九州大分の『青』と、北海道美瑛の『青』

2010年10月25日
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前回の『よかとこ九州』では、宮崎県出身の小渕健太郎氏の詩,曲,言葉から、多くを学ぶお話をいたしました(『歴史のたられば 九州番外編…』)。

コブクロの新曲『Blue Bard (青い鳥)』の紹介に、心を打たれ、あれから毎日のように、青い空を見上げています。

さて、九州で青いのは、空だけではありません。

むしろ活火山が多く、火の国といわれる九州では、『温泉の青』が、特徴ではないかと思っています。

九州を代表する温泉地別府では、『別府地獄めぐり』が、別府観光の定番です。

9つある地獄の中でも、玄関口に位置し、ひときわ大きく見えるのが、『海地獄』で、そのコバルトブルーの色の神秘を眼前にすれば、誰しも美しさに息を飲むことでしょう。

海地獄は、約1300年前に、鶴見岳の爆発によって誕生し、熱湯には、硫酸鉄が含まれることから、コバルトブルーの色に見えるのだそうです。

『誰も近付きたくない熱湯』だから、いつしか『地獄』と呼ばれるようになったのですが、地獄には見えぬ美しさです。

別府地獄は高温で、入浴はできません。

青い温泉は、別府地獄のある鉄輪温泉のいくつかの宿で、経験することができます。

別府と並ぶ大分県の温泉地といえば、言わずと知れた湯布院です。

湯布院にもまた、コバルトブルーの温泉があります。

100人は入れるであろうといわれる巨大露天風呂を擁する『ゆふいん庄屋の館』がそれです。

こちらは、弱アルカリ性のナトリウム塩化物・硫酸塩で、『メタケイ酸』という成分が、シリカのツブとなってコロイドになり、日光と合わさって青く見えるのだそうで、肌触りもよく、女性に人気の温泉です。

ところで、九州と並ぶ温泉天国北海道ではどうでしょうか。

残念ながら、福本悟は、北海道には詳しくはありません。

ただ、先日、大好きな美瑛町で、『青い池』を見てきました。

美瑛の風景は、きさらぎ法律事務所ホームページを飾るとおり、いつ行っても、何度見ても、心に焼きつく日本の美しさがあります。

そんな美瑛で、数年前まで知られていなかった、誰も立入ることがなかった原生林の中に、青い池はあったのです。

今ではすっかり有名になり、近くの街道入口には、駐車施設が出来、観光バスのルートにも入る有様です。これが青い池です。

なぜ青いのか。

もともと『青い池』は、美瑛川砂防工事によってできたおおきな水溜りでした。

その水溜りに、背後にそびえる十勝岳から、アルミニウムを多く含む地下水が美瑛川に流れ込み、川の水と混ざり合って出来たコロイド状物質が、太陽の光とぶつかって、青い光が反射して、水が青く見えるのです。

そういえば、かつて宿泊した『美瑛白金温泉』近くの美瑛川が、青く光っている姿を見たことがあります。

興味をもった私は、『十勝岳温泉』に連れて行ってもらうことになったのです。

こちらは、次号に掲載いたします。

以上、いずれも心に残る美しさ、『九州の青』と『北海道の青』のご紹介でした。

歴史のたられば九州番外編…コブクロに魅かれて

2010年10月8日
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前回の『よかとこ九州』は、宮崎県の旬のスポットをご案内しました。

今回は、宮崎県出身者で、福本が、『いま気になる人』をご紹介したいと思います。

その方は、『コブクロ』の小渕健太郎氏です。

音痴で、多少演歌を知る程度の福本悟が、『コブクロ』を知ったのは、5年位前、たまたま、当時中学生だった二男が持っていたCDの『ここにしか咲かない花』という曲に心を打たれたこと、特に、歌詞の中で、『寂寞(せきばく)』という言葉があり、なんとも言えない言葉がかもし出す情感に、関心をいだいたことにあります。

小渕さんは、幼少期より、音楽に興味を持たれ、ギターを奏で、バンドを組むことがあったそうですが、高校卒業後は、洋服関係の職に就く予定のところ、当時のご実家の事情で、福岡市に本社がある株式会社サニックスに入社しました。

小渕さんは、このサニックスで、何と大阪支店への配属が命じられ、3年後には、同じ大阪府内の堺支店へ転勤,サラリーマンの傍ら、ストリートライブを行なっていたところ、ここで運命の出会いを果たしました。

