久しぶりの東海道新幹線ひかり号に乗車して。
2016年7月22日
東海道・山陽新幹線は、『のぞみ号』が主力です。その他には、『ひかり号』と『こだま号』があります。
いつからのぞみ号が中心になったのか、はっきり覚えておりませんが、東海道・山陽新幹線は、『ひかり号』『こだま号』からスタートしたことは間違いありません。東京オリンピックのとき開業した東海道新幹線、当初は、東京と新大阪駅間を4時間くらいで結んでいたと思います。その後長く『3時間10分』が続き、昭和の代名詞でもあり、夢の超特急と言う言葉が流行りました。
東海道新幹線が、岡山駅まで繋がって、新大阪駅から先は、各駅停車のひかり号が生まれました。そして昭和50年、遂に山陽新幹線が、博多駅まで繋がり、私は、司法修習生だった昭和50年代、何回か東京博多間を『ひかり号』で踏破したものです。あのころ、山口百恵さんの『いい日旅立ち』の歌に乗せられて、『ひかりは西へ』が流行っていたと思います。
ただ、新幹線博多開業の後、新大阪博多間が各駅停車になるひかり号が現れるなど、いろいろな系統のひかり号が運行され、面倒を感じた方もおられたと思われます。それで、山陽新幹線を使ったトラベルミステリーが、人気を博した理由にもなっていたと思います。
その後東京新大阪間は、3時間の壁が破られ、最速の『のぞみ号』が登場しました。それで、特に新大阪以降の駅をたくさん停車するひかり号は、いつしか減らされ、ほとんどが、新大阪駅を始発とするようになり、各駅停車は、『こだま号』に取って替わられました。
それでも新大阪博多間は、ひかりレールスターなる『ひかり号』があったのですが、九州新幹線博多鹿児島中央間全線開通により、『さくら号』が新大阪駅から運行されるようになって、さらに『ひかり号』は、見られなくなりました。現在では、東京新大阪駅または岡山駅まで、1時間に2本程度『ひかり号』が運行されているのです。
『ひかり号』の歴史をご存知ですか?戦前日本が、朝鮮半島に権益を有していた時代、大陸への入口釜山から、朝鮮総督府鉄道として、満州国の首都新京、現在の中国の長春を経由して、ハルビンまで約1.000キロを、21時間掛けて、急行列車として運行されていたのが『ひかり』でした。
なお、同じ区間に、『のぞみ』の名称の列車も運行されていたそうです。これが南満州鉄道です。そして1992年平成4年に、1945年以来数奇な運命を超えて、『ひかり号』と『のぞみ号』は、再会したのでした。かくして平成の時代、『のぞみ号』が、『ひかり号』に取って替わったことは、否定できないでしょう。 平成の雄がのぞみ号なら、昭和の雄はひかり号です。東京の公立中学校では、京都奈良に修学旅行に行きます。このとき初めて新幹線に乗る友もおります。
私のころは、ひかり号でした。大阪より先に行くときには、今では航空機を利用しますので、私は、あまりのぞみ号には縁がないのです。昭和の代表ひかり号を懐かしむ歳になったようです。そのうち、ひかり号そのものも、消滅してしまうのではないかと気になっているのです。 そんな思いでおりましたら、たまたまひかり号に乗車する機会に恵まれました。東海道新幹線は、JR東海が運行しております。JR東海の本社がある名古屋からの帰路、ちょうど折良くひかり号に当たりました。東京新大阪間のひかり号は、のぞみ号停車駅の品川、新横浜、名古屋、京都以外にも、いくつか停車するので、ひかり号がのぞみ号に追い越されることがあります
。それで名古屋から東京に向かうのに、ひかり号に乗車する人はあまりおられないと考えられます。 ところが、この日乗車することになったひかり号は、途中停車駅で、後から来るのぞみ号には、追い越されることがありませんでした。この日のひかり号は、昔のひかり号だったのです。何か童心に帰った気持ちでしたが、子どものころは、新幹線の車内、右手にビールはありませんでした。
