新年早々くだらない会見と報道がありました。ひとつは、30代の女性タレントが、昨年夏に、一般女性と婚姻した人気バンドの20代のボーカルと、『不倫』していたと週刊誌に掲載された件での『釈明会見』、もうひとつは、昨年秋、ある自治体の市議らが、視察のために訪れたと言う街の温泉旅館に宿泊したところ、夕食後の二次会を誘われた70代の女性市議が、同僚の男性市議複数がいる部屋に入ったところ、その中のひとりである60代の男性市議から、浴衣をはだけられたり、身体に直接触られた等のセクハラをされたとして、刑事告訴したと言う件です。 結論を先に言えば、いずれも『こんなこと!』が、なんで報道されたり、会見の対象になるのかです。まあ、興味を持つ人がいるから、報道されるのでしょうが、『男女問題』を多く目にする私からすると、男女問題こそ、公にされるべきものではないと考えるので、別に興味があったわけではありませんが、一言物申す次第です。 ひとつめの不倫疑惑事件、件の女性タレントは、何回も『謝罪』したようです。相手となった既婚男性とは、『お友だち』なんですって。別に不倫ではなくても、男女の交際が露見すると、しばしば『お友だち』が出てきますね。 単に『お友だち』と一緒に居たら、なんで謝罪しなければならないのでしょう。コレって、子どもたちから、質問がでそうです。この女性タレント、『会見』を開いたものの自分から数分喋っただけで、一切質疑応答はなかったそうです。コレって、『会見』なのでしょうか?何の意味あるの?です。 気に入らないのは、この女性タレントを擁護するような見解が多いことです。何しろ婚姻して半年経つか経たないかのこの既婚男性、奥さんと上手くいっていなかったとした上で、この女性タレントの気持ちはわかるが軽率だったかの論調です。 随分失礼な論理ですね。婚姻半年で婚姻関係が正常ではなかったかの物言いも、よくそんなことを断言できるなですが、そもそもこの女性タレントはもとより、第三者が、他人の夫婦関係がどうだなんて議論することがおかしいです。私がよく経験する「あんたに言われる筋合いはないよ!」です。『軽率』なのは、バレてしまうような交際をしたこととと言えば良いのにと思います。 ふたつめ、70代の女性市議対60代の男性市議の件、ネット上では、「気持ち悪い」の意見が多いです。私も、そんな感じを持たなかったとは申しませんが、このご両人の言い分を聞く限り、「どっちもどっち」、さぞかしこの市議の地元自治体住民には、こんなこと!で全国放送されて、恥ずかしい思いをしているのだろうとご同情いたします。 この自治体の市議は、視察と称して温泉旅館で二次会をし、女性市議が浴衣姿で男性複数の部屋に行き、件の男性市議の弁明が全て真実だとしても、複数の男性市議がいる前で、数分間女性に、「仲良くしようと思って肩を組んだ」「互いに酔っていたから、斜めに倒れて被さった」行為を行って、告訴に対しては、「徹底的に戦う」のだそうです。 この女性市議の主張は、男性市議の行為は、強制猥褻罪に当たると言うものです。 確かにその主張される行為が行われたのであれば、許すことはできないでしょう。 しかし、こんなこと!テレビ番組に放映させる等、公にすることでしょうか。性的犯罪が親告罪とされているのは、事案の性質上、これを秘匿しておきたい、少なくとも公にしたくないのが被害者の心理であろうと推察されるからです。それをわざわざ言いますかね。被害者ご自身が恥ずかしいと思われなかったとしても、告訴の会見をして、何になるんでしょうか? むしろ、こんな『被害』が事実であっても、不特定多数に広まるところで公表するのは、公共の利害に関わる事項で、専ら公益を図るためになされた場合でなければ、他人に知られたくない行為である点で、反対に名誉毀損となりうる可能性もあります。果たしてこの女性市議さん、専ら公益を図る目的ゆえの行動だったのでしょう。 私が最も申し上げたいのは、男女の問題は、他人に公表したり、弁明し、また、第三者が知った口を叩くような事柄ではないはずと言うことです。 きさらぎ法律事務所にいらっしゃる方々は、本当に悩み抜いて、誰にも長い間打ち明けることができず、ギリギリ追い詰められて、少しずつお話なさっている現実があります。 そのような方々から、全ての事実関係をお聞きし、吐き出していただいて、信頼関係を構築した後、依頼者となった方のために、お仕事をさせていだく現実があります。未だ他人に言える、まして弁明できている状況の方は、周りが深刻に捉えてあげる必要はないのではと思います。 あるいはそんな方々は、弁明も含めて、何か話したくて仕方ないのかもしれません。 こんなこと!無視するに越したことはないと思うは、男女問題を専門?にしている人間の曇った目となりましょうか?