1回やってダメなものは、16回やっても無駄ではないかと危惧する日露会談の成果です。

2016年12月21日
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先週ロシアのプーチン大統領が来日しました。外遊王?安倍晋三氏とはこれで16回目の対談となります。

 

今回は、安倍氏の地元山口県長門市にいらっしゃって、温泉旅館で日本のおもてなしを受けられたようです。

 

翌日東京で揃って会見の場に臨みましたので、なんで山口県に来なければならなかったのか、わからないところはあります。 日本の内閣総理大臣は、初代の伊藤博文より安倍晋三氏まで、山口県出身者がいちばん多いです。この中には菅直人氏も含まれていることはあまり知られておりませんが、あまり知られていない点では、出身者の意味です。

 

安倍氏が、長門市を含む山口4区選出の衆議院議員であること、先祖の墓所がこの地にあることは事実です。今回プーチン大統領に対しては、『私の故郷』を強く訴えていました。

 

『故郷』の意味はさまざまで、心のふるさとも含む、その地になんらかの関係を持った瞬間から故郷となりうるとの解釈もあるそうです。だからか安倍晋三氏は、東京で生まれ、東京で育ち、東京の学校を出て、東京で暮らしているが、その祖先が山口県にいたので、『故郷』と思っていたのでしょう。でも、『出身』は違いますね。 山口県長門市は、日本海に面して、私のイメージは、青海島、仙崎かまぼこ、金子みすゞ、そして山あいの長門湯本温泉であります。温泉ブームの昨今、なんで長門湯本温泉なのかと言えば、この地にあった老舗温泉旅館が倒産したニュースが出ていたからです。

 

日本海に面する長門市の中心街から遠く離れていて、新幹線の新山口駅、空路の山口宇部空港からは車を使って1時間半はかかる交通至極不便な地にあるので、やはり競争社会に取り残されたのかと思ったからです。そんな土地に、プーチンさんをお招きしたのです。 山口宇部空港から繋がる道路、そして付近の宿舎等建設が始まり、ちょっとした特需だったようです。

 

地元ではロシアの旗を持った人が出迎え、この日小学校の給食はロシア料理が出されました。日本人が誇り?にしている日露戦争日本海海戦は、対馬海峡玄海沖から、山陰山口沖で繰り広げられました。そのため異教の地で落命し、この地に流れ着いたロシア兵の亡骸を、地元民が手厚く埋葬して供養した歴史があることを知りました。ここを力説して、プーチンさんをお招きすればよかったのに…と思いました。安倍晋三氏、あまり歴史ご存知ないですからね。知らなかったのでは? さて、この首脳会談が行われることが決まったとき、懸案の北方領土問題に大きな進展があるのではないか、特にかつて日本の柔道を愛好し、『引き分け』に言及したプーチン氏、日本側は、歯舞群島と色丹島が返還されるのではと期待感がありました。

 

いざ蓋を開けてみたら…。安倍氏、この会談直前に、どうやらそう簡単ではないとの情報が入ったからか、『たった1回の話し合いで…』と言いました。

 

たった1回じゃないですよ。

 

長期政権を敷き、世界各地を行き来し、プーチンさんとは16回です。

 

今度はわざわざ安倍氏の『郷里』を表敬訪問されたプーチンさんのロシアに3.000億円の経済協力の約束なる大きなお土産まで差し上げました。 ご自分の郷里に来ていただいたことが余程嬉しかったのでしょう。確かに『こんなところ』に来る不便から、プーチンさんはたいへん苦労して、2時間半遅れての到着となりましたし。

 

同じ山口県の巌流島で、佐々木小次郎と対決した宮本武蔵、彼も遅れてしまいましたね。

 

プーチンさんへのおもてなしで忙し過ぎてこの日アメリカ、そして国連が、シリア問題で、ロシアに対して経済制裁を出すことを決めたことを忘れてしまったようです。そういう意味でも友情の3.000億円ですね。 アメリカ合衆国次期大統領トランプ氏は、プーチンさんとは仲良しとされます。やがて退任するオバマ大統領が、先の大統領選は、ロシアが妨害したとの声明まで出しているくらい、プーチン・トランプ両氏仲が良いらしい。

 

でもロシアは、将来平和条約が締結されて、歯舞群島と色丹島が日本に引き渡されたとしても、その地にアメリカの軍隊が駐留することは絶対に認めないと言っています。今回の会談、ロシア側は、領土に関する主権は議論されなかったと言っています。日米同盟を維持する限り、アメリカは、日本とアジア地域の平和と安全を守るために、日本国内に米軍基地を置くことになっていますが、さて領土問題が解決したら、どうなるどうするんでしょうね。

