桜の季節ともなると、世の中では、衣替え,新学期,新年度を迎え、にわかに活気づく感があります。冬に別れを告げ、春がやってきます。
冬の魚の代表格は、『ふぐ』,幸福を招く『ふく』と言われます。ふぐが市場から姿を消すと、同じ白身の薄造りが美味しい『おこぜ』が出廻ります。
同じく冬にしか食べられない珍味があります。それは、『なまこ』です。
なまこは、棘皮動物ナマコ網に属し、食べられるのは、真なまこのうち、『赤なまこ』と『青なまこ』です。
『赤なまこ』は岩場に、『青なまこ』は、砂地に生息し、長崎空港のある大村湾の『青なまこ』は、正月料理に重宝されていると、地元の方から聞きました。
どちらかというと、肉厚で、軟らかい『赤なまこ』が美味です。
4月になると、産卵が始まり、漁が禁止されます。先週、最後の『赤なまこ』を、福岡の台所『柳橋連合市場』で買ってきました。
なまこに替って、春から夏に市場に出廻るのが、『あげまき(アゲマキガイ)』です。
あげまきは、まて貝の一種、二枚貝で、瀬戸内海から南西で獲れたのですが、今は国内では、わずかに有明海に生息するだけと聞いています。
従って、『あげまき』は、九州に来なければ、目にすることはないのではと思います。韓国産が、よく入荷されます。
折から、柳橋連合市場に、今年の初物が入った日に、『あげまき』を手に入れました。早速、焼いて食しました。九州では、煮貝にして、寿司ネタになることもあります。
今年最後の『赤なまこ』と、最初の『あげまき』のハーモニーに、感動しました。仲西商店さん、有難うございます。
それと、同じ棘皮動物である『ウニ』,この時期の特産である以前お話しした『阿久根のうに』1枚1,050円を買いました。
これからウニは、北上します。もう春ですね。