今年もあと少し、私福本悟にとって大きな出来事は、『安全保障関連法案成立』と『アビスパ福岡J1昇格』でした。
でも、どうしても書いておきたいことがありました。それは、今上陛下の『お言葉』です。天皇陛下は、12月23日に、82歳になられました。
私自身年をとるに従い、戦争を知らない世代の中では『年寄り』の部類に入っていく私には、年々陛下のお言葉が「ありがたい」と感じられるのです。福本悟を『右翼』と思っている方はおられないでしょうから、天皇誕生日を迎え、また、2015年の締めにあたり、これに触れさせていただきます。
陛下は、今年の年頭のご感想の中で、「満州事変に始まる戦争の歴史を学び、今後の日本のあり方を考えることが極めて大切」と述べられました。また、8月15日全国戦没者追悼式では、「先の大戦に対する深い反省」と言う表現を新たに使われて、お言葉を述べられました。
もちろん、天皇は、国政に関与いたしません。天皇の国事行為とされる儀式への参加、お言葉は、『内閣の助言と承認』によりなされております。つまり、安倍晋三内閣総理大臣は、陛下のお言葉を『承認』しているのです。
12月23日、82歳の誕生日を誕生日を迎えられるにあたり、再度陛下は、「今年は、先の大戦が終結して70年という節目の年に当たります」と述べられ、この戦争では、軍人以外の人々も含め、誠に多くの人命が失われ、平和であったならば、社会の様々な分野で有意義な人生を送ったであろう人たちが命を失ったことに、非常に心が痛みますと続けられました。
陛下は、幼いころ、船の絵葉書を見て楽しんだことがあったところ、「それらの船は、ほとんど海に沈んだということを後で知り、制空権がなく、輸送船を守る軍艦などもない状況下でも、輸送業務に携らなければならなかった船員の気持ちを本当に痛ましく思います。」とお声を震わせてお話されたと報道されておりました。
太平洋戦争では、民間船の船員ら6万人余りが犠牲となったとされます。陛下は、今年6月に行われた第45回戦没・殉職船員追悼式に参列され、献花をなされています。
陛下は、今年発生した各地の災害にもお心を痛められ、また、危機を伴う救助活動に、多くの国民が携わったことに感謝の思いを寄せられ、「困難に遭遇している人々を助けようという気持ちが、日本人の中に豊かに育っていることを非常に心強く思います」と結ばれています。
今上陛下は、本当にお心の優しい方であります。いつも国民をおもい、そして全世界の平和と安寧を願っておられます。その原点は、『先の大戦』と『歴史に学ぶ』、そして『これらに対する深い反省』とされます。ハッキリ言って、現在の日本の為政者にいちばん欠けているのは『これ』ですね。
今上陛下は、今年パラオ共和国を訪問され、日本政府が建立した西太平洋戦没者の碑と、米国陸軍第81歩兵師団慰霊碑に献花されました。
たっての陛下の願いだったと報じられておりましたが、このご年齢で、思いを実現されるのは、本当に頭が下がります。誰よりも、世界平和を願い、そして日本の歩む道筋に、目を離すことをなさらないのだと思いました。
さて、内閣総理大臣、政府与党のお歴々、そして株だ円安だ昇給だとなんとかミクスに湧いている方々、今上陛下が国民のために送り続けているメッセージ、感じ取るとことはないでしょうか。