冬来りなば春遠からじ

2015年2月5日
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先日 東京は雪でした。

東京が雪に弱いことは有名です。

積雪が1センチでも電車は遅れ、また運休になり、空港は離発着が困難になります。写真 2

私 立学校は休校になり、雪に滑って転倒する人が出ます。

私が住む自治体は、北海道のある自治体と姉妹都市なので、子どもたちが相互にホームステイします。夏はこちらの小学生たちがが、あちらに行 き、冬はあちらの小学生たちがこちらに来ます。

 

ある年の冬、東京に積雪が1センチくらいあって、羽田空港が閉鎖されてしまい、あちらの小学生 が、北海道に帰れないと言う珍事が起こりました。

そんな繰り返しと最近当たる天気予報のおかげなのか、明朝の降雪が予想されると、東京では前の日に備えができつつあるようです。

量販店ではス コップが売り切れて、ガソリンスタンド等のタイヤ交換する店舗では、てんやわんやだったようです。

前夜の電車では、明朝は降雪のためタイヤ乱 れが発生する可能性が高いことをアナウンスし、私の住む地域の店舗では、駐車場入り口に滑り止め剤が散布してありました。

先日梅の便りが聞かれたのに……。 の思いがあるかもしれませんが、まだ春は先なのでしょうか。

一歩一歩、少しずつと言ったところでしょう。今流行りのなんでも早く!でなくて も、『その時』はやって来ます。季節に春夏秋冬があるように、人生にも春もあれば冬もあるでしょう。
昔、「一日一歩、三日で三歩、三歩進んで二歩下がる」と言う歌がありました。

これはいろいろな意味に捉えられていますが、私は、人生コツコツ 急がず、また、ときに来た道を振り返りつつ、また行ったり来たりしながら歩んで行くのだ、でも「しあわせは歩いてこない」だから自分から歩み を止めてはならないと理解しております。

今朝降った雪は、都心では午後にはもう溶けてしまいました。冬来りなば春遠からじですね。

 

ちょっと寒い日辛い時があっても、コツコツ前を向い てやって行くと言うことでしょう。

そんな風に考えると、東京の雪も、たまには良いと思います。

やはりマッサンは偉い!

2015年2月4日
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スカイマーク経営破綻の影響は、様々なところに出ているようです。

 

まず、私自身に起きました。来月の福岡出張には、スカイマークA330型を予約しておりましたが、2月1日から、コストがかかるA330型は、運行中止になりました。

『ミニスカ便』の別目で昨年登場したA330型は、座席幅が広く足元の感覚も広いので、体型に問題がある私は、重宝しておりました。

 

決してミニスカートのファンではありませんので、誤解なきようお願いします。

 

スカイマークは、羽田空港を拠点にしておりましたが、偉い?ところは、地方路線をかなり運行していたことが挙げられます。

沖縄離島の新石垣宮古路線や、茨城空港に乗り入れる国内唯一の航空会社でした。

かつて羽田鹿児島路線は、不採算として廃止したにも関わらず、数年後また復活させたことを私は覚えております。

民事再生手続きの申請に伴い、離島路線の廃止や、茨城空港や米子空港発着便を中心に、かなりの減便が出るのは確実とされます。

 

これで困った自治体があります。神戸市であります。神戸空港は、7割以上がスカイマーク便です。

しかもスカイマークは、西の拠点として羽田や茨城から長崎や米子に行く場合の乗り継ぎ空港として、神戸空港を位置付けておりました。

私も神戸空港を利用したときは、スカイマークを利用しました。確か1万円だったと思います。当然新幹線より安いです。

 

神戸空港は、海を埋め立てて開港しました。三ノ宮駅までモノレール?が直結するなど、まあまあ便利な位置にあります。

それと、空港がある人口島から神戸市内を臨む夜景が、六甲山からの山の夜景に対して海からの夜景として、人気のスポットになっていました。確かに綺麗でした。

神戸空港と市街地を結ぶ位置には、次々と工場や企業の支店がオープンしています。

 