 

もっとも、選挙戦で言っていたように、トランプ氏、日本が金を出さなければ日本から米軍は撤退するのであれば、そんな悩み無用です。また、いつになっても北方領土、日本に返還引き渡しがなければ、こんな板挟みの悩み?感じませんね。

 

なんか悩みたくないから今回のこのような『日露交渉』に留めた高度な政治的判断でもあったのかと思いたくなるおもてなしの国日本でした。

 

NHK大河ドラマ『真田丸』の影のMVPは誰でしょう?

2016年12月19日
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NHK大河ドラマ『真田丸』が放送を終えました。既に真田丸ロスなる言葉が蔓延しているようです。この5年間で、最高の安定した視聴率と発表されています。私も可能な限り見ていました。この『ひとりごと』でも何回か取り上げました。おそらくこれが最後になるでしょう。
真田丸とは、戦国最後の最強の武将、真田幸村こと真田信繁の青春期から生涯を描いたドラマで、その名の由来は、大坂の陣のとき、大阪城に築いた出城『真田丸』と、真田一族の結束絆を意味すると言われます。歴史物とは言えドラマですから、多少史実とは違う展開もあった過去の大河ドラマ、今回は、大きな違いは無かったように思います。それでいて三谷幸喜さんのお笑いと『オチ』、そして感動を残す脚本で、普段歴史物や大河ドラマに関心のない方々も、いつしかハマったと

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されます。そして名優を並べ、また、これまで第一線に登場されなかった俳優さんも多く『その日の主役』を務められ、歴史の陰にいた人物にもスポットをあてる手法は、これまでの大河にはなかったように思います。そして数々の流行語を生みました。

流行語の中でも『ナレ死』はよく聞きました。真田丸のナレーションは、NHKの有働由美子アナウンサーです。真田丸は、戦国時代からスタートし、日の本一のツワモノと言われた真田幸村の大坂夏の陣で終わりますから、まさに群雄割拠、多くの歴史上の人物の最後のときを通過します。物語の最初は、武田信玄亡き後の武田家滅亡からしたが、武田勝頼のそして幸村の父真田昌幸の最後にも、信玄公が現れました。



ただ、ほとんどの人物が、有働アナにより、死去が『報告』されると言う展開で、ナレ死なる言葉が生まれたのです。要するに、いつの間にか死んでいたと言うわけです。


真田幸村もそうでした。史実として有力な説は、夏の陣で、徳川家康をあと一歩まで追い詰めた幸村、やがて多勢に無勢、疲れ果てて神社で休んでいたときに、そこを訪れた伊達家家臣に『手柄にせよ』と言って首をさしだしたとも、人知れず自害したとも言われていました。今回の真田丸、ほとんどその描写でありながら、死の瞬間は露わにされていません。



真田丸を脇から支えた本多忠勝、大谷吉継、淀殿らみんなそうでした。武将の最後と言うと、本能寺のような壮絶なシーンがいつも浮かびますが、年齢を重ねるごとに、あまり好きではなくなりました。やはり死ぬシーンって嫌ですね。ナレ死は新しい大河ドラマの境地を開いたのではないでしょうか。

堺雅人さん演じる真田幸村がドラマの主人公であることは明らかですが、巷では、真田丸MVPとか、陰の主役とか論じられているようです。ある意味人気投票のようなものですが、それぞれの回、それぞれのシーンに主役がありましたから、年間を通じては難しいかも知れません。真田幸村より長く生きた点で、徳川家康が有利であることは否定できないと思いますが、幸村に、そしてこのドラマに大きな影響を与えた真田昌幸も候補でしょう。ポイントポイントで、存在感を出す出浦昌相や小山田茂誠、さらに本多正信も素晴らしい。

そして真田信之、この方を忘れてはならないでしょう。


名優、味のある俳優陣でさらに盛り上がったと思います。例えば甚だ失礼ながら、大泉洋さんのイメージ変わりました。ご自身大河ドラマで主役を務められ内野聖陽さんの家康、これまでの家康なキャラと違いますね。



