以前この『ひとりごと』でも取り上げましたが、ある日の日本国内お土産購入ランキングで、4位に入ったのが、北海道新千歳空港での『白い恋人』でした。石屋製菓の銘菓白い恋人、これは、少なくとも私が新千歳空港に通うようになった20年前からは、北海道土産の代表格、出張族の定番として、知れ渡っておりました。
今でこそ、私の新千歳空港での定番は、『もりもと』であり、20年前から続く『雪鶴』ですが、個人の嗜好を気にせずに勧められるのは、やはり『白い恋人』であります。 その白い恋人のパロディと言われて販売されたのが、大阪の吉本興業の関連会社が販売する『面白い恋人』でした。別の北海道のお土産販売会社や、石屋製菓さんがおかしなことをしたわけではないのに、なんでパロディなのかと、本気で不快な思いをいたしました。
パッケージもそっくり、アレは、白い恋人だ思って、あるいは同業の品物と思って買う人はいたはずです。現にこれの発覚の経緯は、『白い恋人』だと思って大阪で買ったら、それは『面白い恋人』であって、『白い恋人』ではなかったとして、石屋製菓さんが騙しているかに思われて、石屋製菓さんが抗議を受けたことにありました。この件は、民事訴訟になり、最終的に裁判上の和解が成立したので良かったです。
詳しいことは知りませんが、どうやら『面白い恋人』は、関西地区のみの販売で、『白い恋人』ではないことがわかるようにしたらしいです。 面白い恋人は、最近見かけなくなりました。やはり、白い恋人とは関係ないこと、白い恋人の会社からパクリ疑惑を言われたことが表面化したので、もはや売れないとわかったからではないでしょうか。
白い恋人を真似て、面白おかしくやってみたが、賞味期限が切れたと言うことでしょう。 ところで、今回大阪で、パッと見たところ、『白い恋人』そっくりの絵柄の品物を見つけました。面白い恋人は、もう何回も見たので、面白い恋人ではないことはわかります。またパクリかと思いきや、よく見ると『大阪の恋人』とありました。『面白い恋人』は、大阪名物と言われる関東とは逆さまのみたらし団子風の洋菓子と聞いたことがあります。関西風みたらし団子とは、餅の中に甘いみたらしが入っているのです。
「さかさまやで〜」って書いてあって、関東を意識しているのはわかります。それはそれでオモロイです。これを引き継いだのか面白い恋人は、徹底しています。 それで関西空港の売店に並んでいた『大阪の恋人』は、どんなものか気になって、待ち時間に調べてみました。Yahooあたりからでも購入できるらしく、焼き上げたラングドシャクッキーの中に、ホワイトチョコレートクリームを挟んだ洋菓子とのことです。
コレ、『白い恋人』と同じね。明らかに名前が違うので、白い恋人や面白い恋人と勘違いして買う方はおられないでしょう。白い恋人と堂々と味で、美味しさで勝負ですから、いいんじゃないですか。 大阪の恋人とホワイトチョコレートの関係はわかりませんが、箱には『めっちゃすきやねん。♡大阪の恋人』と書かれています。『白い恋人』は、創業者がスキーを楽しんだときに、「白い恋人たちが降ってきたよ」としゃべったことが由来だと、パッケージに書いてあったことを思い出しました。
『北海道の恋人』あるいは『札幌の恋人』と言わないところが、淡い、純朴な、ちょっと恥ずかしげな恋人たちを、さらさらの粉雪が歓迎しているように思えて、とてもいい名前だと思っていました。ストレートに人間の世界の恋人を表していないところが良いですね。『大阪の恋人』は、どうなんでしょう。 私が年間数回は行き来する福岡空港の売店に、『赤い恋人』なる商品が出ています。
これは福岡県内の会社が出している辛子明太子をこんにゃくに合わせたピリッと辛いおつまみ、そしてご飯のお供です。こちらもモンドセレクション受賞ですから、まあ人気商品なのですが、私は買ったことがありません。どー見ても『白い恋人』を真似たものではありませんし、ビールのお供、酒飲みの恋人と言いたいのかもしれませんが、あえて『恋人』と言う必要あるんですかね。『恋人』は、白が似合うように思うのですが。
福岡大好き人間ですが、これだけはいただけません。食の宝庫福岡、堂々と勝負して欲しいです。 関西空港で待っているときに、ビーチなる航空会社の福岡便が到着したことから、『赤い恋人』を思い出しました。
