人間も車も、後ろには目が行き届かないで済まされるでしょうか?

2016年5月20日
私が大好きな福岡市には、西鉄バスが網羅して走行しています。あのピンクの車体を見ると、福岡に帰って来たと実感する方も多いと思います。


確か西鉄バスは、車両保有台数日本一、運行距離もそうだったと思います。私の知り合いもよく、福岡➡︎新宿の高速バス『はかた号』に乗車したことがありました。特に天神周辺の市内中心部を行き来するときには、ほとんど待つことなく乗車できます。博多天神間は100円です。

私の場合は、福岡空港に到着して天神まで来てしまえば、あとは博多、中洲、天神あたりしか用がないので、ワンコインを持って、停留所に来たバスに乗ります。ちなみに、この100円区間は重宝するもので、千葉駅、浦和駅から裁判所に行くためにも、バス利用が可能となります。しかも頻発していますので助かります。

さて今日は、バスが頻繁しているある国、ある都市での信じられない光景を映像で目にしたことが、こんなお話するきっかけです。少しお付き合いください。

あえて匿名にするまでもなく、そうだろう!なんて思われる向きも多いでしょうが、A国としておきます。この国は、車両は右側通行で、都市部には、路線バスも多くあるようです。驚いたのは、A国には、バスの時刻表が存在しないのだそうです。

福岡市内中心部を行き来するときは、特に時刻表なんて調べなくてもすぐにバスは来ます。この国もそうなのでしょうか?しかしこの場面を放映していたテレビ番組の説明では、時刻表がないがゆえに、しばしば起きている事柄があると言うのです。

それは、路線バスが、前にいる車に繰り返し追突している光景です。最初は、ぶつけると言うよりも、押し出すように見えますが、繰り返し何度もぶつけ、最後には、速度を上げて道路外に邪魔物をどかすように見え、とうとうぶつけられ、押し出された車の運転手は、車を放置して『逃走』したのだそうです。


これは、バスの前にいた車が、わざと速度を落とし、ノロノロするので、バスの運転手が、その妨害行為に怒ったのです。つまり、時刻表がないA国では、いわばバス停には、『早い者勝ち』で着けて、乗客をゲットしなければならないからなのです。さらに映像は続きます。あるバスが停留所に入ろうとした瞬間、並行してした別のバスが進路を遮って、バス停前に回り込んだこともアッとしますが、回り込まれたバス、その『妨害』したバスに、車体を体当たりさせたのです。いずれも乗客が怪我をしたかどうかは明らかにされていません。

時刻表を設けないことには、A国なりの事情があるのでしょうが、これでは乗客等市民の安全や、公共道路の利便性に大いに問題が生じかねないと思います。単に運転手のマナーなのであり、余計な?お世話ですか。私は、このバスの運転手らのやり方を容認できるものではありませんが、自分の前に、『大きな』邪魔、障害となる物が現れたら、気分良くないことはわからなくはありません。これは、電車通勤するひとりの実感として聞き流しください。

私もそうですが、手に荷物は持ちたくないですね。それは、外に出ればいつ、どんな危険に遭遇するかわかりませんから、手はあけて、いつでも身を守る姿勢を取りたい本能があるのです。それはわかります。その方法として、リックサック様な詰め物を、肩から後ろに掛けて、満員電車に乗車されることです。あれは、場所を取るだけではなく、人間は、後ろに目は有りませんので、危険極まりない。近くにいたのが、少し小柄な方であれば、リックサック?がモロに顔面あたりにぶつかり、押し付けられて、呼吸困難になる危険がはらんでいます。

かつて私も、すぐ近くに居合わせた子ども連れの方に前に、たまたま?後ろに掛けた人のバッグが、混雑のため押しやられて、子どもの顔をバッグが押し付けるようになっていたーーと思われるーー現場に遭遇したことがあります。

最初、子どもは痛いのか泣いていて、その後、何か声を出そうとしているのはわかるのですが、ほとんど聞き取れなくなり、そうは言ってもリックサックの人も、子どもの親も、混雑で何をすることも出来ません。幸い首都圏の電車は、駅間が長くないので、次の駅に電車が到着するや、通勤時間帯で、この駅からは、乗車する人しかいないのに、私は大声で、出口をあけてください!と叫んだことをがありました。ドア近くに居合わせた乗客も、意味がわかったようで、危険な状態だった子どもは、『解放』されたのです。

