きさらぎ法律事務所の『よかとこ九州』は、今回は、博多祇園山笠一色です。
これまで、弁護士福本悟の山笠談議にお付き合いくださり、有難うございました。
今回は、7月15日早朝の『追い山』の見物について、一つの例を申し上げます。
追い山のコース,主だった見処は、前々回にご説明しました。
それはそれとして、福本悟のポイントは、以下のとおりです。
1. 『安全・確実に見ることができる』
なわち、二重・三重の人垣はタブーで、極端に道幅が狭いところ、反対に、山の迫力・臨場感がない場所は、回避します。
2. 『観戦』と『移動』が難しくない
すなわち、『見物場所』にたどり着くのが難しいとか、山の動きに付いて行けず、また、終了後の足に不自由は困ります。
追い山は、朝4時59分にスタートということから、その時間に間に合わなければ意味がないと考えてはなりません。
櫛田神社を出発した舁き山は、ゴールするまで30分以上、走り続けます。
つまり、ゴールに近い場所ほど、舁き山通過時間は、遅くなります。
この時間の『節約』は、見物場所を選ぶポイントでもあります。
どうしても、『櫛田神社の近くに行きたい!』以外の方に、お勧めします。
博多駅からでも、天神からでも、行き易い場所をご案内します。
7月15日早朝、福岡市営地下鉄は、追い山見物臨時電車を運行します。
また、福岡市郊外から、『博多』の町中へ、西鉄バスの路線バスも、臨時便が出るほか、天神バスセンター前からは、山笠用特別バスが運行されるのです。
この特別バスは、どことは決まっていないが、道路事情と『山』の動きを考慮して、『追い山』の近くまで、『行けるところまで連れて行く』という運行なのです。
そんな事情もあるので、前日は、博多駅周辺のほか、天神地区のホテルでの宿泊をお勧めしたものです。
舁き山は、南から北へ進みます。また、あえて言えば、東から西へ向います。
つまり、祇園 → 呉服町 → 川端と動き、ゴールの須崎町は、山笠コース中、最も天神に接近した場所です。
追い山見物には、地下鉄中州川端駅又は、呉服町駅で下車することです。
私は、呉服町駅下車をお勧めします。呉服町は、大博通り交差点に位置し、これまでご案内したとおり、大博通りは、初心者向きの見学場所です。
ところで、呉服町駅は、博多駅(福岡空港駅)からは、直接行くことができません。中州川端駅から、貝塚方面行に乗り換えなければならないからです。
しかし、天神駅からですと、中州川端駅を経由して、この日7月15日は、呉服町まで運行する山笠臨時電車に乗ることができるのです。
天神地区に宿泊する意味は、ここにもありました。
呉服町駅で下車した福本悟は、当然大博通りには向かいません。天神方面に、明治通りを戻ります。
東京海上ビルの角で、旧西町筋とぶつかります。ここが綱場町で、通過する舁き山を見るため、人出があります。
私が立つ場所は、明治通りと昭和通りの間にあるこの綱場町一帯です。
この場所に、1番山が到着するのは、どんなに早くでも、5時20分くらいと予想されます。ですから、時間の節約にもなるのです。
旧西町筋は、追い山コース中、『3本』ある長距離直線コースの最後の通りです。しかも、最後ですから、舁き手は、ゴール目指して必死ですし、各流れの応援部隊も、多く見られます。
以前、縦長のコース3本について、意味深長な言い方をいたしました。
このあたりで、舁き手がどこから現れるか、それは何のためか、実感されることでしょう。
それから、長い直線ですから、見通しは抜群です。
ある舁き山のすぐ後方に、別の舁き山が迫っている光景を目にすることがあります。
そんなとき、流れ同士のやり取り(けんか?)も、迫力を感じます。
実は、このあたりは、古き良き博多の店が多く、――あまり大きな声では言えませんが、――その軒下等で、雨にぬれず、見学することができます。
『タバコ屋のたけだん方の・・・』の世界を体得できるかもしれません。もちろん、勢い水はかかりますが。
櫛田神社から離れ、また、駅や大きな通りからも少し離れておりますから、二重に人だかりができることは、ないはずです。
要するに、混んでいないのです。
最後の舁き山が目の前を通過しましたら、昭和通り近くを通って、追い山廻り止めに向かいましょう。
以前お話しした、西へ西への人の流れがこれですが、大通りである昭和通りを歩くのですから、ロスはありません。
この間、山は、奈良屋町,古門戸町,そして、須崎町を駆け抜けています。
こうして、『ホテルオークラ』向いの追い山廻り止めまで、5分くらいですから、山より先に見物人は到着します。いくつかの山のゴールシーンを、見ることができます。
全ての山のゴールを確認しましたら、各舁き山が、各流れに戻るところについて行くのもよいですし、ホテルオークラ直結の地下鉄中州川端駅に向かえば、交通の便も良いでしょう。
ちなみに、山笠ゴール地点の脇に本店を構える石村萬盛堂は、鶴の子で有名ですが、ここに、1つの博多の男のルーツがあります。
それは、バレンタインに対するホワイトデーは、『マシュマロデー』とも言われるのですが、『バレンタインのチョコレートをもらった博多の男が、そのお返しに、黒いチョコの入った白いマシュマロを贈る』ことから始まったのだそうです。
石村萬盛堂のチョコ入りマシュマロを、博多の男の祭り,山笠の機会に、試されてはいかがでしょうか。
さて、須崎問屋街入口から、博多川を渡って中州を通り、さらに那珂川を渡ると、天神郵便局前(地下鉄天神駅入口)まで、10分とかかりません。
こうして、福本悟流、福岡 → 博多 → 福岡の『追い山観戦』は終了します。
ご参考になれば幸いです。