そう、堺市在住の黒田俊介さんもまた、路上ライブを行なっていて、互いに魅かれ、1998年、ここに『コブクロ』が結成されたのです。

宮崎県出身の小渕さんが、福岡市内の会社に入社しなければ、また、この会社で、九州を出た関西配属が命じられなければ、『コブクロ』は、存在しなかったでしょう。

ちなみに、『株式会社サニックス』の名は、数年前、別の機会に聞くことがありましたが、小渕さんは、コブクロ結成後、この会社を退職しております。

こうしてコブクロの音楽を聴けるのは、その当時のサニックスにも、感謝しなければならないのかもしれません。

小渕さんの詩,言葉は、大いに勉強させられるものがあります。

先の『寂寞』は、ちょっと思いつかない言葉に、ハッとし、引き込まれました。

他にもあります。

『風見鶏』は、向かい風に向かって立ち向かう、どんなときも、まっすぐ進もうとするカッコいい奴なんですよ。

『青い鳥』が、幸せを運ぶと言われるのは、青い鳥が、青空に向かって飛び立ち、やがて青の中に入って見えなくなる、幸せとは、見えないところにある、気付かないところにあると思う。

『風見鶏』も、『Blue Bird(青い鳥)』も、コブクロの曲です。

歌を『聴く』とは、耳から入って門で止まるのではなく、耳に入ると、14(十四)の心に響くのだそうです。

人の話を聞き、人に説明・人を説得するのが、弁護士の仕事です。

小渕さんの言葉,その説明は、いつも多くを学ばせてもらっております。

特に、人との付き合い,愛情に関する部分では、まずは、自らが謙虚であらねばならないと考えられます。

さて、今年2010年は、『じゅうねん』というフレーズで、前半を、先人のカバーの収録に,後半を、路上ライブから始まったコブクロ初の『スタジアムコンサート』が行なわれております。

今年は、大阪,東京,そして、宮崎で開かれました。

2010年10月2日(土),3日(日)の両日、味の素スタジアムで開催された『KOBUKURO STADIUM LIVE 2010』に、行ってまいりました。


《コンサート会場》


《コンサートチケット》

『風見鶏』も、新曲『Blue Bird』も、披露されました。

そして、10月10日(土)は、小渕健太郎さんの郷里宮崎市で、今年最後のスタジアムライブが行なわれます。

今、まさに旬なのです。

今後、福本悟が、気の効いた言葉,あるいは、とても似合わない格好いい言葉を、業務上使ったと感じられましたら、それは、小渕健太郎さんから学んだものかもしれません。

九州宮崎が発祥の地となる『コブクロ』の曲を、ぜひお聴きください。

きっと、何か心に響くものがあるはずです。


《コブクロ「流星」広告》

10月,九州の秋の花の紹介です。

2010年10月6日
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前回の『よかとこ九州』では、『ほたる』にちなんだ鹿児島のお話をいたしました。

ほたる(蛍)は、澄み切った空気,きれいな水が、生息の条件と言われます。

霧島屋久国立公園への宮崎県側からの入口小林市には、『出の山公園』という蛍が乱舞するスポットがあります。

出の山公園には、宮崎自動車道小林インターチェンジを、――宮崎方面からの場合、――右に行きます。

同じく、小林インターチェンジから左側,すなわち、えびの高原を経由して、霧島温泉に向かう途中にあるのが、『生駒高原』です。

生駒高原は、今、秋桜(コスモス)が真っ盛りです。

生駒高原は、霧島山系のなだらかな裾野に広がる標高500メートルくらいの高原で、この時期、17種類100万本のコスモスが、色鮮やかに高原を埋め尽くします。

聞いた話として、毎年10月10日(旧体育の日)に、ピンク色のコスモスが、見頃になるよう、厳しく管理されているのだそうです。

近くには、神話のふるさとで、紅葉が美しい高千穂峡や、坂本龍馬と、おりょうさんの新婚旅行の地の霧島温泉郷など、秋ならではの九州を、存分に楽しめるところがございます。

コスモスに誘われて、秋の九州にも、ぜひお越しください。

鹿児島の心に残るお話。

2010年10月5日
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このところ、『よかとこ九州』では、福岡の話ばかりをお伝えしておりますので、今回は、『鹿児島』にちなんだ福本悟の『心に残るお話』をお届けしたいと思います。