確かに、混雑する通勤時間帯に、子どもや高齢者は乗車を遠慮すべきとの意見はあります。
でも、それはわかっていても、どうしようもないときはあります。私は、後ろに荷物を回す、すなわち、自分の目が行き届かない荷物の扱いは、極力止めて欲しいと思っています。さらに言うと、荷物を『横』にするのもどうかです。混雑時は、荷物は自分の前に持ってきてもらいたいです。

これは、首都圏の電車の座席が7人、4人座れることを考えれば、理解いただけると思います。その座席の前にも7人、4人は立っていられるはずです。ところが横に肩から掛けたバッグ等ありましたら、その人数は無理ですね。上の棚に上げるか、前に抱えて持ちましょう。

でも、これは首都圏に住む者の勝手かもしれません。

私がよく行く札幌では、地下鉄の車内に、棚はないのです。当然あると思い込んでパッと荷物を上に上げて手を離したら、その下の座席に座っている人を直撃します。

実際そんな事故はあるのだそうです。どうして棚はないのですか?と札幌市内の方にお聞きしますと、「わかりません」の次に多いのは、「車内はそんなに混まないからだと思います」であります。

これは、『なんでも東京』の思い上がりの感覚でした。A国のバス、日本の通勤時間帯の乗客の対応、結局のところ、それぞれのマナーと言うことになるのでしょうか。

 

被災者を励まし、被災者から激励される光景って、心の豊かさ優しさを感じます。

2016年4月28日

熊本地震の後、初めての公式戦を行ったサッカーJリーグのサガン鳥栖とアビスパ福岡ですが、いずれも負けてしまいました。

 

ともに『九州に力を!』と決意して試合に臨みましたが、あと一歩力をおよばず、結果は出なかったものの、十分気持ちを見せてもらい、震災で苦しい厳しい生活を余儀なくされている方々に、いくらか勇気を授けることにはなり得たのではないでしょうか。

 

きさらぎ法律事務所は、今年もアビスパ福岡の法人後援会に登録され、福本悟は、アビスパ福岡のサポーターでもあります。

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この日の試合も負けて、未だ今シーズン勝ちが無いアビスパですが、今日も試合前、選手たちが熊本地震の支援を呼びかけ、義援金を集めるなどの活動をしました。集まった支援物資等は、昨年同じカテゴリーで闘ったロアッソ熊本のサポーターにお渡しすると言うことでした。

 

 

隣県どおしでJ2を闘ったロアッソ熊本とアビスパ福岡、数々の思い出があります。特にアビスパ福岡の選手が怪我等で足りなくなって、ミスターアビスパ、キングと讃えられる今年もキャプテンを務める城後寿選手が、急遽ゴールキーパーを任され、後半アディショナルタイムに、ロアッソ熊本に得点された試合は、私もスカパーで見ていて、心に残る試合でありました。

 

 

その地元ロアッソ熊本、ホームスタジアムうまかなよかなスタジアムは、支援物資の集配基地にもなっていて、また、住居が倒壊するなどして被災した選手もいて、とうてい試合や練習ができる状態ではないそうです。ロアッソ熊本は、最初の地震が発生して1週間した日、チーム内で集まれる人は皆集まって、クラブ側からの提案を聞きました。クラブ側では、熊本県内を出て、別に拠点を設けて練習そして生活を継続する方針を示したそうです。

 

しかし選手は、誰一人熊本を離れることに賛成しなかったのです。みんなに応援され、みんなが苦しんでいる、辛くて元気を無くしかけているこの熊本を離れることはできないと。選手たちは、練習場もなく、家族ともども被災した状態で、自身の生活もままならないのに、被災者の救援活動を行い、被災地の子どもたちとサッカー等スポーツに勤しむ姿が映し出されていました。

 

東日本大震災の折、プロ野球を開催するかどうかについて、当初選手会側と球団やリーグ側と意見は一致しておりませんでした。サッカーJリーグと違い、プロ野球の場合は、必ずしも地元地域と一体となっての意識は薄いのかもしれませんが、やはり現場すなわち選手たちの思いが生かされて、休止期間中にはさまざまな支援活動が行われ、こうして遅れて始まった公式戦は、被災者を勇気つけ、国民から支持を得たと思います。プレーする選手、ファン、地域が一体となっているのです。

 