豪華ホテルもあります。神戸市は、神戸観光や商工業に影響が出ると心配しているとのことです。

よく、地方の不採算路線からの撤退が表明されると、しばしば地元自治体が、存続の『陳情』に行きますね。まさか政令指定都市の神戸が……と思われるでしょう。

もっとも、そもそも関西に3つも空港が必要かと言う議論こそ正しいのかもしれませんが。

 

企業の社会的使命と言う言葉がよく聞かれます。

会社企業も、自然人(民法では、人を指して自然人と言います)と同じく法人として権利の主体とされています。

だからこそ企業献金なんて世界に例のない行為が認めらるのだと理解されます。また、所有と経営の分離の必要性も言われます。

会社企業は、その代表者等の私物ではない、これを経営する者は、会社企業がそれ自体生き物であり、社会に溶け込み、その責任を果たす必要があるのです。

スカイマークは、確かに辞任した前代表取締役社長が莫大な資金を投じて所有し、何度か経営危機を脱しました。

前社長は、最大の株主でもありました。しかし、東証一部上場会社ともなったのですから、スカイマークは、もはや社会の一員となっていたのです。

 

私は、やはり「マッサンは偉い!」と思います。

マッサンことニッカウヰスキーの創業者竹鶴政孝氏は、社長でありながらオーナーではありませんでした。

でも、ニッカウヰスキーは、アサヒグループホールディングスがしっかりとマッサンの意思を受け継いでいます。

と言うか、ニッカウヰスキーは、「実はアサヒビールだったの?」なんて思っていた方は、ほとんどおられなかったのではないでしょうか?これが企業が社会に根付き生き続ける道なのでは?

 

来月余市に行って来ます。

 

もっとも、羽田新千歳間には、大好きだったスカイマークA330型航空機は、もうありません。

 

身の丈にあった経営と生き方とは?

2015年2月3日
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国内第3位の航空会社スカイマークが経営破綻し、東京地方裁判所に民事再生の申し立てをしました。

 

私は、昨年あたりから、こんなことになるの ではないかと感じておりました。まず、利用者の立場から、残念でなりません。 

 

スカイマークは、規制緩和による新規参入航空会社の第一号として、HISの澤田秀雄氏らが中心となって設立され、平成10年羽田福岡便を最初 に、羽田空港を中心として、全国各地に航空路線を網羅し、東証1部に株式上場を果たした『元祖格安航空会社』であります。

もっとも、今では格 安航空会社はLLCと言われ、スカイマークは、この分類には入れません。

 

この『ひとりごと』をご覧いただく方々は、『経済経営』『自由競争』等に関する福本悟の独りよがりの考え方は、おわかりかもしれません。写真 1-1

特 に、安心安全、人命人権と競争関係です。ただそうであるがゆえかもしれませんが、スカイマークは気になる航空会社でありました。

 

スカイマークが寡占状態だった日本の航空業界に風穴を開け、これが航空運賃の低廉化、ひいては航空機利用者の増加と消費の拡大に少なからず影 響を与えたことは否定出来ないと思います。

これで積年の『ぬるま湯状態?』だった大手航空会社に緊張感を抱かせ、有る意味スカイマークイジメ とも取れるスカイマーク便の時刻に合わせた自社便の運賃減額等の措置に進んで、結果一時期、スカイマークの経営は厳しい状態になりした。

 

ここに登場したのが、インターネットサービス会社から転身した西久保禎一氏でした。

 

この西久保氏は、整備、運行、サービスの全部門の抜本的見直しとして、様々なコスト削減をした結果、スカイマークは黒字経営に転化することが できたのです。

私も今から5年くらい前は、いつ搭乗してもスカイマークは満席状態だった感がありました。

 

しかし、そのころから気になることが報道されていたのです。

例えば、外国人機長が、発熱したCAの業務停止を命じたところ、西久保氏が出てき て機長を叱りつけ、機長を解雇したことや、実は人手が足りず、定時運行に影響が出るから……だろうと陰で言われた客室乗務員は、荷物の出し入 れは手伝わないと説明した文書を出す、昨年は、ミニスカート着用に同意しない客室乗務員は、新規就航するA330機には乗務させない、そして 今年早々判明したこととして、3年以内に退職した操縦士には、養成費等約400万円の返還を求めるとして、訴訟も係属していると報じられてお ります。

 

はっきり言って、これでは社員の士気は上がらず、まともに働く気にはなれないのではないでしょうか?