この方、何をやられても成り切る演技凄いです。星野源さんの徳川秀忠との掛け合いも見ものでした。でもそんな家康に仕立てたのは草刈正雄さん演じる真田昌幸だろうと思います。幸村、家康をある意味手玉に取った真田昌幸こそ、最大の功労者かなとも思いました。
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ちょっと意外と言うか、さすが三谷幸喜さんと思えたのは、真田昌幸が、これほどまでに武田信玄を崇敬していた描き方です。権謀術策調略騙し裏切りのシーンが数々あった真田昌幸、振り返ると、武田家に対しては、最後まで忠誠を尽くしたと言うか、武田家臣であったことを誇りに感じていたことがわかります。この歳になって、あの時代を生きた武田信玄には、多く学ぶことがあると思うようになりました。 『人は城、人は石垣人は堀、情けは味方仇は敵』。



 現代企業の研鑽でもよく使われる言葉だそうです。真田丸の最初のシーン、信玄公亡き後次々に武田家を裏切る者が出る過程で、武田勝頼は、躑躅ヶ崎の館から、巨大な新府城を造りましたがここを放棄し、どこに行くかがありました。平岳太さん演じる武田勝頼は、このとき自分のそして武田家の運命を悟っていたかのようですが、まさに信玄公が城を持たなかった道理がわかるものです。城は守りのシンボル、城なんかなくても守られる、攻めて来られなければ良いのです。



あの時代に人を信頼し、人から信頼されるのは、並大抵のことではありません。


結局いったんは真田昌幸の進言を受けて真田家の居城上州岩櫃城に行こうとした武田勝頼、小山田信茂に翻意を促され、そして小山田信茂の裏切りにより天目山の露と消えたのでした。 真田昌幸は、このとき大きな人生の岐路にあったと思います。


そして学んだのでしょう。真田幸村の真田の赤備え、あれは武田武士団の山県昌景が使ったものでした。



武田信玄→真田昌幸→真田幸村と信玄時代の遺訓は生きていたシーンです。そして赤備えと言えば徳川家を支えた井伊家。真田丸でも、それを暗示するシーンがありました。 


真田信之が治めた松代藩から現れた佐久間象山が徳川幕府の終焉を仕掛けたとの捉え方もまた一興ですが、こうしてみると、影のヒーローは、武田信玄だったのではと考えてしまうほど、あれこれ楽しみがあった真田丸だったと言うことです。

 

忘年会の目的ってなんでしょう。嫌な場合の抵抗、中和策は?

2016年12月14日
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ある新聞紙の読者の投稿が、議論を呼んでいます。忘年会シーズンの今、同じような経験をされた方もおられるのではないでしょうか。興味ありましたので、少しお話させてください。投稿者の娘さんが、会社勤めをしていて、勤務先の忘年会の幹事になったことから始まります。

 

この娘さんには、小さなお子さんがいて、投稿者等親族とは別世帯で暮らしている、つまり核家族とされています。 忘年会の幹事として、今年は温泉地への1泊を提案しました。この会社は、女性社員が少なくないようで、当然お子さんがいますから、子連れで参加したいと上司に申し出たそうです。おそらくこの女性を含む複数の女性社員が、子どもを家に残せない、他に委託できない事情があり、ただし、やはり今年は温泉地宿泊が良いとの希望があったのでしょう。さて、上司は、その申し出を却下したのです。

 

女性側は、子どもの費用は各自が持つこと、事故など起こらないよう十分注意すること、それでも万一アクシデントが発生したとしても、それは一切会社とは無関係とすると申し出ておりました。ごくごく形式論を言えば、会社の福利厚生の一環として忘年会があり、会社業務の一環として担当幹事を決定したのですから、組織として任せたことに疑義を言われては叶わないとの論理が成り立ちます。

 

様々な意見が寄せられていました。 会社は古い、未だ男性社会だとの批判的意見があるのは予想されたとおりです。育児休暇等も法定の制度ですし、まだ手がかかる、目が離せないお子さんを育てながら働く女性がおられることは、当然この会社だってわかっていたでしょう。男が外で酒を飲むとき、家に子どもがいることを意識するでしょうか。こどもと一緒にいるのは母親との意識があります。その母親が、子どもと離れては飲食できないなら、立場を置き換えてみることですね。何も会社に対して保育園のごとく子どもに配慮して欲しいと言っているわけではないのです。忘年会に参加できなくなることは、会社の福利厚生を受けられないこと、それはつまるところ女性だったからと受け取られかねないのです。

 

