エスカレーター利用中に考えさせられました。
2015年4月7日
世の中には、本当の決まりごととは違うやり方が当たり前として通っていることがあります。
今日、ターミナル駅のエスカレーターの左側に立っておりましたら、右後方から、「先に進んでください!」と言う声が聞こえました。
東京では、エスカレーターの左側に立って、右側は、空けておく習慣があります。右側は、急いでいる人が歩く通路とされているからです。
『東京では』と断ったのは、関西、特に大阪では、右側に立つからです。
私は、大阪伊丹空港に到着したら、すぐに注意いたします。
でも、エスカレーターは、歩くものではありませんね。よく、エスカレーターでは、駆け上がらないでくださいと掲示など出ています。
左右両側とも、人が立っているのが本来のエスカレーターの利用の仕方です。 これは、勘違いから生じたのかもしれませんが、横断歩道で青信号が点滅すると、歩行者は、急いで走って渡ろうとします。
あれは、信号が点滅したら、もう歩行者は道路に入ってはいけませんの意味です。急いで渡れではありません。 今、沖縄県では、辺野古沖の埋め立て調査がおこなわれております。
沖縄県名護市長、沖縄県知事、そして、昨年12月の衆議院議員総選挙では、全て『反対派』が当選しました。しかし、国は、現地沖縄で何が起きていようとも、現地の意見、いわゆる民意と言われるものがどうであっても、米軍基地の辺野古沖移転は変えません。
反対派が抗議運動を行えば、公務執行妨害罪とかで、検挙されています。 公務って、なんでしょうかね。
公務員、国会議員であろうと、国務大臣であろうと、『民意』に従って仕事をするのではないのでしょうか?
沖縄県知事がした調査停止に対し、防衛省が異議を申し立てたところ、農林水産大臣が、防衛省の申し出を認めたそうです。
同じ政府の中でのやりとりで、そこでは沖縄県民の民意は関係ないようです。もし、沖縄県が、日本国から独立すると宣言したら、日本国政府は、いかがされるのでしょうか。
日本の相対的貧困率は、OECD諸国でワースト4位です。
2015年4月6日
政府は、貧困家庭の子供を支援するため、自治体や財界などと連携して、企業等に寄附を呼び掛け、官民一体で貧しい家庭の子供を支える基金を新設するなど、国民運動を行う方針を固めたと発表されました。
悪化している日本の貧困率を、政府も無視出来なくなったと言うことでしょうか。
貧困率とは、低所得者の割合を示す指標ですが、昨年7月に、厚生労働省がまとめた『国民生活基礎調査』によると、『相対的貧困率』は16.1%で、これら世帯で暮らす18歳未満の子供を対象にした『子どもの貧困率』も16.3%であって、いずれも過去最悪を更新したと言うことです。
なお、相対的貧困率とは、世帯の収入から税金社会保険料等を除いた手取額となる等価可処分所得の中央値の半分の額(これを貧困線と言うそうです)に満たない世帯の割合を示します。現在の日本では、6人に1人は貧困なのです。
日本は、経済規模では世界第3位とされます。戦後の混乱期は別として、高度経済成長期を経て、一億総中流意識のもと、物質的には豊かで、平等な社会だと言われておりました。
しかし、バブル崩壊後の長引いたデフレ、そして経済格差は拡がるばかりで、遂にOECD(経済協力開発機構)34ヶ国中4番目に悪い数字となってしまいました。
因みに、日本が目指している?アメリカ経済は、ワースト3位に入っておりますが、ベスト5は、北欧3ヶ国とチェコ、オーストリアです。
厚生労働白書によっても、日本の相対的貧困率は、高く増加し続けていること、社会における所得分配の不平等さを示すと言われるジニ係数も、また、長期失業者の割合も、OECD諸国の中では、高く推移していることが明らかにされています。
政府与党は、高い国民の支持率に支えられ、また、アベノミクスは、確実に成果を上げているらしいので、企業や、お金持ちの個人が、貧しい方々に、『寄附』するのでしょう。そう言えば、企業は、法人税の減税も受けましたね。
アベノミクスは、トリクルダウンではないそうですから、金持ち富裕層が生まれたらと言って、自然に貧困層まで、お金が流れるわけではないので、お金持ちの皆さんから、善意の寄附が必要なのでしょう。
でも、今のところ、なんとか『6人に1人』に含まれていない私は、寄附をする経済力こそありませんが、国民として、等しく、税金の如く、一定額『貧困層』とされた世帯に、お金を分配する法律が制定されたなら、当然これに従います。
