キャンディはいかがでしょうか?

2014年12月10日
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 日曜日の夜の上りと火曜日早朝の下りに搭乗するため、空港を利用しました。

日曜は凄い混雑で、火曜日はガラガラの感がありました。

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パイロットこそ空港の花形のイメージがありますが、飛行機が運航されること、そのために空港が機能するには、様々な人々の力と協力が必要です。例えば、空港のトイレは、デパートやホテルと並んで丁寧に掃除がされていると感じます。

気持ち良く旅立って欲しいとの思いなのでしょう。プロですね。

 

航空会社のバイロイトは、一点集中寡黙な業務かと思っておりましたが、搭乗した便の機内誌に、この航空会社の社長さんが投稿しておりました。安全と高度の技能を要することは当たり前、大切なのは『察する力』だそうです。

察する力を鍛錬したことにより、初対面の人とでも、会話することができると振り返られておりました。

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機長は、この日一緒に仕事をするクルーとは、コミュニケーションが然り、様々な人々と関わることから、その人に添ったサービスをすることを心掛ける、これが『察する力』なのだというような話しです。

航空機の安全は当たり前、パイロットの資質によって、これが左右されることはありえません。警察官によって、泥棒が捕まったり、逃げられたりするのはおかしいのと同じです。

 

 

『察する力』とは、プロにあって、プラスαのサービスを意味するようです。

 

 

さて、火曜日の機内は、ガラガラです。

暇を持て余したのか、CAさんが、通路を行ったり来たりします。写真 2

何か用事を言いつけてもらいたいように見受けられます。

 

通路を通って、あちらこちらの座席を眺められるのは、落ち着きませんね。 私が、先の機内誌を読んでいたときです。CAさんが、横から『ヌーっと』皿様の物を機内誌の前に差し出してきました。

 

「何か?」と思ってよく見ると、皿の上にはキャンディが乗せられております。

どうやら、「キャンディでもどうぞ」のようです。

スーツ姿で本を読んでいる人間が、果たしてキャンディを食べたいと思っているのでしょうか?

 

まさしくこの航空会社の社長さんの『察する力』を拝読していたときなので、ベストタイミングに驚いた次第です。

弁護士は、依頼者、そして、時として、相手方の気持ち、思いを理解しなければなりません。

弁護士がプロたる所以は、『察する力』そのものを保持しなければならない、否、保持しているはずだということなのかもしれません。 プラスαの力まで必要なプロのお仕事は、たいへんだと言うことなのです。

家庭内トリクルダウン

2014年12月9日
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 先日ある報道番組で、豪華客船の旅を堪能している方のインタビューがありました。しばしば政府与党から槍玉に挙げられる局でしたから、『?』と思いましたが、旅人は皆しあわせそうでした。

 

「株価が上がった」と仰っておりました。

 

でも、本来株価は実際の経済を反映するもので、期待値から上がったのだとすると、一種のバブルです。確かに異次元緩和なんてすれば、円安株高は起きるのは当たり前、しかし輸入価格は上がるのに、安く多くの作業をこなす必要から、人手不足となって結局生産は追いつかない、そうこうしているうちに、最大の株の保有者である外国人投資家は、売りに転じますから、結局株価の上昇は限界になってしまうのだとおもうのですが。

 

と言っても、株なんか手を出したーー出せたーーことがない経済音痴や戯言と一笑されるのがオチでしょう。

 

アベノミクスの第3の矢は、成長戦略であります。異次元緩和してしまった以上、国の借金は増えるばかりですから、「後戻りできない」と言う意味において、確かに「この道しかない」のでしょう。

 

民間投資を呼び起こすのだそうですが、ある政党が指摘するような既得権益への切り込みを言う以前に、これほど成長し続けた日本経済は、さらに成長すると考えるべきでありましょうか?もはや高度経済成長の時代ではなく、少子高齢化社会であります。現在の富の7割以上が高齢者が保有しており、そlれこそブラックユーモアかと思いたくなるど、どなたかが言われた相続税率100%にでしなければ、消費は生まれないのではないでしょうか?