ロアッソ熊本は、Jリーグディビジョン2で、今年は開幕から好成績を残していました。避難所を訪れた選手に対して、被災者から、1位だったのに、順位が落ちたことを問われる場面がありました。「被災者のことはよか、しっかりせんといかんばい!」と、返って激励されてもおりました。選手たちも、元気をもらったそうです。ロアッソ熊本は、5月15日のアウェイゲームから、リーグ戦に復帰すると発表されました。 地元に元気を、恩返しをの思いでロアッソ熊本の赤い魂は躍動 するでしょう。

 

 

さて、アビスパ福岡、福岡市を、そして九州を、さらに遠くで応援している私たちを、チョット元気にしてください。頑張っていますよ。私は、井原正巳監督を信じております。また、選手たちが真面目であることも。リーグ戦が開幕して、負け、引き分け、負けの繰り返しで7戦終えてまだ勝利がありません。熊本を応援することは素晴らしい。

 

でも、九州を、そしてファンを元気にするには、ソロソロやるべきことがハッキリしてきた気がいたします。そんな思いで、敗戦が決まった夜も、昨年の『昇格法被』を纏って床に着く変わらぬ日常です。

 

頑張れロアッソ熊本、頑張れアビスパ福岡!頑張れ九州!応援しています。

 

復興へのシンボル九州新幹線運行再開の報道に寄せて。

2016年4月27日

『つばめ』と聞いて、何を想像しますか。つばめは、鳥です。それは誰でも知っているでしょう。その『つばめ』 が、いろいろなとろて使われています。

 

例えば、店舗や企業の名前にも。東京に居ると、プロ野球球団を思い出す方も多いのではないでしょうか。 昔鉄道少年だった私は、『つばめ』と聞けば、列車電車を思い出します。そして、熊本地震の発生後、運行中止となっていた九州新幹線が、4月20日に鹿児島中央駅と新水俣駅間が、23日には博多駅と熊本駅間が運行再開となり、ゴールデンウィークのころには、全線復旧の見込みと報道されたことを受けて、『つばめ』に想いを馳せるのものです。

 

九州大好き人間にとっては、『つばめ』と言えば、九州新幹線です。 日本に鉄道が開通した当初は、以前交通博物館等でも保存されていたように、義経、弁慶、静号等と名付けられた鉄道車両がだんだん大型化し、また、線路が日本全国に繋がるようになると、列車の名前がたくさん必要になりました。鳥は空を、早く、颯爽と飛ぶことができるからなのか、戦時中から『つばめ』や『はと』はありました。戦後も、『つばめ』は、復興の証として、東京と大阪を結ぶ特急として再登場し、やがて電化とともに電車となり、そして東海道新幹線が登場したことにより、活躍の場が、西へ移るのでした。

 

東海道山陽新幹線が新大阪、岡山そして博多まで開通し、『つばめ』は、順次新大阪熊本、岡山熊本、博多西鹿児島間の特急となりました。そうです。『つばめ』は、長く熊本を通っていたのです。やがて九州新幹線が登場しました。九州新幹線と言っても、開通当初は、西鹿児島改め鹿児島中央駅と新八代駅の部分開通で、ここに九州新幹線『つばめ』が運行されたのです。

 

また、博多駅から新八代駅までは、九州新幹線につなげる意味で、『リレーつばめ』という特急が、もと博多西鹿児島間を運行されていたつばめ型車両を使って、運行されました。つまり、九州新幹線開業数年間は、熊本県内には、新幹線『つばめ』と在来線特急『リレーつばめ』のふたつの電車が走っていたわけです。 九州新幹線が部分開業だったこともあり、東京あたりでは、『つばめ』が新幹線として走っていることなど、ほとんど知られていなかったと思います。

 

その後九州新幹線が全面開業となった後も、東海道新幹線は、九州新幹線との相互乗り入れをせず、新大阪駅から一部列車が、JR西日本との共同運行により、西鹿児島まで運行されているものの、名称は、『さくら』『みずほ』でした。従って、『つばめ』は、博多駅より先に行かないと、目にすることができません。首都圏で暮らす人間は、『新幹線つばめ』』と言われても、ピンと来ないのではないでしょうか。現在は、『つばめ』は、九州新幹線博多から先の区間で運転されているものです。 でも、九州特に熊本県の皆さんは、『つばめ』こそ新幹線であり、愛着をお持ちだと思います。

 

