お盆が明けた週末、日本列島の南にあった熱帯低気圧が台風となって、次々に日本列島に接てくる気配となりました。
熱帯低気圧は、台風の卵とも言われ、例年だとこの時期太平洋高気圧が、日本列島の近くまで張り出ているので、南の海上で発生した熱帯低気圧は、これを避けるように迂回して、あまり列島、特に関東から北の方向には近づかないのに、今年はちょっと違った気圧の配置になっていることが、台風のコース取りを、例年と変えさせているようです。 関東で生活する私は、子どものころ、台風は9月のイメージがありました。
それは暑い夏、太平洋高気圧が日本列島付近で強さを発揮しているため、台風は、ここを避けるように東シナ海や、中国大陸から朝鮮半島を経由する大回りがほとんどだからと、大人になって知りました。それが今年に関しては、高気圧は、日本からはるか離れた東海上で強いために、熱帯低気圧は、この縁に沿うように進んでやがて台風となっていきます。
天気図に示されたところでは、今年高気圧が強い場所は、日本のはるか南東の地域、そして東シナ海から朝鮮半島あたりで、反対に気圧の低いところ、気圧の谷なっているのが、まさに例年太平洋高気圧が張り出ていた日本列島近くであることが、台風の動きを、北日本に向けている原因なのだそうです。
そして土曜日20日夜になり、日本の南、関東の下あたりにいた台風の卵は、台風9号~11号となって、このうち9号と11号は、北日本、特に北海道に向かうことが予想されているのです。先日台風7号が上陸した北海道では、その後も前線の停滞と台風からの湿った空気の影響で、断続的な大雨が振り続いておりました。道東北見市の常呂川が氾濫して床上浸水した家の姿、美瑛町天人峡へ向かう道路が、土砂が崩れて寸断された姿は、これが北海道?と驚くばかりです。
8月1ヶ月間の降水量を、わずか1時間で記録してしまった地域がいくつもあるようです。それが今度は、台風が通過するとは。 遅く台風になったのに、一番早く日本列島にに近づく台風11号は、台風7号と同じようなコース取りをとって、北海道に上陸することが確実です。この台風の関係でさらに北海道は150㎜の雨量となる見込みだそうです。 関東の下にある台風9号もまた、関東地方に上陸した後、11号を追うように、日本列島を北進して、これまた北海道にも上陸する気配です。
いっぼうで、台風10号は、これまた気圧の谷場にはまって、こちらは西方向に進むという、台風の進路としては逆ではないかと思えるほど、際立ったコース取りをします。これらは全て太平洋高気圧位置、影響とされます。 そして台風の進路にならない西日本地方は、連日猛暑日です。暑いのに参ってしまうとしても、台風のほうが慣れていて良いなんて言えないはずです。台風9号は、まず関東地方を来ますので、関東甲信越地方の雨量は400㎜なんて予想されています。しかしこの台風は、その後北海道に来ますから、台風11号が去ったにも関わらず、さらに150㎜くらいの降雨量となり、トリプル台風の影響は、大きいのではないかと案じられます。
土地の高さが低い場所でなくても、北海道で雨のために避難してきた人は1800人程度いらっしゃると報道されています。熊本を襲う地震、北海道を襲う台風、いずれもこれまで縁遠く感じていた自然の勢い、被害が少ないことを希望するものです。 台風9号は、首都圏を通過する可能性が高いです。
今から通勤通学への影響が語られています。最近では、台風や降雪の前の日には、ホテルに泊まる通勤者がおられるようです。学校は、休校になるケースもあります。地方は、田畑への影響をも考えなければなりめせんが、首都圏では、いつも交通機関がどうなるのか注視されています。台風情報にはいつも注意を要します。
今年の台風は、初上陸の場所が北海道、その後トリプル台風が続き、そして連日の台風上陸の可能性が北海道に出るなど、ちょっと例年とは違う台風シーズンに入りました。いっぼうで、首都圏では小さな地震が続いています。日本全国気が抜けないいささか長い8月となっているのうです。みなさん気をつけて。