沖縄県で発生したおぞましい事件に心を痛めます。

2016年5月24日
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久しぶりに引き込まれました。5月20日金曜日夜の報道番組でのコメンテーターの発言です。

このテレビ番組、ある方向から、これまで何か批判されていて、この春に、メインキャスターが降板したこともあり、後任のキャストターの清々しさが好感を持てるものの、何かイマイチの感じがしておりました。特に、コメンテーターとして?毎日登場する方は、どなたかの会食友だちなのかと思うようなコメントを連発していて、私は、この番組に対する興味を失いかけておりました。


ところが今回初めて知ったのですが、この4月以降、金曜日だけは、コメンテーターが違うのだそうです。

金曜日のコメンテーターは、ご自身の立場をリベラル保守と言われる中島岳志東京工業大学教授です。


この方、昨年度までのこの番組でも、首都大学東京の木村草太先生とともに、私はそのコメントをとても楽しみに、また、日本国民として勇気つけられておりました。その中島先生、沖縄県で発生した20歳の女性が遺体で発見された事件に関連して逮捕され、その後勾留されている沖縄県に駐留するアメリカ軍の元兵士で、現在軍属として嘉手納基地内で働いているアメリカ国籍の男性が、女性を殺害したと供述していることに関し、政府与党関係者の発言に、激しい怒りを述べられたのです。

とても痛ましい事件であり、犯人に対する怒りは誰でも持ちます。それが政府与党に無いわけではありませんが、この方々が、「たいへんなことになった、タイミングが悪い」と述べたことに関して、涙ながらに怒りの弁を述べました。

曰く、「日本の若者が殺害された、これを悼むのではなく、自分たちの政治的都合でモノを言うのはいかがなものか。タイミングの良い殺人なんてない」と。

報道ステーションを見ていた視聴者からは、番組が久しぶりにビシッとしまった、当たり前のことをよくぞ言ってくれた等等好意的な意見が寄せられているようです。一部ネットでは、政府与党の誰が言ったんだよと、「匿名なので調べようがない」と国会で述べた方と同じような誰かを、どちらかを擁護する意見が多数出てはおりましたが。


『政府高官』『閣僚』『与党』と報道関係者が発表するときのルールをご存知ないようです。このタイミング悪い発言なるものが出ていたことは、最終的には、国内の全ての新聞紙に掲載されていたはずですが。

中島先生、日米地位協定が、沖縄県での米軍人や軍属の犯罪が続いている温床のひとつと指摘されました。日米地位協定とは、米軍人や軍属が関与した刑事事件の裁判権について、公務中に事件が起きた場合はアメリカ側に、公務外なら日本側に裁判権があるとした上で、ただ公務外であっても、被疑者の身柄がアメリカ側にあるときは、日本側が起訴するまでは、アメリカ側が、引き続き拘禁すると定められているものです。つまり、公務内外に関わりなく、被疑者がアメリカ側に逃げ込めば、事実上日本側は、捜査が困難になるわけです。


普天間基地の移設が決まった契機ともなった1995年に発生した少女強姦事件では、当然のごとく被疑者3名が、起訴まで日本側に身柄が引き渡しされませんでした。これが基地反対運動につながり、危機感を抱いた日米両国が話し合い、以後凶悪事件に限っては、起訴前の引き渡しについて、アメリカ側が、『好意的な配慮を行う』と合意したわけです。

そもそも犯罪そのものは、公務のはずはないのです。


公務外であっても、被疑者が基地内に逃げ込めば、日本側は、アメリカの好意的な配慮を待つしかありません。犯罪抑止力には、しばしば厳罰をとの声が上がりますが、私は、発覚と検挙逮捕の可能性だと思っています。

悪いことをしても捕まらない、処罰されない、これほど犯罪者の担保となる仕組みはありません。この地位協定があるので、基地のある沖縄県から、米軍人軍属の犯罪が無くならないのだと言う認識であります。

沖縄県警によると、沖縄の本土復帰から昨年までの在沖米軍人軍属とその家族らによる殺人や強姦等の凶悪事件は、574件に上ります。事件のたびに、綱紀粛正や再発防止が申し入れされますが、何度やってもダメなものはダメ、他の方法を考るしかないのではと思ってしまいます。


さいわい?トランプ大統領になれば、日本を守るためであって、アメリカ合衆国の利益にならないモノに金を出す理由はないとのことですか、駐留費用を全額日本が負担ない限り、アメリカ軍は、沖縄から、また日本からサヨナラするらしいです。