前回の『よかとこ九州』では、九州と東京を結ぶ『ブルートレイン』が、2011年(平成23年)3月、九州新幹線となって、再デビューする情報をお届けしました。

『ブルートレイン』と並行して、これに競い合うように登場したのは、言うまでもなく、『航空機』です。

1969年(昭和44年)から20年間、昭和を空から見守り続けた航空機といえば、全日本空輸(ANA)の『モヒカンジェット』こと、ボーイング767号機でしょう。

日本が、高度経済成長期に向かう過程で、当時の国内新婚旅行のメッカは、南国九州,特に、宮崎・鹿児島で、機内には、連日、若いカップルの姿が見掛けられました。

この『モヒカンジェット』も、東京・九州間をつなぐ大切な絆で、ビジネスマン,新婚カップル等、多くの人の夢や希望を運びました。

さて、この『モヒカンジェット』、最近、不定期に、羽田空港を拠点に、就航していることをご存知ですか。

全日空では、『懐かしのANAモヒカンジェットで旅に出よう』の案内をしているようです。

そして、先日の出張の際、羽田空港から鹿児島空港まで、はからずも、『モヒカンジェット』に搭乗しました。


《モヒカンジェット》


《モヒカンジェット側面》

昭和の名機、『モヒカンジェット』で到着した鹿児島空港では、例によって、芋焼酎タイムで、鹿児島の名残りを惜しみました。

今回の芋焼酎は、知覧醸造の『ほたる』です。

この『ほたる』という名前には、知覧在住の鳥濱トメさんという女性と、太平洋戦争時の特攻隊員との間の話が由来と言われます。

その一部をご紹介しますと、

『太平洋戦争末期、特別攻撃隊の出撃地であった鹿児島知覧で、『富屋食堂』を営む鳥濱トメさんは、『特攻の母』と、隊員から慕われておりました。

特攻隊員の一人が、出撃前夜、

「明日の夜、ほたるになって、またおばちゃんのところに帰って来るから、(食堂の)中に入れてね」

という言葉を残し、翌朝、知覧飛行場を旅立ちました。

するとその夜、ほたるが一匹、富屋食堂の外から舞い込み…』

というお話です。

この経験を、鳥濱トメさんは、後に語られました。

平和の礎となった先人の魂は、短い一生に光を放つほたるとなって、今も、私たちの心に、平和の尊さを伝えているのです。

私事ですが、太平洋戦争に従軍し、アッツ島,硫黄島などを転戦した父は、晩年、「知覧に行きたい」、「友と会えば、涙が止まらないだろう」と申しておりました。

晩年は、それまでほとんど語らなかった戦争体験を話し出し、知覧に赴く機会がないまま、3年前に、天寿を全ういたしました。

さて、焼酎となった『ほたる』の黒ラベルに金色のデザインは、ほたるの光を想像させるものですが、一方で、緑豊かな武家屋敷が連なる知覧の街の厳粛感を、醸し出しているように思います。

そんな知覧の武家屋敷の中でも、ひときわ目立つ『旧高城家』にご縁を持つ、素敵な友人をご紹介します。

スマイルコンシェルジュ たきれいこさんです。

たきれいこさんは、明石屋さんの『かるかん』に、深い思い出がおありと伺っております。

鹿児島で、明石屋さんの『かるかん』と並んで、忘れてはならない逸品といえば、徳永屋さんの『さつま揚げ』でしょう。

今回の鹿児島でも、空港内の山形屋さんから、徳永屋さんのさつま揚げ、――特に、島津揚げが好物です――を買い込み、芋焼酎を楽しんだことは、言うまでもありません。

さつま揚げは、本当に、芋焼酎に良く合います。

『桜島』,『西郷どん』,『焼酎』の『3S(スリーエス)』は、鹿児島のシンボルと言われますが、『知覧』,『高城家』,『徳永屋』の『3T(スリーティー)』もまた、福本悟にとって、心に残る鹿児島の響きとなっております。

九州新幹線に『さくら』『みずほ』が還ってきます。

2010年10月1日
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京と九州をつなぐブルーとレイン『さくら』『はやぶさ』『みずほ』『富士』『あさかぜ』が見られなくなって早や2年。

『九州への夢』『九州のにおい』を詰め込んだあの寝台特急が、九州新幹線博多・新八代間の開通により、今度は、新幹線として登場します。

現在、九州新幹線は、『つばめ』が、鹿児島中央駅・新八代駅間の部分運行で、博多と新八代間は、特急『リレーつばめ』が走行しています。


《つばめ》


《リレーつばめ》

この『つばめ』も、国鉄時代、長く九州内を運行された特急電車でした。

今月JR九州より、九州新幹線(鹿児島ルート)博多・新八代間を、平成23年3月12日に開業すること、これにより、博多・鹿児島中央間が、最速1時間20分で結ばれることが発表されました。

この九州新幹線全線開通に伴ない、JR西日本は、新大阪から博多を経由して、鹿児島中央駅まで直行する新幹線の運行を決定したとのことです。

すなわち、JR西日本,JR九州が、相互直通運転を実施し、これに使用される新幹線こそ、『さくら』『みずほ』なのです。

『さくら』は、新大阪・鹿児島中央間を、約4時間で結びます。

そして、最速の『みずほ』の停車駅は、博多以降は、熊本,鹿児島中央が有力とのことです。

あの郷愁を誘う青い稲妻列車が、今度は、ビジネスに、観光に、装いも新たに、抜群のスピードをもって疾走するのです。

なお、『はやぶさ』は、本年12月に、全線開業する東北新幹線東京・新青森間の最速新車両として、命名が決まっております。

なにか、複雑な思いもいたしますが、一足先に再スタートする兄貴分として、『はやぶさ』もまた、北の人達の夢を運び、頑張ってほしいものです。

JR九州新幹線区間は、山間部が多く、これに車体が適している『つばめ』は、引続き、博多・鹿児島中央間を運行される予定です。

『つばめ』と『さくら』,『みずほ』の取り合わせも、新しい時代を感じさせます。

来春、生まれ変わった九州へ、走り出した『さくら』,『みずほ』,そして『つばめ』を利用して、ぜひお越しください。