南米コロンビア北西部メデジンの空港から50㎞離れた山岳地帯にボリビアのラミア航空のチャーター機が墜落し、多くの死傷者が出た事故が起きました。
この航空機には乗客72人、乗員9人が搭乗し、ボリビアのサンタクルスを離陸し、コロンビアのメデジンに向かっていたとのことで、その中には、ブラジルサッカーリーグ1部に所属する『シャペコエンセ』の選手首脳陣48名と同行記者21人がおり、発表された搭乗者名簿には、日本のJリーグで指導し、またプレーした人たちが複数含まれていたと報道されています。
シャペコエンセの関係者は、南米クラブチーム選手権の決勝戦に出場するため、このチャーター機に搭乗しておりました。チームは、数年の努力の末1部リーグに定着し、初の南米選手権での決勝進出だったそうです。ちなみに、日本で行われるクラブチーム世界一を決める大会は、この南米クラブチーム選手権の優勝チームと、日本のJリーグカップ杯のチャンピオンが対戦することになっていて、その衝撃は、日本国内にも拡がっている様子です。 それにしても航空機事故は恐ろしい。公共交通機関としては、最も事故の確率が低いものの、ひとたび事故となると、その被害は甚大悲惨であります。着陸態勢に入ったこの航空機から管制に対して、電気系統の不都合を指摘する連絡が入ったようで、事故当時は周辺は豪雨とのこと、負傷者の捜索活動も難航したと報道されています。なんとも悲しく、言葉がみつかりません。お亡くなりになった方に深く哀悼の意を捧げ、負傷した方には、その心身の回復を願うものであります。このチャーター機は、主として南米のスポーツ界の関係者が利用しているらしく、先日事故にあったこの機体に搭乗したサッカーアルゼンチン代表のメッシ選手は、深い哀悼の意を表明されました。 事故はなんでも、どこでも恐ろしく、あってはならないことです。今回の事故は、ブラジルのブロサッカーチームそのものを奪い取ったかの結果となるかもしれず、街は深い悲しみに暮れていることが想像されます。一瞬のことで、大きな残酷な結果を残します。この事故では、既に日本のいくつかのJリーグチームが沈痛な思いでメッセージを出しています。事故発生の一報のとき、昨年アビスパ福岡に所属していたブラジル人モイゼス選手の名があり、昨年彼のプレーを見た私も、大きな衝撃を受けました。ただ後に案じたアビスパ福岡の選手により、モイゼス選手は、怪我のためこの大会には同行していなかった、難を逃れたことがtweetされ、『不幸中の……』とは言えませんが、率直に胸をなでおろしました。 南米大陸ほど広大な面積を持たない日本でも、プロアマ問わず、スポーツの試合や練習等には、移動はつきものです。電車バスから航空機船舶と交通手段はいろいろです。アビスパ福岡のサポーターである私が、しばしば福岡空港近くのホームレベルファイブスタジアムに行き来するくらいですから、選手関係者は、しょっちゅう航空機等を利用しているでしょう。今年プロ野球日本一になった北海道日本ハムファイターズは、ホーム開催試合以外は、道外に出るために、全て航空機を利用しての移動となっているのでしょう。この『ひとりごと』で、広島カープの選手たちが、札幌市への移動のためにチャーター機を用意したことを書きました。裏にはこんな現実があったのです。 日本各地を疾走する新幹線、もし大きな事故が起きたら、その被害に遭った本人のみならず家族会社地域等多くの関係する方々に、影響が起きるでしょう。事故はあってはなりませんが、バックアップ体制ではありませんが、危険の分散を考えておく必要はあるのではないでしょうか。もとより人の命は危険の……なんてあり得ません。ただ現実に今回のようなことが起きると、どのように回復すれば良いのか途方にくれるのが、率直なところではないでしょうか。 だから何か名案はあるのかと問われれば、私には浮かびません。もどかしいです。かつて目の前で見たひとが突然消えた!こんな衝撃はないでしょう。航空機事故そのものの衝撃を忘れるくらいの今回のサッカー選手、チームが巻き込まれた災難を知って数時間の段階での整理がつかないひとりごとでした。『あっ、そうだ。今日航空機に乗るんだ』。思い出しました。