ある県議の選抜高校野球大会に出場する高校生に向けた言葉に関する報道に寄せて。

2016年4月4日
テーマ 

いくら言葉を変えても、その言葉を発した人の本質が変わっていない以上、何も変わらないものです。

 

このところ世間を賑わせていた不倫問題から少し離れたところで、報道された事例のお話です。 これはいつの間にか、ご本人は気づかないうちに、よく言えば上から目線、自分は偉くなったとの思い上がりから出た言葉です。 第88回選抜高校野球大会は、終了しました。

 

「春は選抜から」と言われて久しいですが、準決勝決勝戦と延長戦やサヨナラゲームが続くなど、寒さを吹っ飛ばす高校球児たちの躍動が見られました。その選抜高校にある地区代表で初出場した高校が、出場にあたり挨拶と激励会に県庁に出向いた帰路、バスに乗り込むとき、「お前たちなんて1回戦で負けろ!」と言ったとされる県会議員が、これに関連して、記者会見を開きました。

 

この県議さんが発したと言う言葉以外は、報道された事実関係には大きな争いはないようです。ある県の高校が、選抜高校野球大会に出場することが決まり、県庁に挨拶に来て、県教育委員会が開催した激励会にも出て県庁から帰ろうとバスに乗車しようとしたとき、この県議さんによると、バスが停車していた場所は、駐車禁止区域だったとかで、高校生が乗車するバスに向かって、こう言ったそうです。「なんちゅうところに停めてんねん」「誰の許可得てんねん」そして、「お前らなんか1回戦で負けろ!」。

 

記者会見で、『争点』になっているのは、「負けろ!」と言ったかどうかでした。この議員さん、「「『負けろ!』とは言っていない。そんなことをしていると負けてしまうぞ」と言ったと主張しています。

 

駐車禁止の場所に停めるようなルールに違反しているとうまく行かないぞのような趣旨なのだそうです。でも、この県議の説明と言うか見解、どこから考えるても、全く合理性がないですね。 事実としては、このバスは、県教育委員会が指定した場所に止まっていたのです。駐車ではなく停車と評価すべきとも思われますが、県関係者の指示とおりしたのに、県民から選ばれたこの人が、文句を言うのはおかしい。

 

この議員さん、バスの運転手が、『停車』だと言わなかったのが悪いと弁明しましたが、こんな人に対して停車か駐車か議論してもはじまらないことは、その場に居合わせた皆わかっていたことでしょう。運転手が悪いと言うなら、なんでバスをその場に止めたのではない生徒らに、『注意』するのでしょう。 物事って言い方があります。仮にこの学校あるいはバス運転手がルールに反した行動を取っていたとしても――そうではないことは明らかな事案ですが、――「何してんねん」と怒気鋭く言わなくてもと思います。よく、注意されたことでキレる人いますね。

 

本件では、勘違い県議さんが、最初からキレていましたが。少なくとも生徒には落ち度ないと思います。悪いことしていなのに、なんであんなこと言われなければならないのでしょう。たとえ「そんなことでは負けるぞ!」であったとしても、生徒たちに向けて、「なんちゅうこと言うねん」ですね。 この県議さん、激励会には出席していなかったが、この生徒たちが選抜高校野球大会に出場することはわかっていたわけです。この人の勘違いと独特の思考回路により、この生徒たちが注意を受ける立場にあったのだとしたら、注意すれば済むことではありませんか。

 

もっとも、この県議さん、生徒には言っていない、バス運転手と学校関係者と話したと言われます。自身生徒は悪くないことわかっていたのですね。なんで「負けろ」ではないにしても、「負けるてしまうぞ」なんて『助言』する必要があるのでしょうか? いつも申しますように、私は、『これでもか!』をやることが大嫌い、最低だと思っています。

 

注意すれば済むところーーもっも、本件では、生徒らは注意される筋合いはありませんが、ーーさらに相手を叩く言動は、容認できません。怒られた人は、もうひとつ下がった位置に身を置きます。さらに追い打ちをかけるなんて、ルールに反しませんか。 この県議さん、自民党に所属して、県会議長も務めた6期めのベテランだそうです。自分が偉い、なんでも言うことが通ると思い上がっていますね。県庁の駐車場は、この人の物ではありません。県民に対してよくこんな態度執れるものです。『負けろ』なのか『負けてしまうぞ』なのか、どっちだって同じ、この人の資質の為せる技、こんな子供騙しな弁明をするなんて、『恥を知れ』です。

 

このところ2012年に当選した自民党2期めの衆議院議員の不倫だの暴言だのが目立っている感がありますが、ベテラン地方議員までこうなんですね。そう言えば、最初、「匿名なので確認しようがない」とトップが答え、「出典は!」「誰が書いたんだ!」の部下の応援により、ウヤムヤになるかと思われた保育園待機児童問題が、「保育園落ちたの私だ!」の国会前での抗議に変わった途端、またしても自民党議員やりましたね。今度はそのブログが、「保育園落ちた 日本死ね」と書かれていたところを取り上げて、あれは落書きだと言うのです。

 

この保育園待機児童率が高い杉並区の区議は、「トイレの落書きと同じ」と言いました。これは、一部マスコミがお好きな言葉狩り、すなわち「死ね!」の部分のみを大きく取り上げて論点をはぐらかせていることはわかります。でもトイレの……とは。臭いものにフタなのでしょうかね。しかも、この夏の参議院議員通常選挙に自民党公認候補として立候補する予定の元区長さん、これまた「落書き」と仰いました。待機児童問題を解決するのは自民党しかないんだそうです。かつて別の政党に所属していたのに、随分持ち上げますね。

