よかとこ九州番外編―「九州の人間は」―
2011年7月7日
「九州の人間は、言葉が荒い」
最近、『一身上の都合』で、国務大臣の職を辞した九州福岡出身の衆議院議員が、マスコミを通じて社会に発信した言葉でした。
そうでしょうか。
「・・・・と」,「・・・・か」,「・・・・けん」
私は、単なる九州を愛する一東京人に過ぎません。
しかし、九州の言葉が、きつい,トゲがある,荒っぽいと感じたことはありません。
『おてもやん』ではありませんが、ほのぼの,ほんわか,暖かくさえ感じます。
官軍となった西国の志士たちが、会津(福島),仙台,南部(岩手)等々の東北地方に進軍したのは、将来の日本を考え、人々に平穏な生活を願ってのことだったはずです。
いままさに、東北地方の復興を、日本に元気を取り戻すには、南国九州から、被災地からの声を、謙虚な姿勢でお聞きすることではないでしょうか。
「できる」,「できない」は、その後、議論すればよい。
言葉を発する前に、虚心に相手の話を聞くこと,これは、弁護士の姿勢にも通じるものがあります。
「九州の人間は、言葉が荒い」
日頃、自分自身の足元を見つめ直す,初心を忘れてはならないと学んだ一件でした。
福岡博多の屋台のおはなし(5)
2011年7月3日
福博屋台のご案内の締めは、『屋台はどこにあるか』について、お話しさせてください。
これまで、『よかとこ九州』では、何回か、「福岡市内に宿泊する場合、博多駅周辺は避けられた方が良い」と申したことがありました。
もちろん、福岡・博多にいらっしゃる目的は、それぞれです。
ただし、私のように、飲食中心の『遊び』で来られた場合、『博多駅周辺には屋台はない』ことを、知っておかれる必要があります。
屋台が出る場所は、大きく分けて、『長浜』,『中洲』,『天神』です。
昔は、荒江や、百年橋辺りにも出ていました。
今では、博多駅から一番近い屋台は、祇園町辺りになると思います。
長浜の屋台は、中央区港1丁目バス停から、海に向かって進む途中、左右に軒を並べて出ています。
長浜ラーメン発祥の地で、市場にも近いので、魚貝もあって、どこか、アジアの風情が漂っております。
とん吉グループと、魚繁グループが中心ですが、芸能人御用達の屋台もあり、料金も庶民的,料理もまずまずと思います。
グループ内では、メニューは同じ,待たされることもありません。
中洲の屋台は、春吉橋たもと,那珂川に沿って並ぶ、観光パンフレットによく掲載される屋台群を指します。
知名度から来るのか、どの屋台も、人の出入りが多く、賑やかな感じです。
料金は、天神の屋台に比べると高めですが、「味にハズレはない」と、よく言われます。
中洲周辺には、昭和通り沿い,須崎周辺にも、多くの屋台が出ており、山笠期間中は休みになる『山のぼせ』が、多く集まる屋台があります。
天神の屋台は、渡辺通り,昭和通り,国体道路に沿って、並んでいます。
西鉄福岡天神駅前,博多大丸前,福岡銀行本店前等々の、福岡市の中心,天神の代表格の前に、堂々と並ぶ『夜の顔』です。
天神の屋台の特徴は、安いこと,メニューが豊富なことだと思っています。
『500円以上の物は出さない』,『女性同士の場合割引』,『めざし数本100円』なんて屋台があるのです。
ぎょうざ,焼ラーメン,どて焼き,天ぷら,ホルモン,めんたま(めんたい玉子焼),タン,サガリ,山芋のステーキ,モツ鍋,焼き物等々と、屋台のはしごができるのも、『天神ならでは』の魅力です。
私が初めての福岡で、天神地区での宿泊を勧める最大の理由は、これでした。
『モントレ ラ・スール』や、『セントラルホテル』前には、雑誌に必ず取り上げられる超有名屋台が出ています。
さあ、福岡・博多の屋台へ、「いっちょう来てみんしゃい」
福岡博多の屋台のおはなし(4)
2011年6月28日
福岡博多の屋台のおはなしにお付き合いくださり、有難うございます。
さて、さっそくですが、博多の屋台が、日本国中のあちこちに見られる屋台と比べて、はっきり違うことがあります。
それは、『料理のメニューが豊富』ということです。
今でも都内では、ラーメン屋台の類は見られます。
しかし、博多の屋台では、ラーメンとおでんだけではなく、多種多様の料理が楽しめます。
以前、福博屋台の三種の神器は、『ラーメン』『おでん』『焼とり』と、申し上げました。
これは、ほとんどの屋台で見られるからです。
ラーメンは、各屋台の個性が、最も表れるものだと思います。
最近は、トンコツに限らない、ユニークなラーメンが、出現してもおります。
おでんは、博多風うす味ですが、牛すじが入って、コクのあるダシになっています。
おでんのネタとして、大抵その屋台の『手作りの一品』があります。
焼とりは、『鳥』だけではありません。
初めて福岡に行って、屋台に入ったとき、『焼とり』は、関東人の常識を覆すものでした。