昔の経験談を語った方もおられます。やはり職場の宿泊旅行のとき、当てにしていた委託先が急遽引き受け困難になり、参加を取りやめようとしたところ、会社側から、子ども連れでの参加を勧めれたとのことです。確かに旅行中子どもに手がかかる事態が生じたけれども、参加者皆さん優しく、とても良い思い出となり、子どもの成長にもプラスとなった、だからやり方を工夫すれば可能ではないかとの意見でした。ただし、今回の女性の例は、会社は参加を勧めないどころか、子連れはダメだと言っているので、『工夫』も何も無理だとは思われます。

 

全く反対の意見も寄せられています。そもそも子連れで1泊温泉地へとの発想が理解できない、そんなところに子どもを連れて行っても、みんな気になって、忘年会どころではないだろうとの年配女性からの声です。確かに怪我をしないか、退屈しないか等、気になるでしょう。忘年会?は夜行われます。それは子どもは活動しない時間帯です。 私は、チョット別のことを想像してしまいました。私のようにひとりで仕事していて、しかも酒が好き、こちらもひとりでやってしまう人間の歪んだ?見方かもしれません。端的に言って、この会社の女性陣、上司ら男性と一緒の忘年会、楽しいですか。本当に楽しみにしていましたか?嫌なものでも必要悪?楽しくするために、何かお考えになったのではないでしょうか?もし温泉地に行きたいなら、敢えて会社の人と一緒を選ぶのでしょうか。家族や友人、それこそ子どもとのんびりのように思うのですが。

 

少なくとも、子どもを連れて行くから、温泉地への1泊ありきではないでしょう。 つまらない(失礼!)男たちとの一緒の時間、何か工夫をしたかったのでは?だいたい日頃顔を付き合わせている上司らと、会社外で2日一緒にいるのです。何か別の楽しみ、オプションと言うか、気を紛らわす必要性はあると思います。避けられない忘年会、これを利用しちゃおうと思いませんか。いや、そんなちゃっかりさんではありません。

 

だって会社の上司、男性は皆理解がある優しい紳士ばかりですからでしょうか? でも、もし理解ある会社、上司でしたら、即OKしたように思うのですが。まさか女性社員やその子どもと一緒に1泊温泉旅行なんてやったら、後でセクハラパワハラなんて言われかねないなんて、余計な心配したのですか?そんなことないでしょう。忘年会ってなんだ、子どもが参加するところか?の単純な却下だったのでは。 この幹事の女性、また、同意見の皆さん、上司ら男性と酒を飲むこと、温泉に入ること、子どもと一緒にチョットした旅行すること、どれが楽しいですか。

 

子どもたちは、大人が飲食して騒いでいるところが楽しいなんて思いませんよ。日頃忙しい、あまり一緒に居られないお母さんと旅行が楽しみなのでは。そんなお母さんたち、上司らとの飲酒楽しいですか?それでは子どもと目的一致していませんね。

 

本音言ったらどうですか。 「忘年会なんて、男の酒飲み会なんて行きたくない!」と。こんな抵抗?止めてはいがが?

 

ギャンブルにカジノをミックスした新たな経済政策を、カジノミクスと言うのでしょうか?

2016年12月9日
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統合型リゾート(IR)の整備促進法案、すなわち『カジノ解禁法』が、わずか数時間の審議で成立することになりました。

 

そうです。カジノ解禁法に限らず、現在の国会議員の構成からすると、行政府の長たる内閣総理大臣がやると決めたら、そこに所属する議員はNOとは言えませんから、成立してしまうのです。TPP、年金、カジノ、み〜んな結論決まってました。与党は、『強行採決』すればよいのですから。 このカジノ解禁法、アベノミクスの三本の矢、最後に放たれる成長戦略の目玉とされています。

 

カジノにより海外からの観光客を呼び込み、年間数千億円以上の民間投資を見込まれる、雇用も数万人規模となる等消費の活発化を言うのです。カジノとは、日本人に馴染みがない遊戯ですが、その収益は、パチンコの比ではないとされます。カジノだけが流行るのではなく、ホテルやテーマパークのごとく、まさに総合リゾート施設として一体化するのだそうです。 アベノミクスって、ギャンブルではなく、デフレから脱却して消費を起こす、雇用も増え、新たな業種業務が次々に生まれて国民生活が向上するって話だったのでは…。

 

成長戦略の目玉がギャンブルとは…。カジノは、様々な面から問題あり過ぎ、私は強く反対します。

 