 

 

要するに、自分が受け入れられない物、気に入らない物、そして人は、全て上から目線なのです。押さえつければどうにでもなると見て取れます。驕りですね。 この点、野党なんてかわいいものですね。路チューして不倫だと騒がれて党の要職を辞したり、党員にセクハラしたと噂されてーー真偽不明らしいですが、ーー議員を辞職したある政党の幹部もおりました。昨年安保法案が審議されているころ、都内のJRの駅トイレに、『自民党』なる落書きがなされて、警視庁が捜査に乗り出したことは、この『ひとりごと』にも書きました。

 

落書きって、そんなものでしょう。この『負けてしまうぞ!』と言ったとされる県議さん、そんなに自分は「負けろ!」とは言っていないと強弁するなら、トイレにでも行って、落書きしたらどうですか?少しはストレス無くなるかもしれませんよ。

 

たぶんその落書き内容なら、⚪️⚪️県警は、親告罪である器物毀棄罪で捜査することはないでしょう。

 

ニューウェーブと言われたかった週刊誌の不倫に関する報道に寄せて。

2016年4月1日
テーマ 
センテンススプリングこと週刊文春の活躍に遅れをとった週刊新潮は、かつて自分たちもニューウェーブと呼ばれたいなんて自嘲しておりましたが、この夏の参議院議員通常選挙に、与党公認候補として立候補を予定する男性の不倫問題をスクープし、このところときの人となった件の男性に関する後追い記事が、あちらこちらに出ているようです。


もともと私は、人の生死や男女の問題を、大衆受けするようなかたちで記事にし、これでもか!と報道することには、相当な違和感を持っています。私は、不倫不貞をした人たちを、擁護するものではありませんが、もともと不快なことが、さらに不快になる極みであります。


公的地位にある人の場合は、そのよく言われるところの公人としての資質が問われるとして、まあ、国民?に向けて、その責任の取り方なりを報道することまで、くだらないとは申しません。例えば、男性の育休を推進するを旗印にして、自民党総裁のお褒めめでたい方が、衆議院議員である妻が出産入院中に、女性を家に連れ込んで不貞をしたとして議員を辞職した例は、これでしょうか。

でも、議員の資質、国民に対する責任を言うなら、隠れて不貞をすることよりも、自分たちを支援するのが当然と思い上がっている衆議院議員が、妙齢の女子から「嫌い!」と言われて、「⚪️⚪️のくせに」と自党の議員を前に発言して同僚を笑わせたことや、同じく訪ねてきた支援団体の男性の意見要望が気に食わなかったのか、その人の腹を殴った議員の方がよほどタチが悪いのであって、このような資質の議員の存在とその責任の取り方に関して、広く大衆に報道すべきだと考えます。

特に『ニューウェーブ』が記事にした今夏の選挙に自民党から公認を受けて立候補する予定の男性の不貞問題は、この人が、自分の妻も一緒にお詫びの弁を述べたこともあり、未だ連日あちらこちらに記事が出ているようです。

確かに自民党から出るんですから、まず落選は考えられませんから、議員となることは間違いなく、この人言わば公人予備軍とも言えるかもしれません。でも、マスコミは、その点を論じている様子はありません。不貞相手の数、やり方、そして妻の発言、さらにはこの人の不貞に関する主としてお笑いタレントらのコメントを付して、延々と報じているのです。

不貞不倫はよろしくないと、世間を啓蒙し、アピールしているのでしょうか?でも、そんなの当たり前、時間と紙面をかけて世間に教えてあげる必要があるんですかね。それよりももっと報道して欲しい重要なことがたくさんあります。消費税率アップをしないことを『争点』にして、衆議院が解散されていわゆる衆参同時選挙になるのではないか、いわゆる安保法が施行されることで、日本の平和防衛はどう変わるのか、辞任した前経済再生相の喚問や待機児童問題が起きながら、一般会計総額が、過去最大となった新年度予算を成立されたこと等、国民にとっては、大切な課題情報は少なくありません。


『民進党』なんて、ほとんどのマスコミは、この不倫より、話題性がない取り扱いです。

でも、チョット気になるのは、なんで週刊新潮、こんな不倫取り上げたのでしょうか。

この人、その知名度好感度等からして、東京選挙区から出ても、午後8時に当選確実が出るでしょうし、比例区なら、参議院の場合は、その人の名前でも政党名でも得票となりますから、自民党にとっては、得難い人材だったでしょうに。あるいは選挙期間中に発覚、あるいは野党等に情報が漏れるのを恐れて、何処かからの『内部?告発』だったのではとも思われなくありません。巨大与党となって、大臣になれない、『出世』できない議員も増えて、こんなとき、好感度ある新人が入党したらたまらないとでも焦りがあったのでしょうかね。


私は、件の不倫男性、すぐに事実を認めて謝ったこと、しかも奥さんまで責任の一端があるなんてマスコミに発表したのは、別の思惑があったと思うのです。実際、このところのマスコミ報道により、むしろ庶民の関心は、『不倫された奥さんが謝る必要があるか?』に転じていますから。よくできた奥さんが、この夏の選挙戦、懸命に応援したら、皆さんどうしましょうか?この不倫男性や自民党、そんなことは計算していますね。

この時期週刊新潮がリークしたとされるこの不倫問題、いつまでも寝らないところを見ると、誰かが計算し、あるいは打ち合わせて世間に出たのではとも思ってしまいます。それにしても民進党、チョットは、こちらに関心持ってよと言いたくないですか。
5 / 512345