『きもちのいいくらいの変節』って、大臣になれば誰にでも起きるのでしょうか。

2016年10月7日
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臨時国会は、衆議院そして参議院の予算委員会に質疑の場を移しました。

内閣総理大臣の指名や予算の先議、また、いわゆる3分の2の再議決等、憲法上衆議院の優越が定められています。


例外は、憲法改正の発議で、両議院の総数の3分の2とされていて、いかに日本国憲法が世界に稀に見る硬性憲法だと知りうるのです。ゆえにこれの改正発議が可能になる議員の総数が、そこまで達したと言うことは、まさしく一強多弱、悪く言えば、『一党独裁』となるわけです。

今日は、憲法改正についてお話するのではありません。数の横暴に屈することなく国民の声を届ける『良識の府』の機能が、参議院には期待されています。


ただ、もう3分の2になり、先の安保法制の審議を見ても『?』ですが、ここにきて、少し注目を浴びつつあるようです。それは、野党第一党民進党の代表となった蓮舫氏は、参議院議員だからです。

内閣総理大臣は、憲法上は、参議院議員でもなり得ますが、衆参で異なる議決がなされた場合には、衆議院の議決が優先されます。


この例は、かつて参議院が、当時の社会党委員長の土井たか子氏を首班指名したケースがありました。そんなことからか、『政権奪還』を目指すと言う蓮舫氏、衆議院への転身が囁かれてもいますね。

また話が脱線しました。今日は、日頃あまり注目されなかった(失礼!)参議院が、蓮舫氏の登場により、報道機関に取り上げられるようになりましたので、ここで知られたところについてひとりごとを始めます。


対象となるのは、稲田朋美防衛大臣とのやりとりです。稲田朋美氏、言わずと知れた自民党の中でも極めつけのタカ派であり、安倍自民党総裁にたいそう気に入られていることは、衆目の一致するところです。


女性議員の中では、最も首相の座に近い人とも持て囃されています。

蓮舫議員、安倍内閣の一員となった稲田大臣に対し、過去の発言を確認させ、これを安倍内閣の閣僚として維持するのかの点で、多方面から質問を発しました。閣内不統一を露わにして、安倍内閣総理大臣の任命責任を問う狙いがあるわけです。


私も不思議でした。

この人稲田朋美氏の本音、理屈からすると、これまで日本政府、歴代の内閣がとっていた諸々の政策や理念は、真っ向から否定されるので、きっと野党から追及されるだろうなと思えたからです。



まあ、お得意なヤジで誤魔化し、『ヒラメさん』に大挙協力してもらう算段でしょうかね。

稲田朋美氏が、『自民党は、国防軍を創設することにしました!』とあちらこちで発言していることはかなり知られています。


これはまだ発足したものではありません。自民党の立場でも、憲法改正が必要になるからです。なんとなれば、日本には軍隊は存在しないことになっているからです。自衛権を行使するための最低限度の実力部隊が、通常防災活動等に従事する自衛隊だからです。


ですから、自衛隊に要する費用は、防衛費と言います。以前ある政党の若い幹部が、『人殺し予算』と発言して更迭されたのは、日本国憲法上、殺し殺されることが避けられない『軍隊』は、存在しないからです。


ところが稲田朋美氏、防衛費と言わず、『軍事費』と言っています。もっとも安倍晋三内閣総理大臣ご自身、自衛隊を『我が軍』と言いましたが。でも、防衛大臣となったら、防衛費になるんですかね。

稲田朋美氏、ハッキリと日本には核武装の必要性を言っていましたね。単なる精神論や議論ではなく、日本の国家戦略として検討すべきだと。


そんなお考えの稲田朋美氏、蓮舫氏から指摘された過去のご自身の発言を掲載された雑誌の該当部分を読み上げました。


『子ども手当部分をそっくり防衛費に回せば、軍事費の国際水準に近づきます。自分の国を自分で守ることを選ぶのか、子ども手当を選ぶのか、国民にわかりやすい議論をすべきでしょうね』と。子ども手当は、財源がないからと、その理由付けもしていました。

財源の話は良いでしょう。財源がないのに、やれ公共事業だ、やれ法人税減税だ、そして何故か参議院議員選挙前に、低所得者とされる高齢者に、30.000円を渡してもいますから。


