2016年は未だ始まったばかりですが、今年の流行語大賞の候補だとネット上で交わされているのは『センテンススプリング』があります。 これは、奥さんがいる音楽バンドのボーカルとお友だちになった女性タレントが、ふたりがあたかも不倫関係ではないかと報じた週刊誌に対して、感謝のあまり叫んだ言葉だとされています。実際件の女性タレントが、そんな発言をしたかどうかはともかく、これを生み出した感性に、巷では賞賛の声があがっているようです。 『センテンススプリング』とは、『文春』と言う週刊誌を意味するそうですが、時を同じくして『文春』に記事が掲載された方がおられます。それは、安倍内閣の経済再生大臣ですが、なんでも秘書、そしてご自身が、約1.200万円を建設業者から受け取ったが、政治資金収支報告書には、それに沿う記載がなかったそうで、違法な行為をしたのでは?と指摘されているものです。 このお方、センテンススプリングのお友だちとされる男性ボーカルのファンらしく、今月から運用が開始されているマイナンバー制度をアピールするため、この男性ボーカルが歌う曲の替え歌を披露したとお聞きします。私は、このグループも、楽曲も全く知らなかったのですが、報道されたところでは、 「私~以外 私じゃないの〜 あたりまえだけどね だ•か•ら マイナンバーカード!」って、この大臣、ずいぶん楽しそうに、自信を持った調子で歌いあげたそうですよ。 ところがこの大臣、ファンかお友だちの男性ボーカルが、「ありがとう!」って叫んだ文春から、先に挙げた内容の記事を書かれたわけですが、どうやら「ありがとう!」って言わないようです。 現在のところ、ご自身が、記事のように、現金500.000円を2回にわたって受け取ったかどうか記憶かないそうです。だからハッキリと「ありがとう!」と言えないのでしょうかね。それで、国会で、このことの釈明を求めれたのに対しては、しっかり調査して説明責任を果たすと述べられたのでした。 この衆議院議員である大臣、お金を受け取ったかどうかは現在記憶がはっきりしないと仰って、1週間以内に、調査結果を説明すると述べました。現在記憶がはっきりしないけれども、今後記憶が戻るようです。でも、現在でもこの大臣、「自分のことで、法に触れるようなことはしていない自信はある」と断言しています。記憶がないのにそんなこと言って大丈夫でしょうか?じゃあ、記憶がないなんて言わずに、事実はないと明言すれば良いと思うのですが……。 このかっこいいセンテンススプリングなる言葉を世に発したことになっている女性タレントのお友だち、この人の楽曲は、この大臣のお仲間も、気に入っているようです。なんでも大臣にお金を渡したとをセンテンススプリングこと『文春』に喋った建設業者は、「ゲスの極み。まさに『両成敗』という形でたださなければならない」と言うのが、大臣が所属する政党の有力者のご見解でした。 でもねえ。『両成敗』は、どっちもどっち、くだらない、それこそゲスと評されるようなことをやっている両人に対して、第三者が言う言葉ではないでしょうか?この大臣のお仲間の有力者、同じ与党に所属しているのです。与党は庇うのではなく、両者を成敗することを決めたのですか?こんな発言をしたからには、大臣は国会議員を辞め、ゲスの会社は閉鎖倒産でもしなさいと言うことでしょう。 こうして辞任した大臣は、お友だちのように、「文春ありがとう!」って言えるでしょうか。