 

これからの世代に負担させてはならないを合言葉のように経済政策が述べられます。しかし、若年層は、今でさえ金がない、仕事がない、正規雇用を受けられないのです。

 

ある経済学者は、成熟しきった日本経済に、さらに経済戦略の必要を言い立てるのは、年寄りにドーピングして100メートルの10秒切れを求めるのと同じと評価されています。

 

さて、今日私は、サービス付高齢者賃貸住宅でひとり暮らしをする母親のところに行きました。母は、株を持っているらしく、株価の上昇をとても喜んでおりました(羨ましい!)。

 

ですが、これを使うーー私にくれるーーわけではなく、『家庭内トリクルダウン』は効きません、

 

なお、私の母は、要介護5です。経済成長のために走れ!と言われでも無理でしょう。

 

年寄りも若者も、安心平和なしやが望まれます。

 

 

 

政治の役割ーー菅原文太さんの遺言から

2014年12月8日
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 先月鬼籍に入られた俳優菅原文太さんは、晩年山梨県で農作物の栽培を通して自然に勤しむ生活をされる傍ら、世界の中での日本のあり方に関して、強いメッセージを残されました。

 

「政府、国の責任は2つある。ひとつは、国民を飢えさせないこと。もうひとつは、絶対に戦争をしないことである。」と。

 

先月行われた沖縄県知事選挙でも、菅原文太さんの勇姿が見られましたね。辺野古移設反対の候補を応援されました。何か、沖縄県知事選挙の結果は、菅原文太さんの遺言のような気がいたします。

 

でも大丈夫でしょう。

 

国民を飢えさせないためにアベノミクスはあり、国民を戦争に巻き込まないために集団的自衛権の行使が閣議決定されたのだからですから。

 

菅原文太さんに限らず、著名な芸能関係の方が、社会活動をされることは結構あるようです。

 

杉良太郎さんは、数々の慈善活動をされることで有名です。既に15歳のときからボランティア活動をされ、紫綬褒章を受賞されました。最近では、東日本大震災の折の救援物資の車両手配や杉さん自らの炊き出しが記憶に新しいですが、長年ベトナムとの有効支援に尽くされ、里子は80人を超えたと聞きおよびます。

 

また、杉良太郎さんと言えば、『遠山の金さん』を思い出される向きもあろうかと思いますが、杉良太郎さんは、刑務所への慰問活動を続けられる過程で、日本の矯正に強い関心と問題意識を持たれ、法務省から、史上初となる名誉矯正監を拝命されてもおられます。そして今なお、刑務所への慰問や矯正の関するご講演など続けておられるのです。

 

以前、杉良太郎さんの講演を拝聴させていただきましたが、わたしども法曹関係者さえいかに刑務所内の実情を知らず、改善や新しい施策を行おうとしない怠慢を叱責されました。

 

しかし、いちばんの問題は、国民が、自分には関係ないとして目を向けないこと、予算の問題とも絡むが、受刑者なんかにお金使う必要はないなどの空気があって、社会の仲間と見ていないことだと仰っていたことです。確かに、死刑の執行があるたび、ネットなどで、「無駄メシを食わすのは勿体無い、早く執行しろ!」などという意見が並びます。

 

日本は、いつから共生博愛の気持ちがなくなったのでしょう。つとに議論されるヘイトスピーチもしかり、排除の論理が見受けられます。

 

でもこちらも大丈夫そうです。

 

今回の衆議院議員総選挙で、各紙で優に300議席を獲得すると予想された政党の『マニフェスト』では、自助自立を第一に、共助と公助を組み合わせた国民の立場に立った制度を確立すること、企業の収益が増えると賃金が上昇し消費が増え、『トリクルダウン』すなわち、社会の隅々まで裕福になり、しあわせがもたらされるのだそうですから。

 

あらゆる立場環境の人であっても、しあわせになる権利があります。

 

いろいろな役柄を経験された名優の活動から、学ぶところは大きいと思います。

 

車窓から思う母と子

2014年12月7日
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出張で、長野に行きました。

 

首都圏から長野方面に行くとき、碓氷峠を通りました。長野新幹線が開通する前は、信越本線横川駅と軽井沢駅の間の急勾配を登るため、横川駅で機関車を連結する必要がありました。この停車時間を利用して、乗客は『峠の釜めし』を買うのでした。今は、横川駅と軽井沢駅の間には、在来線はありません。

写真 2写真 1

 

 

この横川駅近くに、『霧積温泉』があります。江戸時代に犬が発見したと言い伝えられるこの秘湯は、幸田露伴や与謝野晶子が逗留したことでも知られております

が、一躍脚光を浴びたのは、森村誠一氏の『人間の証明』でありましょう。

 

