タヌキの宝くじ

2014年11月26日
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私は、宝クジは買いません。

 

ギャンブルを好まない弱虫‥‥と言う理由もありますが、滅多に当たらないものには、当たらないに越したことはないと言う私なりの中庸の精神です。『弾は当たらない』に例が出ています。

 

でも、世の中には、目立ちたがり屋、常に1番トップでなければ気がすまない気質の方ばおられるようです。こんな気質の方の演説を聞くと、『世界の』『最大の』『いちばんの』なんて勇ましい言葉が並ぶことがわかります。また、この種のご性格の方は、ご自分のことが大好きのようです。

 

一億総中流意識、年功序列、団塊の世代なんて言葉にすっぽりハマった時代に慣れた者からすると、『普通』にやっていれば、平凡な人生をおくることができたと思っています。

 

宝クジなんて買わなくても、まして、株のような高価なモノにまで手を出さなくても‥‥‥と思います。

 

宝クジはお宝探し、こずかいで夢を買うと言う庶民のささやかな願望があることは理解できます。

 

これが株の運用になると、少々違うらしい。円安と株価の安定は、政府の経済政策が上手く行っている証左なのだそうです。数字こそ『いちばん』わかりやすい、『世界に』発信できる『最大の』物差しだからでしょう。

 

宝クジではなく、株を売り買いしたほうが、経済成長に貢献したことになると言うことでしょうか?

 

秋も深まるこのころ、きさらぎ法律事務所の近くにあるお蕎麦屋さんが、『月夜のばかしそば』と言う商品を出していました。

 

これは、キツネすなわち油揚げと、タヌキすなわち天かすがいっぱい入ったお蕎麦です。狐も狸も化かす生き物と伝承されてきたことは、とてもお気の毒だと思いますが、まあ、ずる賢いモノに騙された気分で蕎麦を啜るのもご一興かと思います。

 

ところで、タヌキの宝クジをご存知ですか?

 

私は、日本経済に貢献するような株を買う資金などありません。また、宝クジには、当たりたくもありません。『弾は当たらない』ことを願う平凡な人間であれば、むしろ空クジばかりのほうが安心ですから。

 

さて、いよいよ衆議院議員総選挙です。

 

自分が投じた一票が空振りにならないよう願いたいものです。「当たって欲しい」思いは、宝クジを買うときの気持ちに、通じるものがあるのでは?

 

タヌキの世界にもし『宝クジ』があったとしたら、‥‥、宝クジの『た』を抜いたら、‥‥『た』抜きの『たからくじ』は、『空クジ』‥‥!

 

人間は、騙しません。人間界の選挙の結果、『空クジ』を引くことはないと今回選挙を決めた方角から聞こえてきました。

 

自分を愛し、国を愛する考えであれば、自分を含むこの国で暮らす国民を騙すはずがございませんから。

 

安心して投票し、美味しいお蕎麦でも食べましょう。