このところの地震報道に接して

2015年6月8日
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小笠原諸島西方沖を震源とするマグニチュード8.5の地震が起きました。私は、そのとき外にいて、全然地震に気づかなかったのですが、電車の遅れなどで、東京にもいくらか影響した地震があったことはわかりました。

帰宅してニュースを見ましたら、『東京、神奈川震度5強の地震』とテロップが出ていて少し驚きました。詳しく見ると、神奈川県二宮町と小笠原諸島母島で震度5強だと言うことでした。埼玉県内3箇所で、震度5弱を観測したようですが、その他都内首都圏では、震度5以上の場所はないようです。

震源が深いことや、規模が大きいことで、広範囲の地域で長く揺れを観測したとのことです。

大きな人身への被害はなかったと聞いており、安堵いたしました。

『東京、神奈川震度5』のアナウンスを考えてみました。そのとき都内にいて、地震を知らなかった(感じなかった)私のような者もいれば、遠くにいて、「大変だ!」とばかり、電話などかけまくって、肉親の安全の確認に必死だった方もおられたと思います。

これは、『東京、神奈川』と出た所以でしょう。因みに、小笠原諸島と『東京』との間に位置する伊豆諸島は、どうだったのでしょうか。地震発生当日は、震度の発表はなかったようですが、揺れなかったのでしょうか?

確かに、先のアナウンスは、誤報ではありません。こんなことを言うと、小笠原諸島や二宮町をバカにするのか!と言われそうです。
私は、失礼なことを仕出かした過去があります。それはもう20年以上も前になりますが、東京都内の唯一の村として『檜原村』があるのですが、そこに所用があり、地域の方に、目的地の場所を尋ねたときの経験です。

あちらも、なんか珍しい奴が来たとでも思われたのでしょう、「どこから来たの?」と問われたのです。私は、「東京です」と答えました。これで、会話が繋がらなくなりました。

同じような経験は、5年前にもありました。東京にある3つの弁護士会は、同じ東京でありながら、弁護士が定住していないいわゆる島嶼部に、1ヶ月に1回出張相談を実施しており、その担当として、伊豆七島のある島へ赴任したときことです。

現地でお世話いただいた役所の方が、魚に煩い私との会話の中で謙遜され、この島では実はあまり魚に期待はしないでと仰られた後、ご自身の経験として、「東京に行ったら、まず回転寿しに行きます」と仰ったのです。

この島に来た目的を忘れ、あまりにも魚魚といつもの悪い癖を出しまくっていた私と、会話を合わせるため、無理を言われたのだと反省しました。これは、都内に住む人間の思い上がりですね。

世間一般と言うか、東京以外の地域の皆さんが、『東京』を思い浮かべるとき、伊豆七島も小笠原諸島も東京だとあえて意識していただく必要はないと思います。

しかし、同じ都民税で生活する仲間のはず、常日頃共生だの共存だの言っている私は、先のアナウンスを聞いて、『東京?どうってことないじゃん』と咄嗟に反応してしまったことを、心より反省した次第です。