 

 

 

『母さん。ぼくのあの麦わら帽子、どうしたでしょうね。ええ、夏、碓氷から霧積に行く途中、渓谷に落としたあの麦わら帽子ですよ。』で始まる西条八十の詩集は、タイムスリップしたように、私たちの心を捉えました。

 

『人間の証明』では、森村誠一氏は、何を言いたかったのか、当時多感な?大学生だった私たちの間では、真剣に?議論されたものでした。作中、母に捨てられた棟居刑事が、怒りをぶつけた犯人に対し最後、「人間でよかった」と言って終わったことがやはり印象に残ります。

お母さんと言えば、今日乗車した東京駅から始まる『東京だよおっかさん』という島倉千代子さんの名曲があります。こちらは、東京に出て来た母親の手をひいて、二重橋、九段坂、浅草へとは母への感謝の思いを歌っているのです。今でこそ東京駅は、東海道山陽新幹線のみならず、東北秋田山形新幹線、上越長野新幹線の始発駅となって発展を続けますが、かつてはいろいろなドラマがあったのでしょうね。

 

年月を超え、社会は変わっても、親子の情は、今も昔も変わらないはずです。

 

民主主義は川中島にあり!

2014年12月6日
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 民主党の野田佳彦元内閣総理大臣は、怒っているそうです。

 

2年前全国民注視なの中で、こんなやりとりがありました。

 

野田佳彦元内閣総理大臣  「国民に消費税率を上げるご負担をお願いする以上、国会議員も身を切る努力をしなければなりません。議員定数削減、直ぐにやりましょう。◯◯党総裁として、この場で国民に約束されるなら、私は衆議院を解散します。」

 

◯◯党総裁  「するんですね。選挙するんですね。」

 

現在弁護士グループが、衆議院議員総選挙の差止の裁判を起こしています。これは、一票の格差を問題にするものです。この2年前、繰り返し裁判所から、格差是正をしない現行選挙制度の憲法違反を指摘されながら国会はこれを是正しないので、このまでは法の下の平等に反する選挙が行われるから事前に権利侵害を差し止める趣旨であります。すなわち、議員定数削減は、先の選挙で約束されたから、司法の場に持ち込むまでもないのでしょう。

 

ところで、一票の格差や定数削減より重要な論点があると思います。

 

それは、日本では、あるときから小選挙区制が用いられたからです。

 

これは、選挙区内ではたったひとりしか当選せず、あとは全部死票になってしまうからです。2年前の衆議院議員総選挙では、過半数どころか30%台の得票率であるのに、巨大与党が誕生しました。すなわち、小選挙区制のもとで選挙戦は、いわゆる『一騎討ち』なのです。

 

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『一騎討ち』は、戦国時代永禄4年の川中島の合戦で、上杉謙信が、馬に跨りたって、ひとりで武田信玄目掛けて切り込み、咄嗟に武田信玄が軍配で防いだという歴史の事実が起源になったと言われます。

 

川中島の合戦の一騎討ちでは、上杉謙信も武田信玄も命長らえました。その後このふたりは、越後、甲斐それぞれの領民に慕われ、数多くの功績を残されました。

 

どうにも死票ができる小選挙区制には賛成しかねるので、一騎討ちの起源、川中島に行って来ました。

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このときの川中島の合戦では7000人を超える戦死者が出たそうです。死票は民主主義に反するなどと言うことに、ハッとしました。亡くなった方は、そのまま放置されたのでしょうか。

 

いえ、違います。

 

川中島の合戦跡地に、首塚と言う祠がありました。武田方武将高坂弾正昌信が、後に敵味方関わりなく、名もなき死者を丁寧に埋葬して、戦国時代の終結を願い、無念の霊を供らったのだそうです。

 このことに感激した上杉謙信は、後に駿河の国からの塩の供給を停止された甲斐の人々のために、日本海越後で採れる塩を送ったのでした。いわゆる『敵に塩を送る』の故事がこれです。

 

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実際川中島に行って見て、歴史を知り、感動いたしました。亡くなった方は、決して無駄死にではありません。

 

さて、今回の衆議院議員総選挙、仮に死票が出たとしても、これら一票は、先人の努力によって得られた人類普遍の原理である民主主義を守るため、決して無駄にされないのだと信じることにいたしたした。

 

民主主義とは、この道しかありません。