ある野党党首の『再婚問題』が、参議院議員選挙の論戦のテーマになるんですって?

2016年6月22日
テーマ 
6月22日、参議院議員通常選挙が公示されました。これまで、参議院議員選挙には、あまり関心はなかったのですが、今回は違います。争点は、『本当の争点が明らかにされるか、国民が気づくかどうか』にあるからです。


端的に言えば、安倍自民党総裁の悲願だった憲法改正ができる『3分の2の議席』を、国民には全くそんなつもりはないのに、うまいことゲットできりかどうか、このところジワジワ起きている戦後70年の変化、安倍晋三氏が言われるところの『戦後レジームからの脱却』の終着点となるGHQの占領下に造られたと言う日本国憲法を、根本的に覆す新体制を構築することができるかどうかです。

戦後レジームとは、太平洋戦争末期に出されたヤルタ・ポツダム宣言に基づく体制を意味します。もっとも、ポツダム宣言を詳らかに読んでいない人が先頭に立って、その打破を目指すと言うのはマンガチックではあります。あの舛添要一氏ですら、『自民党は、立憲主義が全く理解できていない』と言われました。あの自民党憲法改正草案、どれくらいの国民が知っているのでしょうか。アレを壇上に示して、公明党とともに選挙戦を戦えばよいのにと思います。

前回の衆議院議員総選挙の折の自民党マニュフェスト、たった1行、『安全保障体制の早急な整備』と書かれていました。今度のマニュフェストには、3行書かれているみたいですよ。曰く、自民党は憲法改正を目指す政党だってことを。でも、安倍晋三自民党総裁、今度の選挙の争点は憲法改正ではないとあちらこちらで言っています。それはそうですね。以前から安倍内閣の菅義偉内閣官房長官は、「選挙の争点は政府が決める」と仰っていましたから。

さて、今日は、選挙の争点とか公約についてお話するのではありません。


先ほど国民が真の、隠された争点に気づくかと申しました。それには報道機関の役割がとても大切です。そして報道機関、特にテレビの前で、キャスター、コメンテーターと言われる方々と対談することが大嫌い?な安倍内閣総理大臣、相変わらず不満を言っていますね。


選挙公示前日に収録されたある報道番組の党首討論、ご自分が発言してちょうど時間切れとなる予定とされていたところ、番組側が、野党党首に振って、収録時間が1分過ぎたことに噛みつきました。飛行機の時間に間に合わないと。まあ、一昨年の「アベノミクスに批判的な街の声ばかりでおかしいんじゃないか」以来、『寿司友』と揶揄される記者クラブを作り、また、自民党は、NHKやテレビ朝日の責任者を呼び出し、選挙にあたっては、『公正中立な報道』をと呼びかけ、今年は、安倍内閣の総務大臣による『電波停止発言』までありました。政府与党に批判的な見解を報道することそのものが、『公正中立』でなくなるみたいです。

反対に言えば、『公正中立の報道とは?』……。ハッキリ言えば?

ネット社会が広まって、ネット上でも論戦がなされるようになりました。選挙公示の直前に収録されたネット事業者10社によるネット選挙応援プロジェクト『わっしょいネット選挙』なる与野党9党首によるネット討論会で、司会を務めた若手社会学者の男性が、番組中に不適切な発言をしたとして、後日主催者側が、大手インターネット動画サイトのホームページに、謝罪のコメントを掲載したようです。なんでもある野党党首のプライベートに関心があるような質問、そして進行をし、その収め方も不適切だったように識者?の分析があるのです。

問題の司会進行役の男性は、安倍内閣が行う幾つかの会議の委員やそのメンバーに名を連ねていて、先日行われた伊勢志摩サミットのロゴマークの審査選考委員までなさっていた人です。この人、人権っていうのはワガママだとした上で、若者は、自己中であることが必要だと言っています。特に印象深いのは、いわゆる従軍慰安婦に関する朝日新聞社を巡る信頼回復に関する委員会に所属した折、朝日新聞社にはあと20年は存続してもらわなければ困ると述べたことでしょうか。この人、こんな質問を野党党首にぶつけました。

すなわち、この司会者、経済問題や憲法ではなく、「〇〇さんの再婚相手が見つかったかどうか聞いてみたい」「興味がある」と質問しました。これを受けた某政党の党首、「それは今日のテーマですか」「興味でこういう討論をするのはどうなのか?」と疑問を呈したのです。ここで止めておけばまだよかった!マズイ事態となったことに気づいた番組側が、この司会者にペーパーを渡し、これを見た司会者、「これを読んだほうがよいですか?」「〇〇さん、先ほどは失礼しました。発言を撤回して謝罪します』とやったのです。


さらに司会者側が、こういう場は、人柄を見るのが意味があるなどとフォロー?したため、件の野党党首は、それは謝罪になっていないと態度を硬化させたと言うものであります。

私は、この男性司会者、なんでもて囃されるのかサッパリわかりませんでした。


古い昔とは言え、一応私も、彼と同じ大学を卒業していて、彼に比べれてそんなに頭は悪くないとは思うのが、彼の言っていること、全然わかりません。ただ、言えることは、個人的にこの人が、ある野党党首の再婚に関心があったとしても、参議院議員選挙前に行われているネット党首討論会のテーマ、質問にするのはどんな意味と効果があるのかと言うことです。担当直入に言えば、ある政党の総裁の奥さんが、あん有名なアーティストを酔っ払って夜呼び出して抱きついたことについて、当の総裁はどんなふうに思うか興味ありますと質問したらどうなんでしょうと言うことです。


こんなくだらない質問をして時間を経過させ、アベノミクスだの憲法改正だの討論できなくなったら、誰が喜ぶのでしょう。

この男性、同じ独身だとして、自民党で、最も人気のある衆議院議員と懇意にされているそうです。

ハッキリ言って、僅かな議席しか持たない某政党の党首の再婚について、本当にこの男性、興味なんかあったのでしょうか?それが彼の社会学者としての研究に、いかなる意味があったのだと言うのでしょうか?不貞不倫、男女問題ばかりーーではありめませんが、ーーやっている私からすると、六本木や西麻布あたり深夜男性を呼び出した令夫人と、このゴールデンウィークに連れだって、ニコニコして外遊したある政党のトップのお気持ちこそ、後学のため知りたいです。再婚、目出度いではありませんか。ちなみに、令夫人に呼び出されたアーティストさん、それが理由ではないと思いますが、海外に移住しましたね。さあ、参議院議員選挙戦が始まりました。


私が言いたいことはただ一つ、『騙されるな!』。

僅か1分のことで、報道番組に文句を言う党首と、テーマと関係ない再婚問題?をテーマにされた党首、どっちもどっちだと皆さん思われますか?このところ感じるのは、政府与党を堂々と応援しているように思わせないで、実は、その先の生き方生活を考えて上手いこと政府与党の路線に乗る方々が多いことです。自分は、人とは違うんだと見せかけながら、実は政府与党の応援をし、結果チャッカリ相応のポジションをゲットする人がいることです。


この有名な若手社会学者の男性、若者は自己中なんて言うけども、チャッカリ何処か誰かに取り入ることができて、本当に自己中ですね。政府与党の今時応援団の実態でありました。