小学校6年生が、大麻を吸ったとの報道に寄せて

2015年11月17日
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京都市内の小学校6年生が、学校で喫煙指導を受けた際、教師に「大麻を吸った」と述べたことから、保護者に話した上で、学校は、警察との間で結ばれている連絡制度に基づき京都府警に相談、府警少年保護課等が、この児童から事情を聞いているとの報道がなされています。


府警によれば、これまでのところ、この児童の周囲から、大麻や吸引に要する物等発見されていないが、入手先や吸引方法等具体的に説明しており、児童の説明には、信憑性が高いと言う関係者の話であります。

児童は12歳であり、刑事責任を問われない触法少年に当たり、もし、非行事実ありと判断された場合、児童相談所へ通告されることがあります。つまり、家庭裁判所へ送致されることはないのです。事態が表面化して、教育関係者の間では、衝撃が拡がっていると言われます。それはそうでしょう。ただ、ここでも、「犯罪の低年齢化が進み、危機意識を高めようとしていたところだった…。」の杓子定規の発言がなされております。


これもいつも言いますが、『犯罪の低年齢化』なんて、どこの資料見て言うんでしょうかね。教育関係者もテレビのワイドショーしか見なくなったのではと思います。そんな教育関係者に教えられたら子どもは…。

この児童が、喫煙や大麻と関わりがあったとすると、その保護こそ必要です。現在の刑法の責任論は、人間は、素質や環境により、ある程度自己の責任ではないところで決められる部分もあることは否定できないが、それでも自ら主体的に、その人格を含めた人間形成をすることが可能だと言うものです。


この児童の成育過程や環境の調査そして整備も必要でしょう。でも、早期に非行の芽を摘み取る機会が得られたのですから、児童相談所かどうかはともかく、この子をしっかりサポートしてもらいたいです。

さて、ここでも私は、気に入らないシーンを見せられました。

テレビのワイドショーで、レポーターが、町の小学生に、この事件のことを話し、「大麻って知っている?」なんて尋ねているのです。


もちろん、薬物の危険性を教える必要はあります。それは家庭であり、学校であり、そして子どもを取り巻く社会の役割でしょう。しかし、この番組、レポーターは、そんな子どもを守ると言う社会的使命に燃えて、インタビューなりしたのでしょうか?小学生でも低学年の子どもは、大麻の名前さえ知らないようでした。そんな子どもに、『この事件』のことを話して何になるのでしょうか?大麻の名を知っている子どもも、「怖い」くらいの感覚しかないようです。

漠然と「怖い」と思っている子どもに、こんな事件について、あるいは大麻について聞いてどうしたいのでしょうか。何の意味、どんな効果があると言うのでしょうか。単に、「え~。驚いた。」「大変だ」と騒ぎ立てているだけにしか取れません。結局お茶の間では、大麻は小学生でもやっているんだと言う情報とともに、それならどうするかを問うのではなく、世間社会がびっくりして大騒ぎしている様子だけが映し出され、不安と子どもに対する隔たった見方をする契機ともなりかねない危惧を覚えます。


小学生だからこそ、今だからこそ、あらゆる関係者、そこには社会の公器たるマスコミも含めて、小学生の間にしっかり保護して、社会に適合でき、ましてや『犯罪』に手を染めないよう件の児童の今後を考えてあげるべきではないでしょうか。

 

お土産には、旅の思い出が詰まっているのです。

2015年11月16日
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先日『お土産日本一』を調べるテレビ番組がありました。

調査のやり方は、各地方の駅とか空港等のターミナルで、お土産袋を持った人に、何を買ったか尋ねると言うもので、調査の対象数や販売している品物は限られるとは言え、現場の生の声が聞かれて、現実性はあると思いました。

東京で暮らす私は、東京みやげを自分のために買うことはありません。また、たまに地方出張等でおみやげを用意するときも、東京はなんでもあるが、地物の美味しいものなんかなにもないと思っているので、持って行くものに、『東京銘菓』はありません。ただ、どこに行くのも羽田空港や東京駅を利用するので、そこではどんな物が売れているのか、何と無く感じ取ってはおりました。