『さくら』『みずほ』そして『はやぶさ』は、もとブルートレインすなわち夜行寝台特急でした。それが後に新幹線になりました。『つばめ』は、ブルートレインではなく、電車特急として長く活躍していて、九州内には無くてはならない、この地で暮らす皆さんの日常生活に浸透していた電車だったでしょう。

 

そのつばめ号が復活した!それは、震災から復旧のシンボルとなるのではとも思います。 私は、九州新幹線が鹿児島中央駅と新八代駅までの部分開業をしていた時期、何回か鹿児島から福岡に行くために、『新幹線つばめ』と『特急リレーつばめ』を利用したことがあります。

 

この『ひとりごと』を始める前、きさらぎ法律事務所旧ホームページ『よかとこ九州』でもご案内いたしました。

 

ふたつの『つばめ』と乗り換え駅新八代駅の様子など、写メにした記憶があります。九州新幹線全面開業後は、『つばめ』に乗車する機会がなく、少し寂しい思いがしておりました。熊本地震から復旧した新幹線つばめ、今年はぜひこれに乗車したいと思います。熊本地方の皆様のご健康と、被災地の復興を祈念いたします。

福本悟は、今年も、アビスパ福岡を、福岡市を、そして九州を応援し続けます。

2016年4月26日
きさらぎ法律事務所は、サッカーJリーグディビジョン1に所属する『アビスパ福岡』の法人後援会に登録されています。

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今年は、リーグ戦第6週を終えてまだ勝利はありませんが、この間行われたホーム2試合は、観戦しました。私は毎晩、昨年J1昇格を願って配られた『昇格法被』を寝巻き代わりに着用してベッドに入るばか者であります。もともとアビスパ福岡を応援しておりましたが、完全にハマったのは、昨年川森敬史社長、井原正巳監督になってからなのです。

ただし、その前の野見山篤社長、マリアンプシュニク監督のご努力、その積み重ねがあったことを忘れることはありません。債務超過で、ライセンス剥奪の危機を救ってくださったのは、『ふくや』さんをはじめとする多くのスポンサー、サポーターそして全国のサッカーファンでした。

そんなプロセスを経て、昨年川森井原体制ができ、その年の昇格プレーオフを制してJ1に復帰したこのチーム、だからこそ私たちサポーターは、特に今年に関する思い入れは大きいのかもしれません。川森社長、井原監督のお言葉態度には、とても学ぶところが多く、この『ひとりごと』でも、何回か書かせていただきました。

熊本地方を襲った地震の影響で、16日に予定されていたホームレベルブァイブスタジアムでのリーグ戦は、中止になりました。アビスパ福岡が震災後初めて試合を行ったのは、4月20日のヤマザキナビスコカップ第4戦ベガルタ仙台戦で、アウェイユアスタでありました。

結果は0対0でした。私は、昨年来試合後に、アビスパ福岡公式サイトに登載される井原正巳監督のお言葉に、注目と言うか、感じ入っております。一言で言えば、井原監督、選手を批判しないし、後ろ向きな発言をしない、まして、愚痴になるような言葉は一切発しないのです。

4月20日の試合は、熊本地震が起きた後にアビスパが行う最初の試合でした。井原監督、試合後こんなことを述べています。「熊本の大きな地震によって避難されている方や亡くなられた方も大勢いらっしゃいます。そういう方たちのために、九州代表として今日はしっかり勝って、また、少しでも勇気を与えたり、元気になってもらえればと、そういう気持ちを選手たちに伝えながらゲームに臨みました」と。

試合に勝利することはできなかったけれども、90分間選手たちはその気持ちを持って闘ってくれたと思う、相手となったベガルタ仙台さんも、『お互い気持ちの入った好ゲームだった』と選手たちを讃えてます。そしていつものように、次の試合のために、しっかり準備したいと思いますと結んでおられるのです。

私は、この試合を見たわけではありませんが、サッカー通の方からは、両チームに対する評価は、あるいは違うものがあるのかもしれません。井原監督がどう思っていたかではなく、どう発言したかがとても大切なことだと思います。まず、この日の試合の位置付け目標を、キチッと選手に伝えてあること、選手は、そのことはしっかりやっていたと認めること、そして対戦相手を讃えること、さらに『次への約束』をすること、パーフェクトではありませんか。井原正巳氏の発言を聞いて、嫌な気持ちになる方はいない思います。選手のプレーひとつには、サポーターや専門家からすると不満が残ることがあっても、この井原監督のお言葉を聞くと、納得してしまうのです。いつも怒ってばかりいる、まして選手や審判、相手チーム等に文句を言う指導者って、見ていて気分良いですか?