こちらは変わっても、新幹線ひかり号は、変わっていないと思いました。たまには新幹線もいいですね。
エルニーニョ現象ではないラニーニャ現象による酷暑が予想されます。
2016年7月21日
関東地方の梅雨明けはまだですが、37℃を超える気温になるところもあり、ジメジメした暑さは堪らないですね。地球温暖化と言ってしまえば簡単なのかもしれませんが、沖縄県のほうが35℃を超えることはなく、清々しい気候だとも言われます。
今、全国高校野球選手権大会、甲子園を目指す高校球児たちによる地区予選が行われていますが、熱中症で倒れた、搬送された、選手が足りなくて没取試合になった等、毎日のように報道されています。それから関東地方は、このところ身体に感じる地震が続いて、不気味です。
気象関係者の間では、この夏は、観測記録を塗り替える暑さになるのでは?の予想があるそうです。過去最も暑い夏とされた2010年には、熱中症で、過去最多の1718名が亡くなりました。このとき何十年ぶりかの異常気象と言われました。
それは、『ラニーニャ現象』の影響を受けたとも言われていました。『エルニーニョ現象』はよく聞く用語ですが、ラニーニャ現象は、あまり耳にしませんね。いずれも南米ペルー沖の海水温の高低に関わることです。
エルニーニョ現象とは、南米ペルー沖の海水温が、平年よりも上昇することだと知られています。ラニーニャ現象は、これの逆、つまりペルー沖から赤道あたりの海水温が、平年よりも下がっていると、『ラニーニャ現象』と言われるのです。
ただ、エルニーニョ現象ほど『有名』ではないのは、エルニーニョ現象ほどの温度の高低差がないこと、エルニーニョ現象のように、短期に急激に起こるのではなく、数年かけて緩やかに現象が出るとされていて、要は、わかりにくいのだそうです。でも、わかりにくい、緩やかであるがゆえに、異常気象は、長期化する恐れがあるそうです。
ラニーニャ現象が起き、ペルー沖から赤道にかけて海水温が下がると、アジア方面には、暖かく湿った水蒸気が短期間に溜まり、他方、貿易風に乗った海水が、温度が下がっている地域に入ると、冷たい海水と混じり合って積乱雲や雷雲を起こして、大雨を降らせます。
よく、インドやバングラデシュで大洪水が起きるのは、この影響だそうです。このとき日本では、乾燥してた空気が流れ込み、酷暑となりがちと言われます。
今年はすでに5月に30℃を超えた日がありました。ラニーニャ現象の怖いところは、酷暑だけではなく、地域的には、冬に豪雪となることだそうです。ラニーニャ現象が起きたときには、夏太平洋高気圧が、大きく張りだすとされ、今年は、まさにその傾向と気象関係者はテレビ番組等で、説明されていますね。
エルニーニョ現象にしても、ラニーニャ現象にしても、日本から遠く離れた地域で起きた自然現象です。これをどうすることもできないでしょうが、起きたときの対策は、考えておく必要があります。
気象庁は、2010年並みの酷使の恐れを言って、注意を呼びかけています。いちばんいけないのは、大丈夫だと思い込む過信でしょう。エルニーニョ現象、ラニーニャ現象が発表されたら、酷暑だ厳冬だと受け取るべきでしょう。
いつも不思議に思うのは、スポーツをやっている最中に熱中症になることです。私のような運動オンチはともかく、日ごろ鍛え抜いて、指導者もしっかりしてあるスポーツ選手が、どうしてこうなるのか不可解です。
今日の話題の最初に戻ります。マスコミ、特にスポーツ紙は、熱中症のために部員が不足して没取試合となったことを可哀想だのお涙頂戴式に報道していますが、私は疑問です。
スポーツ界では、熱中症対策の一定のルール作りをしているものもあります。例えば高校サッカーでは、試合途中に水分補給のため、試合を止めるのがそれです。雷雨のときは、試合を中止して、選手を引き上げさせるのも、これに似ています。そこには過信はないですね。
