自分の顔を覚えてもらえなくても

2015年5月28日
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東京六大学野球に所属する東京大学が、連敗を94で止めました。

 

六大学野球は、東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学、立教大学、明治大学、法政大学が、春夏にそれぞれリーグ戦を行い、勝ち点を競い合う仕組みです。

各チームとは最低2試合行うので、連敗記録更新中と言うことは、1期10敗、1年間で20敗の計算となるので、5年くらい勝ったことがないことを意味します。

何故東大が勝てないのか、また、今回の勝利について、東大や野球とは無縁の私はコメントいたしません。東大の久々の勝利は、海外でもニュースになっていたのですが、「あれ?」と思わず呟いてしまった次第です。

アメリカ合衆国のあるマスコミでも、この歴史的出来事?を写真入りで報じておりました。東京大学野球部は、昨年まで、もとプロ野球読売巨人軍に所属し、アメリカ大リーグも経験したことがある桑田真澄氏を特別コーチとして招聘し、桑田氏が指導したことがありました。

そんな関係で、元コーチの桑田真澄氏の喜びの声とともに、桑田真澄氏とされる写真が掲載されました。

ところが、桑田真澄氏とされた被写体は、鳩山由紀夫元内総理大臣でありました。 実は、鳩山由紀夫氏が首相を務めたとき、自ら桑田真澄氏がかつて大リーグで所属したチームのレプリカユニフォームを着用して、桑田真澄氏と特別対談した折の写真が、利用されたと言うことです。

要するに、ユニフォームを着ていた人物を、桑田真澄氏と思い込んで取り違えたのです。

これを知ったとき、話題の主である桑田真澄氏に失礼だなと思いました。ここでは、『東京大学元コーチたる桑田真澄氏』だからです。

しかし、テレビの司会者は、違ったことを述べました。「鳩山由紀夫さんって、アメリカで研究者として生活して、内閣総理大臣を務めた人だけど、アメリカのマスコミでは、知られていないんだ」 さて、現在の日本の内閣総理大臣が誰か、アメリカ合衆国では、取り違えすることはあるのでしょうか?

 

日本国民に対して説明し、国会で審議する前に、わざわざ渡米して集団的自衛権の行使が実現される法案を早急に成立させるとオバマ大統領に約束し、また、アメリカ国民の前で、英語でスピーチした現在の日本国内閣総理大臣は、これだけアメリカと仲良しだと力説しても、万一にも、「あれ誰?」とアメリカ国民に認識していただけなかったら、さぞかしがっかりされるでしょう。

 

でも大丈夫でしょう。

あれだけ親密性を鼓舞し、テロと戦うと言うアメリカを褒め、一緒にやりましょうとわざわざサポートを申し出たのですから。

そんな有難い申し出をされる国の代表者の顔がわからないなんて、アメリカ合衆国国民は、恩知らずではないでしょう。

桑田真澄氏にしろ、政界を引退された鳩山由紀夫氏にしろ、アメリカ合衆国では、自身の顔を覚えられていないからと言って、落胆はしないのではと思います。所詮用が済んだらこんなもんだよ……と言ったところでしょうか。