井原監督は、単に選手を褒めているのではありません。準備のことを繰り返し言われるとおり、やるべきことをやっていない場合には、厳しい態度で臨むと言われております。ただ、選手がやる気を失うとか、サポーターに不満が残るような締めはないのです。

だいたいその姿が格好良くて、優しく見えるのです。同業者?からも、評価が高いですね。私は、同性に好感を持たれる方は、人間的に出来た方だと思っています。

最近都内で開催されている福岡物産展で、福岡、九州の様子をお尋ねしました。福岡でも余震等の不安のある中、救援物資を集める等それぞれが、できることを行っているとのことですが、交通機関や企業活動にも影響があるようで、やはり元気がない感じだそうです。

のぼせもんが多い博多っ子ですが、『自粛』『不謹慎』の一人歩きはともかくも、やはりいつもとは違う雰囲気空気が福岡にも、あるいは九州全体にも包み込まれているのかもしれません。

そんなとき、積極的に、また、目立つように何かをするではなく、優しさを持ちながらもひとつ芯が入った井原正巳氏のもと、自分たちの与えられた場面に精一杯取り組む選手たちの姿を見て、そしてその結果を踏まえてなされる井原正巳監督のお言葉から、力づけられる何かを感じ取っていただくことがあるのではと思うものです。頑張れ熊本!頑張れ九州!そして頑張れアビスパ福岡!応援しています。

九州はひとつの思いを強くいたしました。

2016年4月20日

熊本県地方を襲った地震は、ライフラインを寸断しただけだけではなく、九州の観光にも大きな影響を与えそうです。

 

地元の被災者の皆様の不安、苦悩を思えば何が観光かとも言うことが聞こえそうですが、円安により外国人観光客を多く誘致する政策が進められている昨今、経済効果にも気がかりな向きもあるでしょう。特に九州は温泉大国、アジア諸国とも近く、少なくない影響はあるでしょう。 JTB九州によれば、ここ1週間の熊本市内や阿蘇方面のツアーや宿泊予約のキャンセル率は、ほぼ99%におよぶと発表されました。

特に九州随一の温泉県である大分県は、別府、湯布院の2大温泉地を持つところ、別府で震度6、湯布院で震度5の地震が発生して、外国人観光客の動揺は大きかったようです。由布市では、各国の言葉を盛り込んだ避難支援に関する案内書を配布するなど、今回の事態に対応したとのことで、地震に慣れない外国人観光客から、感謝の言葉が多く語られていたそうです。

 

それでもあえて危険な怖い思いをする場所には行きたくないでしょう。これは、外国人観光客に限られた現象ではありません。別府温泉では、14日夜の熊本県内を襲った地震が発生した直後から、予約のキャンセルが出始め、この土日は、半数以上がキャンセルとなったと報じられています。

湯布院温泉は、これまで震度5を記録した地震に見舞われたことはなかったと言われます。私も湯布院の町並み、そしてそこから見上げる由布岳の姿は大好きですが、湯の坪街道の土産物店では土産物が地震で散乱し、ほとんどの店が片付け等で休業し、街を歩く人も疎らな様子が写し出されておりました。

 

鉄道も大分自動車道も、大分県の入口日田市より先は不通となっていて、福岡方面から行き来することができません。その影響は、福岡市にも出始めています。 以前この『ひとりごと』で、ゴールデンウィークの宿泊予約数急上昇ベストテンに、福岡市内から2箇所ランクインしたことに驚き、また、私なりの分析をしました。

 

それは、アジアの入口としての福岡市、さらに、九州を観光するにあたっての入口に当たる福岡市の地理と経済を指摘したと思います、福岡市博多区にある大型デラックスホテルでは、ゴールデンウィークの先、1ヶ月以上も先の日の予約のキャンセルも出始めていて、そのほとんどが、外国人からのお客様のようです。

 

福岡を拠点に、九州各地を回る予定だったと見られます。 熊本県内の被害状況から、福岡から鹿児島、宮崎、大分への道路が不通となり、九州内の移動もたいへんで、九州は広いなと改めて感じました。

 

JAL日本航空は、福岡鹿児島間の臨時便を運航したとのことです。熊本は、九州の真ん中、ここがやられると九州は寸断されることがよくわかりました。九州から離れた私なんからいたしますと、こんなとき、九州はひとつと思い至るのです。

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