ちなみに、『恋人シリーズ』は、全国あちらこちらにあるらしいです。京都の恋人、松山の恋人等等。なんで恋人をつけるのでしょうかね。余計なお世話ですが、淡い恋人時代を遠く過ぎた世代の人たちは、その名を見て、購買欲が生まれるでしょうか?関西特有のお笑い、パロディならば、旅行客相手に商売するなら、恋人旅行よりも、〇〇旅行が最近の主流とも聞き及ぶ時代、それに合った商品を出されては?と考えてしまいます?面白おかしく売れるかもしれませんよ。
例えば『黒い恋人』とか『危険な恋人』とか。その中身も興味あります。 遠く恋人時代を過ぎ、仕事として遭遇することはあっても、自身は絶対にあり得ない〇〇、少し僻み根性で、恋人シリーズに言及しました。でも、なぜ関西、大阪に来ると、こんなこと考えてしまうのでしょう。関西国際空港から、帰って来た日のひとりごとであります。
人気が続くNHK大河ドラマ『真田丸』は、天下統一を果たした豊臣秀吉の近くにいる真田幸村こと信繁を描いております。
織田信長を苦しめた石山本願寺があったとされる土地に築造されたのが大阪城です。豊臣秀吉は、大阪を中心に政務を摂ることになります。大阪は、御所のある京都、そして商都堺にも近いことも、この場所を大きな街にした理由になるのでしょう。
大阪城と言えば豊臣秀吉を思い出すでしょう。
ちなみに、私は、大阪城天守閣には、入ったことはありません。大阪家庭裁判所からは、歩いてすぐの位置にあるので、敷地内を通行したことはあります。でも、豊臣秀吉が好きではないからなのか、お城には、上がっていないのです。井伊直弼の彦根城、松平容保の会津鶴ヶ城には、上がっています。関東の人間ですが、徳川幕府贔屓ではありません。ちなみに、『大阪城ホール』には何回か行きました。コブクロのライブです。
『真田丸』とは、真田幸村が、大阪城攻防戦の折築いた出城です。関ヶ原を契機に、いったん大阪からも、表舞台からも離れる真田幸村ですが、豊臣秀頼に恩義を感じ、また、父真田昌幸以来の宿敵徳川家康を倒すため、大坂の陣に参陣します。信州上田とともに、大阪は、真田幸村ファンには、ぜひ訪ねてみたい場所です。真田幸村が、出身地とともに、活躍の場、大阪の人となったように、大阪で活躍した人と言えば、すぐに名が挙がる方がいるでしょう。記憶に新しいNHK朝ドラ『あさが来た』の『五代様』こと五代友厚さんです。
五代友厚さん、五代さまは、江戸末期から明治中期を生きた元薩摩藩士で、維新後は実業家、大阪経済を立て直した大阪経済人の重鎮のひとりとされます。五代さまは、薩摩藩時代、つまり幕末までと、大阪時代、つまり明治維新後と、活躍の場、その役割功績は、分けて考えるでしょう。
10代で、藩主名君島津斉彬公より、世界地図の模写をさせられ、ついで当時国内では、いちばん世界に近いと言われた長崎に出向いて海軍伝習所に入所、上海留学時には、高杉晋作と出会い、そのころから開国論に転じました。生麦事件に端を発した薩英戦争では敵視されてしばらく薩摩を離れ、慶応元年に、薩摩藩遣英使節としてイギリスに出発、欧州諸国を見て学び、これが後の五代さまの礎になったことは間違いありません。
帰国後は、倒幕運動に加わり、大久保利通の信任厚く、参与事務外国掛となって大阪に赴任したことが、五代友厚大阪物語の始まりとなります。
その後の五代さまの大阪での活躍、尽力と、大阪の人々から向けられた敬慕の念等は、『あさが来た』で、もうわかりきっています。ここでは、省略します。大阪証券取引所、大阪商工会議所、大阪商船や南海電気鉄道の設立にも影響を与えました。
先日鹿児島出張の機会に、鹿児島市内の朝日通りにある五代友厚像を写メしました。そして、今日の大阪出張を利用して、大阪市内に3つあると言われる五代さまの銅像のうち2つを、写メしてまいりました。
ひとつは、大阪取引所前に聳え立つ高さ7.6メートルの銅像です。大阪の街、巨大な商業都市を見据えるスケールでした。五代友厚が、大阪の人々に愛されていたことがわかるというものです。もう一つ、それはすぐ近く、土佐堀川を挟んだ対岸は、中之島を挟んで大阪の裁判所になるある証券会社の入り口にありました。こちらは、ヨーロッパに行ったころの20代の五代さまらしく、イケメンですね。あと一つは、大阪商工会議所前にあるそうですが、時間がなくて行きませんでした。でも、なんで五代さまを追いかけるのか、自分でもやっていることが、理解できていません。
