11月も中旬を過ぎた頃ですが、東京では10度を切り、北海道では積雪40センチ、札幌市内では既に
十数年ぶりに、市内でも10センチ以上の降雪があり、『ササラ電車』が市内を走ったそうです。
急に、冬に向かっておりますが。
『雪虫』をご存知ですか?
北海道では、冬の訪れを告げる風物詩として語られる虫が蝋物質を身に纏って飛ぶ姿が、
雪を思わせるところから名付けられたものであります。雪虫が姿を現すと、初雪が近いと言われます。
今年は10月初旬に、札幌市内では早くも雪虫の飛来が認められたので、降雪は早いだろうと言われておりました。
でも、この雪虫、正体はなんでしょうか?
雪虫と言われるのは、この『虫』のからだ全体が、綿に覆われているうえに、越冬する前のこの時期、新たな生命を宿すために交尾をして、これが先の綿が纏わりついたように自然界を飛来することから、あたかも白い雪を思わせるゆえに名付けられたものであります。
実は、アブラムシの一種です。アブラムシの中でも、白色物質を分泌する腺がある種が、雪虫となりうるのです。
アブラムシと言うと、ゴキブリを連想される向きもあって、なんだ⁉︎となるかもしれませんが、
雪虫となるアブラムシは、神秘的です。雪虫の寿命は、最大1週間といわれます。
寿命が短い生き物で思い出すのは『ホタル』でしょうか?ホタルは、5日から7日くらいと言われますね。
こちらは、初夏の風物詩といえましょうか?
雪虫にしろホタルにしろ、短い生涯に精一杯飛び、光を放ち、私たち人間界に、季節の移り変わりを、
自らの命に例えて『諸行無常』を伝えているのではないでしょうか?
『ただ春の夜の夢のごとし』
私たち人間界も、人生と言われるものも、あっと言う間に終わってしまうと考えながら、日々大切しなけばなりませんね。