そして、例のエアバス社からの830億円 とも言われる大型航空機の発注キャンセルに関する違約金請求問題が露呈されました。

報じられたところでは、ミニスカも大型航空機発注も、ほと んど西久保社長の独断とのことです。

通称ミニスカ便(私も搭乗したことがあります)の運行決定をアピールする場として、西久保社長が、多くの ミニスカートを着用したCAを侍らせにやけている写真が妙に印象に残っております。

因みに、このミニスカート着用は、他の航空会社の労働組合 等からの批判が高まり、『廃止』されたようです。

写真 2-1

経済効率や競争至上を持ち込む結果だと考えます。

利用者は何を求めているのか、裏返せば、どんなことに不安や疑問を感じているのか、そこを認 識しなければならないでしょう。

 

そして、第一線で利用者と接する現場の声を聞き、現場を大切にする必要性です。

 

例のエアバス社の違約金問題 は、果たしてスカイマークにとって、当時の年間売上高の倍ともなる代金を支払ってまで、

大型機材を購入する必要があったのか、それは身の丈に あった選択だったのか、今となっては結果論にすぎませんが、残念でなりません。

 

 

 

 

スカイマーク第一便が羽田空港を飛び立ったとき、かつて大手航空会社に在籍してスカイマークに移ったベテラン客室乗務員が、涙を流しながらい つまでも飛び立つ飛行機に手を振っていた姿が忘れられません。

これから民事再生手続きが開始され、再生計画が認可確定するまで、紆余曲折が予 想されますが、スカイマークが飛び立ったあの時を振り返り、再出発されることをファンのひとりとして願っております。

 

たかがトイレ、されどトイレ

2015年2月2日

私にとって福岡の定番となっているのは、屋台『しんきろう』と西鉄グランドホテルです。

 

いずれも福岡の中心天神地区にあります。福岡市内で見かける西鉄バスは、ほぼ例外なく行き先経由地に『天神』が表示されています。福岡市役所も、もちろん天神にあります。

 

この福岡都心の『名物』が消えようしています。

 

街の真ん中、人通りの多い場所に長く設置されていた公衆トイレの撤去がこれです。

 

福岡市天神2丁目の通称国対道路沿いの歩道に、迫り出すように設置されていた『天神2丁目公衆便所』が、40年間の役目を終え、今年『廃止』されることがほぼ確実になったと言うことです。

 

福岡市民ならば、おそらくこのトイレの存在を知らない方はおられないのではないでしょうか?

国対道路『天神警固神社三越前』のバス停から、渡辺通4丁目交差点に向かって歩けば、イヤでも?目に付く公衆トイレがあります。写真 2

 

このトイレの特徴は、歩道に設置されていることもあって、通行の邪魔となっているとの指摘は当然としても、要するに、外から丸見えなのです。

公衆トイレは、防犯上の理由から、扉は付けられない簡易な造りで有ることは避けられず、それが『環境問題』にも発展しかねないところ、こうして40年以上も、ど~んと街を見守っていたのです。

 

この公衆トイレ、歴史的には、天神警固神社三越前のバス停から、渡辺通4丁目交差点に向う場所には、福岡の風物詩ともなっている屋台が複数営業していて、この方々用に、公衆トイレが必要だったようであります。

私自身も、未だ『しんきろう』の大将を知る前、この場所に出ていた屋台の酔客となり、このトイレには、お世話になりました。

しかし、司法修習生だった32年前には400件とも言われた屋台は、その後営業権譲渡禁止等の時代の流れにより、現在は150件くらいまで減ってしまいました。

その流れなのか、もう、天神警固神社三越前バス停周辺の屋台はなくなりました。なんと、渡辺通大丸前の『しんきろう』の近隣に移動してきた屋台もあります。

そんなことも、天神2丁目公衆便所が、時代に取り残され、無用となったとの判断に至ったのでしょうか?