五代友厚も、真田幸村と同じ、出身地ではない場所で花を咲かせ、慕われていたのです。先日の真田丸、徳川家康の力を恐れた豊臣秀吉が、家康には、三河を返上させ、旧北条領となる関東へ追いやったところがさりげなく出ていました。
曰く、「江戸もよいところ」。こうして江戸が、やがて東京ができました。「なにわのことは夢のまた夢」だった秀吉のころ栄えた大阪、その後徳川の世となり、明治には、東京遷都となって、「まさに瓦解に及ばんとする萌し」の大阪経済を立て直し、今日の大阪を作ったのは、五代友厚でした。その土地に根付いた人により、街の発展はなされるとは限らないと知る契機となりました。
さて、東京。その土地の恩人って誰?考えたことなかったです。太田道灌、徳川家康、西郷隆盛と勝海舟、最近では、石原慎太郎氏や舛添要一氏となるんでしょうか?五代さまの前で、つまらないことを?を考えてしまいました。
今の時期は、1年中で最も日の入りが遅く、夕暮れが遅く感じるときです。今日は夏至です。ただ雨が多く、明るさはあまり感じませんね。東京と福岡は、30分以上日没時刻が異なりますが、梅雨前線が停滞するため大雨の被害が起きやすく、博多祇園山笠を前にしたこの時期、いつも気を揉んでいる自分がおります。
昨日も北部九州や中国地方では断続的に大雨となり、各地に土砂災害警戒情報が発令されました。ここ数日間、局地的に猛烈な雨が降る危険性があるとして、気象庁は土砂災害、低地の浸水、河川の増水等に厳重な注意を呼びかけております。
遠く東日本でも起きたように、雨だけではなく、落雷、突風にも注意が必要で、北部九州を中心に、既に56万人に避難指示・勧告が出されたそうです。
地震による被害が癒えない熊本県では、土砂崩れなどでまたしても大きな被害が起きました。福岡県内でも、増水に巻き込まれたと見られる行方不明となった方がおられ、福岡空港でも最大瞬間風速的20.1メートルを観測したそうです。
交通機関への影響も出ています。数年前甚大な被害が齎した広島県内では、山陽本線瀬野八本松間を深夜走行中の電車が、線路に流れ込んだ土砂に乗り上げて、運行できなくなるアクシデントがありました。いつかこの『ひとりごと』でもお話ししたように、今も昔も『セノハチ』は難所です。来月また広島空港⇄広島駅を通ります。復旧作業に感謝します。
首都圏で暮らしていると、もう慣れっこになったのは、朝の通勤電車の遅延と、毎日どこかで発生している運転見合わせです。これは人が多く、列車の運転本数が多いがゆえに起きることです。それでも終着新宿駅では係員が、遅延証明書を発行していますが、アレ、遅延時刻、鉄道会社からは未記入です。そして、これも年中行事になった振替輸送の案内です。鉄道地理に詳しくない方でも、意外と覚えるのではないでしょうか?慣れは怖いですが、危険回避を学ぶこともあるのです。
しかし、鉄道やバスの本数が少なく、また、路線が網羅されていない、迂回方法がない地域にお住まいの方は、災害で交通網が遮断されますと、生活にモロに影響してくると思われます。例えば、海が荒れて船が運航中止となると物資が届かないのはその例でしょう。また、道路が寸断されて、陸の孤島なんて言葉がよく聞かれます。 首都圏、都会では、そう何日も公共交通機関が使えなくなることはありません。
混雑に文句を言うくらいのこと、日常生活に大きな影響が出るわけではないです。今、雨の羽田空港にいて、これを書いておりますが、次々に離陸していく航空機、その行き先は、どんな気候なのかと気になります。今日も今日日本国中平和で、それぞれの土地で暮らす皆様が平穏安全であることを願って、機内に入りました。
きさらぎ法律事務所では、男女に関する法律問題を担当することはかなりございます。離婚事件は、男女が婚姻していることが前提になります。内縁関係も、婚姻届けは出していないけれども、生活、経済は、夫婦と同じと見られる実態があります。そうではない男女、これは婚姻外男女関係と言いますが、これが実に多いのです。