そもそも日本には、カジノを業とする産業形態はありませんでした。まず外資が入ることは確実で、日本の金融資産は海外に流出することが確実視されます。アベノミクスの金融緩和、すなわち日銀が市場にジャブジャブ金を流し込一時的に円安が起きたものの、結局は海外の投資家が通り抜けて、利ざやを稼いだに過ぎませんでした。スタートラインから差がついている上、後に述べるとおり、もう海外ではカジノは下火と考えられています。

 

くだらない、無用の長物を造ってどうなるんでしょう。これは各国のオリンピック後のハコモノの処理でも気づきそうなものです。 お隣の国韓国では、カジノによる弊害が顕著です。先日テレビ放映されたリゾート型カジノ『江原ランド』では、夜間煌々と灯りが照らされているカジノの施設の外側では、道路は閑散、ゴミだらけ、路上で寝転ぶ人があり、そして古ぼけた建物や汚れた電話ボックスには、いわゆるヤミ金のチラシが所狭しと貼ってありました。この地区では、犯罪も増えたと報じられていました。

このところ日本では、『パチンコと生活保護』を論点に、金をなくして生活苦に陥った人たちをバッシングする傾向が見受けられます。これは『福祉のお世話』になっているのに昼間からパチンコとは何だ!の観点から指摘されたもので、私なりの意見はあります。しかし資産家もしくは普通の人が、ギャンブルをして資産を失い、生活苦になったら、単に自己責任だと言えるのでしょうか。

 

現在でも日本には536万人のギャンブル依存症の人がおります。これを放任しておいて、国がギャンブルを進めるのは何だと感じるのは、ギャンブルで破滅し、悩み苦しむ関係者たちだけではないと思います。日頃『税金で』と生活苦になった人たちをバッシングしている方々から、カジノ解禁に関する意見は聞かれません。 日本の刑法は、賭博を処罰します。単純賭博罪から賭博開帳図利罪等いろいろです。よく賭博に関する法律違反で被告人とされた人に対して、検察官は、健全な公営ギャンブルを乱したと非難します。

 

私自身は公営ギャンブルなら良いとは思えませんが、カジノを合法化するには、刑法との関係をどうするか見えてきません。カジノは民間事業者が実施するのでしょう。民間どおしですから、これまたアベノミクスの自由競争により淘汰され、結局は自治体?等の恒久的な収益増には繋がらないと思います。実際アメリカの州ではその問題が提起されています。 だいたいカジノの収益は、負けた客から入った金です。他人不幸で金儲け?と言われても仕方ないでしょう。昔の時代劇ではありませんが、賭博に犯罪組織が介入するのはつきもの。

 

反社会的集団が、合法化を装ってカジノ産業に参入すれば、マネーロンダリングが懸念されます。この法案は、総合的なリゾートなんてうたっていますが、子どもたちも、カジノがある施設内に出入り可能でしょう。わずか数時間の審議で急ぐ理由ってあるのですか。まさか今回党議拘束が外れた公明党から来年の都議選への影響、そしてプーチン解散だか真珠湾解散だかを模索している内閣総理大臣の思いを部下が忖度して、選挙前にやっておこう、しかも議員立法でとなったのでしょうか。

 

カジノ解禁は、政権の経済政策の目玉商品であるとともに、成長戦略の最後の砦。ホントにギャンブルに出たのでしょうか。アベノミクス…ア◯ノミクス…カジノミクス…。

 

 

 

北海道の美味しいスイーツは、次に来た時までのお土産にせざるを得ない連日の新千歳空港滑走路閉鎖を思う。

2016年12月8日
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この『ひとりごと』でもお話したとおり、ラニーニャ現象の影響で、今年の冬は、北日本では降雪が多いと予想されていました。実際今年は初冬から降雪量が多く、東京でも11月に初雪、そして積雪を記録しました。北海道では、記録的な降雪量で、道央旭川市では、12月には入るともう根雪だそうです。札幌市の降雪も早くて、冬の風物詩『ササラ電車』は何回も出動しているようです。

北海道新千歳空港は、千歳市と苫小牧市に跨った滑走路2本を持つ羽田、成田、福岡に次ぐ第4位の国内利用客を持つ北海道の空の玄関口です。ここは道内では比較的積雪量の少ない地域に位置しますが、それでも冬季は数回降雪により滑走路が閉鎖される事態が生じ、航空便の欠航遅延が発生します。今年は11月から既に数回、滑走路閉鎖が発生しているようです。

