クライマックスシリーズ

2014年10月17日
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10月、プロ野球界では、「クライマックスシリーズ」が行われています。

 

 クライマックスシリーズは、形式的には、「日本シリーズに出場するチームを決める手続」と言えます。

そして、プロ野球の日本一を決めるのは、「日本シリーズ」だと思います。そもそも「クライマックス」とは、最高潮,山場などの「その場面の盛り上がり」を意味するような言葉であり、各試合には、勝敗を決する山場となる場面,見る人の歓声が、最高潮に達する場面はあったと思います。

 

「さらに場面が盛り上がる」という意味で、「クライマックスシリーズ」と名付けたのでしょうか。

 これと同じようなシステムは、サッカーJリーグには、J1に昇格するチームを決める「プレーオフ」や、J2,J3の「入れ替え戦」があります。

 こちらは、「クライマックスシリーズ」とは言わないようです。

 

 私は、プロ野球日本一を決定する試合に参加できるチームを決めるシリーズを、どうして「クライマックス」と呼ぶようになったのか存じません。

 

 ここでもやはり、観客動員の意図が働いていることは否めないでしょう。また、リーグでの順位がほぼ決まってしまうと、プロでありながら、モチベーションが下がり、いわゆる「消化試合」のごとくなってしまったら、ファンに対して失礼だとの思惑もあるのでしよう。

 

でも、あえて「クライマックス・・・」なんて言わなくでも良いように思いますが。

 こんなふうに思ってしまうのは、おそらく日本語読みをするからでしよう。

 

意地悪く考え れば、クライマックスシリーズが終わったら、「もう最高潮の場面はないの?」「山場は見られないの?」となってしまいます。

 日本人は、英語力に弱いと言われますが、そうであるがゆえに、横文字を上手く、都合良く?使っていると思います。日本一決定戦の参加資格を獲得するゲームを「最高潮」「山場」と囃し立てても、なんかおかしい感じがしませんか?

 しかしこれを、「クライマックスシリーズ」と一言表現するだけで、すんなり収まる感じがするのはなぜでしょう。

 

つまり日本人は、英語力がない、本当は、横文字が苦手だから、五感の作用で受け取るしかないからではないでしょうか?

 

ちなみに、アメリカ大リーグでは、「ワールドシリーズ」と言いますね。英語圏では、この参加資格を得る試合は、さすがに「クライマックスシリーズ」とは言えないのではないのでしょうか。

 

モチベーションが、motiveとactionの造語であるなんて考える必要はないでしょう。

こうして見ると、日本人は、日本人に合う上手い横文字の使い方をしているなと思うのは、私だけでしょうか?