私は、甲子園で倒れる選手が出ないか心配です。オリンピックで、真夏の東京を走ることもそうです。天気予報は、結構当たっています。気象関係者が、今年は特に危ない!と言われるので、過信しないよう気をつけて夏を乗り越えたいものです。
梅雨は明けなくても、海の日を過ぎれば、例年猛暑になりそうです。
2016年7月20日
7月19日は、『海の日』です。
今年から、『山の日』も祝日となったと知りましたが、どちらも休めない人間にとっては、とにかく暑い!イメージがあります。海の日を前にして、九州から東海地方にかけて、梅雨明け宣言が出されました。梅雨も嫌だと思われる方も多いでしょうが、これからさらに暑くなります。山梨県勝沼市では、37℃を超えたと聞きました。
暑い時期になりますと、水の事故が起きることが避けられないようです。涼を求める人たちが、事故に巻き込まれるのはとても悲しいことです。特に、水難事故を目の当たりにして、救助しようとして事故に遭う方がおられることは、心が痛みます。今年も、既に幾つか水難事故の発生がニュースとなっています。また、山の日ができたように、夏山のシーズンですね。私もこの時期2回、富士山に登りました。運動オンチですが、今はとても良い思い出となっています。良い人たちに恵まれ、助けられました。山での遭難も、無くしたいものです。
知らなかったのですが、東京湾でも、海水浴がOKになったそうです。葛西臨海公園の海浜が、海の日の時期より、土日祝には海水浴が可能となり、8月からは、28日まで連日オーブンなのだそうです。確かに水質は良くなっていると思いますが、昭和から東京で生活する私は、東京湾は泳ぐところのイメージが湧きません。でも、都会の子どもたちは、遠くに行かずとも、海を知る機会になって良かったと思います。海の有り難さ、怖さを学んで欲しいです。
海も山も楽しいこともあるけれど、危険がいっぱいでもあります。また、海の青、山の緑は、人間の心を揺さぶり、また、豊かにします。そんな人間生活と深く結びついた山海、食いしん坊で酒飲みの私は、つい山海の美味に関心が行ってしまいます。特に魚は大好き、いつも海のある地域に出張すると、地元の百貨店やスーパー、可能であれば市場に出向いて、鮮魚売り場を覗く癖があるのです。
つまり、海の中にいる生き物に、気が行ってしまいます。海は何処までも繋がっているのに、店に並んで商品となった物には、産地が書かれています。それを見るのがまた楽しみです。
その産地は、県単位が一般ではあります。北海道産、千葉産、長崎産などです。でも、細かく産地が書かれているのもあります。例えば、新宿伊勢丹では以前、『神奈川』ではなく、『佐島』と表示されていました。福岡市では、『玄界産』とか、『唐津』『能古島』なんて普通にスーパーでも表示されているのです。
また、北海道内では、農産物に、『夕張』とか『美瑛』などの表示、よく見ます。これもまた、地理の勉強にはなります。
海の日も山の日も、夏休みの時期にあたります。それは、海や山を大切にと同時に、海と山からいろいろ勉強して欲しいの意味があると、考えるべきかもしれません。日ごろスーパーなどで何気なく手にする、目にする山海の美味も、実はこんなところから入って来る、この辺りで獲れるのだと知ると、さらに身近に感じることができるでしょう。
もちろん、山海の美味は、暑い時期だけではありませんが、海や山で遊ぶ、これに触れ合うにはちょうど良い時期に、その祝日が設けられたのも、そこで生きる物も含めて、しっかり学びなさいの意味と考えたいです。夏休みは、暑いから休みなのですか、子どものころ、確実に宿題は出ましたから。
東京の梅雨明けの平均は、7月21日です。
海の日がないころ、この日から子供たちは、おおかた夏休みが始まりました。東京の子どもたちは、海の日と山の日の間に、梅雨明けが来ることが多くなるでしょう。子どものころ、夏休みの宿題は、8月終わりにならないとやらなかったのではないでしょうか?