私が好きな空港は、北海道新千歳空港です。

ここは、道内のお土産は全部揃っていると言っても過言ではないでしょう。航空会社では、カード会員や自社のツアー利用客に対して、空港内の系列店舗で1.000円以上購入すると1.000円割り引くとか、代金から5%あるいは10%割り引く等しているので、この関係する店舗は、いつも満員です。でも、割り引きの対象にならない品物と言うか、会社があります。


ルタオ、石屋製菓、六花亭、トラピスト製品は、割引対象外です。新千歳空港で、最も買われているお土産は、石屋製菓の『白い恋人』です。これは昔からある北の銘品で、出張族の社内持ち帰りのお土産の定番です。私も、札幌出張の初期のころは、事務所に持ち帰りました(もっとも、20年も新千歳空港を往復をしていると、もはや白い恋人では誤魔化せなくなりましたが)。いつかこの『ひとりごと』でも触れましたが、大阪伊丹空港では、よく似た『面白い恋人』が買えます。

その『面白い恋人』は、新大阪駅でのお土産ベストテンに入っていました。

新大阪駅のお土産で、意外と言うか、やはりと言うか、お土産ナンバーワンは、『赤福』でした。赤福は、言うまでもなく伊勢の逸品です。名古屋駅で見られるのは当然として、新大阪駅でも売られていれば、総数として全国トップかとも思われるでしょう。ちなみに、名古屋駅では、赤福はトップではありません。あまりに近すぎだからでしょうか。とは言え、赤福の本家は、名古屋でも大阪でもなく、三重県なのですが。

福岡空港では、お土産のトップは、『博多通りもん』でした。


説明によれば、数年前航空会社の機内食として提供したところ、ボロボロ零れず食べやすいサイズだったことが好評となり、福岡にある明月堂が空港で販売したところ、ヒットしたと言うことです。実は私は、コレ未だ買ったことありません。ケチをつけるわけではありませんが、福岡の素材を使ったわけではなく、福岡との結び付きもわかりにくいからです。ですから、味のほうは、わかりません。

さて、全国ランキングですが、
4位が新千歳空港の『白い恋人』、
3位が福岡空港の『博多通りもん』、
2位が合わせ技?の『赤福』でした。

そして1位は、東京駅の『東京バナナ』だそうです。


あえて言うまでもなく、私は、『東京バナナ』食べたことも、買ったこともありません。

でも、早朝羽田空港内を歩くと、どこからでも『東京バナナ』の掛売りが聞こえ、売店前を通れば『東京バナナ』が並んでおります。さながらバナナの叩き売りのように。ちなみに、東京バナナ、近くのスーパー、百貨店では見かけません。

私は、北海道の人が『白い恋人』を、福岡の人が『博多通りもん』を、そして東京の人間が、『東京バナナ』を食べるとは聞いたことはありません。


これらは、駅や空港のお土産だから注目されて、持ち帰るのだと思います。


それは、旅の思い出が詰まっているでしょうし、貰った人も、何と無く『いいな』と思えるのではないでしょうか。

だから、「なーんだ。あんなのマズイのに…。」なんて言わないことです。全国美味い物と、全国お土産とは違うのです。お土産には、お金や味では買えない買った人、貰った人の思いが入っているのです。さて、今月の福岡空港、新千歳空港でのお土産はどうしましょうと考える私でした。

 

『ドーハの悲劇』を知っていますか?

2015年11月15日
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サッカー日本代表は、岡田武史監督率いた現在アビスパ福岡監督を務める井原正巳主将のとき、ワールドカップフランス大会に出場して以来、日韓、ドイツ、南アフリカ、ブラジルと連続してワールドカップに出場しています。


この間ヨーロッパ等世界で活躍する日本人選手は増え、国内のJリーグ各チームは育成組織を造り、サッカー人口は増加してります。でも、ワールドカップに初めて出場するには何年かかったことでしょう。特にフランス大会の前、ワールドカップアメリカ大会には、「あと一歩」、すなわちあと数分で出場できたところ、さらりとその切符は流れたのでした。


『ドーハの悲劇』を知っていますか。1993年(平成5年)10月29日、カタールのドーハで行われたサッカー国際試合、すなわち、1994年サッカーワールドカップアメリカ大会アジア地区最終予選の日本代表最終試合で、試合終了寸前の後半ロスタイムにイラク代表に同点ゴールが生まれ、日本代表が、初めてワールドカップに出場するには、僅かな時間を残すだけの状況から一転、予選敗退が決まった出来事を言うのです。