そうなると、これで問題は解決します。しかし、アメリカ合衆国が、その選択をしない場合には、地位協定をなくすか基地そのものをなくすしか、犯罪撲滅には奏功しないように思います。

あるいは、どうしても日本の平和、アジアの安定に、アメリカ軍が日本に駐留する必要があるのでしたら、『危険の分散』が、最も公平だと思います。すなわち、米軍基地を、日本各地に均等に配置すべきです。そうすると、他人事のように感じていた本土の人間も、沖縄県民の痛みが、少しはわかるようになるでしょう。

このところ、政府与党は、アベノミクスは成長から分配に入るなどと言われておりますから、きっとそんな選択も考えられるのではないでしょうか。常日頃私が申し上げる共存分配の原理です。中島岳志先生は、ご自身を保守右派と言われております。

安倍晋三内閣総理大臣と中島岳志先生は保守右派、そうすると、その中島岳志先生の見解に賛同する私たち報道ステーションのファン?は、安倍晋三氏とも合い通じるお友達となりましょう。


安倍晋三内閣総理大臣、今回の事件の報を受けて、「非常に強い憤りを覚える」と述べられました。世界どこかで起きたテロでも同様な心境を吐露されますが、行動で示していただきたいものです。

リーマンショック級、大震災級の事態にならない限り、消費税率はアップすると以前から言われておりましたが。

2016年5月23日
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天皇皇后両陛下が、熊本地震の被災地避難所を、日帰りでご訪問されました。

両陛下のご年齢、公務のご負担等を考れば、誰もが積極的にお勧めできるものではないでしょう。それでも被災地に臨まれたのは、常に国民を思う陛下の優しいお人柄ゆえでありましょう。無事お帰りになり、被災者に留まらず、国民皆、有難いことと拝します。

陛下がお心を痛められた大きな震災でありました。チョッと話は遡りますが、「あれっ」と感じた内閣総理大臣の発言がありました。


それは、本震とされる2回目の震度7を記録した週明けに刊行されたいつも政府与党を讃える新聞社のさりげない記事です。

折から、消費税率のアップはしないのか、衆参同時選挙が行われるのか、震災そっちのけ?で、決断をするのではないかと一部では囁かれていた時期でした。その記事は、「安倍晋三内閣総理大臣は、4月19日に行われた衆議院環太平洋戦略的経済連携協定特別委員会で、熊本地震を受けて、来年4月に予定されている消費税率10%への引き上げは先送りするのか、おおさか維新の会の議員に問われたのに対し、『リーマンショック級、大震災級の事態にならない限り、予定とおり引き上げていく基本的考えに変わりはない』と述べ、従来の説明を繰り返しました」と。

サラッと聞き流したのでしょうか。

コレ、新聞と言う文字になると、言っていることわかってんの?とツッコミたくなります。


数日前に発生した熊本地震は、大震災ではないのですか?でも、安倍晋三氏特有の『言い間違え』ではなかったようです。それは激甚災害の指定をなかなかしなかったことで裏付けられました。震度7を2回記録した熊本地震、マグニチュード7.3は、阪神淡路大震災と同規模で、一連の地震で2回震度7を記録したのは、気象庁観測上初めての事態です。東日本大震災後後に限っても、一昨年の長野新潟地震をはじめ、台風や豪雨でいくつも政令で指定されました。


熊本県知事から、4月15日の段階で、激甚災害の指定を求めれた安倍晋三内閣総理大臣、先の『大震災でも起きない限り…』の答弁をした前日、「事務的な数字を積み上げていかなないと法律的にできない」と答弁したうえ、「激甚災害の認定が、今日、明日、明後日なったとしても、災害支援には、なんら変わりはない」と、つれないとも取れる回答をされていたからです。

でも、おかしいですよ。心優しい内閣総理大臣、3年前の7月末、山口県に甚大な被害を引き起こした豪雨災害のときは、その4日後、「山口、島根両県で発生した豪雨災害を、激甚災害に指定し、復旧を支援する」と決めました。


そのとき、死者行方者4名の深刻な事態となっていたからだと思いますが、菅義偉内閣官房長官は、激甚災害の指定には時間がかかっていたが、できるだけ速やかに地元の要請に応えるようにしたと会見し、これを受けた新聞社は、被害額が確定していない場合であっても、速やかに激甚災害の指定ができるようにしたと評価したと思います。そして安倍晋三内閣総理大臣、このときその数日後、未だ避難勧告が解除されていない地元、これはたまたま安倍晋三氏の選挙区だったようですが、危険を顧みず、地元の要請に応えに訪問されたのでした。

