公共交通機関を利用する場合のマナーについて

2016年3月16日
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東京で生活していると、特に車を運転しない私は、電車等の公共交通機関を利用します。

 

よく、車内マナーが問われます。携帯電話での通話、大声でのおしゃべり•音楽視聴、化粧•飲食や席に荷物を置いたり、出入口に立ち止まる、座り込む等等あります。こんな迷惑行為をする人は、社会性公共性に欠けるわけですが、電車等の交通機関をいつも利用して慣れている、つまりなめているのだと思います。交通利用者として、迷惑非常識な行為となっていても、どーせ命とか安全には影響ないだろうと、たかをくくっているのです。

 

日常とは多少離れた交通機関を利用する場合は、いくらかマナー違反は減っていると思います。例えば、家族旅行で新幹線を利用することは、そんなに頻繁ではないのが、いかにアベノミクスが前進していると言われても、『消費』が活発化しない現状での一般家庭かと思います。新幹線等の車内で、子どもが騒いだり、走り回ることはあまり見かけません。家族、そして子どもも、日常ではない場面ゆえに、慣れがなくて、緊張感があるのだと感じます。 これが航空機だとどうでしょう。

 

昔フジテレビで放送された『北の国から』で、田中邦衛さん演じる 黒板五朗さんが、息子純の不祥事を詫びるため、かぼちゃを持って、東京に来たときのことです。仲間から、飛行機に入るときには靴を脱ぐと教えられーーからかわれーーた場面がありました。からかわれたのは、少しでも五郎さんの緊張を解こうとしたほのぼのとしたシーンでありました。今から10年くらい前でしょうか、私が福岡空港からの帰路、JALのクラスJに座っていて、搭乗機がボーディングブリッジから離れて動き出したとき、すなわち、トーイングカーが接続されて、この車両が、航空機を『プッシュバック』したそのとき、隣の席の高齢の男性から、「これ、後ろ向きで飛ぶんですか?」と尋ねられたことがありました。

その隣には、奥さんと思われる女性が居て、私の答えを真剣に待っている様子が、横目で見えまし た。「いいご夫婦だな」と思ったことを覚えています。真面目に生きて来られたことが、すぐにわかる実直な方たちでした。 しかし、このところ、ほのぼのでもなく、実直でもないおふざけとしか思えない航空機利用客のマナー?が立て続けに報道されています。いずれも日本国内の出来事ではありませんが、迷惑、危険この上ない行為です。

 

アメリカロサンゼルスの空港に着陸した航空機内で、女性客どおしが、つかみ合いの喧嘩をした様子が、動画等で流されています。理由は、機内のオーディオの音が煩いことだと言うものですが、機内の乗客は、音楽の音よりも、女性たちの乱闘騒ぎの音が煩いと表現されていました。まだ機体が静止する前のことだったようで、危険な行為です。 中国国内では、信じられない乗客の行為がありました。四川省成都からウイグル自治区ウルムチの空港に向かう中国南方航空機で、離陸を待つ機内で、乗客が、非常口ドアを開けてしまったのです。ドアを全開にしたこの乗客の男性、機内が蒸し暑かったので、窓?を開けたかったのだそうです。

 

離陸前でしたが、誰も止めなかったのでしょうかね。

 

客室乗務員から、緊急時以外には、絶対に非常用設備には手を触れないようにアナウンスがありますが、そんなこと言われなくても、航空機に乗る人なら、わかっていると思うのですが…。この航空機、1時間遅れで離陸したとのことですが、この程度?の影響に収まったのは、なんとかの幸いと言いたくなります。

 

エールフランス航空のトルコイスタンブールからフランスパリに向った機内から、乗客のスーツケースの中に、4歳の子どもが、『収納』されて『搭乗』していたことが発覚したと報じられています。スーツケースに子どもを隠して搭乗した女性は、ハイチから連れて来たこの4歳の女の子を養子にするため、イスタンブールに向かい、税関検査を通過しようとしたところ、この子の搭乗を拒否されたことから、手荷物として収納して、航空機に乗り込んだと言ったそうです。

 

国内線しか搭乗しない私ですが、以前お話したように、手荷物検査には、ビミョーな感じをづっと持ち続けていたので、なんで手荷物検査にひっかからなかったのか不思議です。昨年でしたか、9歳の少年が、スーツケースの中に隠れていたところを、スペイン当局の手荷物検査場のスキャナに『発見』されたことが報道されましたが、今回は、機内に入って、スーツケースから出して、この乗客の足元に毛布をかけて、『置いていた』のだそうです。

 

この子が、トイレに行きたいとなって、事実が発覚したと言うことです。フランス当局は、いったん身柄を拘束したこのフランス人女性を訴追しない方針と言われますが、刑事責任がどうこうよりも、『こんなこと!』が行われたことが、航空機の安全の観点から、とても気になるところで あります。 さて、日本では、女子高校生が、地下鉄の線路内に無断で立ち入り、電車のレールと、別の架設されている高圧の電流が流れている給電用レールの間を飛び跳ねている姿が動画とされて、『炎上』しております。

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そんな行為をすることも、これを動画にして発信することも全く理解できません。

 

通学にいつも利用する路線であるから、電車や電流に対する緊張感はないのでしょうかね。これはもう、マナーの範疇ではないと思います。 これら挙げた行為は、ひとつ間違えば、自分や他人の命を危険に晒す行為であり、迷惑行為では済まされません。航空機のドアが閉まれば、機内に居る人の目的は一致しています。

 

『この便で、安全に目的地までたどり着きたい』。

 

さて、そんなことを考えながら、『いつもの指定席』で、これから搭乗する航空機を眺め、機内に入って着席し、今日の安全を祈ってシートベルトをつける日常です。