現地ドーハとは6時間の時差があり、歓喜の瞬間を今か今かとテレビの前に釘付けになっていた日本国民が、『悲劇』を見たときは、既に『翌日』となっていたにも関わらず、テレビ東京が放映したこの生放送の平均視聴率は48、1を記録し、これは現在まで、サッカーの試合での最高視聴率となっているのです。

サッカーJリーグができて間もない時期でもあり、この『ドーハの悲劇』が、日本サッカーに関心が持たれた契機となったことは間違いありません。サッカーは、前後半各45分で行われるスポーツです。ロスタイム、現在は、アディショナルタイムと言いますが、これと合わせれば、90分以上100分くらいピッチの上で勝負が繰り広げられているところ、その最後の数秒で、ドラマが生まれるのです。


さて、今年は何回話したでしょう。サッカーJリーグディビジョン2に所属するアビスパ福岡は、あと2試合を残すところで勝ち点76の3位につけています。

2位とは勝ち点差2ですが、2位と3位とでは、雲泥の差?があるのです。これも以前お話したと思いますが、Jリーグのルールとして、J2で年間1位と2位のチームは、翌年J1へ自動昇格するのですが、3位から6位となった4チームは、トーナメントによる勝ち抜き戦を行い、勝ち上がった1チームが、J1へ昇格するものであります。アビスパ福岡は、既に3位以内を確定しておりますが、残り2試合を全勝しても、2位のジュビロ磐田が負けない限り、2位にはなれません。この『ひとりごと』がアップされるころは、既に公式戦は終了し、結果はわかっているでょう。

J1への昇格も熱を帯びておりますが、J2からの降格ラインの攻防も厳しいものがあります。J2最下位はJ3へ自動降格、そのひとつ上の年間21位となったチームは、J3の2位のチームとの入れ替え戦を行うのです。残り2試合となったところで、最下位のAチームとその上のBチームとの勝ち点差は3で、Bチームとその上の20位のチームとの勝ち点差は5です。

このAチームに、このところ連続して『悲劇』が訪れています。勝ち点制度は、勝ちが3、同点が1、負けは0です。Aチーム、2試合続けて後半アディショナルタイムまで勝っていたところ、アディショナルの最後のワンプレーで失点して試合は同点になり、勝ち点3が、するりと目の前から流れたのでした。たらればで言えば、2試合で4を取り損ねたことになります。試合終了のホイッスルを聞いた瞬間、2試合続けてピッチに倒れこむAチーム選手の姿は、勝負の世界の厳しさを見た思いです。

周りは、なんであと数秒我慢できないんだ、なんで同じことを繰り返すんだと言うかもしれません。実は、アビスパ福岡にも、同じことがありました。後半アディショナルタイムに失点して同点とされた試合が2試合、後半アディショナルタイムに失点して首位のチームに負けた試合が1試合あるのです。


こちらもたらればを言えば、それぞれの試合で『あと数秒』我慢していたら、計算上アビスパ福岡は、現在首位となっていたのです。

見るほう、言うほうは勝手です。

でも、実際試合をしている選手は、そんなことわからないはずがありません。こちらが必死と言うことは、相手だって必死なのです。見方を変えれば、あと数秒までよく持ち堪えたとも評価できます。そんなふうに考えれば、こんな経験があったからこそ、その後のアビスパ福岡は頑張れた、好調を維持できたと言えるかもしれません。事実『ドーハの悲劇』を乗り越えてサッカー日本代表は力をつけ、その後連続してサッカーワールドカップに出場しているのです。先日目の当たりにしたJ2最下位のAチーム、これがあったからこそ今があると思える日が来ると思っています。


佳境に入ったサッカーJリーグディビジョン2の全チームが、シーズン最後まで、全力を尽くして頑張ることを期待しています。

 

温浴施設に行くのは、ビールが楽しみと言うわけではありません。

2015年11月14日
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日本人は温泉が大好きです。この日本の文化に触れたい外国人観光客の約半数の方が、行きたい場所は温泉と答えております。

古来湯治の言葉があったように、何処か痛めた、疲れたとき等、温浴施設に行く声が聞かれます。スポーツの後、汗を流すにも良いですね。それと、なんと言っても、風呂上がりのビールです。

