5月,福岡市内は活気づきます。

2010年4月24日
テーマ 

『ゴールデンウィーク』と言う言葉が、いつころから言われ出したのか、調べたことはありませんが、ゴールデンウィーク(GW)期間中の5月3日,4日は、福岡市民の祭り『博多どんたく港まつり』が繰り広げられます。

どんたくの名称は、オランダ語の『Zondaq(ゾンターク)』,つまり、『休日』が語源とされますが、『どんたく』の中心である松ばやしは、筑前国続風士記にも記されているように、古くからの民俗行事であったようです。

現在のどんたくは、色々な格好をした福岡市の方々が、市内を、しゃもじを叩いて渡り歩く,歌う,踊るで、休日を楽しむお祭りとなり、言わずと知れたゴールデンウィーク中、国内で最も人が集まる一大イベントであります。

さて、この『休日』、福岡市内を有効に動く方法として、福岡市交通局(市営地下鉄)の『1日乗車券』の購入をお勧めします。休日料金は、500円です(平日は600円)。『エコちかきっぷ』と言われます。

平成22年2月22日の乗車券が欲しかったので、福岡まで行きました。

福岡空港駅から、博多駅、又は、天神駅までの片道地下鉄料金は、250円です。博多・天神間は、200円となっています。

『どんたく』の中心,パレードが行なわれる『どんたく広場』は、博多区呉服町から、中央区の天神交差点まで、地下鉄上に設けられています。

他県から、福岡市内に入り、どんたく,休日を楽しむには、福岡空港,博多駅を往復するわけですから、途中下車の可能性を考えれば、この1日乗車券を利用した方がお得です。

ちなみに、西鉄バスは、博多駅・天神間は、100円です。ただし、5月3日,4日は、どんたく広場等の市内中心部には、交通規制がかかることに、ご注意ください。

ところで、どんたく期間中、福岡市は、よく雨が降るのです。なぜだかわかりません。しかし、博多っ子は、そんなことに水を差されはしないのです。

『どんたく』が終わると、やがて初夏へ、そして、『山笠』へ向かいます。

最近の冷え冷えとした世相,天気を吹き飛ばす、『博多どんたく港まつり』に、のぼせもんが多か福岡へ、どうぞお越しください。

行かなければ呼子,イカなければ福岡

2010年4月3日
テーマ 

九州大好き、福岡大好き、魚大好き人間にとっては、『いかの活き造り』を食わずして、いかを、そして九州の美味を語るなかれです。

日本三大朝市で知られる『呼子』(よぶこ)は、平成の大合併で、唐津市に属しました。

呼子といえば、いかの活き造りがあまりにも有名です。『河太郎』が、福岡中洲で最初に提供したとされています。週末ともなれば、呼子の河太郎は、順番待ちです。

呼子のいかは、『ヤリイカ』が主ですが、東京などで出回るヤリイカではなく、『ケンサキ(剣先)イカ』を意味します。『ケンサキイカ』は、本州の西半分、特に九州北西部が、漁獲の中心で、『ヤリイカ』よりも、脚先が長く、肉厚です。

ところで、イカは弱く、人間が触れると死んでしまいます。『時化』が続くと漁ができず、入荷が難しくなります。よく、福岡市内の飲食店で、『活いかあります』と表示が出されるのは、その例です。

もっとも、呼子の飲食店は、海から生け簀をつないでおり、ほとんど毎日、いかが泳ぐ姿が見られます。特に、呼子大橋たもとにある海中レストラン『萬坊』は、ちょっとおもしろいでしょう。

ただし、1時間30分かけて呼子に行かずとも、福岡市内では、『ケンサキいか』を、年々容易に食することが可能となったようです。天然とらふぐで有名な、鐘崎漁港からは、玄界灘の『ケンサキイカ』が入るからです。

今の時期、ケンサキイカ以外では、コウイカが、とても美味しいです。これも、九州が産地といってよいと思います。亀の甲羅のような形をして、噛めば噛むほど味が出る感があります。

さて、折角福岡に行ったけれども、イカを食べられなかったらどうしますか。やはり、呼子に行かなければなりませんか。

『呼子』では、ほぼ毎日イカが確保されていると申しました。そんな呼子から、『角打萬坊』が、福岡空港に出店しています。

確か、3年くらい前から、姿を見掛けましたが、「なんで活き造りが出てないの?」と思って、敬遠していました。

ところが、昨年(実はもっと前かもしれませんが)、『ヤリイカ姿造り』の案内を見つけました。呼子直送であれば、売り切れない限り、イカをゲットできるはずです。今回も、食べてきました。

九州の方にとって、『呼子』と書いてあれば、いか活き造りは当り前なのでしょうが、悲しいかな、他県の者にとっては、あえて表示が出ていなければ心配!なのです。

以前なら、イカを食べ損ねたら、ありつけるまで、『行かなければ』と申しました。

それが、イカがなければ、最後に福岡空港が待っていると思えば、旅の楽しみは最後まで残ります。

『イカなければ、福岡』

を覚えてください。

九州の魚貝の衣替え?

