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離婚すべき事案で離婚を延ばしても良いことはありません。

(2021/07/27)

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離婚事件の鉄則は、「愛せなくなったら離婚」「愛されなくなったら離婚」です。

 

離婚を求められる理由はない、理不尽だと思われても――そんなパートナーをご自身は未だ愛していると思っていても――愛されなくなったら離婚すべきです。

 そして、理不尽・身勝手な主張・要求にはしっかり反論対抗し、離婚を強いられる側の不安や不満は、明確に述べなければなりません。

 当事者両人も、もう元には戻らない、戻れない。愛してもいないし、愛されてもいないと認識しているのに、別居して何年経過しても離婚しない夫婦がおります。

 両当事者が、それでよいとお考えならそれでよいのです。それがこのご夫婦の婚姻の在り方であり、周囲がとやかく言うことではありません。

 しかし以前にも言いましたが、離婚すると言ったのに、その後の手続に進まない、あるいは離婚は嫌だと言ったのに、別居状態が続く、今の状態を受け容れているケースはしばしば見かけます。

 これは、「離婚しないメリット」があるからです。

 困ったときにならないと、基本的に人間は動きません。心が離れてしまっていても、今の状態で困っていないから事態は動かないのです。

 それで両当事者とも不満はない、困っていなければ、これまた周囲がとやかく言うことではありません。しかし片方の当事者は困った、あるいは不満が生じることはあります。しかしパートナーは困っていない、つまり「離婚しないメリット」があるのです。

 例えば、毎日喧嘩ばかりしている夫婦が、離れ離れに暮らすことで、あえて離婚手続を執ってあーだこーだと言い合うよりも、安寧なこともあります。

これもまた、「離婚しないメリット」です。これがある限り、こういう人は動きません。

 このような状態に陥っているパートナーの方、このままで良いと判断され、状況を変えないこともまた「離婚しないメリット」です。つまり、当事者双方にメリットがあるのです。

 これに対し、本質的な問題は解決していない。このままでは将来が不安だとお感じになる方は、自ら動かなければなりません。

 つまり、パートナーの「離婚しないメリット」は、私は受け容れられないということを宣言しなければならない。そういう夫婦形態は受け容れられないと言うことを。

 つまり婚姻関係は、客観的に破綻していて、もはやこのご夫婦両者が納得し、同意できる婚姻関係の継続は不可能ということを意味します。

 つまり、「こんな状態」が嫌だと意を決して動いたならば、必ず離婚になるとうことです。こんなケースよく見かけます。

 事態を動かすためには、ご相談にいらっしゃることがその第一歩です。