さて、ミシュランガイドでも知られる高尾山は、紅葉の真っ盛りですが、これに合わせたように、『高尾山温泉』が開業しました。

写真 H27.11.10
高尾山に行くには、京王線新宿駅から高尾山口駅まで乗車するのですが、京王電鉄では、全車両緑色の高尾山温泉号が走ったり、新宿駅で、高尾山温泉の混雑状況を知られるサービス等を始めました。


最近都内では、温泉が湧き出たと言う話題がよく聞かれます。

特に都内多摩地区、川崎市や横浜市北部では、天然温泉が幾つも発見され、日帰り温浴施設が開業しています。この地域、人口が増えておりますから、家族揃って余暇にも温浴施設が利用されるようです。

いつかスカイマークに関する話題で、この『ひとりごと』にも書きましたが、私が住む自治体にも、天然温泉の日帰り温浴施設があります。あまり近いので、行ったことはなかったのですが、なんとこのところ腰を悪くして、歩くと痛いので、整形のリハビリテーションでも上手くいかず、土曜日夜、この温浴施設に行ってきました。

ここは、地下1.700mから湧き出た温泉で、源泉掛け流しの露天岩風呂や、循環式の天然温泉の内風呂、そして全館ナノ水を使った温浴施設となっております。温泉の性質は、ナトリウム、炭酸水素•塩化物温泉です。黒い色をしているのは、北海道を思い出しますが、以前の『ひとりごと』で紹介したとおり、ーーもっとも、そのとき紹介したのは、スカイマークのCAさんでしたが、ーーナノ水が使用されていることが特徴でもあります。ナノ水とは、1m10億分の1の世界と言われるナノレベルの波長で.水分振動しているきめ細かな水ことです。水の粒子が細かいので体に浸透しやすく、湯冷めしにくく、飲むと柔らかくて美味しい水と言われています。

でも、入館者の多くは、娯楽レジャー気分で温泉を楽しんでいると思われるのに、腰が悪いとか、『湯治』とか…。情けないですね。

こんな多摩の外れにも、なお、外国人の方がおられました。温泉の利用は様々、娯楽でも湯治でも、はたまた医療機関の治療では効果がなかったからとして、いらっしゃる方もおられます。私の知り合いで、ある部位のガンを患った方が、⚪️⚪️県にある⚪️⚪️温泉の岩盤浴に10日ほど籠って生活したところ、きれいにガンは消えた例を知っています。話によると、数日は、体に黒々とした斑点のようなものが現れ、これがきれいに無くなるのだそうです。

これを聞いた後、私は、温泉の効能を気にかけています。


でも、まだ若いと思っていたのに、腰や首が悪いなんて情けないですね。果たして、地元の温泉に行ったくらいで治癒する腰や足の痛みなら、笑い話ですみます。


温泉に通うこと、これは良いことなのか悩む歳になってしまったと言うことです。温泉に関するひとりごとではなく、更年期?の男のボヤキといえましょうか?

 

久しぶりにNHK大河ドラマ『花燃ゆ』の場面から。

2015年11月13日
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この『ひとりごと』でも何回か触れた2015年NHK大河ドラマ『花燃ゆ』は、視聴率が10%を切ることもあって、主演の井上真央さんは、インタビューを受けて謝罪するなどいろいろありました。それでも時代は明治となり、舞台は上州群馬県に移り、出演者も変わって、視聴率はアップしているとのことです。


NHK大河ドラマに限りませんが、幕末物はよく取り上げられますから、それが『吉田松陰の妹』が主人公のドラマでどのように描かれるのか、何と無く視聴者にわかりにくく、決して井上真央さんら出演者の責任とは思えません。さて、このところようやく視聴率がアップした『花燃ゆ』ですが、ある意味フラッシュバックする場面が先日放映されました。

『身はたとひ 武蔵の野辺に朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂』。安倍晋三内閣総理大臣をはじめ、知っている人は知っている有名な『遺言』でもあり、やがて明治維新を成し遂げる志士たちのバイブルともなった吉田松陰先生の『留魂録』の冒頭の言葉です。

いつも申すことですが、『松陰先生』の言い方、どうぞお許しください。

この留魂録は、1859年10月27日、安政の大獄で処刑される吉田松陰先生が、その2日前から書き始めた約5.000字にわたる遺書です。松陰先生は、同じ物を2通残し、うち1通は、投獄された小伝馬町の牢名主沼崎吉五郎に託し、死後17年経過した1876年、流刑となった八丈島から戻って来た沼崎吉五郎により、当時神奈川県知事をしてい松下村塾の塾生であり、『四天王』入江九一の弟野村靖に届けられたのでした。