今回も、すぐに熊本県に行きたかったのだと思います。実際最初の地震が発生したのが4月14日夜でしたが、翌朝には、「16日に現地に行く」と公言していましたが、誠に残念なことに、16日に『本震』が発生したからか、視察は中止となりました。一昨年の広島土砂災害のときとも、いちはやく「行く!」と言ったものの行けませんでした。


一部では、即座に行くと公言して人気取り、「行く行く詐欺だ」なんて声も出ていましたが、衆議院北海道5区補欠選挙の投票日の前日と言うとても与党総裁として大切な日に、ついに被災地を訪れ、避難所で膝をついて手を出し、被災者を励ます姿が全国放映されました。そしてその選挙の翌日、熊本地震は、ようやく激甚災害の指定をされたのでした。

まあ、今回の震災に関しては、先年の東日本大震災のとき、安倍晋三氏は、直ぐにヘリコプターに搭乗して被災状況を視察した当時の内閣総理大臣について、騒いで混乱を引き起こしただけだとして、徹底的に批判されましたから、ご自分は、同じ轍を踏まないと考え直したのでしょう。


そして、国民に負担を強いる消費税率のアップは、弱い方を助けることを心掛ける安倍晋三内閣総理大臣は、リーマンショックや大震災だからアップできなかったと言う、以前から誰もが例示したことが、本当に起きたからなんて理由ではなく、ご自身の政治判断で行ったとハッキリさせるために、なかなか熊本地震は大震災であって、激甚災害の指定をするとは言えなかったのだと理解できました。


こうしてみると、「リーマンショック級、大震災級の事態にならない限り…」と、熊本地震が大震災であることはわかっていながら、あえてあのような言い方をした苦渋がわかると言うものであります。


さて、選挙、あるんでしょうか?

 

人間も車も、後ろには目が行き届かないで済まされるでしょうか?

2016年5月20日
私が大好きな福岡市には、西鉄バスが網羅して走行しています。あのピンクの車体を見ると、福岡に帰って来たと実感する方も多いと思います。


確か西鉄バスは、車両保有台数日本一、運行距離もそうだったと思います。私の知り合いもよく、福岡➡︎新宿の高速バス『はかた号』に乗車したことがありました。特に天神周辺の市内中心部を行き来するときには、ほとんど待つことなく乗車できます。博多天神間は100円です。

私の場合は、福岡空港に到着して天神まで来てしまえば、あとは博多、中洲、天神あたりしか用がないので、ワンコインを持って、停留所に来たバスに乗ります。ちなみに、この100円区間は重宝するもので、千葉駅、浦和駅から裁判所に行くためにも、バス利用が可能となります。しかも頻発していますので助かります。

さて今日は、バスが頻繁しているある国、ある都市での信じられない光景を映像で目にしたことが、こんなお話するきっかけです。少しお付き合いください。

あえて匿名にするまでもなく、そうだろう!なんて思われる向きも多いでしょうが、A国としておきます。この国は、車両は右側通行で、都市部には、路線バスも多くあるようです。驚いたのは、A国には、バスの時刻表が存在しないのだそうです。

福岡市内中心部を行き来するときは、特に時刻表なんて調べなくてもすぐにバスは来ます。この国もそうなのでしょうか?しかしこの場面を放映していたテレビ番組の説明では、時刻表がないがゆえに、しばしば起きている事柄があると言うのです。

それは、路線バスが、前にいる車に繰り返し追突している光景です。最初は、ぶつけると言うよりも、押し出すように見えますが、繰り返し何度もぶつけ、最後には、速度を上げて道路外に邪魔物をどかすように見え、とうとうぶつけられ、押し出された車の運転手は、車を放置して『逃走』したのだそうです。


これは、バスの前にいた車が、わざと速度を落とし、ノロノロするので、バスの運転手が、その妨害行為に怒ったのです。つまり、時刻表がないA国では、いわばバス停には、『早い者勝ち』で着けて、乗客をゲットしなければならないからなのです。さらに映像は続きます。あるバスが停留所に入ろうとした瞬間、並行してした別のバスが進路を遮って、バス停前に回り込んだこともアッとしますが、回り込まれたバス、その『妨害』したバスに、車体を体当たりさせたのです。いずれも乗客が怪我をしたかどうかは明らかにされていません。

