1月15日と言えば、何を思い出しますか?今は、いちごの日とされています。1月に入ると、和菓子店では『いちご大福』が販売されます。 1月15日で『成人の日』を思い出す人は、30代以上の方たちでしょう。2000年(平成12年)から、成人の日は、1月の第2月曜日となって三連休ができましたが、それまでは、1月15日が成人の日でした。 1月15日は、『小正月』とされます。小正月とは、正月の終わりの行事の日です。古くは、この日まで松の内だったもので、江戸時代に大正月を1月7日までとしたことから、松の内が1月7日までとなって、その代わりなのか1月15日までを小正月として、正月の終わりの行事を行う日とされたと聞いております。 大正月の間は、祖先を敬い、神仏の加護を祈念する行事が多いですが、小正月の行事は、無病息災、五穀豊穣を願うものが中心となるとなるようです。また、元服の儀式は、多くが小正月に行われていた習わしから、1月15日が、成人の日となった歴史がありました。 成人の日が、1月第2月曜日に変更されたのは、都市化に伴い小正月の風習が薄れ、その起源が元服だったことから、あえて1月15日に固定せず、国民の祝日として三連休が設定されたのだと理解しています。 小正月の行事と関連するのは『左義長』でしょう。左義長って何?と言われると思います。『どんどん焼き』『どんと焼き』『お焚き上げ』等なら聞いたことがあるかもしれません。 左義長は、簡単に言えば、小正月に行われる火祭りです。冬の田んぼに長い竹を数本組んで立て、そこに門松や正月のお飾りを置いて火をつけ、竹串等に刺した餅や団子を焼いて食べる風習であります。 地域によっては、道祖神の祭り、福徳の神とされる歳徳神を祀るものとされ、この行事の言い方もいろいろです。左義長の名は、平安時代に遡るらしく、福岡県では、『さぎっちょ』と呼ばれます。 私が住む東京都下の小さな町でも、『どんど焼き』の名で、先日この行事が行われました。夏は田んぼにカエルが合唱し、小川にはホタルが乱舞するかろうじて田園風景が残る地ですが、大きな田んぼに大きな竹を幾つも立てて、それはでっかい左義長が行われました。子供たちは、串団子をもらって大喜びでした。 左義長も、成人の日が1月第2月曜日に変更されてから、これに合わせて行われることが多いです。左義長、どんど焼きは、子供たちの元気を願う地域の行事の感が強いです。ミニ成人の日とでも言えましょうか? 無病息災、五穀豊穣を祝う日であることは、世界に広まっているのでしょう。 あるいは『神?』が守ってくれたような出来事もありました。『ハドソン川の奇跡』を覚えておられますか。 2009年1月15日、USエアウェイズの旅客機が、離陸後両エンジンに鳥が吸い込まれてエンジンが停止し、真冬のニューヨークハドソン川に不時着したと言う事故?です。 この事故では、ひとりの死傷者も出すことはなく、機長は英雄とされたものです。 古い時代の成人の日を経験した私は、司法試験に合格するまで、1月15日には、湯島天神等にお参りに通いました。 今でも1月15日は、何かがある、何かとでも大切な日なのだと言う意識が続いているのです。