1通は、松下村塾の塾生間に回し読みされているうちに、禁門の変のころ無くなってしまったとされ、あるいはそんなことを予想して、松陰先生は、沼崎吉五郎さんに託したのかもしれません。

『長州の人に渡してください。あなたを信じるしかありません。』の一言を心得た沼崎吉五郎は、褌の中にこれを忍び込ませて(花燃ゆでは、着物の襟に縫い付けたとなっていましたが)、後生大事に長州の人、松下村塾の塾生に渡したのです。先の冒頭の辞世の句で始まる留魂録は、特に春夏秋冬の循環を自らの人生に例えた第8節が有名ですね。

『春に種を巻き、夏に苗を植え、秋に刈り取り、冬に貯蔵する。この収穫期を迎えて悲しむ者はいない。自分は、30歳で人生を終えようとしている。人間にはそれぞれに相応しい春夏秋冬がある。私は30歳、既に四季は備わっており、花を咲かせ、実を付けているはずである。それが単なる籾殻なのか成熟した栗の実なのか私の知るところではない。

もし、同志の諸君の中に、私のささやかな真心を憐れみ、それを受け継いでやろうという人がいるなら、それは撒かれた種子が絶えずに、年々実っていくのと同じで、収穫のあった年に恥じないことになるであろう。』


吉田松陰先生の撒いた種は、明治維新に、近代国家に繋がりました。そして長州閥と言う言葉が生まれ、極論すれば、第二次世界大戦、太平洋戦争まで続いたとの評価もあります。ご本人の意思に関わりなく、『吉田松陰物語』が作られて教えられたのも事実でしょう。しかし、この留魂録の一文もそうだと思うのですが、思想や立場や超え、松陰先生の言葉に感銘を受け、学ぶ人は少なからずいると思います。


安倍晋三氏が、松陰先生を尊敬されることはよく知られておりますが、日本共産党の宮本顕治氏や、かく言う私福本悟も堂々と、吉田松陰ファンであることを公言しております。

山口県萩市では、皆『松陰先生』だそうです。『花燃ゆ』で、沼崎吉五郎から留魂録を渡される野村靖役を演じた俳優の大野拓朗さんは、この『大仕事』の役柄を受けた喜びと緊張を、花燃ゆが放映された当初より言われておりました。実際、先日放映されたあの場面、本当に自然に流れ出た涙のように思えたのは、松陰ファンの私だからでしょうか。


花燃ゆで、吉田松陰役を演じた俳優の伊勢谷友介さんは、ときを同じくして出演した別のテレビ番組で、普通に「松陰先生」と述べていました。

でも、『花燃ゆ』では、吉田松陰先生らがメインのころ、実は視聴率が低かったのです。その理由は、幕末物には飽きただけだったのかどうか……。先日の17年ぶりに現れた留魂録の場面、また視聴率は下がったのでしょうか。もともと2015年のNHK大河ドラマは、山口県を舞台とする花燃ゆではなかったとされます。


これも先日、放送倫理、番組向上機構すなわちBPOから、政権与党自民党による放送への介入が批判されたーーもっとも、ある大手新聞社は、このことに全く触れておりませんが、ーーように、あるいはNHKは、何処かの機嫌を気にしていたとも反発して、遠ざかった歴史ファンもおられたのではなんて思ったりします。今年は、『戦争法案』なんて大きな歴史の転換期でもありましたし。その『主人公』とオーバーラップされたならば、私が弁明したい心境であります。

『花燃ゆ』、確かに群馬になってから、明るくなってきました。

『吉田松陰は右翼か左翼か?』の議論は、古くて新しいものですが、松陰先生の薫陶を受けたーーと思い込んでいるーー人それぞれであり、『評論家』が決めることではないでしょう。それにしても、現代まで続くこの論争、あるいはテレビ番組の視聴率にも影響する?現実を、当の吉田松陰先生が知られたら、なんて仰るか聞いてみたいものです。


いつか、福本悟は、なぜ吉田松陰ファンなのか、お話する機会はあるでしょうか(そんなの聞きたくもないでしょうか)。長々とすみません。