先に、富裕層でも貧困層でも、皆生きて行くためには等しく負担する消費税が、10%とされることが決まったのですから。
企業やお金持ちの個人の方々の『善意』に縋る必要はないと思います。以前申したかもしれませんが、経済格差の解消は、政治の判断による所得の再分配しかありません。
プロにもストレスはあります。しかし、プロを信頼します。
2015年4月3日
乗客乗員150名の生存が絶望視されているフランス南部に墜落したジャーマンウイングスの航空機事故は、副操縦士が、機長をコックピットから閉め出して、故意に機体を破壊した事件の様相を示して来たと報道されています。
同時多発テロ以来、コックピットは、操縦室の外側からは、操縦士の意思に関係なく立ち入ることは絶対に出来ない仕組みになっているそうです。
報道されたところが事実だとするなら、万全なテロ対策が、今回は裏目に出たことになります。
操縦士が、故意に乗客を乗せて操縦する航空機を破壊墜落させるとは、想像を絶する行為であると世界中は驚きです。
150人もの尊い命を道連れに破滅するのは、自殺とは言わないと現地捜査官の弁であります。 電車バスや船等公共交通機関で 、乗客を道連れに、故意に事件を起こした事例は、私の記憶の中にはありません。
ですが、航空機に限っては、結構その例を聞くことがあります。記憶が新しいところでは、昨年マレーシア航空機が、大きく航空路を離れて消息を絶って、燃料切れでおそらくインド洋に墜落したとされる事件があります。
若い方は、ご存知ないかもしれませんが、日本でも同じような事件がありました。昭和57年2月9日朝、福岡空港から羽田空港に向かった日本航空のDC8型機が、最終の着陸態勢に入った後、滑走路手前の羽田沖に墜落した事件です。
この事故では、24名が、亡くなりました。
当時『逆噴射』の言葉が流行してしまうほど、これは精神分裂病(報道では断定されませんでしたが、)の機長による異常操縦が原因とされたものです。
航空会社は、操縦士等スタッフの健康管理には、万全の対応をしているはずです。
しかし、精神を病んでいる操縦士が存在することも事実です。
現代社会で、人が生きて行くには、職種ポジション等に関わりなく、相当なストレスを抱えるのが現実です。
ジャーマンウイングスのケースはどうなのかわかりませんが、人の生命や権利を預かる立場のプロは、ストレスを抱えてはなりません。
本件は、格安航空会社で発生した事故であることは、事故原因とは直結しないとされています。ただ、同社の乗務員が、事故後業務をボイコットしたことは気になります。
私たちは、ときとしてプロに命を預ける状況に至ります。ただ、プロはプロであるがゆえに、プライドがあるでしょうし、なかなか外から、その人の内的状況まで知ることは困難です。
今回の事件が、副操縦士の異常操縦で終わらせることなく、なぜそうなってしまったのが、そこに至る間接的な事情も解明し、世界各国で、対応を考えなければならないと思います。
歴史は、常に尊い命の上に成り立っていると思います。
曲げないこと、歩み寄ること
2015年4月2日
きさらぎ法律事務所を訪れ、弁護士福本悟の依頼者となった方には、よく申し上げる言葉があります。
「あなたが抱えた問題の解決には、法律も判例もありません。この『生の事実』は変えられない。あなただけに存在する事実。この事実を前提に解決できるのは、依頼者と弁護士との信頼関係、ただそれだけです。」
これは、誤解を招く言い方かもしれません。
法律専門家が、法律も判例ないなんて!これは、心構えと言うか戒めです。よく、これこれの裁判があった、私の場合、当てはまりますか?などとご質問を受けることがあります。
皆さん、ご自分の有利な例を探し、また、期待する答えが欲しくて弁護士のところにいらっしゃいます。しかし、それに留まっていたら、解決にはならないことがほとんどです。
人それぞれ、人生いろいろ、全く同じ人生の軌跡はありません。あなたの人生だからです。
そんな話を時間をかけてしながら、心の機微に触れて、互いに信頼関係が持てるか?に進みます。あなたにとっての到達点、私は、よく隠れた幸せと表現することがありますが、そこに向かってブレることなく、プロセスを踏んで一緒にやって行けるか、ここまで話し合って信頼関係が構築できたならば、あとはひとつの流れに乗って、行き着くところに辿り着く、要は、『成るように成る』のです。