なぜ福本に?はともかく、昔なら、こんなの法律問題じゃないとして、相談すらなされなかったような事案でも、私たち法律専門家が入ることにより解決したい、解決できるのだとの市井の声が高まったようで、喜ばしいことです。トラブルが増えた、あるいは権利意識が変わったというものではないのです。
婚姻外男女問題、いろいろあります。婚姻あるいは内縁のように約束、契約関係があるとは限らない、規律する、当てはまる法規がないがゆえに、難しいと言えます。それはときとして人間性が試される、人柄が表れるとでも言うしかない解決に至ることもあります。こんなとき、弁護士と依頼者の信頼関係が基本であり、力だと思うのです。
マスコミを賑わしたり、テレビドラマの世界とはおよそ異なる生の世界、依頼者にしかこの経験はない現実があります。ですから、例えば不倫したとか、性的行為がどうだとか、誰と誰が別れてなんだとか、マスコミが取り上げて騒いでいる『事件』ホントどーでもよいと思うことがほとんどです。
私が読む今日の朝刊紙に、今年の箱根駅伝で優勝した大学を卒業した当時4年の元部員が、駅伝直後に、ファンだった女性に暴力を振るって骨折させたことで、捜査が行われると言う記事が掲載されていました。今日は参議院議員選挙の公示日、この新聞社も、こんなこと記事にするんだとの感慨は別として、社会的に関心を持たれる重要事なんでしょうかね。発生してから数ヶ月した傷害事件ではありますが、犯罪が減っている日本と言えども、この間もっと悪質、重大な被害を齎した傷害事件はあったと思われます。
報道によりますと、なんでも駅伝ファンだった女性が、元陸上部員の件の男性とデートすることになって、7~8万円する時計をプレゼントして、一夜を共にしたところ、翌朝男性から、心ない言辞を吐かれ、その後謝りに来たけれども、時計を返してと言ったらこれを拒絶され、暴力を受けた言う内容であります。どうやら一夜の恋らしく、その後は、被害者加害者の関係?ですから、当然交際していないようなケースであります。
巷の声の中に、箱根駅伝で優勝したこの元部員が所属した大学、そしてその監督さんを妬んで陥れようとした策略と言うものもありました。被害を受けた女性が、美人局のような危険な目にあうことを承知で、こんな企みに加担するはずがありません。興味本位の随分と失礼な物言いです。また、事情はどうであれ、暴力はいけません。この男性、元々『そんな人』だったのか、一躍時の人となって、勘違いしたのかわかりませんが、レベルの低い人間ですね。私も、いい気になっている人、勘違い人間は好きではないです。
でも、なんで『こんなこと!』被害者は、マスコミからインタビュー受けるのでしょうかね。悔しいのでしょう。何が悔しいかって。問題は、そこですね。恋愛は自由、男女を規律する約束や法規はないのです。初めてデートしたとき、数万円する時計をプレゼントしたのは本当にこの男性が好きだったからなのでしょうか?傷ついた言葉を吐かれたのでしょうが、プレゼントを返してとは。この男性、そんなことなら返してやれば良いのにと、思ってしまいます。
法規はないと申しましたが、プレゼントは、法的には贈与であり、一つの契約です。取り消すことはできません。贈与の中にも、負担付き贈与と言う形態もあり、貰った側も、一定の負担となる約束を、履行しなければならないことはあります。例えば、親の面倒を看るから親の不動産をあげるなんてありますね。この女性、付き合ってくれるからあげたとなるのでしょうか。それは無効です。誰と誰が付き合うかは、強制できるものではありませんから。時計で釣ったが見込み違いとまで言ったら失礼ですが、余程悔しかったのでしょうね。
悔しいのは、自分の予定思い計画が、そのとおりにならなかったからでしょう。この気持ちどうするか、どこで収めるか、そのために何をするかが、男女問題の相談を受ける福本悟の立場であります。
いちばんやってはならないことは報復です。こんなセコイ男、見込み違いで済んで良かったのです。
悔しさを晴らすため、やりすぎはいけません。マスコミの餌食にしてしまうなんて、自分の価値を下げるだけですね。インタビューをよく受けられる気持ちありますね。そもそもご自身の男性との交際、端的に言えば、下半身のことを、よく言えるなと思います。
