『北斗』は、北海道だけではありません。

2015年12月17日
テーマ 

きさらぎ法律事務所にいらしたご相談者、依頼者からお話を伺うとき、私は、よく「どのような字を書くのですか?」とお尋ねすることがあります。

もちろん、聞き違いをしてはなりませんが、文書にするとき、間違ったら失礼でもあるし、恥ずかしい以上に、ときに別の意味に取られることがあるからです。最近は、ネット社会になり、字を知る、字を書く習慣が薄れてもいます。 まず、依頼者の相手方の氏名を正しく書けるかが入り口です。

 

弁護士は、依頼者のため、まず相手方となる側に対して、依頼を受けたことを明らかにした上で、このような権利主張や要求をする文書を送ることが第一歩です。山田さん、鈴木さんは、ほぼ類似の漢字はありませんが、下の名は、『あきこ』『けいこ』『ひろし』等、これを表す漢字はいくらでもあります。また、発音が似ていて、聞き違いをすることもあり得ます。

 

例えば、横浜市の都筑区と鶴見区は、似ています。この両区に例えば『東町』があったとしたら、ここに住む人の住民票を請求する際、都筑区東町か鶴見区東町か、しっかり確認しなけれれば、空振りになる可能性があります。

 

この関係でいちばん感じるのは、日本には同じ地名が多いと言うことです。歴史や伝説から、『富士』や『春日』がつく地名、『五日市』『八日市』等が各地にあることはわかります。以前トラベルミステリーで、『郡山』がキーポイントになったドラマがありました。京都に居た人間が、『郡山』を通って青森駅に行ったアリバイらしき証拠が出てきました。

 

しかし、その日は、新幹線にトラブルがあって、『郡山』を通ってその時間に青森に到着することは不可能だったことから、実際青森県警の捜査官が『郡山駅』に行ったところ、『郡山駅』は、福島県と奈良県にあることがわかったと言うものです。犯人は、京都から奈良県の『郡山駅』で写真を撮ってあたかも福島県の『郡山』に居たかにアリバイ工作して、当時大阪駅から京都を通って湖西線、北陸本線、羽越本線、奥羽本線を経由して青森駅まで運行されていた『特急白鳥』に乗車していたことが判明したと言うストーリーでした。 『福岡県』が、黒田52万石の初代藩主黒田長政の曽祖父の出身地備前『福岡』から来たことはよく知られています。

『府中』『山田』大野』など全国にありますね。

郵便番号は、この区別を事務処理するために生まれた面があるとも言われていました。その土地で暮らす人は、同じ地名が他所にあるとの認識がないのに、これまで『東京都府中市』とわざわざ書く面倒が、郵便番号により回避されたとも言われます。 ある北海道物産展での話です。私は、地理や鉄道にはかなり明るいほうだといつも申します。

 

この『ひとりごと』でも取り上げた北海道北斗市から海産物を出していた店舗で塩辛を買った後、北海道新幹線の話をしたら、「よく、北斗市をご存知で…。」と感嘆され、これに続けて、「そう言えばあるお客さんが、『別のほくとしがあるのを初めて知った』と言われました」と話題にしたのです。私から「山梨県の北杜市でしょ」と応じますと、また「よくご存知で…。」となったわけです。

写真 H27.12.09

山梨県の北杜市は、八ヶ岳の入り口須玉、白州、長坂等を構成する山紫水明の地と言われます。でも、今の私は、この北杜市小淵沢町にある帝京第三高等学校を卒業したアビスパ福岡サイドバック、亀川まさし選手の印象が残ります。

 

そして、『北斗!』と言えば、アビスパ福岡中村北斗選手ですね。J1昇格プレーオフ決勝戦後半42分にゴールを決めた長崎県国見高校出身のアビスパサポーターから愛され続けて7年ぶりにアビスパ福岡に戻って来て、大きな本当に大きな仕事をした北斗!です。

 

北斗のゴールは、同じサイドバックとして駆け上がったカメッシーからのパスでした。そんな『北斗』に思いを巡らせて、また依頼者との打ち合わせに入る日時に戻りました。