先のとおり海に山に学ぶべきついでに、海の日と山の日の間に、夏休みの宿題をやってしまうと良いですねと、今の子どもたちは、教えられるかもしれません。子どものころ、海の日、山の日がなかった人間の、梅雨明け間近の暑い日につぶやく勝手なひとりごとでした。
今上陛下が、生前退位のご希望をお持ちであるとの報道を知った福本悟が、思うところを記します。
2016年7月19日
私は、参議院議員選挙が行われた7月10日、宇佐神宮に詣でました。
ここは、昨年から今年にかけて、4回天皇陛下のお遣いの勅使が見えられた場所です。この『ひとりごと』で、宇佐神宮についてお話しし、ここに行きたかったこと、そして皇室の御祭神を祀るこの地で、あることを祈願したことを申しました。
その理由をいつかお話しすることがあるだろうかと思っておりましたら、こんなに早くこれを申し上げることになるとは……。それは、先ごろ天皇陛下が、生前退位を希望されているとの報道がなされたことにあります。
この『ひとりごと』では、今上陛下が、常に国民の幸せを願い、世界平和を希求されていることに関して、記述してまいりました。陛下は昨年も、沖縄、パラオ、フィリピン等先の大戦で尊い命が失われ、甚大な戦線の爪痕を残した地に、慰霊の旅を続けられました。
終戦の日には、先の大戦への反省を、天皇誕生日には、憲法のもと、平和な生活が続くことを国民ために願っておられることを述べられました。畏れ多くも有難い御心は、この『ひとりごと』でも、平成27年の締めくくりに、忘れてはならない昨年の大きな記しとして、挙げさせていただきました。宇佐神宮御本殿横には、今上陛下からの4回の勅使の記しが残されておりました。
日本国憲法第1条をご存知ですか?9条は、よく話題になりますが、第1条は、象徴天皇制が書かれています。『天皇は、日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴であって、その地位は、主権が存する日本国民の総意に基づく』であります。つまり、天皇制は、国民主権のもと、日本国民が決めた国民と皇室のあり方であり、天皇陛下は、日本のシンボルとして、国民に支えられ、慕われていると言うことです。
天皇は、憲法で定めれた国事に関する形式的儀礼的な行為のみを、しかも内閣の助言と承認によりなされているのです。そして憲法は、天皇は、国政に関する行為は、一切行わないと明記されています。
これが天皇の国事行為と言われるものです。事柄の性質上、例示列挙ではなく、制限列挙ですが、それでも国務大臣の任命、外国の特使行使の接待、栄典の授与、国会の召集等等多岐に渡ります。加えて今上陛下は、国内の被災地をご訪問され、また、先の大戦の戦地等海外へ、異例の旅を続けられています。
82歳のご年齢を考えますと、単にご公務の負担を軽減すべきとの議論に留まることなく、日本国民の象徴である天皇陛下、そして皇室の平穏安寧であられることを、考えるべきときかもしれません。
天皇および皇室に関わる事柄は、日本国憲法をもとに、皇室典範に定められております。この法律は、天皇の生前退位を認めていないと解されています。それは学説のみならず、歴代の内閣も、同様に解しておりました。
ですから、天皇の生前退位を承認するには、まず皇室典範を改正する必要があるのです。大方の国民は、かくも過酷とも言うべきご公務に携わる心優しい強靭な責任感をお持ちの今上陛下には、望まれるとおりご退位を承認して差し上げるべきとの考え方かと思います。さて、私が言いたいこと、問題の本質は、以下のところにあります。
現在の天皇の地位は、日本国憲法による象徴天皇制として存在します。つまり、自民党改正草案にあるような『国家元首』ではありません。現在日本国の象徴であり、この憲法のもと、その地位が確立している天皇制に関わる変更等は、日本国憲法により、なされなければなりません。
例えば、今上陛下が、現憲法での生前退位を望まれたとして、そのためには皇室典範の改正を要するとするなら、自民党安倍政権が意図する自民党改正草案とは、『憲法』の根元となる規範が異なるので、自民党草案を基にする憲法改正は、優先することはできないと言う結論になるからです。端的に言えば、今上陛下のご意思を尊重する限り、政治日程としては、皇室典範の改正が先であり、憲法改正は、後になることを意味するのです。
ごくごく一部に、私と同じように、この問題を指摘する声があります。気になるのは、これまで歴代内閣が、憲法上認めれないとして否定していた集団的自衛権を、閣議決定により承認したり、いわゆる三党合意により税率アップを決めていた消費税の増税を、参議院議員選挙前に、ーーアベノミクスの失敗ではなくーー『新しい判断』により延期した(早速選挙後に、消費税アップは、ほとんど国民が支持しているなんて報道がありましたが)現政権が、直ちに皇室典範の改正に着手するだろうかでありました。
豈図らんや、恐ろしい発言がもう出されました。安倍政権を支える菅義偉内閣官房長官は、今上陛下の生前退位そのものを承認できないかの発言をしております。
すなわち82歳の陛下にまだ働け!と言っているのです。
陛下は、国民のために充分国事行為を成し得なくなった、天皇である限り、公務を軽減されることは潔しとしないお考えです。国会議員は知りませんが、会社だって定年制はあります。崩御するまでひとりの人間になることを認めなないとは……。
本当のところ、ここで今上陛下に退位される、皇室典範を改正すること、そして皇室典範改正後に、徳仁殿下が即位されることを、殊の外回避したいのが、安倍自民党の本音なのではないでしょうか?