それが過去の類似した、何処かで見たことのある判例に似た結論だったかもしれません。また、ある法律の何条に当てはまっていたと気づくかもしれません。
これまでNHK朝ドラ『マッサン』をしつこく話してまいりました。
マッサンの信念、『男は曲げたら終わりじゃ!』は俊兄の言葉でしたが、人に合わせる、その人にとって最高のものが最高なのだとも、説かれておりました。
鴨居の大将ことサントリー創業者の鳥居信次郎氏は、客にこちらから歩み寄ると言いました。
戦争に駆り出され、シベリアで過酷な日々を強いられた甥の悟からは、本物も偽物もない、ウイスキーは、飲む人その人に美味しければ良いのだと指摘されました。
そうです。
その人それぞれの人生、その人ただひとりの人生、その人だけの、その人の独りよがりの幸せのため、自分はどうすべきかを考えるべきなのです。
そんな観点から、私は、依頼者となった方には、あなたひとりの、あなただけの事実、これは誰も変えられない。これを踏まえてどうすべきか一緒に考えていきましょうとお話しいたします。
少しでも信じていただけたならば、信頼関係が構築できたならば、解決出来ない問題はないと言い切っています。
マッサンから学んだこの数ヶ月、無駄にしないと戒める次第です。
山間の町の養殖トラフグから学ぶ
2015年4月1日
最近魚の価額が高騰しております。
消費税の影響ではありません。魚が獲れなくなっているのです。
漁獲量の激減が原因です。居酒屋の定番、アジ、ホッケの値段は、仕入れ値で言えば、2倍近くに高騰しているようです。
魚は、四方を海に囲まれた日本では、米と並んで昔から食卓に並んだ文化の代表であり、魚が食べにくくなったら、食卓はかなり変わるのではと思います。
ここにも地球温暖化の影響はあるのでしょうが、乱獲による資源の枯渇が原因だとされます。
確かに2月の札幌すすきのの和食炉端焼き店で、ホッケは品切れでした。
海から魚が獲れないとすると、養殖に頼ることになりましょうか。
以前からうなぎ、マグロ、フグなどは、養殖物が中心です。一応魚に煩いを自称する私でも、養殖して育て、販売する魚は、高級魚のイメージを持っておりました。もう、そんなことは言っていられないようです。
先日あるテレビ番組で、栃木県の過疎化が進んだ元温泉町で、トラフグの養殖が行われていることが、報道されておりました。
良質の塩分が含まれる温泉水を使って、山間の町で、フグを育てているのです。もともとは過疎化が進んだ町に、雇用を確保するなどして活性化する試みだったそうですが、今や温泉トラフグとして、温泉宿等からの注文が殺到していて、これが結構美味しいのだそうです。
魚は海だろうと思いきや、確かにフグの生態に合う水を使うことができて、養殖魚に不回避のストレスがない環境が整えば、美味しく頂けると思います。実は魚通を自称する私でも、天然物と養殖物は、食べてしまえばその区別がつきません。ブリやヒラメ等切り身となった一部の魚は、だいたいわかりますが。
うなぎやフグを例にするまでもなく、養殖物と天然物とでは、値段が大違いです。でも、少なくとも私の場合は、食べてしまえばわかりません。
天然物でなければダメだと仰る食通の方々は、天然物と言うブランドそのものがお好きなのでは?と考えてしまうのは、貧乏人の僻みなのでしょうか?
以前あるテレビ番組で、お笑い芸人と超人気グループのメンバーの1人が出演して、いわゆる目隠しテストに挑戦するコーナーがありました。
出題は、寿司店のマグロ、大トロがどの店の品か当てる場面で、100円寿司店から『普通の店』、そして、最近もVIPクラスが入店したところが報じられた日本を代表する超高級寿司店のそれぞれの品が、回答者の前に並びました。
結果、回答者の中で、超人気グループから参加した男性は、全問間違った回答をしました。
特に、例の超高級寿司店の大トロを、一皿100円の回転寿司店のそれと答えたのには、「放映中止にならないの?」と本気で思いました。
ここから学ぶことは、美味しければ良い、美味しいかどうかに基準はなく、人それぞれ、自分が美味しいと感じた品がいちばんだと言うことです。
魚大好き人間の私は、出張し、また、旅行するとき、海がない場所にはやや抵抗がありました。
でも、温泉フグではありませんが、これからは人間の努力により、山間の地域でも、美味しい鮮魚が食べられる日が来ると期待でき、なんだかとても嬉しくなってしまいました。
皆さん、美味しい魚を是非お召し上がりください。