時刻表を設けないことには、A国なりの事情があるのでしょうが、これでは乗客等市民の安全や、公共道路の利便性に大いに問題が生じかねないと思います。単に運転手のマナーなのであり、余計な?お世話ですか。私は、このバスの運転手らのやり方を容認できるものではありませんが、自分の前に、『大きな』邪魔、障害となる物が現れたら、気分良くないことはわからなくはありません。これは、電車通勤するひとりの実感として聞き流しください。

私もそうですが、手に荷物は持ちたくないですね。それは、外に出ればいつ、どんな危険に遭遇するかわかりませんから、手はあけて、いつでも身を守る姿勢を取りたい本能があるのです。それはわかります。その方法として、リックサック様な詰め物を、肩から後ろに掛けて、満員電車に乗車されることです。あれは、場所を取るだけではなく、人間は、後ろに目は有りませんので、危険極まりない。近くにいたのが、少し小柄な方であれば、リックサック?がモロに顔面あたりにぶつかり、押し付けられて、呼吸困難になる危険がはらんでいます。

かつて私も、すぐ近くに居合わせた子ども連れの方に前に、たまたま?後ろに掛けた人のバッグが、混雑のため押しやられて、子どもの顔をバッグが押し付けるようになっていたーーと思われるーー現場に遭遇したことがあります。

最初、子どもは痛いのか泣いていて、その後、何か声を出そうとしているのはわかるのですが、ほとんど聞き取れなくなり、そうは言ってもリックサックの人も、子どもの親も、混雑で何をすることも出来ません。幸い首都圏の電車は、駅間が長くないので、次の駅に電車が到着するや、通勤時間帯で、この駅からは、乗車する人しかいないのに、私は大声で、出口をあけてください!と叫んだことをがありました。ドア近くに居合わせた乗客も、意味がわかったようで、危険な状態だった子どもは、『解放』されたのです。

確かに、混雑する通勤時間帯に、子どもや高齢者は乗車を遠慮すべきとの意見はあります。
でも、それはわかっていても、どうしようもないときはあります。私は、後ろに荷物を回す、すなわち、自分の目が行き届かない荷物の扱いは、極力止めて欲しいと思っています。さらに言うと、荷物を『横』にするのもどうかです。混雑時は、荷物は自分の前に持ってきてもらいたいです。

これは、首都圏の電車の座席が7人、4人座れることを考えれば、理解いただけると思います。その座席の前にも7人、4人は立っていられるはずです。ところが横に肩から掛けたバッグ等ありましたら、その人数は無理ですね。上の棚に上げるか、前に抱えて持ちましょう。

でも、これは首都圏に住む者の勝手かもしれません。

私がよく行く札幌では、地下鉄の車内に、棚はないのです。当然あると思い込んでパッと荷物を上に上げて手を離したら、その下の座席に座っている人を直撃します。

実際そんな事故はあるのだそうです。どうして棚はないのですか?と札幌市内の方にお聞きしますと、「わかりません」の次に多いのは、「車内はそんなに混まないからだと思います」であります。

これは、『なんでも東京』の思い上がりの感覚でした。A国のバス、日本の通勤時間帯の乗客の対応、結局のところ、それぞれのマナーと言うことになるのでしょうか。

 

議会の運営を勉強するのは議員の仕事、内閣の仕事って何でしょう?

2016年5月19日
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本当に不思議だこの国はと思わざるを得ません。安倍晋三内閣総理大臣の「私は立法府の長」発言が出た翌日も、これを大手新聞社が報じないのもなぜだ!と感じますが、当の国会、衆議院予算委員会でも、安倍晋三内閣総理大臣が、『言い間違え』と訂正しないことにも驚きですが、そうであれば、野党を含めて誰も問題視しない、すなわち、「このままでは、本当に内閣総理大臣が立法府の長であり、国会議員である野党民進党の政調会長に対して、国会の委員会運営を勉強するよう助言したことになってしまいますよ」と言って差し上げないのが、全く理解に苦しみます。