改正刑法が審議されています。性犯罪を厳罰化する動きの中、強姦罪は、親告罪としない方向だと聞き及びます。私は反対します。私は、保守的な人間なんでしょう。性的な被害を受けた人は、それを知られたくない、忘れたいと思うのだとの観念があるからです。社会が、他人が、被害者の意思と関係なく、暴いてのものでしょうか。セカンドレイブと言う言葉がありました。
そんな考えの私からすると、時計一つを返してくれなかった一夜限りの男性から暴力を受けた事実、これを露わにして傷つかないのか余計な心配をします。男女問題をやっていると、ときにマスコミの人から、電話など受けることがないではありません。私の依頼者が、そんな方向に話を持って行かれたのであれば、私なんかお手伝いしなくても、その方なりの解決方法を採られたのですから、私の出番はありません。
ですから、私の依頼者には、『そんな人』はおられません。
人に言えない、弁護士福本悟にようやく話すのに、どれだけ勇気を出したことでしょう。そんな依頼者に、必ず申し上げることがあります。「大きな階段を上がって、きさらぎ法律事務所にいらっしゃった、こうして福本悟に依頼された、そうであれば、解決できない問題はありません」。
余計なことですが、某大学元陸上部員から『被害』を受けた女性、きさらぎ法律事務所に来ていただきたかったです。
6月22日、参議院議員通常選挙が公示されました。これまで、参議院議員選挙には、あまり関心はなかったのですが、今回は違います。争点は、『本当の争点が明らかにされるか、国民が気づくかどうか』にあるからです。
端的に言えば、安倍自民党総裁の悲願だった憲法改正ができる『3分の2の議席』を、国民には全くそんなつもりはないのに、うまいことゲットできりかどうか、このところジワジワ起きている戦後70年の変化、安倍晋三氏が言われるところの『戦後レジームからの脱却』の終着点となるGHQの占領下に造られたと言う日本国憲法を、根本的に覆す新体制を構築することができるかどうかです。
戦後レジームとは、太平洋戦争末期に出されたヤルタ・ポツダム宣言に基づく体制を意味します。もっとも、ポツダム宣言を詳らかに読んでいない人が先頭に立って、その打破を目指すと言うのはマンガチックではあります。あの舛添要一氏ですら、『自民党は、立憲主義が全く理解できていない』と言われました。あの自民党憲法改正草案、どれくらいの国民が知っているのでしょうか。アレを壇上に示して、公明党とともに選挙戦を戦えばよいのにと思います。
前回の衆議院議員総選挙の折の自民党マニュフェスト、たった1行、『安全保障体制の早急な整備』と書かれていました。今度のマニュフェストには、3行書かれているみたいですよ。曰く、自民党は憲法改正を目指す政党だってことを。でも、安倍晋三自民党総裁、今度の選挙の争点は憲法改正ではないとあちらこちらで言っています。それはそうですね。以前から安倍内閣の菅義偉内閣官房長官は、「選挙の争点は政府が決める」と仰っていましたから。
さて、今日は、選挙の争点とか公約についてお話するのではありません。
先ほど国民が真の、隠された争点に気づくかと申しました。それには報道機関の役割がとても大切です。そして報道機関、特にテレビの前で、キャスター、コメンテーターと言われる方々と対談することが大嫌い?な安倍内閣総理大臣、相変わらず不満を言っていますね。
選挙公示前日に収録されたある報道番組の党首討論、ご自分が発言してちょうど時間切れとなる予定とされていたところ、番組側が、野党党首に振って、収録時間が1分過ぎたことに噛みつきました。飛行機の時間に間に合わないと。まあ、一昨年の「アベノミクスに批判的な街の声ばかりでおかしいんじゃないか」以来、『寿司友』と揶揄される記者クラブを作り、また、自民党は、NHKやテレビ朝日の責任者を呼び出し、選挙にあたっては、『公正中立な報道』をと呼びかけ、今年は、安倍内閣の総務大臣による『電波停止発言』までありました。政府与党に批判的な見解を報道することそのものが、『公正中立』でなくなるみたいです。
反対に言えば、『公正中立の報道とは?』……。ハッキリ言えば?
