スカイマーク経営破綻の影響は、様々なところに出ているようです。
まず、私自身に起きました。来月の福岡出張には、スカイマークA330型を予約しておりましたが、2月1日から、コストがかかるA330型は、運行中止になりました。
『ミニスカ便』の別目で昨年登場したA330型は、座席幅が広く足元の感覚も広いので、体型に問題がある私は、重宝しておりました。
決してミニスカートのファンではありませんので、誤解なきようお願いします。
スカイマークは、羽田空港を拠点にしておりましたが、偉い?ところは、地方路線をかなり運行していたことが挙げられます。
沖縄離島の新石垣宮古路線や、茨城空港に乗り入れる国内唯一の航空会社でした。
かつて羽田鹿児島路線は、不採算として廃止したにも関わらず、数年後また復活させたことを私は覚えております。
民事再生手続きの申請に伴い、離島路線の廃止や、茨城空港や米子空港発着便を中心に、かなりの減便が出るのは確実とされます。
これで困った自治体があります。神戸市であります。神戸空港は、7割以上がスカイマーク便です。
しかもスカイマークは、西の拠点として羽田や茨城から長崎や米子に行く場合の乗り継ぎ空港として、神戸空港を位置付けておりました。
私も神戸空港を利用したときは、スカイマークを利用しました。確か1万円だったと思います。当然新幹線より安いです。
神戸空港は、海を埋め立てて開港しました。三ノ宮駅までモノレール?が直結するなど、まあまあ便利な位置にあります。
それと、空港がある人口島から神戸市内を臨む夜景が、六甲山からの山の夜景に対して海からの夜景として、人気のスポットになっていました。確かに綺麗でした。
神戸空港と市街地を結ぶ位置には、次々と工場や企業の支店がオープンしています。
豪華ホテルもあります。神戸市は、神戸観光や商工業に影響が出ると心配しているとのことです。
よく、地方の不採算路線からの撤退が表明されると、しばしば地元自治体が、存続の『陳情』に行きますね。まさか政令指定都市の神戸が……と思われるでしょう。
もっとも、そもそも関西に3つも空港が必要かと言う議論こそ正しいのかもしれませんが。
企業の社会的使命と言う言葉がよく聞かれます。
会社企業も、自然人(民法では、人を指して自然人と言います)と同じく法人として権利の主体とされています。
だからこそ企業献金なんて世界に例のない行為が認めらるのだと理解されます。また、所有と経営の分離の必要性も言われます。
会社企業は、その代表者等の私物ではない、これを経営する者は、会社企業がそれ自体生き物であり、社会に溶け込み、その責任を果たす必要があるのです。
スカイマークは、確かに辞任した前代表取締役社長が莫大な資金を投じて所有し、何度か経営危機を脱しました。
前社長は、最大の株主でもありました。しかし、東証一部上場会社ともなったのですから、スカイマークは、もはや社会の一員となっていたのです。
私は、やはり「マッサンは偉い!」と思います。
マッサンことニッカウヰスキーの創業者竹鶴政孝氏は、社長でありながらオーナーではありませんでした。
でも、ニッカウヰスキーは、アサヒグループホールディングスがしっかりとマッサンの意思を受け継いでいます。
と言うか、ニッカウヰスキーは、「実はアサヒビールだったの?」なんて思っていた方は、ほとんどおられなかったのではないでしょうか?これが企業が社会に根付き生き続ける道なのでは?
来月余市に行って来ます。
もっとも、羽田新千歳間には、大好きだったスカイマークA330型航空機は、もうありません。