ちょっと嫌な予感がしました。「ポツダム宣言は詳らかに読んでいない」と昨年国会で答弁されたときと同じ感じがします。

あのとき、実は先立つこと10年前、安倍晋三氏は、ある雑誌の対談で、「ポツダム宣言と言うのは、アメリカが原子爆弾を2つも落として、日本に惨状を与えた後、『どうだ!』とばかりに叩きつけてきたものです」と述べて、ポツダム宣言が、原爆投下後に通告された、つまり、内閣総理大臣が大好きな同盟国アメリカが、『日本軍国主義が、ポツダム宣言を無視して無謀な戦争を止めないから』原爆を投下したとの説明と言うか、歴史そのものを否定した事実が存在していたため、『念のため』その後理解を改めたかと国会で問われたところ、未だ詳らかに読んでいなかったと答えられたものです。この間2回も内閣総理大臣に就任されるなど、ご多忙とは思いますが、いくらなんでもアメリカ合衆国オバマ大統領が、今月広島市を訪問されますから、是非とも詳らかにこれは読んで欲しいものです。

それで、本当に内閣総理大臣は、ご自身が、立法府の長だと思い込んでおられるのでは?と万が一を考えてみました。

やはり私と同様、この方のファンなのか、安倍晋三氏が気がかりな人はいるものです。以前の国会議事録を調べられたようで、これによると安倍晋三内閣総理大臣、2007年5月、かつての第1次安倍内閣の内閣総理大臣として、『日本国憲法に関する調査特別委員会』に出席され、当時の民主党議員の質問に対し、ご自分が『立法府の長』だと発言されていたのです。

このとき、安倍晋三内閣総理大臣と応答したのは、弁護士でもある簗瀬進参議院議員でした。内閣総理大臣としての憲法尊重擁護や、議院内閣制に関する質疑が行われたところで、安倍晋三内閣総理大臣が、自分は立法府の長だから云々を言われた流れでした。柳瀬議員、即座に安倍晋三内閣総理大臣の『言い間違え』を正し、むしろ行政府の長であるがゆえに、内閣は、国会を重視されるよう、誘導して差し上げておりました。

本当に、安倍晋三内閣総理大臣、総理大臣とは、立法府の長だと思っていたのです。知らなかったのでしたら、中学校の教科書を読めばわかります。お忙しい中、今から高校や大学に再入学するまでもないことです。でもとても気になりますよ。

これまで集団的自衛権と安全保障関連法案の審議に際して、「この国の最高責任者は私だ」と述べるなど、立憲主義や国民主権をわかっていないように思われるからです。あるいは三権分立そのものを理解していないのか否定しているのか、立法府も行政府も関係なく、ご自身がいちばん偉いと勘違いしているのではないかと心配ですね。

『立法府の長』として、議会の運営を勉強された方がよいと内閣総理大臣から『助言』された民進党政調会長の山尾志桜里衆議院議員は検察官出身、つまり司法試験に合格して司法修習を経験した法律家です。かつての簗瀬進参議院議員は、言い間違えと判断してお優しい対応をしましたが、山尾議員、バカらしくてスルーしたのか、『言い間違え』ではなく、本当に安倍晋三内閣総理大臣は、そんな見解であることを熟知していて、わざと国民の前で醜態を晒す、と言うよりも、危険なお考えを持っておられた事実を露わにしたかったのでしょうか?だとするなら、どうしてマスコミは、この安倍晋三発言を取り上げないのでしょうか。

もっとも、例によって1社だけ、安倍晋三内閣総理大臣と山尾衆議院議員とのやり取りを報じている大手新聞社がありました。

曰く、山尾議員、男尊女卑だとヒステリックに噛み付ついたところ、安倍晋三内閣総理大臣から、委員会運営を勉強された方がよいと窘められたですって。ついでに書いたらどうですか、『恐れ多くも賢くも、立法府の長から直々に助言された』と。新聞社にも、表現の自由ありますから。総理も総理、新聞社も新聞社、仲がよろしいこと。マスコミの使命って何でしょう。

「学生時代はバカで良い」との歌がありますが、バカでは済まされない立場の人はおります。

2016年5月18日
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アビスパ福岡を応援する私が、昨年ホームへレベルファイブスタジアムで観戦したとき、福岡市を拠点にして活動するHKT48
と言うアイドルグループの女性(女の子?)メンバーが応援に来ました。


J1へ昇格した今年も、その姿が、レベルファイブスタジアムで見られました。芸能界も、ましてAKBもよくわかっていない私ですが、これまで多くのタレント、特に何かと注目される女性タレントを輩出する土地柄、彼女たちの活躍を期待したいとは思いました。そのHKTに関して、昨日ある新聞紙が記事にしていました。正確に言えば、メンバーが歌った歌詞について、物議を醸していると言うのです。