豚バラ,牛タン等の肉系,しいたけ,ぎんなん等の野菜類があるのは、まだ驚きませんが、イカ,エビは珍しくなく、冬のタイラギ(貝柱),夏のアゲマキには驚きました。
福岡近海で獲れた魚貝まで、楽しめるのです。
『三種の神器』以外に、どのようなものがあるかと言うと…
屋台の看板メニューとされる料理があります。
ギョウザ,ホルモン,天ぷら等が、その例です。
料理のジャンルもまちまちです。
中華中心の屋台,フレンチ,イタリアン等の欧風屋台,エスニックから屋台バー,料亭と見間違えるような和食を提供する屋台もあります。
好みは人それぞれですが、やはり、かしこまらず、雑多な、混沌とした元気いっぱいのオーソドックスが良いですね。
オーソドックス系(これは、私が、いま勝手に付けた名称です)では、鉄板(フライパン)を使う屋台が多いです。
そして、ほとんどの屋台が、『三種の神器』を備えています。
キムチを使うアラカルト、 牛すじを煮込んだどて焼や、もつ鍋,お好み焼,その他諸々です。
入った屋台では、大将にお勧めを聞くと良いと思います。
もっとも、大抵の大将は、「うちはなんでん美味しかけん、わからん」と応えるような気がします。
福岡博多の屋台のおはなし(3)でご説明したような事情で、福博の屋台は、減り続けています。
福岡に行くと、『新しい屋台情報』を求めて、屋台本を探し歩いたものでした。
『屋台はどこにあるのか?』『場所によって特徴があるのか?』については、次回にお話しいたします。
福岡博多の屋台のおはなし(3)
2011年6月24日
面積340平方キロメートル,人口144万人で、都心までわずか10分,おそらく、世界一街の中に位置する空港と、16年連続『外国航路旅客者数日本一』の港を持つ国際都市福岡,この町の中心地に、日没とともに開店するのが、名物『博多の屋台』です。
博多の屋台の歴史は、長浜ラーメンとともに始まったと言われています。
昭和30年代に、中央区長浜に魚市場が移転し、ここで働く人のために、細麺と替玉を特徴とする豚骨ラーメンが屋台で提供されたことから、『長浜ラーメン』,『豚骨ラーメン』と称され、移動式屋台となって、博多の街中に広まったとされます。
都市化が進み、道路を占有する屋台は、行政,そして、市民から、批判の的とされるようになりました。
しかし、県議会は、屋台を残す方針で、当時の厚生省と交渉し、営業許可,ついで、道路使用許可を受け、博多の屋台は、存続することになりました。
屋台は、臭い,不衛生,景観を害す,公共の場をタダ同然で使っている等々の意見もまた然りで、現在は、『一代限り』の条件のもと、最盛期の3分の1程度の数(大体150軒くらい)が残り、いまなお愛され続けているのです。
では、屋台の魅力はなんでしょう。
寂しいとき、辛いとき、一杯やるのもよし,解放された屋台で、夜風に吹かれながら人生を語り合うのもよし,個性的な大将と、名物料理を味わうのもよし,屋台は、誰でも受け容れてもらえる,ひとつの公共の場ではないでしょうか。
そして、屋台では、ときに隣に座った人が有名人だったりします。
タレントさん,スポーツ選手等に、行きつけの屋台があると言われます。
屋台で知り合って結婚したカップルもありました。
学生のころ通い、転勤等でまた通い、そして、自分の子どもを連れて通う長年の常連さんもおられます。
屋台には、人生そのものが凝縮されていると言っても良いでしょう。
福博の屋台の特徴,「どこに行けば良いの?」は、次回以降にご説明いたします。
屋台(福岡市提供)
6月,今年も博多祇園山笠が動き出しました。
2011年6月20日
福岡博多が最も暑く(熱く)なるのは、
ソフトバンクホークスが優勝したとき
連敗中のアビスパ福岡が勝利をつかんだとき
九州場所で魁皇関の勇姿が見られたとき
GW中、人出日本一の博多どんたくがフィナーレとなったとき
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博多もんは、「山が動いたとき」,つまり、「7月15日早朝の『追い山』を迎えるとき」と答えるでしょう。
博多祇園山笠については、昨年7月『福岡を心から愛する東京人』福本悟流のご説明ご案内を、『よかとこ九州』に掲載いたしました(『博多祇園山笠のお話です。』等参照)。
山笠期間は、7月1日から7月15日までです。
ただし、6月に入ると、法被の着用が認められ、舁き山,飾り山の標題が発表されます。
また、各流れでは、山の組立て,棒洗いが始まります。
今年の一番山,すなわち、7月15日午前4時59分に櫛田入りを果たすのは、西流であることも、博多祇園山笠振興会総会で確認されました。
今年は、山笠発祥から770年の節目に当たるそうです。
ぜひ今年は、追い山を見学したいと思っています。