2010年3月30日
テーマ 

桜の季節ともなると、世の中では、衣替え,新学期,新年度を迎え、にわかに活気づく感があります。冬に別れを告げ、春がやってきます。

冬の魚の代表格は、『ふぐ』,幸福を招く『ふく』と言われます。ふぐが市場から姿を消すと、同じ白身の薄造りが美味しい『おこぜ』が出廻ります。

同じく冬にしか食べられない珍味があります。それは、『なまこ』です。

なまこは、棘皮動物ナマコ網に属し、食べられるのは、真なまこのうち、『赤なまこ』と『青なまこ』です。

『赤なまこ』は岩場に、『青なまこ』は、砂地に生息し、長崎空港のある大村湾の『青なまこ』は、正月料理に重宝されていると、地元の方から聞きました。

どちらかというと、肉厚で、軟らかい『赤なまこ』が美味です。

4月になると、産卵が始まり、漁が禁止されます。先週、最後の『赤なまこ』を、福岡の台所『柳橋連合市場』で買ってきました。

なまこに替って、春から夏に市場に出廻るのが、『あげまき(アゲマキガイ)』です。

あげまきは、まて貝の一種、二枚貝で、瀬戸内海から南西で獲れたのですが、今は国内では、わずかに有明海に生息するだけと聞いています。

従って、『あげまき』は、九州に来なければ、目にすることはないのではと思います。韓国産が、よく入荷されます。

折から、柳橋連合市場に、今年の初物が入った日に、『あげまき』を手に入れました。早速、焼いて食しました。九州では、煮貝にして、寿司ネタになることもあります。

今年最後の『赤なまこ』と、最初の『あげまき』のハーモニーに、感動しました。仲西商店さん、有難うございます。

それと、同じ棘皮動物である『ウニ』,この時期の特産である以前お話しした『阿久根のうに』1枚1,050円を買いました。

これからウニは、北上します。もう春ですね。

4月,九州では、花の便りが聞かれます

2010年3月29日
テーマ 

春の花と言えば、何でしょう。菜の花,桜,チューリップ,つつじ等々、温暖でありながら、火山あり、四方を海で囲まれた九州の花事情は、本州とはまた違った特色があります。

年が明けると、『薩摩富士』と言われる開聞岳近くの野山には、もう菜の花が咲きます。鹿児島中央駅から、山川駅に向かう指宿枕崎線には、『快速なのはな号』が運行されます。特に、『イッシー』で有名な池田湖から眺める開聞岳は、絶景です。何だかとても暖かい気持ちにさせてくれるのではないでしょうか。

やがて北上する『菜の花』は、4月になると、博多湾に浮かぶ能古島,『アイランドパーク』に、約50万本が綺麗に並びます。ついでに申せば、この時期、能古島周辺の『あさり』が、とても美味しくなっているのです。

チューリップと言えば、ハウステンボスです。こちらも、テーマパークですが、知名度は、全国区でしょう。最近、再建計画が発表されました。

(長崎ハウステンボス: 2008年3月下旬 事務所の旅行の写真より)

『つつじ』は、鹿児島市の吉野公園,久留米市の久留米百年公園他、九州各地で、4月も後半には見られますが、佐賀県三養基郡基山町の『大興善寺』のつつじが、忘れられません。

福岡市に住んでいた26年前、友人と一緒に、JR基山駅から真っ直ぐ歩いて登った別名『つつじ寺』のこじんまりとまとまった、鮮やかなピンク,薄紫色の花は、見事でした。

そして、つつじで忘れてはならないのが、『ミヤマキリシマ(深山霧島)』です。九州で、これを知らない人は、おられないのではないでしょうか。

文字とおり、霧島で発見されて名付けられたつつじの一種で、高山に自生する花です。5月から6月、九州全域で見られます。霧島市,九重町等では、市(町)の花に指定されており、霧島山,えびの高原,九重山,さらには、阿蘇山,雲仙岳にも分布するのは、この花が、火山と関係があるからではないかと聞いたことがあります。

ピンク,薄紅色の1メートルくらいの低木ですが、遠くから見るほど、美しさを感じることでしょう。

暖かさを増す九州に、花をご覧に、ぜひお越しください。

○○前線北上中

2010年3月15日
テーマ 

先週福岡市では、観測史上2番目の速さで、桜の開花宣言が出されました。

鹿児島県阿久根市といえば、何を想像されますか。私は、『うに』です。

うに(ウニ,雲丹)は、北海道,東北等『北』の産物と思われる向きもありますが、九州のうにこそ、最高と思っています。

もちろん、夏季の積丹,利尻,礼文等のバフンウニも美味しいです。

ただ、なぜか東京では、九州産のうにを見ることがありません。もっと知っていただきたいです。

うにの旬は、夏,6月以降が特に美味しいとされますが、それは、海水の温度等、うにの成長と関係があるようです。

まず、3月,4月は、阿久根産が出、ついで、大分県佐伯産も出回ります。

ちなみに、大分空港到着ロビーの荷物預りベルトコンベアーでは、佐伯産のうにを形どった大きな置物が、荷物預りの最初に出てきました(最近は、姫島産の『海老』になったようです)。

さて、最も美味しいと信じる玄界灘に面する佐賀県唐津の『赤うに』を、多く目にするのは、4月に入ってからでしょうか。

そのこじんまりと崩れず、しまったうには、絶品です。九州では、板ごと出されます。

誰でも知る『稚加栄』や、『河太郎』に行かずとも、『磯貝』はもとより、博多湾を望む糸島半島の『福岡一安い』をうたうとある活魚店で、唐津産や、平成の大合併で、唐津市に含まれることになった、活いかと朝市の町『呼子』のものが、1枚1500円位で食べることができます。

福岡市内では、この時期、地物が出始めます。志賀島の金印公園前でも、4月になると、地元のおばちゃんが、獲れたてを売っていました。
だいたい1000円代です。市内のスーパーでも、7月ころには、福岡産ではなく、『志賀島』とシール貼りした板を、よく見ることがあります。

流氷が去った北海道では、海明けの『かに』が美味しいと聞きます。九州では、桜の時期とともに北上を続けて、やがて旬を迎える『うに』が、待ち遠しいです。

九州,特に唐津の『うに』を食べたら、うに感?が変わるはずです。