だって、国債発行残高はいっこうに減らず、日銀はゼロ金利政策なんてやっているのですから、財源がないことは、何も子ども手当だけのお話ではありません。財源がないのに、軍事費なら良いって発想はわかりませんが。

稲田朋美氏、蓮舫氏から、現在もその見解か、内閣の一員として、過去の発言見解を撤回する気はないのかと質されました。


いずれも撤回する気はないし、閣内不統一不統一でもないと答弁しました。安倍内閣の一員として、子育て政策、福祉政策は、財源を見つけて充実させるべきであり、防衛大臣として非核三原則を守り、唯一の被爆国として、核のない世界を全力を挙げて実現するために尽くしていく所存と述べたのです。これを受けた蓮舫議員、『気持ちいいくらいまでの変節ですね。』と。



果たして稲田朋美氏、変節したんですかね。それとも大臣である限りの『時限答弁』なのでしょうか。大臣にしがみつくための変節するなら、こんな変節、良いですね!

さて、今日は、日本弁護士連合会の人権擁護大会シンポジウムが福井市で開催されています。


テーマのひとつは、『立憲主義と民主主義を回復するためにーー安保法制と秘密保護法の適用・運用に反対し、その廃止を求めてーー』と題して議論がなされています。私も応援する毎日新聞社特別編集委員をされる岸井成格氏もいらっしゃて、基調講演をなさいました。きもちよく変節されたなら、こちらにいらっしゃればよいのにと思いました。


いろいろ勉強できますよ。

『自分は悪くない、被害者だ、なんで弁護士費用を負担しなければならないんだ』と思われる方へ。

2016年10月6日

きさらぎ法律事務所は、事務所内での初回の相談は無料で、相談時間の制限を設けておりません。

 

ホームページをご覧になるなどして、毎週初回相談の方が見えられます。私が相談を受ける前、その申し込みの電話を受けたときにいくつか感じることについては、この『ひとりごと』でお話しました。ここでは繰り返しませんが、とにかく事務所に来ていただきたい、全てはそこからであり、いらっしゃってお話をされることは、絶対に無駄にはなりません。

 

そして、相談前に描いていた方向結論や、期待していた答えが得られることはほとんどないことが実感されます。それでもご相談者にとって、問題が解決することに気づかれるはずです。『急いでいる』『費用を教えて欲しい』『得意で強いのか』の質問に、その場で期待する答えがなかったことを理由に、きさらぎ法律事務所での初回無料相談をパスされるのは、私が言うのはおかしいですが、『本当にもったいない』です。

 

さて、今日は、きさらぎ法律事務所にいらっしゃって、相当時間ご相談され、目指すところ、着地点が認識でき、そのまでの諸手続きとプロセスがわかって費用(着手金)もご説明したのに、ご依頼をされないケースに関して、私が思うところを書きます。

 

以前申しましたとおり、きさらぎ法律事務所での初回相談を受けられた方には、その場で委任契約は締結いたしません。いわゆる即ご依頼を受けることはしないのです。それは、あたかも相談をしたら、必ず頼まなければならないかの雰囲気があっては、半ば強制であり、そんな関係で、この先信頼関係が築かれるか疑問だと言う当たり前のことはあります。

 

それよりも大切なのは、ほとんどの方が、期待した答えが得られなかった、しかし解決のためにこうしよう!と案内されて、『そうかなぁ』と感じたはずであり、今一度本当にそれで良いのか、落ち着いて考えて欲しいからです。

 

ここにいらっしゃる方は、これまたほとんどの方が、初めての法律相談ではないようです。

 

あちらこちら訪ねて弁護士から『回答』をもらった上での相談です。つまり、以前得た回答では、『解決』にはなっていないと言うことです。 『解決』ってなんでしょう。法律問題に遭遇する方は、すでにその段階で、なんらかの権利侵害を受けていたり、失ったものがある、少なくとも何か放っておけない事態が発生しているわけです。

 

ゆえに、何もしなかったら、何も解決しないのは当然のこととして、仮に行動を起こす、弁護士に依頼して法的な対応をするとしても、元々の状況にプラスはもたらされません。例えば、時価1.000.000円もする貴重な骨董品を預けていたとこら、その家に泥棒が入って盗まれた、預けた人に対して損害賠償請求をしたところ、裁判等によって、1.000.000円の賠償金を確保することができたとします。