ネット社会が広まって、ネット上でも論戦がなされるようになりました。選挙公示の直前に収録されたネット事業者10社によるネット選挙応援プロジェクト『わっしょいネット選挙』なる与野党9党首によるネット討論会で、司会を務めた若手社会学者の男性が、番組中に不適切な発言をしたとして、後日主催者側が、大手インターネット動画サイトのホームページに、謝罪のコメントを掲載したようです。なんでもある野党党首のプライベートに関心があるような質問、そして進行をし、その収め方も不適切だったように識者?の分析があるのです。
問題の司会進行役の男性は、安倍内閣が行う幾つかの会議の委員やそのメンバーに名を連ねていて、先日行われた伊勢志摩サミットのロゴマークの審査選考委員までなさっていた人です。この人、人権っていうのはワガママだとした上で、若者は、自己中であることが必要だと言っています。特に印象深いのは、いわゆる従軍慰安婦に関する朝日新聞社を巡る信頼回復に関する委員会に所属した折、朝日新聞社にはあと20年は存続してもらわなければ困ると述べたことでしょうか。この人、こんな質問を野党党首にぶつけました。
すなわち、この司会者、経済問題や憲法ではなく、「〇〇さんの再婚相手が見つかったかどうか聞いてみたい」「興味がある」と質問しました。これを受けた某政党の党首、「それは今日のテーマですか」「興味でこういう討論をするのはどうなのか?」と疑問を呈したのです。ここで止めておけばまだよかった!マズイ事態となったことに気づいた番組側が、この司会者にペーパーを渡し、これを見た司会者、「これを読んだほうがよいですか?」「〇〇さん、先ほどは失礼しました。発言を撤回して謝罪します』とやったのです。
さらに司会者側が、こういう場は、人柄を見るのが意味があるなどとフォロー?したため、件の野党党首は、それは謝罪になっていないと態度を硬化させたと言うものであります。
私は、この男性司会者、なんでもて囃されるのかサッパリわかりませんでした。
古い昔とは言え、一応私も、彼と同じ大学を卒業していて、彼に比べれてそんなに頭は悪くないとは思うのが、彼の言っていること、全然わかりません。ただ、言えることは、個人的にこの人が、ある野党党首の再婚に関心があったとしても、参議院議員選挙前に行われているネット党首討論会のテーマ、質問にするのはどんな意味と効果があるのかと言うことです。担当直入に言えば、ある政党の総裁の奥さんが、あん有名なアーティストを酔っ払って夜呼び出して抱きついたことについて、当の総裁はどんなふうに思うか興味ありますと質問したらどうなんでしょうと言うことです。
こんなくだらない質問をして時間を経過させ、アベノミクスだの憲法改正だの討論できなくなったら、誰が喜ぶのでしょう。
この男性、同じ独身だとして、自民党で、最も人気のある衆議院議員と懇意にされているそうです。
ハッキリ言って、僅かな議席しか持たない某政党の党首の再婚について、本当にこの男性、興味なんかあったのでしょうか?それが彼の社会学者としての研究に、いかなる意味があったのだと言うのでしょうか?不貞不倫、男女問題ばかりーーではありめませんが、ーーやっている私からすると、六本木や西麻布あたり深夜男性を呼び出した令夫人と、このゴールデンウィークに連れだって、ニコニコして外遊したある政党のトップのお気持ちこそ、後学のため知りたいです。再婚、目出度いではありませんか。ちなみに、令夫人に呼び出されたアーティストさん、それが理由ではないと思いますが、海外に移住しましたね。さあ、参議院議員選挙戦が始まりました。
私が言いたいことはただ一つ、『騙されるな!』。
僅か1分のことで、報道番組に文句を言う党首と、テーマと関係ない再婚問題?をテーマにされた党首、どっちもどっちだと皆さん思われますか?このところ感じるのは、政府与党を堂々と応援しているように思わせないで、実は、その先の生き方生活を考えて上手いこと政府与党の路線に乗る方々が多いことです。自分は、人とは違うんだと見せかけながら、実は政府与党の応援をし、結果チャッカリ相応のポジションをゲットする人がいることです。
この有名な若手社会学者の男性、若者は自己中なんて言うけども、チャッカリ何処か誰かに取り入ることができて、本当に自己中ですね。政府与党の今時応援団の実態でありました。