北海道美瑛発、九州大分着のおはなし
前回ご紹介した『青い池』のある『美瑛白金温泉』からは、正面に、美瑛岳が見え、右側に十勝岳,富良野岳と続き、左側には、トムラウシ山から大雪山国立公園に連なる山脈が続きます。
「美瑛は、風景を楽しむ場所,まさか登山など…」と思っておりました。
もちろん、登山はいたしませんが、『青い池』を生んだ十勝岳の自然に近付きたいと思い、南昇税理士事務所のスタッフにお願いして、さらに山へと車を走らせました。
美瑛白金温泉から登ると、10月上旬というのに、紅葉が真っ盛りでした。
途中、行政区域は、上富良野町となり、すぐに吹上温泉に到着します。
『白銀荘』という温泉施設がありますが、吹上温泉で有名なのは、『吹上露天の湯』でしょう。
『北の国から’95秘密』で、田中邦衛さん扮する黒板五郎と、宮沢りえさん扮する純の恋人小沼シュウの雪中入浴シーンは、この吹上露天の湯で撮影されました。
さらに登ると、十勝岳温泉『バーデンかみふらの』続いて、『カミホロ荘』があります。
道はさらに続き、車道の終点に、十勝岳温泉『凌雲閣』がありました。
『凌雲閣』は、文字とおり、『雲を凌ぐ宿』で、眼下には、美瑛・富良野の風景が、絵のように見えました。
これが、『凌雲閣』です。
この十勝岳温泉『凌雲閣』は、標高1280mと、北海道で最も高地にある温泉宿なのだそうです。
早速、自慢の露天風呂に入りました。
露天風呂に、カメラは持参いたしませんが、目の前には、見事な十勝岳の紅葉が、飛び込んでまいりました。
これが、露天風呂の方向から見た10月上旬の風景です。
ちなみに、女性用露天風呂の近くに、この日、キタキツネの姿があったそうです。
10月中旬になると、降雪が始まり、やがて道路も閉鎖され、北の動物たちも、冬の眠りに入るのでしょう。
美瑛の丘と山,そして温泉を満喫した一日でした。
『丘のまち美瑛』では、これまで、『ぜるぶの丘』,『新栄の丘』,『北西の丘』,『三愛の丘』等々に立ち寄り、パッチワークの風景に、心を癒されました。
今回の美瑛では、『四季彩の丘』に連れて行っていただきました。
言葉とおり、色とりどりの花が点在し、丘からは、いつも変わらぬ美瑛の風景を、目にすることができます。
『四季彩の丘』は、冬は、スノーモービル等の雪遊びの場所に変わるそうです。
さて、今回の美瑛紀行では、青い池から十勝岳温泉へ行き、ここが北海道一の高地の温泉宿であることを知りました。
では、九州で、最も高地の温泉地を、ご存知でしょうか。
それは、大分県久住町にある『法華院温泉』です。
平成の大合併で、竹田市に属しますが、『阿蘇くじゅう国立公園』のくじゅう連山のほぼ中央に位置し、四方を山に囲まれた盆地状の場所です。
むしろ、『法華院』と言わず、『坊がつる』と聞けば、「えーっ」と、思われるのではないでしょうか。
そう、『坊がつる讃歌』に歌われた『坊がつる』の由来は、かつてこの高地には、九重山法華院白水寺の『本坊弘蔵坊』があり、高地に広がる盆地状の中には、『つる』が一面に生い茂った,湿原植物の宝庫となっていたからです。
この坊がつるの湿原は、国内最大級の面積を有する湿原で、『くじゅう坊ガツル・タデ原湿原』として、ラムサール条約の登録湿地でもあるのです。
法華院温泉は、坊がつるの南西側に位置する標高1303㎡の温泉山荘です。
『くじゅう』と言えば、『やまなみハイウェイ』を欠かすことができません。
熊本・阿蘇から入った『やまなみハイウェイ』は、やがてくじゅうを通って、湯布院,そして別府へ到達します。
九州大分は、やはり温泉でしょうか。
意外なところで、北海道美瑛と、九州大分の共通項に、思いを巡らした旅となりました。