 

その場合、件の品物は返ってこないことは理解されるとして、このような手続きを取る羽目になったことに関して、賠償して欲しいと思う方はおられると思います。相談の場で、かかった弁護士費用は、相手に請求できますか?と質問を受けることがあります。

 

もしこれが支払われないとなると、弁護士に金を支払った分だけマイナスとなったと感じられるからです。 今、民事訴訟法の改正論議の中で、弁護士費用の敗訴者負担が検討されています。

私は、これには強く反対します。国や行政を相手に声を上げる人が無くなって、強いものの横暴が続く世の中になると言うのは、あらゆる場面で私が申し上げているところですが、それよりも現実的な問題があります。

 

以前ここに取り上げた『強いですか』『勝ちますか』の論議が横行し、これに応えるべく弁護士の側も、ほぼ例外なく『強いです』『勝ちます』と言うでしょうーー私は言いませんが。

 

そうでもしなければ、権利侵害を受けた人、権利を主張したい人は、何を頼り、どうすればよいのですか?反面、『勝ちます屋』が増えるでしょうね。何の根拠も理念もなく、単に困っている人を食い物にする輩が出る危惧もあります。金を使って、弁護士を使えるごく一部の『強い者』は別として。

 

何を言いたいかと思われます。おそらくご批判を受けるであろうことを承知で申します。それは、弁護士費用を支払うのはもったいない、損だ、意味がない、そんなもの、相手が支払うべきだのお考えが招く危険性であります。

当たり前ですが、いったん失われたモノは、元どおりになりません。さきほどの骨董品の例でもお分かりのように、壊れたモノは元には戻りません。でも、その価額に相当する価値は、弁護士に依頼することで確保回収できました。何もしなければそれで終わりです。

 

このとき、弁護士に金を支払って損をしたと考えるかどうかです。そして、この判断が、依頼するかどうかの段階で、影響していると思うのです。 日本弁護士連合会は、平成16年に、報酬会期を撤廃しました。

 

費用は、依頼者と弁護士との間で、自由に取り決めしてよいことになりました。これで、きさらぎ法律事務所の初回相談が無料であることの理屈がつきます。それまでは、業務の有償性から、無料相談は、基本的に弁護士会そのもののが主催するような公的なものに限られていたからです。

 

ただし、会規が無くなったからと言って、以前あった会規に沿って費用を決めても構いません。私は、異本的に元存在した会期に準拠して依頼を受けます。例えば、ある事件で、着手金300.00円としましょう。

 

『30万円』と聞けば大金です。一般の人は、即座に右から左となる金額ではないと思います。この着手金は、何が含まれるかと言えば、依頼事件が終結するまでの弁護士の仕事料です。何年かかろうと、その間何回時間打ち合わせその他に要するとしても、また、何回裁判所に行こうとも、そのとき何時間拘束されようとも、全て含まれています。

 

もちろんこの間弁護士は、弁護士であるだけで、事務所経費は負担しております。 『着手金と報酬で、〇〇円取られるんですか?』と言われる方がおります。やはり弁護士に金を支払うのは無駄だと思われるのでしょう。それは、もう『説得』できるものではないです。

 

それと、弁護士費用ではないにしても、『金を支払って解決する』との考え方に馴染まれない方も多いと感じます。現在相手方から、あーだこーだと権利主張されている、すなわち金を支払えと言われているケースで、とことん拒絶しているがゆえに、解決していないケースです。

 

確かに事案の内容としては、この相談者に分があるとします。それでももう一切相手をしない、何も言われないために何をするかの観点で考えていただきたいものです。このようなケースでは、たいていご相談者には、既に幾ばくかの『利益』が入っていて、これを吐き出したくない、つまり、心情的に相手方は、ずるい、ケチだと思っていて、諦めきれないことがあるように思います。

 

もとより全く理不尽な要求には、断固として対決してケジメをつけるべきです。今、ここで決断することで、もう悩まなくても良いのに……と思うことはあるのです。 『金は天下の回りもの』とも言われます。弁護士にお金を使うこと、弁護士と打ち合わせし、その方針に沿って出したお金は、無駄金ではありません。

 

何にお金を使うか、生かしたと願うものです。

 