まず、天皇を元首に祭り上げた戦前回帰の目論見が、象徴天皇制のもとで、皇位の承継を願う陛下のご発言で沙汰止みとなる恐れが出て来ました。
陛下は、ご自身のお立場が、日本国民統合の象徴であり、国民主権が前提にあることを、完璧なまでに実践されようとしています。自民党の改正草案、アレは、国民主権と言えますか?皇室典範の改正は、日本国憲法の規範を維持することが前提です。
そんなこと、今の自民党がいちばんしたくないこと、ようやくここまでたどり着いたのに、首相は、忸怩たる思いでしょう。
さらに申します。報道によると、今上陛下は、以前から生前退位をお考えで、皇太子殿下、秋篠宮様ともお話しなさっていたとのことです。
もし、先の参議院議員選挙で、国民が、『3分の2』に危機感を持って行動していれば、この時期に、今上陛下のご希望が明らかにされることはあったでしょうか。宮内庁は、慌ててコレを否定しています。畏れ多くも天皇陛下ご自身、日本国憲法が破棄されようとしているこのとき、歴史ある日本の皇室、国民を誰よりも大切にして来られたご自身の魂の雄叫びではなかったでしょうか。これが、生前退位と言う『ウルトラC』かもしれません。
さて、皇位承継第1順位の皇太子殿下が、今上陛下と同様に、日本国憲法を強く遵守するお立場お考えであることは、広く知られております。既に彼方此方で動画等となってアップされているので憚りなく申し上げます。
皇太子殿下は、象徴天皇制の意義と皇室のお務めをしばしば語られ、特に日本国憲法の平和主義は、全世界に訴える必要があって、何よりもご自身の役割は、日本国憲法を守り抜くことだとハッキリ仰っておられます。コレ気に入らない人が、有権者の3分の2なのでしょうか?そうなのです。今上陛下と皇太子殿下は、国民ため、気づかぬ国民のため、御身を張って行動に出られたと、私は思います。
皇室典範の改正が議論されると、小泉内閣のとき、立ち消えとなった女子の皇位承継の議論が再燃することもあり得ます。そうすると、皇位承継順位が現行と変わる可能性があります。皇太子殿下そしてそのご家族が、皇室と国民の関係を重視され、世界平和への深い思い入れ、そして或いは日本国民の誰よりも、日本国憲法を大事にされていることは、改憲派と言われる勢力、なかんずく安倍晋三内閣総理大臣は、よくわかっているのです。
今上陛下の生前退位、それを可能にする皇室典範の改正と、これに続く皇太子徳仁殿下の御即位に、どんな思いでいるかは、護憲派には、手に取るようにわかるのです。〇〇会議の面々、陛下の生前退位をあからさまに否定しませんが、皇室典範の改正をしなくても良いなんて早速発言しておりますね。菅義偉内閣官房長官は、またしても『汚れ役』を果たしたかたちです。
話を最初に戻します。
私は、今年、参議院議員選挙の日に、宇佐神宮に詣でました。同じく日本の皇室の御祭神を崇敬する伊勢神宮に詣でなかった理由は、誰かさんと張り合ったわけではありません。昨年から今年、特に安保法制が確立した昨年10月以降、今上陛下が4度も勅使を遣わして皇室の祖先となる大神に祈願されていたと言う事実の重みを、日本国民として受け賜わりたかったからです。
そしてこの日、参議院議員選挙の結果、『3分の2』が実現しました。今上陛下は、如何にお思いだったでしょう。その3日後、東京都知事選挙の告示前日に、生前退位のご希望が明らかにされました。畏れ多いことです。
私は、宇佐神宮に詣でて、やはり日本国民だったことを実感しました。この国に生まれ、こんなにも国民を大事になさる天皇陛下を象徴として仰ぐ日本国憲法、これの遵守を天皇陛下直々に行動に移された重みを決して忘れたり、よもや無駄にすることは許されないと、宇佐神宮の方角に向かって誓いました。
天皇が退位して上皇になるのかとか、元号が変わって面倒だとかそんなレベルの国民意識は、嘆かわしい限りです。
どうか陛下がいつまでもお元気で、そして、平穏安寧の日常を送ることができますよう、これまでのご苦労ご尽力に感謝の念を失うことなく、永遠に願うものです。宇佐神宮、行ってよかった!
