生して1週間した日、チーム内で集まれる人は皆集まって、クラブ側からの提案を聞きました。クラブ側では、熊本県内を出て、別に拠点を設けて練習そして生活を継続する方針を示したそうです。
しかし選手は、誰一人熊本を離れることに賛成しなかったのです。みんなに応援され、みんなが苦しんでいる、辛くて元気を無くしかけているこの熊本を離れることはできないと。選手たちは、練習場もなく、家族ともども被災した状態で、自身の生活もままならないのに、被災者の救援活動を行い、被災地の子どもたちとサッカー等スポーツに勤しむ姿が映し出されていました。
東日本大震災の折、プロ野球を開催するかどうかについて、当初選手会側と球団やリーグ側と意見は一致しておりませんでした。サッカーJリーグと違い、プロ野球の場合は、必ずしも地元地域と一体となっての意識は薄いのかもしれませんが、やはり現場すなわち選手たちの思いが生かされて、休止期間中にはさまざまな支援活動が行われ、こうして遅れて始まった公式戦は、被災者を勇気つけ、国民から支持を得たと思います。プレーする選手、ファン、地域が一体となっているのです。
ロアッソ熊本は、Jリーグディビジョン2で、今年は開幕から好成績を残していました。避難所を訪れた選手に対して、被災者から、1位だったのに、順位が落ちたことを問われる場面がありました。「被災者のことはよか、しっかりせんといかんばい!」と、返って激励されてもおりました。選手たちも、元気をもらったそうです。ロアッソ熊本は、5月15日のアウェイゲームから、リーグ戦に復帰すると発表されました。 地元に元気を、恩返しをの思いでロアッソ熊本の赤い魂は躍動 するでしょう。
さて、アビスパ福岡、福岡市を、そして九州を、さらに遠くで応援している私たちを、チョット元気にしてください。頑張っていますよ。私は、井原正巳監督を信じております。また、選手たちが真面目であることも。リーグ戦が開幕して、負け、引き分け、負けの繰り返しで7戦終えてまだ勝利がありません。熊本を応援することは素晴らしい。
でも、九州を、そしてファンを元気にするには、ソロソロやるべきことがハッキリしてきた気がいたします。そんな思いで、敗戦が決まった夜も、昨年の『昇格法被』を纏って床に着く変わらぬ日常です。
頑張れロアッソ熊本、頑張れアビスパ福岡!頑張れ九州!応援しています。