確かにスタンディングオーベーションは、誰かに指示されて起きるものではないのですが。

2016年10月5日
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開催中の臨時国会は、委員会に審議が移されました。

 

ここでも最初に、安倍晋三内閣総理大臣が野党から指摘されたのは、例の衆議院本会議場での『拍手と起立』の件です。あのとき確かに安倍晋三内閣総理大臣は、今このときも、国民のために任務に服している諸君、具体的には海上保安庁、自衛隊、警察の職員に敬意を表して拍手を送ろうではありませんかと議員に促しました。

 

ところが、安倍晋三内閣総理大臣、これは自然発生的に起きたことであり、何が問題なのかわからないと言っています。冗談ではありませよ。 この問題性に関しては、この『ひとりごと』でお話ししました。

 

本当に問題点がわかっていないなら、三権分立、議院内閣制や、国会の議事進行等に関して、学校で教えてもらったほうがよいでしょう。かつて安倍晋三内閣総理大臣は、自らを行政府の長と言い、国会議員に対して、もっと勉強されたほうが良いとも言われましたし、ポツダム宣言は詳らかに読んでいないゆえに、アメリカが、原爆を2つと落としてこれでもか!って威嚇して、やむなく受諾したものとも仰っていましたから。

 

まあこの際、まとめてしっかり勉強された方がよいでしょうね。 今日は、問題ないと言われる安倍晋三内閣総理大臣の理由つけがまともなものではないので、これについて申します。

 

その1つは、アメリカの議会では、しょっちゅう議員らの演説のとき、起立して拍手が起こるとの点、あれは誰かが拍手しようではありませんかと言って起きるものではない点で、例えとして不適切ですが、そもそも何のため、誰に対して拍手しているのでしょう。

 

アメリカの警察や軍隊に向けてのものではありません。国民を代表して、政府等に向かう質問者に対して、敬意を表するものと聞いたことがあります。それと連邦議会、大統領の演説のときは、ヤジを飛ばしたり、歓声をあげることなんかないですね。感動のあまり?拍手する人はいるでしょうが、それをするのは、基本的に、演説が終わったときだと思います。

 

2つめ、すなわち、自分が予めそうしなさいと議員に依頼したものではないとの点、いくつかの報道では、内閣官房副長官が、自民党の国会族に話して、議場前列に席がある当選1.2回の議員に、この部分で起立して、拍手するよう働きかけたと出ています。

 

それはそれとして、仮に自党の議員が、『拍手しようではありませんかと』に感動して?自発的に立ち上がって拍手したのだとしたら、この組織の長って、本当に部下を指導監督していないと言わざるを得ません。繰り返し言いますが、国会での内閣総理大臣の所信表明演説は、議員内閣制のもと、国政を国会より託された内閣が、国民の代表が集まった国権の最高機関に赴いて、誓いと約束をする場です。

 

国会の意向に合致するゆえに拍手するのは、まあ良いでしょう。しかし内閣の長、行政府の長に促されて思わず起立したならば、いつかあるお方が仰っていたように、『立法府の長』って誰?ってことになります。大島理森衆議院議長が、議事進行を司る立場から注意したのは当然です。

これすらも、『何で注意されるのかわからない』と言われるのでしょうか。 議会は、国民の代表が集まった真剣神聖な場のはず、アレは、誰に対して敬意を表したのでしょうか。固いことを申せば、公務員として、日夜国民のために奉仕しているのは、自衛隊員らだけではありません。かつて安倍晋三内閣総理大臣は、国会の委員会で、自衛隊を『我が軍』と言いました。

 

こんなことを言うから、またするから、しばしば総統閣下とか、ヒトラーとか、揶揄されるのではと思います。医療、介護看護、教育、司法、行刑等等、どの分野の公務員も、公務は、国民のためなくてはならない重要な職責であります。私は、あのときの自民党議員、自衛隊員らに敬意を表したのだとは思いませんが、もしそうだとしたら、他の職種の方々は、なんて思われるでしょうか。

 

議員もまた公務員です。 安倍晋三内閣総理大臣は、自分が起立を求めたわけではない、スタンディングオーベーションは、自発的に起こるのだと言われました。この自分が直接やっていないとの弁明は、安倍晋三自民党総裁から、しばしばなされます。かつて国会の委員会で、選挙前には『TPP絶対反対!嘘つかない!ブレない自民党!』のポスターを掲げてTPP反対を公約にしていた点を指摘されるや、そのポスターは、自分が作ったものではないと述べました。