報道されて少し知った歌詞の一部ですが、「女の子は、可愛くなきゃね。学生時代はおバカでいい」「頭空っぽでいい」「女の子は、恋が仕事よ」「ママになるまで子どもでいい」……。

既に一部では、議論になっているようで、この問題の論点?は、私からは申しません。

私の年齢や日々の生活の中で、おそらくこの歌詞にあるような主人公?の女の子とは、何らかの関わりを持つような事態があるとは思われませんので、私に利害関係などなく、どーでもよいことではあります。この歌を聴くこともないでしょう。ただ感覚的なことを申せば、「気分悪いな」です。もちろん女の子はバカでいい!なんて思いません。

若い女の子はバカでいいとは思いませんが、世の中には、「バカで済まされない」立場の人がおります。このHKT48の歌詞問題が報じられた同じ日に、『バカ』と指摘された方がおります。感覚的に『バカ』と勘違いされることは、甚だ失礼ながらこれまでもあったかに記憶しておりますが、これはバカかどうかを論じるよりも、深刻な問題をはらんでいると考えます。以下私の思うところを書きます。

衆議院予算委員会で、野党民進党の政調会長が、保育園待機児童問題と保育士の賃金の問題は、与野党真剣に議論していくべきだと質問したところ、この委員会に出席を求めれていた内閣総理大臣、こんな答弁をしました。「山尾委員、議会の運営というものについて、少し勉強していただいた方がよい」は、国権の最高機関と憲法に書かれている国会から求められて、内閣を統括する立場でここに出席している議院内閣制を、相変わらず理解していないなくらいで済まされるのかもしれません、しかし、国会議員に対して、

「少し勉強された方がよい」と言われた当人が、「私は、立法府の長でありますから」とやったのです。‼︎‼︎‼︎

このお方のご機嫌取りに終始している与党議員からは、拍手も起きましたよ。映像を見る限り、ただひとり、石破茂地方創生大臣だけが、「はっ」とした様子を一瞬だけ示しましたが、この方は、『次』を考えておられるのか、無視?していました。

安倍晋三内閣総理大臣が、本当にご自分が立法府の長であり、立法府に所属する議員に対して、また、議員に国政を託した国民に向かって、「勉強しろ!」と言ってよい立場にあると思っていたのだとしたら、これは独裁です。三権分立なんて頭からこのお方にはなかったことが露呈されます。

そしてこのお方を総裁として仰ぎ、この『発言』について拍手した与党議員らが成立させたい憲法改正草案、これが何を目指しているか、ハッキリいたします。

たとえ学生時代はおバカで良いと考えていた人でも、中学校で習ったことは覚えているでしょう。中学受験を目指している小学生ならば、立法府=国会、行政府=内閣、司法権=裁判所の三権分立は理解できています。

もちろん、何で三権分立が必要なのかもです。立法府すなわち国会、日本では衆議院と参議院の両院ですが、これの長である議長こそ『立法府の長』であることを本当に知らなかったのだとしたら、小学生と机を並べて学習する必要がありますね。これまでも内閣総理大臣として、両議院の議長副議長、最高裁判所長官らと一緒に、天皇陛下主催の儀式に出席するなど、いろいろ経験されていたのですが。

国民は、与党自民党に圧倒的多数の議席を与え、安倍内閣を半数以上が支持しているわけですが、日本国民は、独裁国家を期待したのだ思わない、思いたくないのは私だけではないはずです。政府与党を支持する多くの国民に安心していただくためにも、安倍晋三自民党総裁は、自党の議員が、ご自分の間違いに拍手した現実にも直視され、三権分立と議院内閣制に関して、例えば改憲論者で、かつて自民党の先生だった小林節慶應義塾大学名誉教授あたりを講師に招いて、『勉強会』を開いたらどうでしょう。昨年のある勉強会では、『ギャグ先生』を招いたばかりに、マスコミを懲らしめる!等の生徒たちの行き過ぎたギャグを打ち消すのに必死でしたから。小林先生、きっと引き受けてくださると思いますよ。

『行政府の長』が、こんな具合ですから、若い女の子に「おバカで良いとは何事か!」と怒ったり、窘めたりするのは、全く説得力ないですよね。「オッさん、よく言うよ」でしょうね。最強の内閣、最強の総理大臣、最強の政党、これに慣れきった日本人には、もはやバカであっても構わない、諦めにも似た最近の風潮を感じます。

 

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