先日『お土産日本一』を調べるテレビ番組がありました。 調査のやり方は、各地方の駅とか空港等のターミナルで、お土産袋を持った人に、何を買ったか尋ねると言うもので、調査の対象数や販売している品物は限られるとは言え、現場の生の声が聞かれて、現実性はあると思いました。 東京で暮らす私は、東京みやげを自分のために買うことはありません。また、たまに地方出張等でおみやげを用意するときも、東京はなんでもあるが、地物の美味しいものなんかなにもないと思っているので、持って行くものに、『東京銘菓』はありません。ただ、どこに行くのも羽田空港や東京駅を利用するので、そこではどんな物が売れているのか、何と無く感じ取ってはおりました。 私が好きな空港は、北海道新千歳空港です。 ここは、道内のお土産は全部揃っていると言っても過言ではないでしょう。航空会社では、カード会員や自社のツアー利用客に対して、空港内の系列店舗で1.000円以上購入すると1.000円割り引くとか、代金から5%あるいは10%割り引く等しているので、この関係する店舗は、いつも満員です。でも、割り引きの対象にならない品物と言うか、会社があります。 ルタオ、石屋製菓、六花亭、トラピスト製品は、割引対象外です。新千歳空港で、最も買われているお土産は、石屋製菓の『白い恋人』です。これは昔からある北の銘品で、出張族の社内持ち帰りのお土産の定番です。私も、札幌出張の初期のころは、事務所に持ち帰りました(もっとも、20年も新千歳空港を往復をしていると、もはや白い恋人では誤魔化せなくなりましたが)。いつかこの『ひとりごと』でも触れましたが、大阪伊丹空港では、よく似た『面白い恋人』が買えます。 その『面白い恋人』は、新大阪駅でのお土産ベストテンに入っていました。 新大阪駅のお土産で、意外と言うか、やはりと言うか、お土産ナンバーワンは、『赤福』でした。赤福は、言うまでもなく伊勢の逸品です。名古屋駅で見られるのは当然として、新大阪駅でも売られていれば、総数として全国トップかとも思われるでしょう。ちなみに、名古屋駅では、赤福はトップではありません。あまりに近すぎだからでしょうか。とは言え、赤福の本家は、名古屋でも大阪でもなく、三重県なのですが。 福岡空港では、お土産のトップは、『博多通りもん』でした。 説明によれば、数年前航空会社の機内食として提供したところ、ボロボロ零れず食べやすいサイズだったことが好評となり、福岡にある明月堂が空港で販売したところ、ヒットしたと言うことです。実は私は、コレ未だ買ったことありません。ケチをつけるわけではありませんが、福岡の素材を使ったわけではなく、福岡との結び付きもわかりにくいからです。ですから、味のほうは、わかりません。 さて、全国ランキングですが、 4位が新千歳空港の『白い恋人』、 3位が福岡空港の『博多通りもん』、 2位が合わせ技?の『赤福』でした。 そして1位は、東京駅の『東京バナナ』だそうです。 あえて言うまでもなく、私は、『東京バナナ』食べたことも、買ったこともありません。 でも、早朝羽田空港内を歩くと、どこからでも『東京バナナ』の掛売りが聞こえ、売店前を通れば『東京バナナ』が並んでおります。さながらバナナの叩き売りのように。ちなみに、東京バナナ、近くのスーパー、百貨店では見かけません。 私は、北海道の人が『白い恋人』を、福岡の人が『博多通りもん』を、そして東京の人間が、『東京バナナ』を食べるとは聞いたことはありません。 これらは、駅や空港のお土産だから注目されて、持ち帰るのだと思います。 それは、旅の思い出が詰まっているでしょうし、貰った人も、何と無く『いいな』と思えるのではないでしょうか。 だから、「なーんだ。あんなのマズイのに…。」なんて言わないことです。全国美味い物と、全国お土産とは違うのです。お土産には、お金や味では買えない買った人、貰った人の思いが入っているのです。さて、今月の福岡空港、新千歳空港でのお土産はどうしましょうと考える私でした。