いつもの指定席で飲むビールの旨味には、旅人の感慨が詰まっているのです。
2016年7月15日
国内彼方此方に出向くとき、帰りの空港での一杯(いっぱい)は、楽しみのひとつです。
この『ひとりごと』に何回も登場する北海道の新千歳空港でいただくサッポロクラシックは、極上の旨味です。この時期、北海道では、サッポロ黒ラベルの北海道夏バージョンも出ていて、札幌を感じさせます。なぜか大通公園で、トウキビをつまみながら飲むサッポロビールが、美味しく感じる季節です。
私は、ビールも〇〇も〇〇〇ですが、サッポロクラシックは、濃くなくグイグイいける透き通った美味しさがあります。麦と空気、そして広々とした大地が生み出す恵みですね。
そして麦と言えば、『麦焼酎』の産地福岡県です。九州では麦味噌が主流で、私もこれが好きですが、ビールにも、福岡工場で、とれたての麦芽が使われているのです。今、キリンビールでは、各地の工場で造り上げた地元バージョンが出ています。福岡市では、この時期、キリンの生に出会う機会が多く感じます。
私が新千歳空港で、サッポロクラシックを嗜む店は、北海道の魚介を味わう楽しみと一体となっています。札幌市は、海に面しておりませんが、物量の中心であり、道内の食べ物は、全て集まります。
それと同じ理屈で、北海道の空の玄関口新千歳空港にも、相応な素材が運び込まれます。ここが福岡市とは違うひとつになっていると思っています。福岡大好きな私でも、福岡空港で、福岡の名残りを嗜むなら、空港まで15分の市内で飲み食いしてから空港に来るべきと言います。
ハッキリ言って福岡空港では、美味いものにありつくことはできません。
新千歳空港の飲食店では、北海道を立つときの名残りを惜しみつつ、魚介とサッポロクラシックを夢中になって味わいます。この場所からは、航空機の姿は見えません。ところが、福岡空港で、私が『指定席』としている場所は、ここから滑走路が見えます。
この『ひとりごと』でも、『落ち着く場所が指定席』とご案内したあの場所です。ここで出されるビールは、エビスの生です。私は、値段と格式で、このビール、ダメですが、どーにもあの苦くて濃い味のエビスは、好みではないのです。
でも不思議なもんです。福岡空港のあの指定席で飲むときのエビスの生だけは、好んで嗜むのです。この『指定席』からは、滑走路が見え、航空機の離発着の様子が見て取れます。
いつかお話したとおり、着陸寸前の航空機が、滑走路の中に別の航空機が居て、ゴーアラウンド、すなわち着陸復行をした場面を目撃したこともあります。この場所では、福岡の美味しさを求めるのではなく、福岡の名残りを惜しむ自分があるのです。
空港は、全然別の地域に向かう航空機が、隣り合わせにいるところが面白いです。私がよく利用する羽田空港発福岡空港行き303便の隣のゲートには、午前7時発女満別空港行きが入るところを何回か目にしました。福岡空港では、新千歳空港行きと沖縄那覇空港行きが、隣り合わせになることもあるのです。
でも、出発口には、何処行きかが案内されています。ところが、私が『指定席』から眺める滑走路上の航空機は、何処行きかわかりません。それが空港が絵になる風景でもあり、人々の心に何かを残すひとつとなっているように思うのです。
『人生は地図のない旅』とは、古くから言い尽くされた言葉です。今、自分がこの場所から眺めている航空機は、何処に行くのだろう、私は、これから大好きな福岡から東京に帰る、そのためにこの場所に居るのだと考えると、ふと、今眺めている航空機に乗り込みたい、何処か違う場所に行ってみたいとの感慨にとらわれることもあります。まさに、地図を頼りにしない、行き当りばったりの旅に出たいと思うのです。
私が、いつもの指定席で飲むエビスの生、あれが美味しく感じるのは、未だ未だ自分には、地図のない旅が続いているから、その潤滑油だと勝手に思うことにしました。東京羽田空港は、ただ出発して必ず帰ってくる空港です。こ
の決まりが変わることがないからか、そこで航空機を眺めながら、ビールを飲むことはありません。何か感慨がないのです。ても、必ず帰れる場所かあるから、旅に出られるのですね。
私にとって羽田空港の有り難さは、こうして新千歳空港や福岡空港で、感慨に耽りながらビールを飲むことが許されるところにあるのだと、ようやく気付いたようです。今月は、毎週羽田空港から、何処かへ飛び立っております。
今週もまた、早朝の羽田空港を利用します。用が済んだ後の羽田空港に向かう空港でのビール楽しみに、元気に行ってまいります。