駅弁の思い出

2015年1月8日
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 1月8日から、京王百貨店新宿店で『元祖有名駅弁と全国うまいもの大会』が2週間にわたり開催されます。

今や駅弁を販売する駅は、東京駅のような大きな駅だけとなり、列車の窓を開けて、「お弁当屋さーん」と、僅かな停車時間を利用して必死に名物駅弁を買い求めた時代は、昔日のこととなりました。京王百貨店のこの催事は、毎年テレビ放映され、凄い人集りとなっています。特に、昔なつかしと思われるのか、私のような年配族が多いのです。

皆さん、駅弁にはどのような思い出がありますか?もちろん、新幹線等の車内販売の経験はあるでしょう。でも、乗車中の列車が停車したときに買ったという経験は、相当昔となるのではないでしょうか。

私の思い出は、「やはり!」と思われるでしょうが、『横川の釜めし』です。今は廃線となった信越本線横川駅にあった『おぎのや』さんが作る峠の釜めしです。長野新幹線が開通する前までは、群馬県と長野県の県境となる碓氷峠を越えるには、横川駅で機関車を増結しなければなりませんでした。

その作業の時間に横川駅では、いっせいに乗客がホームに下車して、おぎのやの売り子さんから幾つも釜めしを買い求めたものでした。横川駅の次が軽井沢駅だったこともあり、若者のグループが、沢山買い求めておりました。何回か横川軽井沢間を通った私ですが、大学1年生の夏、仲間(悪い友人?)たちと『合宿』に向かう途中で買い、食べた『峠の釜めし』がいちばんの思い出となっています。

昨年久々に会ったあの時の彼らも、このときの思い出を言っておりました。

駅弁は、懐かしい思い出となって、私たちの心に残っているのです。あの時あの頃にタイムスリップするようです。駅弁とともに、あの時の情景が浮かびます。

今年で50回となった『元祖有名駅弁と全国うまいもの大会』に行って来ます。

それにしても催事に並んだ駅弁の値段には、正直びっくりしますね。今の駅弁には、何処か郷愁を感じ、こどものころに戻る代金が含まれているのだと思っています。

美味しさは、あまり関係ないのかもしれません。でも、お金を気にせず買いたくなる物は、とても大切だとも思えるのです。