 

またこの国会でも、自民党の憲法改正草案について、数々の指摘を受け、その撤回等を求めれると、あれは前総裁時代に出来上がったもので、自分が作ったものではないと述べました。安倍晋三様、あなたは現在自民党の総裁でしょう。部下がやったことだから知らない、関係ないなんて、どこの社会で通用しますか? 昨日の衆議院の委員会で、こんな一幕がありました。巷では、今年12月の『下関会談』で、ロシアのプーチン大統領と会った安倍首相、北方領土のうち、歯舞諸島と色丹島の2島の返還を受けて、それを成果に、衆議院を解散するのではと言われています。私もそう思います。

 

それは元自民党衆議院議員鈴木宗男氏の動き、数年来のプーチン大統領の『引き分け』等の言辞から伺われます。北方領土の返還を受けて、ロシアとの平和条約の締結は、鳩山一郎氏時代から歴代の内閣が踏襲してきた国是でもあります。ところが昨日衆議院予算委員会において、民進党の元代表で、外務大臣も務めた前原誠司議員から、2島先行論を指摘された過程で、岸田文雄外務大臣は、『4島の日本等に帰属…』と当初は発言しました。

 

言うまでもなく、北方4島は、日本の固有の領土であり、日本の立場からすると、帰属に関しては、議論の余地はないのです。ただ、平和条約が締結されると言うことは、少なくともその段階では、帰属に関して、日露両国とも解決済みなわけです。それを『日本等』と言われたら、誰だって???であります。

 

あるいは2島づつ日露で分けることが今度の下関会談で決まり、これを前提に平和条約が締結されるのではと疑われても仕方ない答弁です。要するに、安倍政権は、2島返還を受けて、衆議院解散、総選挙のシナリオが決まっていると映るのです。 その後岸田外相は、『4島の帰属、日本への帰属。これを明らかにして、平和条約を締結する』と述べました。前原議員から、それでは2島先行論があるのではないかとの疑念をぶつけられた安倍晋三内閣総理大臣、答弁を引き取って、『北方領土は日本固有の領土。

 

これは不変の立場だ』として、明確に2島先行論を否定したものです。さて、もし、下関会談の結果、歯舞諸島と色丹島のみ返還されたとしたら、きっとこう言うでしょうね。『新しい判断』。

 

野党そして国民から嘘をついたと指弾されたら、きっとこう言うでしょうね。『私は、4島の日本等への帰属』は、言っていない‼︎と。

 

ある病院の点滴用袋に、界面活性剤が投入されていた事件に関する報道から感じたひとりごとです。

2016年10月4日
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横浜市内の病院で、入院患者2名が、点滴に混入された界面活性剤がおそらく原因で、死亡する事件が起きました。警察署は、殺人事件として捜査を開始していて、亡くなった方が入院していたこの病院の4階の患者に投入予定の点滴にも、複数注射針の痕が残っていたと報じられております。

 

そして、この病院に詳しい者による連続殺人の様相を示しているとも報道されています。まず、このような事件に遭って命を落とした方には、哀悼の意を捧げます。

 

この病院では、この2ヶ月近くの間に、4階に入院した患者さんが、50名近く亡くなっていることが異常だとも指摘されているようです。80くらいの病床の病院で、1日に5名も、同じ階の患者さんが亡くなった日もあるとのことですが、病院側は、やや多いとは思っていたものの、死因に不審なところはなく、今回の事件の発生に至ったとされます。

 

この数をどう見るかですが、末期医療を行う病院では、確かにそのように感じられるのかなとも思います。私は以前、ほとんど亡くなる場所として入院患者を引き受ける病院を知りました。また、いわゆる介護療養型病院での『退院』理由の多くは語らずとも明らかです。もしかして、この病院に恨みがある人間による意図された犯行だとしたら、この種病院の盲点でもあったかもしれません。

 

私自身は、介護療養型医療施設は、とても重要と考えます。よくテレビなどでは、人の命をいかに救うかに重点を置いた医師の姿が現れます。それはそのとおりですが、唯一人間が避けられないのは死であります。医師でも救えない命はあります。そんな局面に携わる医師もまた、人として、とても重要な職責を担っていると思うのです。