そんな気候の影響もあるのか、先週新千歳空港に着陸した航空機が、滑走路を外れたアクシデントも起きています。また、札幌市内で午前中に50cm越えの積雪量を記録した日には、ほとんどの航空便が欠航になるなど、もう一年分の冬季欠航遅延をやってしまった気配です。札幌市は日本海側、千歳市は海に面する苫小牧市と接して、太平洋側気候と区分されるようですが、ここまで冬型の気圧配置が連続すると、航空ダイヤも乱れます。

そんな12月に入った新千歳空港、雪が似合うクリスマスムードだそうです。魚は九州の私は、北海道は山の幸だと思っています。とうもろこし、じゃがいも、たまねぎ、かぼちゃ、アスパラガス等等本当に美味しいです。夕張メロンをはじめとするメロンは、どこの土地のものでも美味しいです。ただ、冬は山の幸は『冬眠中』です。それで年甲斐もなく、ついついスウィーツを買ってしまいます。

新千歳空港内に出店している『ルタオ』。小樽市に本店がある洋菓子店です。この空港内の店舗、広々としていて気持ち良いです。もちろん有名店ですから、他の総合土産物売り場にも、ルタオのコーナーはあります。でも、空港ターミナルビル2階の『スウィーツアベニュー』にあるルタオ新千歳空港店がイイですね。意外にも子どもや若い女性ばかりではなく、出張族、年配の方も見かけます。

世の中で定着した商号の中には、これが決まったときには単純?なゴロ選びから誕生したものがあります。例えば『ブリジストン』『サントリー』あるいは『シダックス』。小樽が好きで、堺町通のルタオにもよく立ち入る私ですが、『ルタオ』の意味を知ったのは、5.6年前でした。良い名前だな~と前から思っていて、たまたま着いた席で手元にあった小樽のバンフの紙に『オタル』と書いてあったのに気づいたのです。オタルを反対側から読むとルタオです。ルタオは定着しているのです。

ルタオのドゥーブルフロマージュ、簡単に言えばチーズと生クリームが混ざったケーキです。チーズと言えば北海道のイメージがあると思います。ドゥーブルフロマージュ、小麦粉と生クリームは北海道産ですが、チーズはイタリアとオーストラリアから取り付けているそうです。北海道の洗練されたい生クリームと合う爽やかな風味のイタリア産、重厚な風味のオーストラリア産が合うのだそうです。ただ、新鮮で美味しいがゆえにに、日持ちしないのが難です。

私が必ず新千歳空港で買って帰るのは、千歳市に本店がある『もりもと』の『雪鶴』です。


この『ひとりごと』でも何回かお話しました。今から20年前、私が初めて北海道の依頼者となった方のために新千歳空港に降り立ったその日、北海道千歳市土産としていただいたのが、この雪鶴でした。スポンジの中に、バタークリームが入った白、地元千歳苫小牧産のハスカップが入った赤、と呼ばれる紅白の洋菓子です。今では時期に応じて、いくつか種類が増えていることがあります。

もりもとには、他に『ゆきむしスフレ』と言う好きな菓子があり、ハスカップジュエリーは、日経新聞で新千歳空港お土産第1位、金賞を受けたこともあり、トマトやハスカップのゼリーも美味しいです。でも、私の思い出が詰まっている『雪鶴』は、『人情味』も詰まっていて、忘れられない味なのです。箱が嵩張るので、バラで買って帰ります。それでもチョット運びにくいのが難点です。

12月11日と12日に、道内にいくつかあるもりもと店舗では、パンのフェアーが行われました。洋菓子だけではなく、10円まんじゅうやバンも販売されています。そして現在新宿京王百貨店の中地階に、もりもとが来ています。雪鶴も、ハスカップジュエリーもありました。


今首都圏では、雪国に行かなくても、北海道を味合うことができます。

今日の札幌市は、積雪量が60㎝を超えて、29年ぶりの大雪だそうです。太平洋気候に分類される新千歳空港も積雪量が30㎝となり、滑走路の除雪が追い付かず、航空ダイヤはほぼ麻痺状態と報道されていました。空港を利用される方は、気が気でないと思われます。洋菓子どころではないのはわかります。そんなとき、チョット空港内を覗いて気分を変えることができたら良いですね。それともこれらお土産は、次の北海道に来た時までの『お土産』になるのでしょうか。


また新千歳空港に行きたくなった晴れた日曜日の東京でのひとりごとでした。

 

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