舛添要一東京都知事の行為は辞任に値しますが、この『舛添騒動』、何かおかしくありませんか。

2016年6月10日
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ここしばらく、どの報道、テレビや新聞、さらにネットを見ても、舛添要一東京都知事に関する話題、その不適切不相当な行為に対する怒り、テキトーな説明に対する追及、巷の「ヤメロー」の声ばかり見聞きします。

 

それはごもっとも、東京都民である私も、舛添要一氏を擁護できるところはなく、怒りはあります。

 

でも、チョットこの騒動、おかしくありませんか?

 

一連の騒動の初期のころ、公用車で湯河原に帰ったあたりの段階で、一部識者は、舛添バッシングが過熱する可能性と、今、国民が関心を持ってしかるべき事実が隠され、見えなくなること、特にそれがある方向を意識して、一気に進むことの危惧?を指摘していました。

 

しかし今は、そんな声も聞こえません。 遂に都議会与党の自民党公明党も、舛添要一東京都知事を批判するところとなりました。○○党顔負けの資料を取り揃えて、鋭く疑惑を追及しています。

 

でも、騒動の初期はそうではなかったでしょ。お金に纏わる疑惑は、国会議員につきもののような感がありますが、ちょうど都議会自民党が、舛添追及を決めた日に、自民党衆議院議員甘利明前内閣府特命担当大臣が、会見を開いて政界復帰?を果たしました。

 

また、『舛添疑惑』の報道とほぼ同じ時期に、東京オリンピック招致にあたって、当時のIOC、国際オリンピック委員会の一員で、国際陸連の会長を務めたこともある人物が関連する『ペーパーカンパニー』に対して、約2億2.000万円がJOC、日本オリンピック委員会の招致委員会より支払われている、JOCの会長が、契約書にサインしている事実が報道されていました。

 

既に退任した前東京都知事時代のことで、あまり問題にされる気配がありませんね。

 

私個人としては、こちらのほうが気になります。

 

前東京都知事が、やはりお金絡みの問題で、任期中に辞任して行われた東京都知事選挙、舛添要一氏を応援したのは誰でしたか。

 

安倍内閣総理大臣が、舛添要一候補者と手をつないで大衆に支持を訴えている姿、覚えています。まあ、衆議院議員総選挙の時の自民党のポスター、『ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。自民党!』と書いてあって、総裁の堂々たる顔写真が出ていたことも、「私は、ただの1回も、TPP反対といったことはない」と仰って、これまた『舛添疑惑』が報道され始めた時期に、国会で答弁されたご自身や自民党のかつての行動や発言、お忘れのようですから。

 

『行政府の長』自ら出向いて共に地方自治体の長の手を高く掲げて、舛添要一氏を応援したことは、もうお忘れでした。

 

そう言えば、一連の『舛添疑惑』、口火を切った週刊誌、どこでしたかね。

 

私は、東京都知事選挙で、舛添要一氏を支持しておりません。舛添要一氏を支持し、投票した方々は、「裏切られた」くらいのご感想と思われ、ずいぶん寛容なのですね。と言うよりも、私は、支持した人、投票した人は、相応の責任を自覚していただきたいと思います。

 

東京都知事選挙、国会議員の比例代表とは異なり、議員が辞職して、先の選挙で次点だった人が繰り上げ当選になる仕組みではありません。

 

舛添要一氏が辞任したら、改めて選挙が行われるのでしょう。そのとき、政府与党、都議会与党も、先の都知事選挙で、都民から舛添要一氏に次いで支持を受けた次点だった候補を応援するのではなく、改めてご自分の政策、主義主張に近い方を応援するのでしょう。

 

地方?まで、お金を使って『1強多弱』はご勘弁願いたいものです。舛添下ろしの始まりは、都議会与党、ある方向の意向がわかったから、ゴーサインが出たから、次の予定がわかったから……。と考えてしまいます。

 

甘利明元大臣が閣僚を辞任したときも、『任命責任』を問われませんでした。

であれば、一地方の舛添要一氏を支持した、まして投票したことくらいで、責任を問われるのは厳しすぎるでしょうね。

でも、私は、いつも美輪明宏さんの言葉を思い出します。

 

美輪明宏さん、2014年末の衆議院議員総選挙は、『消費税率アップを先延ばしして良いか』なんて、誰も意見を異にしない事柄が争点になるはずがなく、それは安倍内閣総理大臣がいちばん良く分かっている、要は集団的自衛権を確立し、安保法成立を目論むことなのだと当時から述べていました。

 

もちろん私も、それは分かっておりました。実際安倍氏だけではなく、朋友橋下徹まで、例の安保法案反対運動が盛り上がりを見せたとき、選挙で信任しておきながら、選挙以外で文句を言うのはおかしいとの論調でした。

 

なんで選挙民は、繰り返すのでしょうね。

 

美輪明宏さんは言われます。安倍さんも、石破さんも、麻生さんも、言い出しっぺの責任を取っていただいて、先ずはご自分が、年齢に関係なく鉄砲担いで鉄兜を被って第一線に出ていく、それからお子さんもお孫さんも兄弟も、娘さんのボーイフレンドも、全部連れ立つて第一線に一兵卒として出て行っていただく、その次は、安倍氏らに賛成した選挙民の方、ご自分が支持して選んだのだから、一家あげて出征してください。

 

私は、美輪明宏さんの意見に賛成します。

 

為政者は、決して責任を取らない、言い出しっぺは常に安全な場所に居る、今回の舛添騒動、誰が責任取るんですか。

 

ある意味辺野古沖移転問題で内閣総理大臣を辞任し、その次の選挙に立候補せず、政界から引退した鳩山由紀夫元首相は、潔いと思います。

その鳩山由紀夫氏、確かに宇宙人のようだとの比喩は当たらずとも遠からずと思いますが、

一私人となった鳩山由紀夫氏の言動を批判するよりも、『現役』の皆さん、舛添要一氏を批判できるのでしょうか。自分も騙されたと言われるのですか?

 

誤解して欲しくないのは、私は、舛添要一氏を支持しているわけでも、彼の行為が、辞任に値しないと考えているわけでもありません。

 

しかし、舛添要一氏を切って、少なくないお金をかけて選挙を行う意味あるの?です。

 

 

また同じこと繰り返されますよ。そして、支持した方々は、責任を取らないのです。

 

不信任を受けて議会を解散し、その後辞職したら、都議会議員選挙も行われます。

 

解散はなくなった模様で、この夏、衆議院議員総選挙、いわゆるダブル選挙はない見通しですから、選挙したくてウズウズしていた方は喜びますね。

以前某党は、国政の『ねじれ』を解消するなんて言っていました。

今の都議会と知事、ねじれていませんか?

都議会与党、そして舛添要一氏が以前所属した自民党、全く理屈が通らない態度だと考えます。