 

このトイレは、私が32年前に福岡に赴任したときから存在する数少ないかたちです。

25歳の福本悟に戻ることが許される思い出の場所でもあります。人間生きている限り、トイレにお世話にならないことはありません。

天神2丁目公衆便所は、移りゆく福岡の街をず~っと見てきたのです。

 

たかがトイレ、されどトイレ、長い間お疲れ様ありがとうと言いたいです。

 

大人の対応

2015年1月30日
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 大相撲初場所で、史上初となる単独33回の優勝を飾った横綱白鵬が、場所中の取り組みを巡る審判部の判断を痛切に批判したと、『批判』されています。

白鵬が問題にしたシーンは、優勝を決めた13日目の取り組みで、勝負の瞬間対戦相手と同体ではないかと審判から物言いがつき、取り直しとなった末勝ちを決めた場面です。
白鵬によれば、5人の審判のほかビデオ判定もあるのに、取り直しとされた一番は、「子どもでもわかる」明確な誤審だと言いたいようであります。

まずは白鵬関に対し、「優勝そして偉大な記録を構築されたこと、おめでとうございます。」と申し上げます。
その努力忍耐は、簡単に真似できることではありません。
かねてより双葉山そして大鵬と言う相撲界先人尊敬し、この方々から学ぼうとする姿勢には、共感しておりました。ミスター相撲道ですね。


さて、白鵬の問題発言が報じられた後、そのほとんどが、白鵬に対する批判的意見が寄せられております。
慢心だとか、横綱なんだから「もう一丁」の気概が必要、未熟さが出ている等々です。

私も、あの白鵬関の発言は、よろしくないと考えます。と申しますか、『大人気ない』と思います。

確かにあの発言が、偉大な記録に水を指す、あるいは横綱らしさと言う点において『待った』をかけた感は否定できません。
ですが私が気になるのは、リスペクトの精神についてであります。リスペクトとは、日本語としては敬意を表すると言う意味でありますが、スポーツ界で用いられるときは、スポーツアスリートとして自分があるのは、取り巻く関係する全てに感謝の気持ちを持たなければならないと言うこととされます。

その競技が成り立ち、そして自らが優勝等の結果を残せるのも審判があってのことです。たとえは、ボール、シューズ、相撲で言えばまわし、塩一粒にも、常に感謝の気持ちを持ち続けなければならないと思います。

大横綱白鵬に、このような気持ちがないはずはありません。これがわからないようでは、未熟以前のアスリートたる資格なしと評されるでしょう。でも言ってしまったのは、大人気ないと思うのであります。

ですが、横綱から、子ども以下と酷評された審判部が憤り、師匠を通じての厳重注意に留まらず、白鵬を呼び出して指導すると言うのは、『?』と言わざる得ません。何を注意するのでしょうか?だって白鵬関は、そんな発言の是非、『やっては(言っては)いけない』ことだと分かりきつております。

私は、問題のシーンは見ておりませんが、事実としては、限りなく間違った判定に近いかったのでしょう。もちろん、審判の判定が、スポーツ界では『事実』であり、誤審と言い立てでは競技は成り立ちません。
ですが、間違い?を指摘されて指導すると言うのは……。こちらも大人気ないと考えます。

ソチオリンピックで、日本中を感動させた浅田真央さんは、「あの子、大事なところでいつも転ぶ」と発言した東京オリンピックパラリンピック組織委員会会長に対して、「きっと(発言を)後悔されているのでは」とかわしました。これこそ大人の対応ですね。今は『国技』なんて用語はあまり聞かれなくなった相撲界ですが、これに携わる方々は、もっと大人になっていただきたいものです。人気とは何か、考えさせられました。