来年もまた、福岡で井原正巳氏の姿を見たいサポーターのひとりごとです。

2016年11月28日
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ストーブリーグと言う言葉があります。各種スポーツがシーズンを終え、公式戦を行わない期間です。この間に選手はそれぞれに自主トレをし、また束の間の休憩をします。そして引退する選手、いわゆる戦力外となってチームを離れる選手様々です。それはチームを率いる監督とて同じことです。

サッカーJリーグはリーグ戦を終え、現在チャンピオンシップ、昇格プレーオフ、入れ替え戦が行われています。J2では、コンサドーレ札幌と清水エスパルスが来季J1昇格を決めました。いずれもJ1の経験があるチームで、特に清水は、昨年初めてJ2へ降格したところ、1年での復帰を果たしました。

今年から清水を率いる小林伸二監督は、『昇格請負人』と呼ばれます。大分、山形、徳島、そして今年は清水を昇格させました。それぞれにチームカラーは異なるのにすごいことです。かつてアビスパ福岡が、リトバルスキー監督時代に、『成績不振?』の責任を取って(取らされて)、監督ではなく小林統括本部長が辞職したことが思い出されます。そして小林伸二氏、山形の監督になり、すぐにチームをJ1へ昇格させました。

小林伸二氏の手腕は、シーズンを見据えてのチーム編成、モチベーションの持ち方かもしれません。今年の清水、J2最強と言われながら、シーズン当初は結果が出なかったのですが、後半戦は怒涛の強さで遂に最終週の前に2位になり、そのまま逃げ切りました。山形でも徳島でも、気づかれないうちにキチンと収まるところに収めた印象です。
それにしても今年のJ2の上位3チームは、凄かったですね。


まだ昇格3チームめは、このひとりごとを書いている段階では決定しておりませんが、揃って来季の活躍を期待します。

勝つものあれば敗れるものもあります。既に今季をもって退団する監督がおられます。ギラヴァンツ北九州の柱谷幸一監督は、今年チームがJ2を降格した責任を取るかたちで監督を辞することを表明されました。柱谷監督になる前年、当時のチームの主力が他チームへ移った状態にあり、これの立て直しから始めて翌年にはJ1への昇格プレーオフに出場できる5位となり、アビスパ福岡がJ2を3位となった昨年は7位でした。


ところが今年は22位となって、来季J3へ降格となったのです。その理由はわかりませんが柱谷監督、北九州の4年間に、感謝の言葉だけを述べてチームを去りました。北九州に限りませんが、チームが勝てないのは、監督のみの責任とは思えないケースが少なくありません。アビスパ福岡が、ダントツのJ1最下位となって降格するのは、井原正巳監督のせいだと思えないのと同じです。

ところでまだチームは、大事な試合を続けているのに、監督が退団することが決まったチームがあります。今年J2で21位となったツエーゲン金沢の森下仁之監督は、契約満了を理由に今季をもって監督を辞めるそうです。それがリーグ戦最終日に入れ替え戦に出場する年間21位が決定した直後に表明されました。大切な入れ替え戦前のタイミング、いろいろな意見が出されています。チームは、ホームアンドアウェーの入れ替え戦第1戦をアウェイゴールを挙げて勝利しました。監督最後の試合の餞の思いなのでしょうか。ホームでの第2戦に目が離せません。

昇格プレーオフ準決勝、J2年間3位で、同じ勝ち点ながらプレーオフに回った松本山雅FCは、年間6位のファジアーノ岡山と、ホームで対戦しました。毎年このプレーオフの是非は議論されます。勝ち点差19での一発勝負、後半アディショナルタイムに勝ち越し点を奪った岡山が、松本に勝利しました。


両チームの健闘は讃えられるべきですが、なんとも残酷なシーンです。昨年のアビスパ福岡が懐かしい。松本の反町康治監督は謝罪しました。今は何も考えられないと。

反町康治氏もまた、昇格請負人です。松本山雅FCをここまでのチームに仕上げたのは、反町監督だからこそだと評価されます。短期間にJFLからJ2、そしてJ1へ上り詰め、今年は惜しくもJ2で3位でしたが、誰も監督を責める人はいないでしょう。地域密着型Jリーグの趣旨をいかんなく発揮し、ホームゲームはいつも満員でした。チームから離れる意向を感じましたが、慰留の声が上がると思います。確かに監督は最高責任者であり、結果を求められる立場です。ですがその結果は、様々な要因により出されたものであって、全てが監督の能力ではないと思うのです。


チームが存続していくには、長くファンサポーターから愛されなければなりません。ファンサポーター、支援する企業個人から愛される人、それが監督はじめフタッフの大きな役割と思います。現場とフロントそしてファンが一体となったチームが長く続くのでしょう。さてアビスパ福岡、そろそろ来季のため始動しなければならない時期です。

紺色の井原アビスパ、また見たいと思います。