駅と駅の間に、電車が止まることがないようにするための方策は?

2016年1月28日
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西日本九州地方が記録的な降雪に見舞われた翌日は、さらに列島を覆い尽くすように上空に寒気が入り込んだ影響で、朝からこの冬いちばんの冷え込みとなった場所が多く見られました。

 

前日沖縄県を除く西日本の県庁所在地は、最低気温がマイナスでしたが、晴天が続く東京都心部でも、翌朝の最低気温は零下2.6度まで下がりました。私の家の前は、1週間前の雪の跡がまだ残っておりますが、周辺の地面は、連日霜が降りているのです。 それでも東京は、冬は晴れの日が多いので、乾燥してインフルエンザ等には注意が必要ですが、日々の生活にモロに影響することは避けられます。

 

だからたまに雪が降ると、一溜まりもないのでしょう。福岡市で零下4.4度、鹿児島県伊佐市で零下15.2度等、九州を中心に、全国49の観測地点で最低気温が史上1位を記録したこの日、東京では、またこの冬降雪があったら交通機関はどうなるの?の意見が、ネット上で闘わされていました。それは、1週間前に大混乱を引き起こした鉄道各社の『間引き運転』の是非です。 都心部に降雪があった日は、週明けの月曜日であり、報道では前日から、交通機関の乱れが予想されていました。

 

何時もよりかなり早めに家を出た人が多い中、勤務先まで4~5時間かかったとか、もう夕方近くになっていたなんて聞かされました。特に東急電鉄と京王電鉄では、途中駅に入場規制がしかれるなど、ほとんど夕方まで混乱が続いたと報道されました。雪が降らなければそうならなかったと言ってしまえば『雪のため』なのでしょうが、直接の原因は、『間引き運転』だと言われます。

 

もっとも、雪に強いと評判?の京王線は、実は倒木と架線切れで、ほとんどの車両が車両基地を出られない状態に陥っていたことが問題でした。以前この『ひとりごと』でもお話ししたと思いますが、間引き運転のようになったのは、降雪が直接の原因とは言えないでしょう。実際京王線のある駅では、「車庫内の断線と倒木の影響で、ほとんどの電車が車庫線で眠ったままの状態です。」とアナウンスされたと聞いています。

 

間引き運転が計画的に行われるのは、大雪等の影響で、正常運行ができなくなって、駅と駅の間に長時間電車が停車するような事態を避けるためになされるのです。 鉄道専門家によれば、積雪量6センチの状態では、運転が不能となるような降雪量ではないとのことです。早めのブレーキ、乗降時間の延びが生じたとしても、間引き運転までしなくてもの意見があります。もちろん一定量の降雪となったら、安全性に関わることであって、間引き運転ではなく、『運転見合わせ』にすべきは当然です。

 

ただですら混時間帯なのに、電車の運転本数を減らしたら、始発駅近くで満員になり、いくら待てども満員電車に乗れませんとなるのは道理だと思います。それで暴動でも起きたら、またしても責任論が噴出するのではないでしょうか。 間引き運転する意味は、駅間に長時間電車が停車する事態を避けるためです。一般的に、鉄道各社は、駅の数とほほ同じもしくはやや駅数を越える電車数を線路に出していると言われます。

 

そうであれば、仮に駅間に停車することが避けられない場合には、停車中にその可能性をきちんと説明して、乗客の『降車の権利』を保障する、そして、万一駅間で具合の悪いお客さんなど出た場合には、前の駅に停車している先行車に、例えば『半分』でも駅から出てもらって、後方の車両を『半分』でも駅に入れることはできないものかと素人は考えてしまいます。よく言われるのは、まだレールに雪が積もる程度にまでいかない場合には、凍結防止のため、線路を使用したほうが良いと言う見解です。危ない状況、かなりの降雪になれば、運転見合わせとすべきです。

 

でもいちばん大切なことは、雪に弱い首都圏を熟知している我々は、こんな日は、外に出ないことだと思います。多くの人が街に出て、電車に乗ろうと駅に押し寄せる、それ自体危険ですし、緊急事態に陥った方々の救出援助等、本当に雪でも動く必要がある状況の妨げとなる可能性さえあると思います。私立学校等は、安全面から、前日に休校の決定することが見受けられます。

 

降雪により間引き運転が予想される日は、学校も職場もお休みにしましょう。こんな日に出勤しても、良い仕事はできませんよ。さて、今後も首都圏には降雪があるでしょうか?