小樽前浜のエゾムラサキウニは、1.650円でした。

2016年7月4日
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今年は、先月まで台風が発生しませんでした。台風発生が遅い年は、暑い夏が続いて、秋にかけて台風等の風雨が激しい日が多くなる傾向があるらしく、これから注意が必要です。

九州地方で大きな被害をもたらした雨は、東京を通らずに、私が出張した北海道札幌方面にやってきて、航空機が遅れました。本当に、申し訳ないほど雨男です。翌日は、東京は35°C超えの真夏日となりました。

この時期、博多祇園山笠が気になって気になって仕方ないのです。そして、暑くなりつつも、夏の鮮魚にありつける楽しみもあります。この『ひとりごと』でも書きましたが、福岡ならば、まじゃく、あぶってかも、あげまきが、福本悟の三大珍味となります。

そして、これから本番、今本番なのは、『うに』ですね。ウニに関しても、この『ひとりごと』で、ずいぶん書きました。なぜこれほどしつこく拘るのか、その理由のひとつは、九州のうには、東京では有りつけないからです。どーしてそうなのかは、わかりません。

九州のうに、その中でももっとも美味しいと信じる唐津の赤うには、今からです。国産のうには、夏季に限ります。唯一冬にも食べられるのは、北海道太平洋側の漁港に入るうに、実際は、北方四島あたりのものだそうですが、根室、浜中あたりから、札幌にも送られます。日本海側では、北海道も冬季は獲れません。それが6月ころになると、利尻礼文、焼尻島、積丹半島の物が入ります。エゾバフンウニは、北海道の方は最高だと言われます。

私からすると、それもそのとおりですが、ムラサキウニも良いです。こちらは、小樽前浜でも獲れます。札幌すすきのの居酒屋でも、たいていありつけるかと思います。

北海道では、塩水ウニとして出されることが多いです。ウニは崩れやすく、ミョウバンを添付するなどして、箱に収めるものの、それでは一気に食べないと悪くなってしまうからでもあります。塩水につけておけば、崩れないのでしょう。でも、私はこれ苦手です。どうしても水っぽくなり、塩水を飲んでる感じもするからです。ですから、北海道でも、なんとかして箱売りを探します。

ただし、よほど新鮮でなければ形が崩れるので、なかなかゲットできるものではありません。札幌場外市場では、4.000円以上、7.000円くらいするのも出ていて、とても買えたものではありません。九州のうにとは、値段もかなり違うのです。

それで、私なりに工夫しているのです。まず、値段が張るエゾバフンウニは買わない(買えない)。ムラサキウニでも、塩水ではなくて、形が崩れない箱売りを探しに、小樽までいきます。小樽駅近くの三角市場にも、一応馴染みになったお店はありますが、やはり2.000円の壁を崩すのはかなり厳しいです。それで今回は、新南樽市場に行きました。ここも数回行って、ウニはもちろん、ホッキやツブを買ったことはあります。

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それでも塩水になっているのがほとんどで、箱売りは、1.650円の小樽前浜のものが、唯一出ていたのです。

ここからが、またたいへんでした。東京まで、安心安全に持ち帰るには、ダカガタしないこと、崩れないこと、そして溶けないことはもちろん、絶対に崩れないようにしなければなりません。残念ながら、新南樽市場は、小樽市民が普通に買いに来る市場ですから、私のような不心得で、面倒な奴のことは、配慮していません。氷を多少つけてくれて、そのまま渡されたので、自分で梱包?しなければなりません。

市場2階にある百金ショップで、小型スチロールとガムテープを買い、丁寧に梱包しました。南優香先生ありがとうございます。カタカタせず、固定されて外から空気も入らず、持ち帰ることができました。

帰って食べましたが、悪くなかったです。小樽を持ち帰った感がありました。そして、次は、山笠期間中の福岡での唐津の赤ウニです。ただ、赤ウニは、いくらかまだ早いようで、福岡近郊の地物のうにになることが多いです。これも美味しいです。九州のうには、粒が小さくて身がしまっています。しっかりとしたかたちになっていて、崩れません。これが良いのです。そして、北海道と比べて、遥かに甘いです。

だからなのか、九州では、塩水うになんて見たことありません。ムラサキウニでも、とても甘くてしっかりした味です。そして、こちらは、どんなに高くても2.000円台でしょう。天神の岩田屋さんでも、ときには、唐津産のうにが、1.000円くらいで出ることがあります。1.000円から2.000円の間が大半だと思いますが、もう、これで大満足です。

北海道と九州、特に7月は『うに対決』です。子どものころ、100円回転寿司で、酷いウニ?に当たって、ウニ嫌いになった方もおられると思います。この時期のうに、どうぞ本場北海道または九州に行って、召し上がってください。お米や牛肉、最近では鰻等も、『国産』の表示かあります。東京の回転寿司屋さんで、うにの産地を書いたものを見たことありません。九州からは当然入りませんが、国産のってあるんでしょうか?

TPP交渉の話は、今は昔の感さえありますが、うには、外国により、市場が荒らされ、国内のうに漁師さんたちが、打撃を受けることはあるのでしょうか?私は、国産、しかも北海道または九州のものしか食べようとは思いません。

安倍晋三内閣総理大臣が、『TPP交渉絶対反対!嘘つかない。ブレない自民党』なるポスターをかつての選挙戦で貼って、国民と約束したことを、その後なぜかお忘れのようです。でも、私は、うに関してはブレませんね。国産に決めてますから。さて来週は、九州のうににありつけるでしょう。博多祇園山笠の時期ですから。