アビスパ福岡奇跡の物語は完成しました!

2015年12月15日

2015年12月6日、私は、きさらぎ法律事務所が法人後援会に登録されいるサッカーJリーグディビジョン2に属するアビスパ福岡のJ1昇格をかけた一戦を応援するため、大阪市にあるヤンマースタジアム長居に向かいました。

 

先にご説明したとおり、J1昇格プレーオフと言うルールがあるので、今年J2では2位と同じ勝ち点を納めながら3位となったアビスパ福岡は、昇格プレーオフに出場することになりました。

 

4位との勝ち点差15で、プレーオフ決勝戦の会場が、公式戦年間4位でプレーオフ決勝戦に出場することになったセレッソ大阪のホームグランドヤンマースタジアム長居で行われることから、サッカーファンからは『同情票?』をもらい、また、最後までJ2の公式戦を闘い、先にJ1への自動昇格を決めた大宮アルディージャ、ジュビロ磐田や、ともにプレーオフを闘った愛媛と長崎からは、特にエールを受けての最終節に向かったものでした。

 

まず、決戦の地大阪には、福岡県に本社を置くスターフライヤーの航空機で、関西空港に入りました。機内のビデオでみるNHKニュースでは、バックに福岡市はもとより、筑後、筑豊、宗像等の県内の天気予報がアップされていて、福岡に思いを馳せました。私と同じように、アビスパ福岡のチームカラーであるブルーを身に纏ったサポーターが、羽田から関空に向う機内に何人もおりました。
大阪市内に入ってからは、『九州勝つ!』の縁起を担いで串カツとビールで気持ちを高め、開門時刻のとなる試合開始時刻の2時間半前に、ヤンマースタジアム長居に着けました。福岡からだけではなく、全国各地からのアビスパ福岡サポーターが集まっております。

 

怪我でもされたのか、足を引き摺って行列に並ぶ人、大きな旅行鞄を持つ人、スーツ姿の人、他チームのレプリカを着用して、その上にあえてブルーの服を引っ掛けている人等等、チームサポーター、そしてアビスパ福岡を応援する全ての人がひとつに纏まって、もう試合開始前から感動しっぱなしでした。

ヤンマースタジアム長居では、アビスパ福岡サポーターは、アウェイとなります。早くからコアサポさんがいろいろ準備し、また、選手に気持ちを届ける応援の一体化等を説明し、ときは流れました。そして、アビスパ福岡川森社長がいらして、大阪まで来たサポーターに対してお礼を言われ、ともに闘うメッセージを発せられました。

 

なお、この人が来るとアビスパは負けない!と言うジンクスがある芸人さんには、地下鉄長居駅で会い、『お願い』してきました。マスコットアビーくんも、福岡から?来て、ハイタッチしてくれました。チャントと言われる応援の歌を繰り返し歌い続けました。後で聞いたところ、この日のヤンマースタジアム長居の観客は約2万9000人で、そのうち3分の1が福岡の応援だったようです。
さて、午後3時35分にキックオフとなった試合のほうは、前半は0対0でハーフタイムに入りました。今年のアビスパ福岡対セレッソ大阪の公式戦は、ホームアウェイとも、アビスパが1対0で勝利しています。しかし、この日のセレッソは強かった。元日本代表、現日本代表等のタレントが大量にいるセレッソは、個の力でアビスパを圧倒してきました。

 

でも、全員で守り攻めるアビスパは、この日も普段とおりの試合をしたと思います。圧倒的多数派のサポーターの前で負けられないのはせレッソ大阪も同じ、まして年間順位が下でありながら、Jリーグの決定によりホームグランドで試合できる『アドバンテージ』がありながら昇格を逃せば、何を言われるかわからないとの危機感もあったでしょう。

 

 

そんなそれぞれの思いがピッチで錯綜する中、後半15分に、いわば個人技で、セレッソ大阪が先制したのです。
アビスパは、今年先制した試合では負けたことはありません。1対0のスコアで勝ったことも多いです。しかし大切な最後の試合で先制点を奪われました。焦らないわけがありません。

 

でも、井原正巳監督は冷静でした。この展開を予想して練習してきたのだそうです。勝負はこれから、順次選手交代をして、全員守備から全員攻撃の視点を失わず、後半42分にアビスパ福岡は、同点に追いつくことができたものです。

 
これまで何回かアビスパ福岡の試合は観戦しました。ホームグランドレベルファイブスタジアムをほぼ満員にした2015年ホーム最終戦、そして過去2回J1への昇格を決めた11月23日に行われた本年度リーグ戦最終試合となった長良川競技場での試合、それぞれ熱の籠った観客席でした。でも、このときは、まだサッカーを見ている観はありました。

 

写真 1-1

この日、ヤンマースタジアム長居でのこの試合、サッカーを見ているのではなく、このグランド、観客席と一体となり、ただ、ここに居る仲間たちとひとつのことに夢中になる、そして同じ気持ちを持って成し遂げる、ただそれだけだったように思いました。来て良かったと思った瞬間でした。ただ涙が止まりませんでした。
アビスパ福岡のサポーターの一部、コアサポと言われるグルーブは、過去何回か『事件』を起こしたことがあります。かなりの批判を受け、アビスパを応援する人たちからも、未だ批判的意見は多いです。

 

そんな彼らも学んだのだと思います。フロント経営陣が、監督が、そして選手が今年変わりました。井原正巳監督になり、選手たち皆が言う謙虚さが大切と知りました。先日対戦したVファーレン長崎サポーターからいただいたエール、こうしてアビスパとは関係ない方たちもスタジアムに来て応援してくれる、井原アビスパになってこれまでサッカーに関心がなかった人も観戦してくれる、まさに『チームアビスパ』となった感があります。

写真 2-1

 

 

 

隣にいる人を大切にする姿勢を感じ取れました。スポーツっていいなを実感した日でありました。

 

関西空港に向かう時間を気にしながらも、いつまでもこの仲間たちと感動の余韻に浸っていたかった師走の大阪長居の夜でした。

 

アビスパ福岡ありがとう!