 

そして、医師を支える看護師さんたち医療スタッフのご苦労には、常に感謝の気持ちを持ちたいです。誰だって目の前で人一人が亡くなることは辛いですから。 さて、この病院に対して、連日多くの電話が外部から入っているそうです。そのほとんどは、『人殺し!』等の病院を非難し、罵倒するものだと言われます。

酷いですね。

こんなことをするのは、不自然な亡くなり方をした患者さんのご家族ではないでしょう。

大切な人を失ったときに、そんな気持ちになれるのものでしょうか。こんな電話がなされているそのときでも、末期医療に携わるこの病院は、患者さんのため、できる限りのことをしているでしょう。

 

医師看護師他スタッフ皆さん、本当は、やってられない気持ちでしょう。

でも、目の前の患者さんを放ってはおけません。

この『事件』に関して、病院が被害者だとまでは言いませんが、病院に対してこんな匿名の電話をかけて何になるのでしょうか。 いつも同じようなことを言いますが、弱っている人、反発できない、する余裕もない人に対して匿名の電話をかけたり、ネットを利用して投稿するような人は、『本件』とは直接関係のない人です。

 

社会的、経済的、何よりも精神的に、パッシングを受ける人よりも、優位な地位にある人たちです。弱っている人たちをさらに徹底的にやり込めること、これは、私が最も嫌いなやり方、生き様です。単に『暇だな』くらいで、放っておいてよいものでしょうか。

あることについてミスした、あるいは迷惑をかけた、するとそのことについて、これでもか!って執拗にやり込める傾向になっているように思います。なんででしょう。何か自分が偉くなった、英雄気取りになった人が増えているのではないでしょうか?自分自身に拍手するがごとく……。自分が被害を受けたわけではないし、その対象とされた人とは、接点を持ちようがない人こそが、こんな態度に出ていると思うのです。

 

関係ないから、繋がりがないから、何をやってもバレない、自分が追われる、責任を問われることはないと思っているが故に、やってるのでしょう。情けないですね。 社会的非難と言う問題については、法律家を志したときから、とても関心がありました。むしろ、そんな社会を無くしたいとの思いから、法律実務家を志したとも言えるかもしれません。

 

子どもが何かしでかしたら親が非難される、夫が何かやったら妻が追いかけ回される、なんでだと思いました。そして、最近のネットに見られる匿名社会がさらにこの問題に、拍車を掛けているようです。

 

弱っている人にこそ優しくの社会に進まないのはなぜでしょう。弱っている人をやり込めることが強さであると勘違いしているのでしょうか。強さを求める社会が、こんな現実を生み出した一因であると考えるものです。

山崎拓元衆議院議員作といわれる『ヒラメ議員』について。

2016年10月3日
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福岡2区選出の元衆議院議員、ヤマタクさんこと山崎拓氏は、いわゆるYKKのおひとり、あることさえなければ、自民党の総理総裁候補とされました。現役当時は、『あること』はともかく、そのタカ派的発想で、私はあまり好きな政治家ではありませんでした。


福岡天神あたりを年数回ウロウロしている私は、何回か衆議院議員総選挙の期間に当り、ヤマタクさんの姿を見たことがあります。福岡に帰っても、あまり博多弁を喋らない方だなくらいの関心しかなかったです。

その山崎拓氏、政界引退後、存在感を発揮しています。

先日の加藤紘一元自民党幹事長の葬儀には、長年の親友として、想いのこもった見送りの言葉を述べられました。また、集団的自衛権の行使や安保法案を巡っては、やはり自民党の幹事長を歴任した野中広務氏や古賀誠氏らとともに、『反対』を言うのみならず、現在の自民党の変容、特にモノを言えない現実を嘆いておりました。


その中で、今では慣用句になったのではとも思える『ヒラメ議員』なる名言?は、山崎氏の作とされます。ヒラメ社員やヒラメ裁判官なんてあちらこちらに飛び火しているようです。

『ヒラメ議員』とは、上ばかり見て、ものを言えぬ後輩たちへの嘆きとして出た発言でした。組織内で生き残るためには、これを統率する者にひれ伏し、そのご機嫌取りに終始することを意味します。かつての派閥華やかりしころは、各派勉強し、また、競い合って右から左までバランスのとれた団体とされたのが自由民主党でした。先の安保法制で、唯一反対の意思を表明した村上誠一郎氏は、最近『不自由民主党』と言われました。

