札幌転勤者も、福岡転勤者も、東京都民も3度泣く?

2015年7月7日

『札幌転勤者は3度泣く』をご存知ですか?サラリーマンの悲喜交々も言い当てた言葉です。

 

1番め、最初は、突然上旬から、札幌市への転勤を命じられたとき、「あぁ、あの寒い北海道に飛ばされるのか」と泣き、

2番めは、札幌で、最初の冬を迎えるとき、

そして3番め、最後は、札幌転勤を終え、いよいよ札幌市を離れるときに泣くのです。

 

札幌市にはよく行く私も、なんとなくわかる気がします。サラリーマンが購読する雑誌で、『転勤したいところ』の上位に、必ず札幌市は入ります。神戸、仙台、広島市などは常連のようです。

 

さて、実際転勤を終え、東京などに帰ってきたサラリーマン、特に単身者が、『転勤して良かったところ』のほぼ1位は、様々なアンケートによっても、福岡博多となっています。

さあ、また福本悟の福岡自慢が始まりました。

 

先ほど、『なんとなくわかる気がします』と申し上げたのは、初めて福岡、九州に踏み入れた25歳の4月、ブルートレイン『あさかぜ1号』博多行きに乗車して、下関駅を出たときの思いが、フラッシュバックするからです。

 

このときまで私は、実家暮らしでした、 あさかぜ1号の車掌さんが、『これから関門トンネルを通過します。トンネルを出たら、次は、九州の門司です。』とアナウンスしました。直後、トンネルに入り、なんとなく感情が高ぶったことを覚えています。門司駅に到着すると、機関車を交換するため停車時間があって、車外に出て、思いっきり最初の九州の空気を吸いました。

 

そして、この先、まさか福岡にこれほどハマるなんて、全く予想できないことでありました。

福岡市から帰ってきた27歳の11月、前夜は、福岡市で知り合った友人宅に泊めていただき、新幹線博多駅で『ひかり号』が発車したそのとき、『ありがとう』と不覚にも涙が出てきました。その後、毎年福岡市に行き、我が家に居る20代後半にもなる息子たちも、縁あって、福岡ファンとなっているのです。

 

今や福岡市は、我が家にとって、心の中の帰省先でもあるのです。

 

福岡市の人口は150万人を超え、政令指定都市中、福岡市の人口増加率は1位です。人口が増え続けているのは、それなりの理由があるわけです。地元紙西日本新聞が、纏めたところでは、3つほど理由があるようです。

これら理由から『暮らし易さ』が魅力となるのだと結論づけられています。衣食住ですが、今日は省略します。 いつも思うのですが、東京って、魅力ありますか?食べ物はマズイ、物価は高い、通勤が大変、老人ホーム(特養)や保育園には入れない、自然がないし、危険ばかり等等。そのくせして、なんでも東京東京の風潮は、愉快ではありません。

最近では、新国立競技場建設問題が起きています。 東京オリンピックのメイン会場になる新国立競技場は、2500億円の建設費用がかかるようです。新国立競技場の建設は、東京オリンピックの招致が決定する前に、1300億円くらいの費用を見込んでいたらしいですが、流線形の綺麗な姿にするために、費用が増大し、また、工期が間に合うのかも指摘されていて、この増額分を、東京都が負担するのか等、迷走状態です。

 

北京、ロンドンのオリンピック会場が、400億とか650億円とか言われていて、なんでこんなにお金をかけなければならないのでしょうか。

なんか首都東京を凄い!と見せなければならないような感覚なのでしょうか。東京にだって、普通に暮らしている人、暮らしたいと願っている人が多数のはずです。

 

暮らし易さこそ、その土地への愛着になるのではと思います。東京都民として、あのハコモノは、要らないなと思います。

 

外国からのお客様は、アレが目当てでいらっしゃるのではないでしょう。

東京以外の地域の皆様は、この新国立競技場建設を巡る騒ぎを、どんなふうに感じられるでしょうか?

 

『新国立競技場に3度泣く』は嫌ですね。最初は、東京オリンピック開催が決まったとき、2度めは、オリンピックが現実にここで開催されたとき、そして最後になって、オリンピックが終わり、まさかの負の遺産となってしまったときなんてならないことを、東京都民として願っているのです。