土用の丑の日になぜうなぎを食べるのでしょうか?

2015年7月29日
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今年は、『土用の丑の日』が2回あります。

 

土用の丑の日には、鰻を食べる風習があります。7月も半ばに入ると、成田空港には、台湾や中国からのうなぎがたくさん輸入される様子が放映されます。

うなぎの生態は、なかなか把握しにくいようで、産卵の地や移動の経路などの研究努力が、よく報じられております。

もう、当たり前のようになった土用の丑の日の鰻ですが、『土用』『丑の日』そして、「なんで土用の丑の日にはうなぎを食べるの?」これをご存知ですか? 私は、大学生のころ、これを言い出したのは、江戸時代の平賀源内であったと知りました。

 

また、同じころ、刑法総論で、『丑の刻参り』を習いまして、何と無くは、わかっていたつもりでした。 まず『土用』とは、4つの立、つまり立春、立夏、立秋、立冬の前18日間を言います。この『四立』は、古代中国(だったと思います。インドでしたか?)の『陰陽道五行』から来てきています。万物は、木、火、金、水、土の5つの元素から成り立っていて、春は木、夏は火、秋は金、冬は水に振り分けられるところ、土は、全ての季節に存在することから、『四立』の間の季節の変わり目に当てはめ、次の立の前18日間を、『土用』としたものです。

 

この辺り、福本悟が出席する結婚式の祝辞では、しばしば登場するくだりであります。

しかし、なぜ土用を各立の前の18日としたのか、昔聞いたのですが、地球の軌道が絡むような話で、私にはよく理解できません。

 

それで、土用の丑の日『18日前』の結論だけ覚えました。万物流転や四季に絡んだお話が好きなのに、「な~んだ。本当は、よく知らなかったのか」と思われた方もおられるでしょう。すみません。

 

『丑の日』は、こちらは、子、丑、寅……の十二支を指すことは知られております。4つの立ですから、『土用の丑の日』は、それぞれぞれの季節に存在するわけで、各18日の間に十二支が回るので、4つの各土用のうちいくつかは、2回『丑の日』が存在する年があるわけです。

 

今年は、立秋前の18日間に、7月24日、8月5日の2回、丑の日があるのです。 土用の丑の日は、年間複数回あるのに、立秋前の土用の丑の日だけがクローズアップされるのは、やはりうなぎとの関係抜きにしては、その説明は困難でしょう。ここで、平賀源内先生の登場です。

江戸の街中で、源内先生を知るうなぎ屋さんが、夏は暑くてうなぎはちっとも売れないのを嘆いて相談したところ、『本日土用の丑の日うなぎの日』と書いたのぼりを立てなさいと先生に助言されたそうです。もちろんうなぎ屋さん、なんでそうなのなんてわかりませんが、平賀源内ご直々の宣伝であり、そのとおりやってみたら、うなぎは飛ぶように売れたと言うことです。それで以後、夏バテ防止なんて副題を出して、立秋前の土用の丑の日にうなぎを大量に出して、どんどん人々に食されていったと言うわけであります。

おそらく平賀源内さんも、理屈があったわけではなかったのでしょう。あるキャッチフレーズを出して、人を虜にさせるやり方ですね。 ですから、何も立秋前の土用の丑の日だけが、うなぎを食べなければならない日てある必要はありません。

だいいち、土用の丑の日とうなぎとの関係も、おそらく根拠なんてないでしょう。

であれば、他の立の前18日間も、『土用の丑の日』として、うなぎを食べるよう営業する店舗も出ていますね。

ところで、こう考えると、皆さん勘違い、してやられていることに気づかれたのでは?そうです。うなぎの旬は、夏ではありません。秋から冬に産卵するようで、その前がふくよかな味わいで、特に美味しいのだそうです。

実は私も、かつて常連だった福岡市郊外の海鮮居酒屋の大将(福岡の場合、店主を大将と言う)から、「室見川から天然鰻があがる」と聞かされて、何回か夏に高~い天然うなぎを、『ほんの少し』食べさせられたことがあるのです。もと漁師だった大将は、カウンター9席の天然鮮魚を食べさせてくれる朴訥な職人で、私も『お友だち』の仲間に入れていただいておりました。

行くといつもカウンター席、大将の包丁捌きが見える位置に案内してもらい、お魚談義に楽しいひとときを過ごしたものです。しかし、先の夏の天然うなぎのお話のころより、福岡市中心の天神、東京丸の内、大阪梅田と店舗そして事業を拡大し、活躍される過程で、やがてなんか凄い人!になってしまい、足が遠のいてしまいました。

そんなことを思い出しながら、今年も土用の丑の日を迎えました。