ヒラメ議員にとっては、統率者が有能か無能かは関係なく、また、自分がどう考えるかも関係なく、どう組織で生き残るかが大事です。ただ上ばかり見ているのも困りものですが、寝たふりすることで、密かに上に反発心を認めているところ、上から釣り上げられるのも困りものです。ヒラメは、そんな釣られ方をしますから。

先日の国会、衆議院本会議場で、所信表明演説をしている安倍晋三内閣総理大臣が、自衛隊員らに対する敬意を表すべく自ら拍手をし、また、議場に拍手を呼びかけたところ、ほどんどの自民党議員が起立して、拍手したことがありました。これが議会制民主主義では、あってはならぬことは、この『ひとりごと』でも書きました。


ついでに言っておきますが、流石に異常を感じたほどんどの報道機関がこれを掲載したところ、唯一政府与党を常に持ち上げるヒラメ以上の大手新聞社は、『かつて民主党政権発足時にもあった』と掲載したそうです。

どこに目をつけているのか、こんなときにだけ、自民党が民主党から学んだと民進党を持ち上げる?のも不可解ですが、今回何が問題なのかわかっていないか、わざと誤魔化していますね。改めて申します。

内閣総理大臣の所信表明演説とは、国権の最高機関である国会から指名を受けて内閣の長となり、その組閣した組織が執政するにあたり、国会から求めれて出席してその方針やあり方等を 説明する国会、国民に向けられたひとつの約束の場面です。自らに酔い、賛同を求める場でもなければ、自分を指名した国会に対して、何か要求する場でもありません。


しかも議会を主宰するのは議長です。すなわち立法府の長は、この方の勘違いにも関わらず、衆議院議長であります。その説明義務を果たす途中に、議員に対して拍手を要求するなんて、議院内閣制も議会制民主主義も、はたまた三権分立もわかってないですね。だから国会の議事進行に差し障りがあるとして、大島理森衆議院議長が注意したのです。

これに対して、かつての民主党員が、当時の鳩山由紀夫内閣総理大臣が衆議院本会議の議場にいるときに拍手したのは、所信表明演説が終わったときです。内閣総理大臣に限らず、壇上での演説が終わったら、ありがとうご苦労さんの意味があるかどうか知りませんが、拍手しているのはごく普通ではありませんか。議事進行中に、しかも内閣の長が議員に拍手を求めることが憲法上問題があると言うことです。念ため起立!について言えば、誰のため、何のための起立かという問題があります。


私たち法律実務家は、法廷に裁判官が入ってきたとき、起立します。これは裁判官に服しているのではありません。裁判官も立ったままこうべを垂れるのは、法廷の神聖に一礼するのです。これからこの場をお借りして、皆の努力により紛争を解決するのでどうぞ見守ってくださいの趣旨です。内閣総理大臣のために起立したのだとしたら、ヒラメも起き上がれると言うことでしょうが、安倍晋三内閣総理大臣の演説の中身からすると、海上保安庁、自衛隊、警察の諸君となるのでしょうか。

私たちは、彼らを『諸君』なんて呼びませんが、公務員として国民のために日夜奉仕しているのは、この3方だけではありません。だいいち、最も奉仕すべきは、この場に居る方々ではありませんか。防衛警察等の権力行使者をことさら称えるのは、違和感があります。

今日は、ヒラメ議員のお話でした。

上ばかり見て……と言われるのがお嫌いな方はおります。昨年安保法案が衆議院可決した直後、説明不足と批判したーーしかし賛成したーー小泉進次郎衆議院議員は、今回の件が取り上げられ、その異常性が指摘されるや、『言い訳』を始めました。

あれはおかしいと言うのです。なぜおかしいのか言いません……。そしてなんか釣られて自分も起立してしまった、要は異常な雰囲気に飲まれたかに言うのです。

これこそ寝たふりしていたヒラメが釣られたことを、物語るではありませんか。ヒラメは、上ばかり見なくても、ただそこに黙って居るだけで、上から釣られます。ヒラメに成り下がった国会議員、さっさと辞めてしまえと言いたいです。

 

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